コラム

ディーラー下取りで「修復歴あり」はどこまで不利?定義・査定への影響・見抜き方・価格対策・他売却先の選び方完全ガイド

修復歴とは何を指し、事故歴や軽微なキズとどう違うのか?

ご質問の要点は「修復歴とは何か」「事故歴や軽微なキズとどう違うか」「ディーラー下取りにどう影響するか」「その根拠は何か」だと思います。

業界での標準的な定義と実務の流通実態に沿って、できるだけ平易に整理します。

1) 修復歴とは何か(業界標準の考え方)
– 中古車業界でいう「修復歴」は、車体骨格(フレーム)に関わる部位が損傷し、その損傷に対して修理・交換・補修(鈑金・溶接・切接・骨格修正等)を受けた経歴を指します。

– ここでいう「車体骨格(骨格部位)」は、外板パネルや樹脂バンパーのような見た目の部品ではなく、車体の強度・寸法精度・衝突安全に関わる中核部分です。

– 代表的な骨格部位の例
– サイドメンバー(フレーム)
– クロスメンバー
– インサイドパネル(フロント・リア)
– ピラー(A/B/Cピラー)
– ダッシュパネル
– ルーフパネル(屋根の外板そのものが骨格扱いされる場合)
– フロアパネル(室内・トランク)
– リアエンドパネル/バックパネル
– ラジエータコアサポート(溶接固定式の場合。

ボルト止めの交換のみは通常含めない)
– つまり、事故・落下物・衝撃など原因のいかんを問わず、骨格部位に及んだ損傷を修理した「事実」があれば修復歴に該当します。

逆に、外板・ボルトオン部品のみの交換や塗装では原則として修復歴にはなりません。

2) 事故歴との違い
– 事故歴は一般用語であり、法令で厳密に定義されていません。

保険事故の有無や交通事故の有無など広い意味で使われ、外板の傷のみでも「事故歴あり」と表現されることがあります。

– 中古車取引の現場では、価格・安全性に与える影響を明確化するため、「事故歴」よりも客観的基準がある「修復歴」の有無が重視されます。

– したがって「事故歴はあるが修復歴はない(例 バンパーとフェンダーをボルトオン交換のみ)」というケースは多数あります。

一方で「事故扱いではなくても修復歴になる(例 落下物でAピラーが凹み鈑金・補修した)」というケースもあり得ます。

3) 軽微なキズ・凹みとの違い
– 軽微なキズ・えくぼ・擦り傷・飛び石、樹脂バンパーの擦り傷、アルミホイールのガリ傷などは外観上の瑕疵であり、骨格部位に及んでいない限り修復歴には該当しません。

– ドア・ボンネット・トランクリッド・フロントフェンダー等の「ボルト止め外板パーツ」の交換・塗装も、骨格に影響がなければ修復歴ではありません。

査定上は減点対象になりますが、修復歴表示とは明確に区別されます。

4) よくある具体例(修復歴に当たるかどうか)
– 修復歴に当たる可能性が高い
– フレーム(サイドメンバー)の曲がりを修正、または交換
– ピラー(A/B/C)の鈑金・交換
– ダッシュパネルの損傷修理
– ルーフパネルの交換(骨格として扱われるため)
– フロア/トランクフロアの損傷修理
– 溶接固定式のラジエータコアサポートの交換・修理
– 一般に修復歴に当たらない
– バンパー、ボンネット、フェンダー、ドアの交換・塗装のみ(ボルトオンで骨格無関与)
– ヘッドライト、ラジエータ、コンデンサー等の補機類の交換のみ
– エアバッグ展開歴のみ(骨格修理がなければ修復歴には直結しない)
– 小さな外板の凹み修理、再塗装のみ
– 例外・注意
– 同じ部品名でも「溶接固定かボルト固定か」で扱いが分かれることがあります(例 ラジエータコアサポート)。

– 水没・冠水・塩害などは「冠水歴車等」として別カテゴリーで扱われ、修復歴とは別の重要告知事項です。

5) ディーラー下取りへの影響
– 査定プロセス
– ディーラーや買取店は、修復歴の有無をまず確認します。

ピラー根元のシーラー痕、スポット溶接の痕跡、塗装肌の差、ボルト頭のレンチ痕、各部クリアランス、骨格測定機器、塗膜計による計測、事故・修理伝票の有無などから総合判断します。

– 第三者機関(AIS、JAAA等)の「車両状態評価書」が付く車は、その評価基準に沿って「修復歴あり/なし」が明示されます。

– 価格インパクトの考え方
– 修復歴があると流通での需要が大きく絞られるため、同条件(年式・走行・グレード)で「修復歴なし」の個体に比べ、下取り額は相応に低くなります。

– 影響度は、修復部位(ピラー・フレームは大きく、軽微なフロア端部は相対的に小さい傾向)、修理品質(寸法精度・直進性・溶接品質・塗装品質)、車種人気、販売チャネル(店頭小売かオークションか)で変動します。

– 相場感としては、軽微な骨格修理でも二次流通で警戒されるため「修復歴なし」に比べて大きめのディスカウントが入るのが通例で、部位や程度次第ではさらに大きく乖離します。

具体率は市場・時期で変わるため、複数社査定で確認するのが確実です。

– 流通チャネルの違い
– 多くのディーラーは店頭小売の品質基準上、修復歴車を積極的に小売しません(保証・再クレームリスク回避)。

そのため下取り後はオートオークションで「修復歴車」として流す前提での評価になりがちで、これが価格を押し下げる主因です。

6) ユーザーとしてできること(実務アドバイス)
– 修理記録の整備
– 修理見積書・作業明細・写真(修理前後)があれば提示しましょう。

骨格に及んでいないことが明確なら、修復歴判定を回避できる場合があります。

骨格修理がある場合でも、適正な治具修正・寸法図合わせ・メーカー指定工法の実施が示せると評価が安定しやすくなります。

– 第三者評価の活用
– AISやJAAA等の車両状態証明が取れるなら取得し、修復歴の有無を客観表示しておくと、ディーラー間で評価のブレが減ります。

– 複数査定を依頼
– 修復歴の判定基準は業界で概ね共通ですが、再販戦略が異なるため価格は動きます。

ディーラー下取りと買取専門の両方で見積もりを取り、提示根拠(修復箇所・減点理由)を比較しましょう。

– 誠実な告知
– 未申告は後々の減額・キャンセルの原因になり得ます。

わかっている修理歴は正直に伝え、判定はプロに委ねるのが結果的に有利です。

7) 根拠・参照基準
– 一般財団法人 日本自動車査定協会(JAAI)の「中古自動車査定基準」
– 中古車査定の全国標準で、修復歴車の定義として「車体骨格に係る損傷を修理したもの」を採用。

骨格部位の例示と判定手順が定められています。

– 査定士資格制度を通じ、実務で広く使われているため、ディーラー・買取店・オークションでの共通言語になっています。

– AIS(株式会社AIS)の「車両状態評価基準」
– 全国の多くのディーラー・買取事業者が採用する第三者検査基準。

評価書に「修復歴の有無」を明示し、骨格部位の修理・交換の有無で判定します。

オークション評価点(R等)との親和性も高く、流通の実務に直結します。

– オートオークション各社の出品規約・評価基準
– USS等の大手オークションでは、骨格修理がある車両を「修復歴車(評価点R/RAなど)」として区別。

再販価格形成に直接影響します。

– 自動車公正取引協議会(自動車公取協)の「中古自動車の表示に関する公正競争規約・施行規則」
– 中古車広告・店頭表示での重要事項の表示基準を定め、「修復歴の有無」を重要な表示事項と位置づけています。

具体の技術的定義はJAAIやAIS等の実務基準が参照され、表示の適正化が求められます。

補足のポイント
– 法令に「事故歴」の厳密な定義はなく、消費者向け表示・査定・オークションの実務では「修復歴(骨格修理の有無)」が客観基準として用いられている、という構図を押さえると理解しやすいです。

– なお、冠水歴・メーター交換(巻き戻し)・火災歴などは修復歴とは別の重要告知項目です。

これらは下取り評価にも強く影響しますが、評価軸が異なるため、別途の確認・表示になります。

まとめ
– 修復歴=骨格部位に及んだ損傷を修理した経歴。

外板交換や小傷の修理は原則含まれない。

– 事故歴=広い一般用語で、修復歴とは一致しない。

取引の実務では修復歴の有無が重視される。

– 軽微なキズ=外観の瑕疵であり、骨格無関与なら修復歴ではない。

– 下取りでは、修復歴の有無がまず分類軸となり、ある場合は再販チャネルやリスクに応じて価格が下がりやすい。

複数査定・第三者評価・修理記録の提示が有効。

– 根拠はJAAIの査定基準、AISの評価基準、オークション評価規定、自動車公取協の表示規約に求められる。

いずれも「骨格修理の有無」を中核とする点で共通です。

もしお持ちのお車について具体的に「この部位を修理したが修復歴かどうか」を判定したい場合、修理明細や写真の有無、該当部位名(例 右Aピラー鈑金、コアサポート交換が溶接かボルトか等)を教えていただければ、基準に照らして可能な範囲で見立てをご案内します。

修復歴はディーラーの下取り査定にどれほど影響するのか?

結論から言うと、修復歴(骨格・フレーム等の構造部位に対する修理や交換の履歴)は、ディーラーの下取り査定に大きく影響します。

一般的な相場観では、同条件の無事故車(修復歴なし)に比べて2~5割程度のマイナスになることが多く、修復箇所や修理の質、年式や車種によってはそれ以上(場合によっては半額以下)まで下がるケースもあります。

以下、その理由・根拠・具体的な影響幅と、売却時の対策まで、詳しく解説します。

用語の整理 修復歴と事故歴の違い

– 事故歴は広い概念で、事故や損傷の事実全般を指します(軽微な板金塗装を含む場合もある)。

– 修復歴は中古車業界の基準上の用語で、主に「骨格(フレーム)等の構造部位を修理・交換した履歴」を指します。

単なる外板(ドア、ボンネット、フェンダーなど)の交換や軽度の板金塗装は修復歴に該当しません。

– この定義は、一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)の査定基準や、AIS(オートモビル・インスペクション・システム)、JAAA(日本自動車鑑定協会)、オートオークション各社の評価基準と整合しています。

例えば、フロントサイドメンバー、ラジエータコアサポート、ピラー(A/B/C)、クロスメンバー、ダッシュパネル、フロア、ルーフパネル、トランクフロア等が対象部位です。

– 中古車の公正表示でも、骨格部位の修復は「修復歴あり」として表示が求められるのが通例です(中古車公正競争規約・同表示規約の運用実務)。

ディーラー査定の基本構造(なぜ下がるか)
ディーラーの下取りは、再販チャネルとリスクを前提に原価計算で決まります。

– 再販チャネルの制約
– 正規ディーラーは自社の認定中古車(CPO)基準が厳しく、修復歴車は原則として在庫化しません。

多くは業者オークションへ即時転送(いわゆる「オーク直」)となります。

– CPOとして店頭小売できない=高い小売粗利を取れないため、仕入(下取り)価格は相対的に低くなります。

– オークション相場のディスカウント
– 業者オークションでは、修復歴ありは評価点が「R」「RA」などに区分され、同条件の無事故車より入札が減り、落札価格が下がります。

結果として買取原価の基準値が下がります。

– リスクプレミアムの上乗せ
– 直進性・アライメント、将来不具合(異音・雨漏り・タイヤ片減り・センサーキャリブレーションずれ等)、保証クレーム、再販時の返品・クレーム対応コストなど、見えないリスクを利益(またはコスト)に織り込みます。

– 再商品化コストの増加
– 修復歴車は内外装の仕上げ、試走・点検、四輪アライメント、場合によっては追加補修といった仕上げ費用が上がる傾向。

これも仕入価格を圧迫します。

実務での影響幅(目安)
あくまで一般的な相場観ですが、以下のようなディスカウントが見られます。

– 軽度の修復歴(RA相当、コアサポート・ボルト留め部品の修正、僅かな歪み)
– 無事故同等比で−10~−30%程度
– 典型的な修復歴(R相当、サイドメンバー端部の修正、ピラー根元の修理など)
– −30~−50%程度
– 重度(骨格大破、フロア・ピラー交換、溶接大掛かり、修理痕明確)
– −50%超もあり得る
– 冠水・焼損歴やエアバッグ展開・車体歪みが残る等、ネガティブ要素の複合
– 相場の形成自体が難しく、著しく低評価または買取不可のケースも
ただし以下の要因で振れ幅が大きく変わります。

– 年式・走行・需要 新しく走行少なら落差が大きくなりがち。

逆に10年以上経過し価格帯が低い車は相対的な差が縮むことも。

– 車種性格 高級車・SUV・ミニバンは差が大きい傾向。

商用バン・軽トラは用途優先で差が相対的に小さめになる場合あり。

スポーツカーは修理品質と用途(ドリフト・サーキット)次第で需給が分かれます。

– 修理品質・証跡 メーカー指定工場や専門プロショップでの適正修理、3D計測・アライメントデータ・写真記録・見積書・部品伝票などの揃い具合で評価が改善することがある。

– 電動化・先進安全装備 EVでバッテリーケースやハイボルテージ系に影響が及ぶと評価は急落。

ADASセンサー脱着・キャリブレーション履歴が曖昧だとリスクが上がる。

ディーラーが修復歴に敏感な理由(根拠)

– 基準・表示義務
– JAAI・AIS・JAAA・オークション各社で、骨格修復は「修復歴あり」と定義され、出品票・車両状態証明に明記されます。

表示を怠るとクレーム・返品・違約の対象です。

よって隠せない情報として価格に直結します。

– 市場価格の形成メカニズム
– オークションでは評価点別に買い手が明確に分かれ、R/RAは入札者が減ります。

流通量が多い人気車ほど「無事故縛り」の買い手が多く、価格差が広がります。

これが買取上限の根拠になります。

– CPO(認定中古車)基準
– 多くのメーカー系ディーラーは修復歴車を認定在庫にできず、店頭粗利を見込めないため、仕入原価はオークション相場ベースに収れんします。

– リスク管理
– 品質保証・返品対応・ブランド毀損の回避が最優先。

潜在不具合のコストを保守的に見積もるため、査定が厳しめになります。

具体的な価格算定のイメージ
仮に「同条件・無事故」の業者オークション落札相場が150万円の車を例にします。

– 無事故車の下取り想定
– 予想落札150万円 − 手数料・輸送等8万円 − 再商品化3万円 − ディーラー利益10万円 ≒ 下取り129万円
– 軽度修復歴(RA相当、相場−20%で120万円)
– 120万円 − 手数料・輸送8万円 − 再商品化5万円(増) − リスクマージン5万円 − 利益10万円 ≒ 下取り92万円
– 典型的修復歴(R相当、相場−40%で90万円)
– 90万円 − 手数料・輸送8万円 − 再商品化7万円 − リスク7万円 − 利益10万円 ≒ 下取り58万円
実際には車種・時期・店舗方針で上下しますが、修復歴ディスカウントとコスト上乗せの二重の要因で差が開く構図が分かります。

年式・車種別の傾向

– 新しめ×人気車(3~5年・SUV/ミニバン/ハイブリッド)
– 無事故需要が厚く、修復歴のマイナスは大きい。

−30~−50%も珍しくない。

– 年式が古い・過走行
– 元値が低く、修復歴の相対差はやや縮むことも。

ただし重度修復は依然大きなマイナス。

– 商用・業務用途
– 機能優先の買い手が一定数いるため、軽度の修復であれば差が相対的に小さいことがある。

– スポーツ・趣味車
– プロ整備・高品質修理のエビデンスが豊富なら許容される余地あり。

一方で競技用途の痕跡は敬遠も。

– EV・先進安全装備車
– バッテリー/センサーの修復関与は評価悪化。

診断レポートやキャリブレーション証跡が鍵。

ディーラーより高く売れる可能性があるケース

– 修復歴車を自社販売できる中古車専業店や、輸出販路を持つ買取店だと、ディーラーより条件がよくなることがあります。

特に輸出需要が強い車種(トヨタ系SUV、ハイエース、ランドクルーザー、アフリカ・中東・ロシア向け需要がある車)は、修復歴でも相場が底堅いことがあります。

– 逆に、メーカー系ディーラーはCPO不可=オーク直前提になりやすく、買取は相対的に弱含みになりがちです。

複数社で相見積もりを取るのが有効です。

売却時の実務的な対策

– 修理のエビデンスを揃える
– 修理見積書・請求書、使用部品(新品/中古/リビルド)の明細、作業写真、フレーム修正機のデータ、四輪アライメント測定結果、ADASキャリブレーション記録など。

これらがあると「見えない不安」を減らせ、評価が幾分改善することがあります。

– 第三者の車両状態証明を取得
– AISやJAAA等の鑑定書は、修復箇所の客観説明に役立ち、再販時の買い手も安心します。

買取店側の再販コストが下がれば提示額が上がる余地があります。

– 正直な告知
– 修復歴の不告知は、後で発覚した場合に契約解除・損害賠償の対象になり得ます。

最初から開示する方が結果的に高く・早くまとまるのが実務です。

– タイミング最適化
– 需要期(3月決算前やボーナス期)は相場が強い傾向。

相見積もりは同週内に一気に取ると競争性が効きます。

– 販路選び
– ディーラーに下取りを一本化せず、買取専門店・輸出ルート保有店・修復歴車の取り扱いに慣れた専門店にも当たる。

よくある誤解と注意点

– 「修復歴=必ず危険」は誤解
– 基準上の修復歴は安全性が担保できないという意味ではありません。

適正修理・適正検査がなされていれば、日常使用に問題ない車も多数あります。

ただし市場は「不確実性」を嫌うため価格は下がる、というのが本質です。

– 「外板交換は修復歴」は誤り
– ボンネット・ドア・フェンダー等の外板は対象外。

骨格部位への介入がポイントです。

– 「未修理なら修復歴じゃないから有利」も一概に正しくない
– 骨格損傷が残った現状車は、むしろ評価が厳しくなります。

安全性・費用見通しが立たず、買取不可になることも。

– 自己判断での「無事故申告」は危険
– プロの下回り・寸法・塗膜計測で修復歴認定される場合があります。

疑わしい場合は事前に第三者検査を。

まとめ

– 修復歴はディーラー下取りに大きく影響し、無事故比で2~5割程度のマイナスが一般的。

重度ではそれ以上。

– 背景には、業界の明確な定義・表示義務、オークションでの価格形成、CPO基準、リスク管理があります。

– ただし影響幅は「修理の質」「年式・車種・需要」「証跡の有無」で大きく変動。

エビデンス整備、第三者鑑定、複数社見積もりで改善余地があります。

– ディーラー一択にせず、修復歴車の取り扱いが得意な販路を併用すると有利です。

根拠(基準・実務慣行の出典イメージ)
– 定義面 一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)の中古自動車査定基準、AISやJAAAの車両評価基準、オートオークション各社(USS等)の評価点体系(4.5/4/3.5/3/RA/Rなど)で、骨格部位の修理・交換は「修復歴あり」とされます。

– 表示面 中古車公正競争規約・表示規約の運用実務で、修復歴の有無表示が求められています。

– 価格面 業者オークションではR/RA評価が一般に無事故評価より入札が細り、2~5割程度低位で価格形成されるのが通例です。

ディーラーはCPO在庫化不可のためオークション連動で査定が決まる傾向があります。

– リスク面 アライメント・骨格精度・センサー類の再設定・保証リスク等が存在し、再商品化費用とともに査定で控除されます。

もし具体的な車種・年式・走行距離・修理箇所(見積書や写真)が分かれば、想定されるディスカウント幅や有利な販路の当たりをより具体的にお伝えできます。

ディーラーはどのように修復歴の有無を見抜き、どんなチェック項目で評価するのか?

以下は、ディーラー(おもに新車ディーラー系の下取りや中古車専業店)で一般的に行われる「修復歴(事故修理歴)」の見抜き方と、評価時のチェック項目・判断基準、その根拠に関する詳説です。

実務現場の流れ、検査手法、判断ライン(どこまでが“修復歴あり”に該当するか)、価格評価への影響、そして制度的な根拠までをまとめています。

修復歴の基本的な定義と、なぜ重視されるか

– 業界共通の考え方
– 「修復歴」とは、ボディの骨格(フレーム)部位に損傷が生じ、当該部位の交換・修正・修理が行われた経歴を指します。

ボルトオンの外板(ドア、ボンネット、フェンダー、トランクリッド、バンパー)などの単純な交換や再塗装のみは、原則として修復歴には該当しません。

– なぜ重要か
– 骨格部位の損傷・修理は、直進性や操安、将来的な歪み・錆の進行リスク、衝突安全性の低下などにつながり得るため、市場価格・流通段階での受容性に大きく影響します。

オークション評価でも“R(修復歴あり)”は非修復車に比べて価格が大きく下がりやすいのが通例です。

ディーラーが行うおおまかな査定フロー

– 書類確認
– 車検証、整備記録簿、保証修理履歴、事故・保険修理の請求書・見積書の有無、エアバッグ交換歴、リコール実施歴など。

記録が残っていれば修復歴判定の裏付けになります。

– 車両外観の一次チェック(光源と視線での基本観察)
– パネルの色味差、塗装肌(オレンジピール)の違い、マスキング境目、オーバースプレー、パテ痕による波打ち、チリ・パネルギャップの不均一、面のうねり。

– エンジンルーム・トランク・ドア開口部の詳細観察
– スポット溶接痕の不自然さ(打点の間隔・数・質感)、シーラーの打ち方の不連続、純正打刻の乱れ、溶接焼け、艶・質感の差。

ボルト頭の工具痕、塗装割れや回転痕。

ラジエータコアサポート、インサイドパネル、ストラットタワー、ダッシュパネル、バックパネル等の補修痕。

– 下回り・足回りのリフトアップ点検
– フロアやサイドメンバーの歪み、ジャッキポイントの潰れ、サブフレームの交換痕、アームやタイロッドの曲がり・交換、アンダーコートの塗り直し痕や欠落部の不自然さ。

– 計測・機材による裏付け
– 膜厚計(ペイントゲージ)で塗膜厚を点測定。

一般に工場出荷時の鋼板外板は概ね80–150μm程度、再塗装は200μm超、パテ介在は300–500μm超が目安(車種・材質・部位で幅あり)。

近年はアルミ外板や樹脂パネルも多いため読み方を補正します。

– ボディアライメントの簡易測定、ホイールアライメントの数値傾向(極端な片減り・トー補正の限界域など)。

– 試乗チェック
– 直進性、ステアリングセンターずれ、異音(サスペンション取付部・ピラー周辺の軋み)、ブレーキ片効き、ハンドル振れ・ヨーの残り。

– 電装・SRSの診断
– OBDスキャンでSRS作動履歴やDTCの有無を確認(ただしエアバッグECU・ハーネス・Pretensionerの交換で履歴が残らない場合もあるため、あくまで参考)。

– 第三者検査・オークション基準の参照
– 自社で確証が持てない場合、AISやJAAA(鑑定協会)等の第三者機関に依頼。

販売前提の場合は、のちのクレーム・返品(アービトレーション)を避けるため、検査基準に合致させます。

重点的に見る「骨格(フレーム)部位」と判定の勘所

– 骨格部位(例)
– サイドメンバー、クロスメンバー、ダッシュパネル、フロントインサイドパネル、ストラットタワー(サスペンション取付部)、ピラー(A/B/C)、ルーフパネル・ルーフサイド、フロアパネル(前後・トランクフロア)、リヤインサイドパネル、バックパネル、コアサポート(溶接固定型の場合)、ラジエータサポート、フロント・リヤエンドパネル等。

– 実務上の注意点
– コアサポートがボルト留めの車種では、単純交換は「骨格損傷」とは見なさないのが通例。

逆に溶接固定型で切開・溶接があれば修復歴に該当。

– ルーフは貼り替えやカット交換、ピラーの鈑金・交換は重度と判断されやすく、価格影響も大きい。

– ストラットタワー・サス取付部の修正は操安・衝突安全に直結し、厳重に確認。

– バックパネルやトランクフロアの修理は後部衝突の示唆。

フロアの波打ち・引っ張り痕がないかを重視。

部位ごとの具体的観察ポイント

– 外板と開口部
– ボルト頭の塗膜割れ・工具痕(フェンダー、ドア、ボンネット、トランクヒンジ)。

ガラス刻印の年式ズレ(1枚のみ新しい→交換痕)。

– ウェザーストリップをめくり、開口部のシーラーとスポット痕の整い具合を確認。

– エンジンルーム
– コアサポートの波打ち、補修塗装の艶差、配線・ホースの取り回しの不自然さ、純正クリップの欠品・色違い。

– ラジエータ、コンデンサー、ファンシュラウド、ヘッドライトの製造ロット不揃い。

– トランク側
– バックパネルの打点・シーラー、スペアタイヤハウスの変形、トランクヒンジ基部の調整痕、テールランプ取付部の歪み。

– 下回り
– サブフレーム・牽引フック・ジャッキポイントの変形、アンダーコート再施工の境目、溶接焼け、ブッシュ偏磨耗。

新しいボディ技術に対する見抜き方のアップデート

– 高張力鋼や接着+リベットの併用
– スポット痕だけでなく、構造用接着剤の盛り・はみ出しパターン、リベットの種類・配列の純正差異を確認。

– アルミ外板・樹脂パネル
– 磁石や一般的膜厚計が効きにくい場合があるため、光学的観察・非接触式膜厚計や専用プローブを用いたり、パネル裏面形状の一致で補完します。

試乗と数値での整合確認

– 直進時のステアリング舵角補正量、路面追従性、段差通過時の車体鳴き。

– ホイールアライメント値(キャンバー・キャスター・トー)がメーカー基準内でも左右差が大きい場合、骨格修正歴を疑う。

– タイヤの片減りパターンは長期的ズレの痕跡。

修復歴「あり」と判定された場合の評価・価格影響

– 価格の下落幅
– 同年式・同走行の非修復車に比べ10~30%以上下落することが多く、重度部位(ピラー・ルーフ・フロア・ストラットタワー等)や修理品質、塗装品質、試乗所見次第で下振れ幅が拡大。

– 再販戦略
– ディーラー直販を避け、オークションへホールセールに回すケースも。

逆に品質と情報開示が良好なら、小売価格を調整し保証条件を付けて販売する。

– リスク評価
– 将来のクレーム(雨漏れ、錆浮き、挙動不良)リスクを織り込み、減点幅を決める。

修理明細やアライメント計測表の提出があればリスク低減要素になります。

オーナー側から見た“誤解されやすい”ポイント

– バンパーやボルトオン外板の交換・再塗装のみは原則「修復歴なし」。

ただし色差・塗装品質が悪いと“事故の気配”としてマイナス要素にはなる。

– エアバッグ・シートベルトPretensioner交換歴は強い事故示唆だが、単独で「修復歴あり」判定になるわけではありません。

骨格部位への影響有無が本質。

– 膜厚の局所的な厚みだけで即“骨格修理”とは限らない。

板金の質や樹脂・アルミなど材質差で数値はぶれるため、複合判断が基本。

ディーラーがこの基準に従う実務的理由

– 業者オークション(USS等)の検査基準・評価点や第三者鑑定(AIS、JAAA等)の定義と整合していないと、出品後の返品・減額交渉(アービトレーション)のリスクが高まります。

よって店頭下取り時点で、将来の流通先で通用する基準に合わせて判定するのが合理的です。

根拠(制度・基準・業界ルール)

– 自動車公正取引協議会(公取協)の表示基準
– 中古自動車の表示に関する公正競争規約・施行規則では、「修復歴の表示」を義務付け、表示対象となる“修復歴”はボディ骨格等の修理・交換を指す旨が示されています。

販売現場での「修復歴あり/なし」の告知はこの規約に準拠します。

– 日本自動車査定協会(JAAI)の中古自動車査定基準・細則
– 査定士制度で用いられる基準書において、修復歴該当部位(骨格部位)の範囲や、減点・評価方法が体系化されています。

査定講習・試験でも「骨格部位の修復=修復歴」と教示され、実務の共通言語になっています。

– AIS(プロ検査機関)やオークション各社の検査基準
– AISの検査基準、USS等のオークション評価基準では、骨格部位の損傷・交換・修正が確認されれば“修復歴車(グレードR等)”として評価。

具体的な該当部位リストが公開され、検査員トレーニングでも統一されています。

– JUグループ・第三者鑑定(JAAAなど)
– 小売向けの鑑定書発行機関も、骨格部位の補修を修復歴の定義とし、鑑定結果を明示。

小売段階での情報開示により消費者保護とトラブル抑止が図られています。

まとめ ディーラーが見抜くポイントの要旨

– 骨格部位に着目し、外観・開口部・下回り・機関部を立体的に観る。

– スポット溶接痕やシーラー、ボルト痕、膜厚値、部品ロット差など“工場生産の均質さ”からの逸脱を総合判断。

– 試乗・アライメント傾向・OBD診断で挙動上の異常やSRSの示唆を補強。

– 判定は公取協・JAAI・AIS・オークション基準と整合させ、再販・保証リスクを価格に反映。

オーナー側の実務アドバイスとしては、過去の修理が骨格に及んだかどうかを示す書類(見積・請求書、アライメントシート、修理写真)を用意し、透明性高く申告することが肝要です。

骨格不介入の軽修理である旨が明確に示せれば、不要な「修復歴あり」判定や過大減額のリスクを下げられます。

逆に骨格修理があった場合でも、適正な修正・計測記録があれば、品質面の不安が和らぎ、再販側のリスク見積もりが緩みやすくなります。

修復歴ありでも下取り価格の下落を最小限にするにはどうすればよいのか?

結論から言うと、修復歴ありの車はディーラー下取りだと強く値落ちしやすい構造があり、その影響を最小化するには「修復歴の定義を正しく見直す」「修理品質の客観証明で“不確実性の割引”を小さくする」「チャネル選択と交渉の順番を工夫する」「費用対効果の高い整備・内外装仕上げを行う」「需要が強いタイミングを狙う」の5本柱が有効です。

以下、理由(根拠)と具体策を詳しく解説します。

まず「修復歴」の定義確認(実は“修復歴なし”の可能性も)

– 業界では、骨格(ボディの構造部分 フレーム/サイドメンバー、クロスメンバー、ピラー、ダッシュパネル、ルーフ、フロア、トランクフロア、ラジエータコアサポート等)に損傷・修理が及ぶと「修復歴あり」と扱われます。

外板パネル(ドア、フェンダー、ボンネット、バンパー等)の交換・板金のみで骨格に及んでいなければ、一般に「修復歴なし」です。

– つまり「事故歴がある=修復歴あり」ではありません。

修理明細や写真、パネル交換部位の説明を整理し、第三者機関(AIS、JAAA、JAAI系の有資格査定員など)の車両状態証明を取ると、「修復歴なし」判定を得られるケースがあります。

これだけで下取り価格が大きく変わります。

– 根拠 国内オートオークションや公取協の表示ルールでは「骨格部位への損傷・修理」が修復歴の基準。

査定現場はその基準で評価点(無事故 4点等/修復歴 R・RA等)を付け、相場形成します。

ディーラーで下取りが低くなりやすい理由(背景の理解=交渉の土台)

– 多くのメーカー系ディーラーは「認定中古車(CPO)」で修復歴車を基本的に小売りしません。

結果、修復歴車はオークションに卸す前提の仕入れ(=相場−各種コスト−マージン−リスクバッファ)で査定されます。

– 修復歴車はオークション評価がR/RAとなり、同条件の無事故車(評価点4など)比で落札価格が下がりやすい上、返品・クレーム、在庫長期化リスクのプレミアムも控除されます。

したがってディーラー下取りは保守的になりがちです。

– 相場感(目安) 軽微な骨格修理で無事故同等比マイナス10〜20%、骨格複数部位やエアバッグ作動歴など重めでマイナス30〜60%程度まで広がることがあります。

車種や年式、需要期で振れ幅大。

– 根拠 国内オークションの評価制度とCPOポリシーが価格の起点。

ディーラーは再販先=オークション想定で逆算するため、無事故車より減点が大きく、ブレ幅(不確実性)にも割引を乗せます。

価格下落を最小限にする具体策
A. 修理品質の「客観証明」を用意

– 修理見積・請求書、使用部品(純正/同等品)、修理工程写真(溶接部、スポット数、シーラー仕上げ等)。

– フレーム修正機・3Dボディ計測の測定値、四輪アライメント測定票(基準内であること)。

– エアバッグ交換・キャリブレーション、ADAS(カメラ・レーダー)再調整の実施証明。

– 膜厚計測マップ(再塗装範囲が限定的である説明材料)。

– 第三者の車両状態証明(AIS/JAAA/グー鑑定/カーセンサー認定など)。

→ 目的は「どの部位」「どの程度」「どう直したか」を可視化し、査定側の“最悪想定”を抑えること。

根拠が明快だとオークション再販も読みやすく、減額幅が縮みやすい。

B. チャネル選びと相見積もり
– ディーラー下取りに加え、修復歴車の小売りに慣れた買取専門店や地域の専門店、輸出需要の強い車種なら輸出販路に強い業者にも同日相見積もりを。

修復歴車を店頭で売れる業者はオークション想定より高く買えることが多いです。

– オークション代行を使う選択肢もありますが、手数料・輸送・成約リスクを理解した上で。

修復歴車でも人気車種や希少グレードは競り上がることがあります。

– 根拠 再販先が「自社小売り」か「オークション卸し」かで必要マージンが変わる。

小売りできる業者はオークション手数料・運送・出品リスク分を内包せずに済み、上乗せが可能。

C. ディーラーでの交渉手順・情報開示の工夫
– 値引きと下取りを分離して交渉。

「下取りなしでの車両値引き上限」を先に引き出し、その後に下取りを提示すると、下取り価格の実勢が見えやすい。

– 査定表(減点理由と金額の内訳)を求め、修復歴減点の根拠を確認。

提示した修理証明で過大なリスク見込みが是正できないか相談。

– メーカー系列によって修復歴車の扱いスタンスが異なるため、同一メーカーでも店舗を変えて見積もる価値あり。

– 根拠 下取りと値引きが混ざると、安く見せる/高く見せる調整が可能。

分離で透明性が上がり、是正交渉がしやすくなります。

D. タイミングと準備
– 需要期を狙う 1〜3月末(新生活/決算)、8〜9月(中間決算前後)は相場が強め。

モデルチェンジ直前より直後の在庫ダブつき時は弱含み。

– オークション相場は月単位で下がりやすいので「複数社を同日アポ」で回る。

走行距離を増やさない、洗車・室内消臭・簡易コーティングで見栄えを上げる。

– 取説・整備記録簿・スペアキー・純正戻し(社外ナビ/足回り/マフラー等の過度なカスタムは敬遠されがち)を用意。

– 車検残は「小売り前提の買取店」には効きやすいが、ディーラーがオークション卸す前提なら効果は限定的。

費用対効果を見極める。

– 根拠 短時間比較は相場差と店の方針差を最大限に引き出す基本戦術。

小売り目線では“すぐ売れる姿”が高評価。

E. 直すべきか、直さないべきか(費用対効果の判断)
– 高リターンが見込める手当て(目安)
– 警告灯や明確な不具合(ABS・エアバッグ・チェックエンジン)を正規整備で解消→マイナス幅が大きく縮むことが多い。

– フロントガラスひび、タイヤ全山なし、ヘッドライト黄ばみ強→安全性・見た目に直結する箇所は効果が出やすい。

– 目立つ凹み1〜2箇所のデント/簡易補修→第一印象改善。

– リターンが出にくい手当て
– 広範囲の再塗装や内装修理のやり過ぎ(費用>評価上昇になりやすい)。

– 骨格関連の再修正(既に適正に直っている場合)。

資料整備の方が安価で効果的。

– 小さな投資で「減点の理由」を一つずつ潰す発想が有効。

見積もり費用<想定上げ幅になる案件を優先。

– 根拠 査定は減点方式。

少額で大きい減点要因を消せると効率が良い。

F. 車種・用途の特性を活かす
– 高需給車(ミニバン、軽スーパーハイト、人気SUV、商用バン等)は修復歴でも回転が速く、減額が緩い傾向。

逆にスポーツカーの骨格修復やハイエンドの重度修復は厳しめ。

– 輸出で強い車(ディーゼル商用・耐久で定評のあるモデル等)は修復歴でも海外で需要が見込めることあり。

この販路に強い業者を探す。

– 根拠 再販先の広さがリスクプレミアムを薄め、落札相場の下支えになります。

実務で役立つチェックリスト

– 第三者の車両状態証明(修復歴の有無・範囲)を取得。

– 修理の工程写真・明細・測定票・アライメント・ADAS調整記録をファイル化。

– 純正戻し・取説・スペアキー・記録簿・オプション一覧を準備。

– 需要期に合わせ、複数店を同日回査定。

ディーラーとは「値引き→下取り」の順で分離交渉。

– 低コスト高効果の手当て(警告灯、ガラス、タイヤ、ライト、消臭、簡易磨き)を優先。

– 過度な追加修理は費用対効果を試算してから。

迷ったら写真付きで事前相談。

– 修復歴の説明は“正直に、客観資料で”が基本。

隠すと逆に最大リスク見込みで引かれます。

よくあるQ&A(短答)

– Q 修復歴を言わない方が高くなる?

– A 逆効果。

査定はほぼ見抜き、開示がないと“最悪想定の割引”が最大化。

資料開示で不確実性を減らす方が上がりやすい。

– Q 車検を通してから出すべき?

– A 小売り前提の買取店には効きやすいが、ディーラーのオークション卸前提なら効果薄。

見積もりで反応を見て判断。

– Q いくら戻る?

– A 範囲が広い。

軽微な修復+良資料=無事故比▲10〜20%程度に収まりやすい一方、重度・複数骨格・エアバッグ展開歴=▲30〜60%も。

車種・時期・販路次第。

なぜこれで価格下落が抑えられるのか(根拠のまとめ)

– 国内の再販価格は、オークション評価(無事故 評価点4前後、修復歴 R/RA)を中心に形成。

ディーラーは卸売基準で逆算するため、修復歴=相場低下+リスクプレミアムが二重に効く。

– 書類・測定票・第三者証明をそろえると、査定側が見込む“不確実性コスト”を縮小できる。

さらに「小売りできる業者」へ売ると、卸売コスト(手数料・輸送・出品リスク)を内包せずに済み、その分が価格に転嫁されやすい。

– 需要期・即販体制・見栄えの最適化は、オークションでも店頭でも落札/成約スピードを高め、在庫リスクプレミアムを圧縮するため、理屈として価格上昇要因になる。

最後に
修復歴そのものは消せませんが、「どの程度の修復か」「安全・走行性能に問題がないか」を客観的に示し、適切な販路に当てることで“必要以上の値落ち”は避けられます。

まずは本当に修復歴に該当するのかを第三者で確認し、資料を整え、複数チャネルで同日相見積もり。

ディーラー下取りにこだわる場合でも、減点根拠を突き合わせて是正できるポイント(過大なリスク見込み、整備で解消可能な減点)を潰していくことが、価格下落を最小限にする最短ルートです。

ディーラー下取りより買取店や個人売買を選ぶべきなのはどんなケースか?

ご質問の要点は「修復歴がある(または疑いがある)車を手放すとき、ディーラー下取りより買取店や個人売買を選ぶべき状況はどんなケースか。

その根拠は何か」です。

まず用語の整理と流通の仕組みを押さえたうえで、具体的に「どのケースで」「なぜ」そう判断できるのかを解説します。

1) 用語整理と評価の前提
– 修復歴とは 一般にオートオークション等の基準で、フレームやピラー、クロスメンバー、ラジエーターコアサポートなど骨格部位の修理・交換歴がある車を指します。

バンパーやフェンダーの交換だけでは修復歴には当たりません。

事故歴はより広い概念で、修復歴に当たらない軽微な板金や交換も含み得ます。

– 市場評価の基本 修復歴が付くとオークション評価は「R/RA」などとなり、同条件の無修復車に比べて価格は大きく下がりがちです(状態や車種により差は大きいですが、2~4割以上落ちることも珍しくありません)。

理由は再販時の保証・クレームリスク、販促コスト増、在庫回転の悪化、資金調達面の不利など。

2) 流通チャネルの特徴
– ディーラー下取り
– 強み 手続きが一括で楽、新車(または認定中古車)購入とセットで値引きや下取りサポートが付くことがある。

名義変更や残債処理もスムーズ。

– 弱み 自社の再販基準(CPO)に合わない車は基本的にオークション卸前提になり、査定は保守的になりやすい。

修復歴あり、過走行、古い年式、改造濃い車は著しく低評価になりやすい。

– 買取店(総合、中古車専門、事故車・廃車買取、輸出特化など多様)
– 強み 多様な販路(国内小売、業販、オークション、輸出、解体パーツ)があり、車の特性に合う出口を選べる。

相見積もりがしやすい。

事故車専門や輸出特化はその分野で相対的に高値が付きやすい。

– 弱み 業者による査定のバラつきが大きく、交渉や比較の手間はかかる。

持ち帰り交渉や追加減額に注意が必要。

– 個人売買(ヤフオク!、フリマ、SNS、委託販売含む)
– 強み 中間マージンが薄く、エンドユーザーに価値が伝われば最高値になり得る。

趣味性・希少性・カスタム・装備の価値がダイレクトに評価されやすい。

– 弱み 時間・手間・リスク(代金未払い、名義変更遅延、クレーム、トラブル)。

修復歴の開示と契約書面の作成が必須。

保証を付けられないので価格が伸びにくい場合もある。

3) ディーラー下取りより「買取店」を選ぶべきケースと根拠
– 修復歴あり、事故現状車、エアバッグ作動歴あり
– 根拠 多くのディーラーは認定中古車の基準上リテールできず、オークション相場を基準に安全マージンを引いた価格になりがち。

一方で事故車・修復歴車の専門買取店やパーツ流通、輸出ルートを持つ業者は、骨格修復の程度に応じた出口(国内ニッチ小売、海外リビルト需要、部品取り)を選べるため、相場の目線が相対的に高い。

– 過走行(例 10万km超)、年式古い(例 10年以上)
– 根拠 国内小売で保証を付けにくい車はディーラーでの在庫化が難しく、卸値想定で低い査定になりやすい。

輸出マーケット(特定地域で日本車の耐久性評価が高い)が強い時期は、輸出特化の買取店が国内相場を上回る提示を出すことがある。

– 輸出向け人気が強い車種やグレード
– 例 ランドクルーザー/プラド、ハイエース、サーフ、古めのディーゼル車、ミッション車、ハイブリッドの特定年式など。

– 根拠 為替や仕向地の需要に連動し、国内小売より輸出の方が高く売れる局面がある。

輸出ルートを持たないディーラーはそのプレミアムを十分反映しにくい。

– 新車の値引き・下取りサポートが弱い、または乗り換えを伴わない売却
– 根拠 ディーラーは新車粗利とセットで全体最適化(車両値引きと下取り額の合算)をする傾向がある。

乗り換えインセンティブが乏しい場合は、下取り評価が伸びにくく、買取店の競争原理を使う方が高くなりやすい。

– 現金化を急ぐ、即日売却したい
– 根拠 多くの買取店は即日成約・即日引き上げ・最短入金が可能。

ディーラーは新車納車時まで預けられず、タイムラグが生じることがある。

– 再販前の軽微な手直しで見栄えが改善する車(タイヤ・バッテリー・簡易板金など)
– 根拠 一部の買取店は自社整備や簡易リコンディションでコストを抑え小売できるため、減点幅がディーラーより小さく済む場合がある。

4) ディーラー下取りより「個人売買」を選ぶべきケースと根拠
– 趣味性・希少性が高い車、限定車、旧車、スポーツカー、MT、特別色や高額オプション装備車
– 根拠 エンスージアスト市場では装備や仕様の希少性に強いプレミアムが付く。

ディーラーや一般的な買取店では「相場平均」で評価されがちだが、個人間では希少装備がフルに伝わりやすく高値が狙える。

– 良質な整備履歴・記録が完備された「物語のある」個体(ディーラー整備記録、ワンオーナー、禁煙、ガレージ保管、下回り防錆、純正保管部品あり)
– 根拠 個人の安心感に直結し、同車種平均より高い価格帯で成約しやすい。

業者挟みではこの「見えない価値」が十分マネタイズされにくい。

– カスタム・社外パーツの価値を評価して欲しい
– 根拠 一般流通では「ノーマル回帰」コストがかかるため減額要因になりがち。

個人売買では同好の士に刺さり、パーツ込みでの上振れが期待できる(ただし改造内容の合法性と構造変更・記載の整合は必須)。

– ローン残債が重く、できるだけ高く売って清算したい
– 根拠 中間マージンを排した価格が出せれば残債オーバーを圧縮できる。

実務上はエスクローや司法書士・行政書士の関与、所有権留保の解除段取りが必要になるため、手間とコストを許容できる場合に限定。

– 修復歴があるが、修理内容の証拠(見積書、鈑金工程写真、骨格寸法計測結果等)を提示でき、買い手に安心材料を提供できる
– 根拠 情報の非対称性を解消できれば、修復歴の一律ディスカウントから一部回復が見込める。

業者間では写真1~2枚と評価票だけで減額されがちな部分が、個人間だと詳細説明で納得を得やすい。

5) 逆にディーラー下取りが有利になりやすいケース(比較判断の基準)
– 修復歴なしの高年式・低走行で、同ブランドの認定中古として再販可能
– 根拠 ディーラーのCPO在庫はブランド顧客基盤で高値小売できるため、下取り評価が上振れすることがある。

– 強力な下取りサポート・乗り換え補助・決算期のインセンティブが付く
– 根拠 新車値引きと合わせた総額ベースでは、買取店提示額より有利になることがある。

車両値引きと下取り額は合算で比較するのが鉄則。

– 手間とリスクを極力避けたい、売却後のクレーム対応に不安が大きい
– 根拠 ディーラーはプロとして瑕疵リスクを吸収し、名義・税金・残債処理まで一括対応してくれる。

心理的コストを含めた全体最適で有利。

6) 根拠の背景(価格形成の仕組み)
– ディーラーは自社の再販基準とブランド保証を守るため、修復歴・過走行・古年式・改造濃い個体を在庫化しにくい。

結果としてオートオークションの想定卸値から、輸送費・出品料・整備費・在庫金利・クレームリスクを差し引く「安全側」の査定になりやすい。

– 買取店は出口の多様性(国内小売、業販、専門店横流し、輸出、解体・パーツ)で車の「使い道」を最適化できる。

特定の車種・状態に強い専門店は、その分野の買い手ネットワークを持ち、オークション相場+αを付けられることがある。

– 個人売買は中間マージン(業者粗利、在庫コスト、広告費)が最小化され、適切な情報開示がなされれば「本来価値」に近づきやすい。

一方で情報が不十分だとリスクプレミアムを上乗せされ、逆に値が伸びない。

– 市況要因(為替、輸出規制、季節需給、モデルチェンジ前後、決算期)も影響。

輸出好調や円安局面では、輸出向け車種の買取店査定が跳ねる傾向。

3月・9月前の繁忙期は相場が強含みやすい。

7) 修復歴車を高く安全に売る実務のコツ
– 情報開示の徹底 修理見積・請求書、修理前後写真、測定データ、交換部品リスト、整備記録簿、事故発生状況の説明を準備。

隠すと後日のトラブル・減額の温床。

– 事前整備の判断 小額で見栄え・機能が大きく改善する箇所(ワイパー、灯火、タイヤ溝不足、警告灯診断など)は直す価値がある。

一方、大物修理は現状渡しのほうがトータル有利な場合も多い。

– 複数チャネルで見積 ディーラー下取り、総合買取、事故車専門、輸出特化、地域の評判店の最低3~5社で同日査定。

持ち帰り減額を避けるため、査定条件(修復歴の範囲、付属品の有無、引渡日)を書面やSMSで残す。

– 個人売買の安全策 契約書に「修復歴の範囲」「現状有姿」「契約不適合の扱い」「引渡し・名義変更期限」「代金決済方法(エスクロー・即時振込)」「鍵・書類の引渡し明細」を明記。

即日現金手渡しや小切手は避け、銀行振込で入金確認後に車両と書類を渡す。

所有権留保や残債がある場合は金融機関の同意と段取りを先に固める。

– 付加価値の可視化 高額オプションや純正部品、カスタムの明細、燃費・整備コスト実績、使用環境(屋内保管、禁煙)を写真と文章で丁寧に伝える。

個人売買では特に効く。

– タイミング最適化 繁忙期前、モデルチェンジ前の在庫切替、輸出需要が強いタイミングを狙う。

逆に大きなリコールやネガティブニュースの直後は様子見も一案。

8) まとめ(判断フレーム)
– 修復歴あり/過走行/古年式/輸出向け車種なら、まず「専門性のある買取店」の相見積もりが第一候補。

ディーラーは安全側で低くなりがち。

– 希少・趣味性・装備価値を訴求できる個体は、時間と手間を許容できるなら個人売買や専門店の委託販売で最高値を狙える。

– 修復歴なしの高年式で同ブランド乗り換えや下取りサポートが厚い場合は、ディーラー下取りが総支払額で有利になることも多い。

必ず「車両値引き+下取り額の合計」で比較する。

– いずれのチャネルでも、修復歴の正直な開示と書面化が価格と安全の最大の武器になる。

最終的には、「あなたの車の属性(修復歴の内容・年式・走行・車種特性)」「あなたが許容できる時間と手間・リスク」「市況(輸出・為替・季節)」の三要素で最適解が変わります。

まずはディーラー下取りの提示を基準値として取り、事故車専門・輸出特化を含む複数の買取店で同日査定、並行して個人売買の相場調査(同条件の成約事例や掲示価格)を行い、総合比較で判断するのが実務上もっとも失敗が少ない進め方です。

【要約】
修復歴はサイドメンバーやピラー等の骨格部位を損傷し修理・交換した経歴を指す。外板やボルトオン交換・軽微な傷は原則該当せず。事故歴は広義で曖昧だが流通では修復歴の有無を重視。溶接固定の有無や冠水歴は別扱い。修復歴ありは下取りで値落ちし、部位や修理品質・寸法精度で影響度が変わる。評価書や査定で総合判断。例としてピラー鈑金やフレーム修正は該当、バンパー交換や外板塗装は非該当。第三者機関の評価基準も活用。

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