コラム

下取り査定の基準が丸わかり 年式・走行距離・装備・状態と相場動向、査定額を上げる事前準備と交渉術

下取り査定はどんな基準で決まるのか?

前提を明確にするため、ここでは最も一般的な「自動車の下取り査定」を中心に説明します(スマホや家電など他商材でも基本ロジックは似ていますが、基準や重み付けは異なります)。

下取り査定は一言でいえば「その車を仕入れて再販売するときに見込める売上とコスト、リスク、販促上の事情を総合的に織り込んだ結果」です。

業者は単に“好き嫌い”で値を付けているのではなく、オートオークションの相場、検査・査定の業界基準、販売・在庫のコスト、法規や表示ルールといった根拠に基づいて金額を決めています。

金額決定の大枠(式のイメージ)

– 下取り額 ≒ 予想再販価格 − 再商品化コスト − 流通コスト − 在庫・金利コスト − 期待粗利 − リスク調整 ± 販促上の上乗せ
– 予想再販価格の根拠
– 国内オートオークションの落札相場(USS、JU、TAA、CAA等)
– 小売掲載相場(カーセンサー、グーネット等)からの逆算
– 為替や輸出需要(円安で輸出向けが強いと相場上昇)や車種別残価傾向
– コスト・リスクの内訳
– 整備・点検・美装・板金塗装などの再商品化費用
– 名義変更、陸送、出品・成約手数料等の流通費
– 在庫期間に応じた金利・保管費・価格下落リスク
– 仕入に対する最低限の粗利(会社の販売目標・粗利率)
– 販促上の上乗せ
– 新車販売と抱き合わせで「下取りサポート」「下取り値引き」として見せ方を調整(実質は新車の値引きの振替であることも多い)

市場相場に関する基準と根拠

– オートオークション相場が最大の拠り所
– 多くの業者は、同年式・同グレード・同走行域の平均落札価格を参照し、現在の「仕入上限」を逆算します。

会場の検査票(評価点、内外装評価、修復歴の記載)はAISやJAAA等の共通基準で検査されており、横比較がしやすいのが根拠です。

– 小売相場からの逆算
– 掲載価格から販売経費・保証・整備・販管費・粗利を差し引き、仕入許容額を見ます。

小売は交渉で下がる前提のため、掲載価格の数十万円下が実勢売価という経験則に基づく逆算を用います。

– マクロ要因
– 新車供給状況、為替、輸出需要、季節性(1~3月は動きが活発で相場が強含みやすい)などが、査定の基準線自体を押し上げたり下げたりします。

個体の状態評価(減点・加点の基準と根拠)
中古車の個体差評価は、減点方式が業界の共通言語です。

根拠は日本自動車査定協会(JAAI)の査定制度、AIS検査基準、JAAA(日本自動車鑑定協会)、JU系会場等の検査票基準です。

主な項目とその意味(なぜそれが値段に効くのか)を挙げます。

年式・走行距離

目安は「年1万km」。

平均より多いと機械的消耗・再販の売れ行き懸念で減額、少ないとプレミア。

相場の根拠は過去取引データに基づく残価曲線。

修復歴の有無(最重要)

骨格部位の交換・修正があると「修復歴あり」と判定(JAAA/JPUC等の定義)。

安全性・将来の売りやすさに直結するため、相場は2~5割下落が一般的。

バンパー交換等の非骨格パネル修理は「修復歴なし」扱い(程度に応じ減点)。

外装・内装の状態

傷・凹み・色あせ・再塗装、内装の破れ・焦げ・汚れ・臭い(喫煙・ペット)は再商品化費用に直結。

減点法で金額化し、修理単価の相場を根拠に控除します。

機関・電装の状態

エンジン、ミッション、異音・オイル漏れ、チェックランプ点灯、エアコン、パワーウィンドウ等。

重大不具合や警告灯点灯は卸売でも評価が下がるため大幅減。

見込み修理費+リスクマージンを根拠に控除。

記録簿・整備履歴・ワンオーナー

定期点検記録簿が整っている個体は信頼性が高く、次のユーザーに保証を付けやすいため加点。

ワンオーナーは履歴が明確で人気。

付属品の有無

スペアキー、取扱説明書、点検記録、純正ナビSD/ディスク、工具、ドラレコ、充電ケーブル(PHEV/EV)など。

欠品は再調達コストが根拠の減額。

輸入車のスマートキー追加は高額(数万円~10万円超)になることがあり、影響大。

タイヤ・消耗品

残溝や年式(タイヤは製造から年数劣化も見る)。

4本交換が必要なら再販前の実費が根拠の減額。

ボディカラー・内装色・グレード・オプション

白・黒・パールは需要が強く加点傾向。

安全装備(ACC、ブラインドスポット等)やサンルーフ、本革、メーカーOPナビなどは再販での差別化要素。

純正OP>社外の評価が一般的。

改造・カスタム

車検非対応や極端なローダウン・マフラーは販路が狭くなり大幅減。

ボルトオンで純正復元可能なら影響は限定的。

競技用改造は更に限定的な販路しか持たず、卸相場が根拠の減額。

登録・使用歴

自家用>法人用>レンタアップ>タクシー・教習車の順で一般に相場は低い。

元レンタは大量放出で相場が形成されており、履歴表示義務(自動車公正取引協議会の表示規約)も根拠。

地域性・腐食

寒冷地・沿岸地域の下回りサビは構造部健全性に影響し減額。

4WDや寒冷地仕様は降雪地域では加点。

保証・リコール・車検残

メーカー保証が残っており継承可能なら加点(販売時に保証が付けられる)。

未実施リコールは無償でも対応の手間・機会損失があり、軽微な減額。

車検残は再販の訴求力になり、実費相当を評価に織り込みます。

匂い・衛生状態

喫煙臭・ペット臭はオゾン脱臭・内装リペア等の費用根拠で減額。

焦げ穴・シミは補修費相当を控除。

EV/ハイブリッド固有

バッテリーSOH(残存容量)が重要。

残容量が低いと航続や保証の問題で相場が下がる。

充電ケーブル欠品は実費が根拠の減額。

経費・在庫・金利の基準と根拠

– 再商品化費用の見込(整備・板金・美装)
– 陸送、登録・名義変更費、オークション出品/成約手数料
– 在庫金利・保管料、価格下落リスク(平均在庫日数に応じた社内基準)
– 会社の粗利基準(販管費と利益確保のための必要粗利)

時期・販売戦略の基準

– モデルチェンジ・マイナーチェンジ直後は旧型が弱含み。

最終型や限定車は価値が底堅い。

– 決算期や販売強化月は「下取りサポート」として見た目の上振れ提示(ただし新車値引きと通算で同じになることも多い)。

– 季節需要(SUV・4WDは冬場強含み、オープンは春夏など)。

法規・業界ルールに基づく根拠

– 自動車公正取引協議会(JPUC)の中古自動車の表示に関する公正競争規約
– 修復歴や使用歴(レンタ、タクシー等)の表示義務があり、開示前提の相場が形成されています。

– 日本自動車査定協会(JAAI)の査定制度
– 査定士資格と減点基準が整備され、外装・内装・機関の評価と減点法が根拠になります。

– AIS/JAAA等の第三者検査基準
– オートオークションや小売で用いられる評価点・基準。

横断的に流通価格を規律します。

– 自動車リサイクル法
– リサイクル預託金の精算は査定額に反映されます。

– 自賠責・自動車税の扱い
– 下取りは多くが「名義変更」で流通するため、自動車税の還付は直接発生しませんが、実務上は残月相当を含めて総額調整することがあります。

自賠責は解約返戻があるケースでも、名義変更・販売スキームにより査定への織り込みで調整します。

– 契約不適合責任(民法)
– 事故歴・水没歴・メーター改ざん等の重要事項不告知は、買取後の減額請求・契約解除の対象。

そのリスクも査定に織り込まれます。

数値イメージ(簡易例)

– 同条件のオークション平均落札 160万円
– 予想販売価格(店頭) 198万円、想定実売 190万円
– コスト見込 再商品化7万円、流通5万円、在庫・販管5万円、必要粗利15万円
– 仕入許容(上限) 190 − (7+5+5+15) = 158万円
– 個体の減点(傷修理・タイヤ等) −10万円
– 下取り提示 148万円
– 決算キャンペーン「下取りサポート」+10万円(実質は新車側値引きの振替)
– 表面提示 158万円(ただし新車値引きはその分抑制される)

下取りと買取専門店の違い(基準のズレ)

– 下取りは新車販売の粗利や達成インセンティブで上振れしやすい一方、新車値引きと通算管理される傾向。

– 買取専門店はオークション相場への連動が強く、在庫リスクを避けるため当日の相場に忠実。

複数社査定で差が出るのは、各社の再販ルート・在庫方針・販促状況が違うためです。

消費者側で確認できる根拠

– 査定シート(減点箇所・再商品化見積)の開示依頼
– 参照したオークション相場(同条件の成約レンジ)の提示依頼
– 記録簿・保証継承の可否、付属品の有無の確認
– 契約書の重要事項(修復歴や冠水歴等)告知欄の記載

他商材にも共通する考え方

– スマホや家電、時計・ブランド品も「二次市場相場 − 再商品化・流通費 − 粗利 − リスク ± 販促」で決まります。

検品基準や真贋基準が自動車でいう査定・検査基準に相当します。

まとめ
– 下取り査定は「市場相場(主にオートオークション)」「個体の状態を減点法で金額化」「再販に伴う費用とリスク」「販促・時期要因」という四つの柱で決まります。

– 根拠としては、JAAIの査定制度、AIS/JAAAの検査基準、JPUCの表示規約、オークションの成約データ、再商品化や流通に要する実費・社内原価、民法上の契約不適合リスクなどが挙げられます。

– 同じ車でも店ごとに提示額が違うのは、参照する販路・必要粗利・在庫方針・時期の販促政策が異なるため。

根拠の開示を求め、複数社の提示を“総額”(新車値引き含む)で比較するのが合理的です。

この枠組みを理解しておくと、査定士がどこを見て、なぜその金額になるのかが腹落ちしやすく、交渉や準備(記録簿や付属品の整備、軽微な清掃)にも活かせます。

年式・走行距離・グレード・オプションは評価にどう影響するのか?

ご質問の4要素(年式・走行距離・グレード・オプション)が下取り査定にどう影響するか、そしてそれぞれの根拠について、実務の流れも交えながら詳しく説明します。

結論としては、査定は「業者オークション(AA)相場=同条件の卸値」を起点に、年式・走行距離・グレード・オプション・修復歴・状態などの加減点で調整していくのが一般的です。

その中でも年式と走行距離はベース価格を大きく動かす一次要因、グレードとオプションは同一ベース内で上下させる二次要因として効いてきます。

1) 年式(初度登録年)が評価に与える影響と根拠
– 影響の方向性
– 新しいほど高評価。

モデルライフ(マイナーチェンジ・フルモデルチェンジ)前後で相場が段階的に変わる。

– 3年・5年・7年落ちなどのキリで需給が変化しやすく、特に3年(初回車検)や5年(2回目車検)付近で中古車の供給が増減し相場に影響。

– 13年超(いわゆる経年車)は自動車税や重量税の重課がかかるため、需要が落ちやすく査定は厳しめになりがち。

根拠

業者オークションでは、同型同条件でも年式違いで落札価格に明確な段差が出ます。

これは中古車店が保証残・最新安全装備・新燃費基準対応の有無など年ごとの差を小売価格へ反映しやすいからです。

日本自動車査定協会(JAAI)の査定基準でも、年式は「基準価格表」の土台。

相場表は年式別に設定され、そこから個別要素の加減点を行う運用が一般的です。

税制面では多くの自治体で13年超の自動車税重課、重量税の経年重課が適用。

購入後の維持費上昇を嫌う消費者が多く、AA相場にも反映されます。

モデルチェンジ直後は旧型の相場が下がりやすい(相対的価値の低下と在庫調整)。

ただし、旧型の特定グレードや限定車など希少性がある場合は例外的に値崩れしにくいケースもあります。

実務上のポイント

「車検残」は下取りでも評価されます。

残月数が多いと再販時のコストが下がるため、数万円単位で上振れしやすい(ただし車種や店舗ポリシーで振れ幅あり)。

初度登録の早い/遅いは同一年式内でも差になることがあります(保証・リコール対応状況・マイチェン前後の装備差)。

2) 走行距離が評価に与える影響と根拠
– 影響の方向性
– 走行距離は同年式内の価格差を大きく作る主要因。

一般に少ないほど高評価。

– 市場では3万km、5万km、7万km、10万km(10万kmは大きな節目)などの閾値で需給が変わり、相場が段階的に下がりやすい。

根拠

機械的摩耗・消耗品の交換時期(タイヤ、ブレーキ、ショック、ベルト類、バッテリー、CVTフルード等)が走行距離と相関。

再販前整備や販売後保証のリスクコストが増すため、買取側は価格に織り込みます。

ハイブリッドやEVでは高走行=高電圧バッテリーの劣化リスク懸念が強く、保証残の有無やセーフティチェックの結果で相場が変わるのがオークション実務での通例。

業者オークション票(評価表)には距離が必ず表示され、同年式同条件でも距離違いで落札価格が明確に分かれます。

査定現場でも「標準走行距離(年1万km前後を目安)」に対する超過・未満で加減点する手法が使われます(JAAIの査定士講習でも距離加減点の考え方が取り扱われます)。

実務上の目安

同年式で1万km違うと数万円〜十数万円単位の差がつくことが珍しくありません。

ただし車種やセグメント(高級車・商用・SUV・軽)で感応度は大きく異なります。

低走行でも「長期放置」や「短距離チョイ乗り」偏重は状態次第でマイナス(ローター錆、バッテリー弱り、オイル劣化等)。

走行距離はあくまで代理指標で、最終的には実車状態が優先されます。

3) グレードが評価に与える影響と根拠
– 影響の方向性
– 同年式・同走行でも、上位グレードほど装備が充実しているため相対的に高評価。

ただし「市場でよく売れるグレード」が最も値持ちが良いことが多く、単純な“最上位=最高値”と限らない。

– ベースグレードは価格は安いが装備が乏しく、中古市場の検索条件で弾かれやすく需要が薄いケースがある。

中間〜上位で人気装備が標準のグレードは再販しやすい。

根拠

中古車ポータルや販売店の実務では、グレード指定での検索・商談が一般的。

買い手が集まるグレードは回転が早く、オークション落札価格も高止まりしやすい。

上位グレードは安全装備、快適装備、意匠(専用外装・内装)、大径アルミ、先進ライトなどの「後付けが難しい価値」を内包。

これらは再販価格に反映されやすい。

逆に、排気量アップやハイパワー版で維持費が上がる、または好みが分かれるスポーツ・オフロード特化は買い手層が絞られ、一般市場では中位グレードの方が強いことも(限定車や希少車は別)。

実務上のポイント

法人/リース上がりで台数が多いグレードは供給過多になりがちで、相場が伸びにくい場合があります。

輸入車ではAMGライン、Mスポーツ、Sラインなどの“見栄えグレード”は特に需要が強く、同年式・距離でも数十万円単位の差になる例が多いです。

4) オプションが評価に与える影響と根拠
– プラス評価になりやすい装備(再販価値が高いもの)
– 先進安全装備・運転支援(衝突被害軽減ブレーキ、ACC、LKA等のメーカー標準/メーカーOPパッケージ) 安全志向の高まりと保険料優遇の観点から需要が強い。

後付け困難なため再販価値に直結。

– 4WD(降雪地域やSUV) 地域需要が明確で、雪国のAA相場は2WDより強いことが多い。

– 両側パワースライドドア(ミニバン系)、バックカメラ/全方位カメラ、パワーシート、本革、シートヒーター/ベンチレーション、サンルーフ/パノラマルーフ 実使用価値が高く後付け困難、見栄えや満足度の高さから中古での指名買いが起きやすい。

– メーカーオプションナビ/ディスプレイオーディオ+高音質オーディオ(純正統合系) 車両側機能との結合度が高い装備は再販時の訴求力が強い。

影響が限定的または中立的な装備

ディーラーOPや社外ナビ・ドラレコ等の消耗/陳腐化が早い電装品 査定での上乗せは限定的(動作確認や再セットアップコストがかかることも)。

フロアマット、バイザー等の小物 基本的に評価はわずか。

スタッドレスタイヤ/アルミセット 状態・残溝・年式次第でプラスだが、シーズンや地域、保管状態に依存し、期待ほど伸びないことも。

マイナスまたは評価が伸びにくい装備・改造

過度なローダウン、大径ホイール、マフラー・エアロ等の社外カスタム 買い手層が狭まり、車検適合や純正戻しコストが発生しがちで査定は下がる傾向。

社外セキュリティやイモビライザー改変等、電装ハーネスに手が入っているもの 不具合リスクを嫌いマイナス。

古い世代のメーカーOPナビ(地図更新不可やインターフェイス陳腐化) むしろ評価が伸びにくい場合あり。

根拠

オプション評価は「後付けの難易度」「中古市場での指名性」「耐用年数」の3要素で決まるというのが査定実務の定石。

JAAIの加減点やオークション評価でも、メーカーOPの価値反映は大きく、社外品は控えめ。

中古車検索データで絞り込み頻度が高い装備(パワスラ、バックカメラ、サンルーフ等)は店頭回転を早めるため、買取側が価格に織り込みやすい。

相互作用と具体的な考え方
– 年式と走行距離のバランス 同年式なら距離が少ない方が有利。

年式が1つ古くても距離が大幅に少なければ、相場が逆転することもあります(例 4年落ち2万kmが5年落ち1万kmに劣るとは限らない)。

– グレードとオプションの一体性 上位グレードで標準化された装備は価値が高く、下位グレードにバラでOPを付けるより再販価格が安定しやすい。

– 地域要因 4WD、寒冷地仕様、サンルーフの評価は地域差が大きい。

降雪地は4WDが強く、都市部ではサンルーフや上級内装が効きやすいなど。

実務の査定プロセス(下取りで実際に何が起きているか)
– 基準価格の設定
– ディーラーや買取店は、業者オークション(USS等)の最新成約データや買取相場データベースを参照し、同型・同年式・同程度の距離・同グレードの落札相場から「基準卸値」を設定します。

– 加減点の適用
– 年式・走行距離の標準からの乖離、修復歴(骨格部位の修復は大幅マイナス)、機関/下回り/内装外装の状態、タイヤ残溝、キズ・ヘコミ、臭い(喫煙・ペット)、鍵の本数、整備記録簿の有無などで加減点。

– オプションは「後付困難・人気度・状態」で上乗せ。

社外品や過度な改造は減点。

– コストとマージン
– 再販に必要な商品化コスト(整備、板金、クリーニング、車検取得、保証付帯)、輸送費、オークション出品費用、在庫保有コスト、販売店の粗利を控除するため、理論上の相場からさらに安全マージンを引くのが通例。

これが「下取りは買取専門店より安い」ことがある理由ですが、販売車への値引きと通算で調整されることも多いです。

補足の根拠と市場慣行
– 日本自動車査定協会(JAAI)の査定制度では、年式・走行・装備・状態を体系化した「査定基準」と「加減点表」に基づいて評価する教育が行われています。

– 業者AA(USS、TAA、CAA等)の評価票では、年式・距離・修復歴・評価点・装備が価格形成の核。

落札データからは、走行距離の閾値やモデルチェンジ前後での価格段差が一貫して観測されます。

– リース・フリートの残価設定(リセールバリュー)モデルでも、年式・累積距離・グレード・主要OP・地域・季節・在庫量が説明変数として用いられ、実勢価格との整合が取られています。

実務で用いられるこれらのモデルとAA出来高の相関が、査定現場の“根拠”になっています。

実用的アドバイス(同じ車でも査定を底上げするコツ)
– 需要が強い時期に売る(SUVは秋〜冬、ミニバンは新生活前など)ことで相場の追い風を受けやすい。

– 純正戻しが可能な社外パーツは戻しておく。

純正ホイール・マフラー・足回りが揃っていると安心感が増し、減点を避けやすい。

– 整備記録簿・取扱説明書・スペアキーを揃える。

無事故・ワンオーナー・禁煙の訴求は強い。

– 小傷の板金はやみくもに自腹で直さず、まず見積。

販売店側の板金コストの方が安いケースが多く、直しても査定が思ったほど上がらないことがあります。

まとめ
– 年式 新しいほど高評価。

モデルチェンジや税制(13年超)で段差が出るのが根拠。

保証・車検残も効く。

– 走行距離 同年式内の価格差を大きく左右する一次要因。

整備時期・リスクコストが根拠で、3万/5万/7万/10万kmなどの節目で相場が段階的に変わる。

– グレード 装備・見栄え・需要バランスで評価。

最上位よりも「中古で一番売れるグレード」が最も強いことが多く、検索指名性の高さが根拠。

– オプション 後付け困難・実用価値・人気度が高いもの(安全装備、4WD、パワスラ、カメラ、サンルーフ、本革等)はプラス。

社外カスタムや陳腐化しやすい電装は伸びにくい。

中古の指名性と商品化コストが根拠。

これらは最終的に、業者オークション相場+JAAI等の査定基準に基づく加減点という形で下取り額に反映されます。

具体的な車種・年式・距離・地域が分かれば、相場帯や効きやすい装備の優先順位をより詳細にお伝えできます。

修復歴や外装・内装の状態はどれほど減点されるのか?

ご質問のポイントは「修復歴や外装・内装の状態が、下取り査定で具体的にどの程度マイナス(減点)されるのか」と「その根拠」ですね。

以下では、日本の中古車業界で実務的に使われている査定の考え方(減点法)と、市場(オークション相場)での価格差を踏まえて、できるだけ具体的に整理します。

なお、実際の点数表と点→円の換算率は車格・相場・査定会社により変動し、加盟事業者向けの資料(非公開)で運用されるため、以下は「一般に共有されている基準・相場感」に基づく目安です。

下取り査定の基本的な構造(前提)

– 基準価格の設定
多くの買取店・販売店は、業者オークション(USS、TAA、CAA等)の成約データをもとに、年式・走行距離・グレード・色・装備等を加味した「相場ベース」をまず決めます。

– 減点法(コンディション補正)
外装・内装・機関・下回りの状態をパネル単位・部位単位で減点し、最終的に点数を金額に換算してマイナスします。

– 点→円の換算
1点あたりの金額は、軽・コンパクトで小さめ、ミドル~大型や高級・輸入車で大きめになる傾向があり、相場の上下で変わります。

実務では「点数×レート=減額」という考え方か、あるいは「想定修繕費(板金塗装・内装リペア・交換費)をそのまま相場から差し引く」手法が併用されます。

修復歴の定義と減点(価格影響)

– 修復歴の定義(根拠)
日本自動車査定協会(JAAI)の「中古自動車査定基準・細則」、AIS評価基準、JU(中古自動車販売協会連合会)やJAAA等の基準では、骨格(主要構造部)に損傷があり、交換・修正・修復がされているものを「修復歴あり」と扱います。

骨格に含まれる典型部位は、フレーム/サイドメンバー、クロスメンバー、ピラー(A/B/C)、ダッシュパネル、ルーフパネル、フロア(ラゲッジフロア含む)、ラジエーターコアサポート(ボルト止めは除外される場合あり)などです。

単なる外板(ドア/フェンダー/ボンネット/トランク)交換は骨格に該当しません。

– 修復歴の価格インパクト(相場ベース)
修復歴の有無は査定で最も大きい要素のひとつです。

業者オークションでは、評価点(例 4.5/4/3.5などの無事故車)と、RA/R(修復歴あり)で市場価格帯が明確に分かれます。

一般的な目安は次のとおりです。

– 軽/コンパクトの大衆車 同程度の無事故車比で約5~20万円の下落、または相場の10~20%程度下落
– ミドル~大型セダン/ミニバン/SUV 10~40万円、または相場の15~30%程度下落
– スポーツ/高額車/輸入車 20~100万円超、または相場の20~40%程度下落
この下落幅は「修復部位(ピラー・サイドメンバー・フロア・ルーフ等、重い部位ほどマイナスが大きい)」「修復の質(修正跡の丁寧さ、直進性/アライメント、タイヤ偏摩耗の有無)」「年式・走行・人気度」により上下します。

たとえばフロントサイドメンバー修正歴やピラー修理歴は、ラジエーターコアサポート単体交換より重く見られます。

– 実務上の減点アプローチ
査定票上は「修復歴あり」で大きく減点し、そのうえで個別部位(波打ち/ゆがみW、再塗装、チリの不整合、スポット溶接痕など)を追加減点する形です。

さらに走行テストで直進性やハンドルのセンターずれが確認されれば、足回り異常として追加の減点(または整備見込み費用)が乗ります。

外装(エクステリア)の減点目安
外装はパネルごとの傷・凹み・塗装劣化などを粒度で評価します。

AISなどの表記でA(擦り傷)、U(凹み)、W(波打ち/歪み)、S/C(錆/腐食)、P(色あせ)といったカテゴリがよく使われ、サイズや程度に応じて点数が積み上がります。

点数の円換算は店舗・相場で変わりますが、ユーザー視点では「修繕実費(板金塗装費)」のレンジで理解すると近いです。

擦り傷(バンパー・ドア・フェンダー等)
小 磨き/筆塗りレベル(~数cmの浅い線傷)→ 5千~1.5万円程度のマイナス
中 要部分塗装(手のひら~A4サイズ程度)→ 1.5万~3.5万円/枚
大 パネル広範囲の塗装・下地処理→ 3.5万~6万円/枚
凹み(U)
小(ドアパンチ級、PDRで回復可)→ 1万~2.5万円/箇所
中(折れ・塗装要)→ 3万~6万円/箇所
大(骨格にかかる可能性、チリ不整合)→ 6万~12万円/箇所
再塗装・色違い・肌不良
再塗装痕は車種・色で評価差。

高級車やパール/3コートは減点が大きく、1~3万円/パネル程度が目安。

肌不良や色ムラはさらに加点(=減額)されます。

錆/腐食(S/C)
表面錆(補修容易)→ 5千~1.5万円
腐食進行(パネル貫通、下回り広範囲)→ 2万~10万円(構造部に及べば修復歴・機関評価にも波及)
ガラス
フロントガラス飛び石チップ→ 5千~1万円
ひび(交換相当)→ 3万~8万円(HUD/カメラ付は高額化)
ライト類の劣化(黄ばみ、クラック)
くもり/黄ばみ(研磨で改善)→ 5千~1万円
クラック・水侵入(交換見込み)→ 1.5万~6万円/片側(LED/マトリクスは高額)
バンパーの割れ・欠け
補修で対応可→ 1.5万~3万円
交換レベル→ 3万~10万円(グレード・塗装色で増減)
ホイール傷・曲がり
擦り傷(リペア)→ 5千~1.5万円/本
曲がり/クラック(交換見込み)→ 2万~6万円/本(大径・輸入車で高額)
タイヤ摩耗
残溝3~4mm未満で減点、4本交換見込みで4万~12万円(サイズ/銘柄次第)

内装(インテリア)の減点目安
内装は「清潔感」「破損」「機能」の3点が柱です。

特に匂い(タバコ・ペット)は再販時の影響が大きく、想像以上にマイナスになります。

タバコ臭・ヤニ汚れ
軽度(天張りと内張り清掃で改善)→ 5千~1.5万円
重度(天張り張替え・徹底脱臭)→ 1.5万~4万円
シートの擦れ・破れ・タバコ焦げ
擦れ・小穴(リペア)→ 5千~1.5万円/席
破れ・ウレタン潰れ(部分張替え)→ 1万~4万円/席
本革の深いひび・色落ち→ 1.5万~5万円/席
内装パネル割れ・ベタつき(輸入車等で発生)
小破損→ 数千~1万円/箇所
交換必要→ 1万~5万円/箇所
フロアカーペット汚れ・水濡れ歴
クリーニング→ 5千~1万円
浸水疑い(匂い/配線腐食)→ 3万~10万円以上(重大要素)
電装/装備不良(ナビ、カメラ、パワーシート、サンルーフ)
不具合1点ごとに部品・作業費相当の減額。

例 純正ナビ故障→ 1万~5万円、バックカメラ不良→ 5千~1.5万円、サンルーフ異音/水漏れ→ 1.5万~5万円

機関・下回り・修復歴に関連する減点

– オイル漏れ・滲み(エンジン/ミッション/デフ)
軽度(パッキン交換見込み)→ 5千~2万円
漏れ(修理確定)→ 2万~8万円
– 異音・振動(エンジンマウント、ハブベアリング、足回りブッシュ)
異音箇所1点ごとに1万~5万円(部位・車種差)
– アライメント不良・直進性不良
軽度(調整)→ 5千~1.5万円
足回り歪み示唆(要部品交換)→ 2万~10万円
– 下回り錆(融雪剤地域)
表面錆→ 5千~1.5万円
フレーム・サブフレーム腐食進行→ 3万~15万円(修復歴扱い・車検リスクで大幅減)

減点の「点→円」換算と実務の見え方

– 減点点数は、査定会社・車格でレートが異なります。

同じ10点の減点でも、軽では数千~1万円台、高級SUVでは数万円の差になることがあります。

– 実務では、上のような「修繕実費見込み」を積み上げ、さらに「再販リスク(売れにくさ)」としてマージンを乗せて減額されることが多いです。

特に修復歴は、修繕費だけでなく「無事故車より売れにくい」という需給差が一括で反映されます。

修復歴と外装・内装の重なり方(総合評価)

– 修復歴ありの場合、まず「修復歴の相場差」で大きく落ち、そのうえで外装・内装の個別減点が積み上がります。

– 同じ修復歴ありでも、修復の質が高く、直進性良好、タイヤの偏摩耗なし、下回りがきれい、事故の説明書類や写真が揃っている場合は、減点が最小化されやすいです。

– 逆に、修復歴がなくても、広範囲の塗装劣化・凹み多数・内装の強い臭い・電装不良が重なると、修復歴ありに近い金額インパクトになることもあります。

根拠について(制度・市場の両側面)

– 制度・基準の根拠
日本自動車査定協会(JAAI)の「中古自動車査定基準・細則」では、骨格部位の定義や修復歴の判定、外装・内装・機関の減点項目が体系化されています。

AISやJAAA、JUの査定/評価基準も同趣旨で、サイズや程度に応じた減点の考え方を採用しています。

これらは業界標準として長年運用され、加盟事業者の査定研修や資格制度(査定士)にも反映されています。

– 市場(価格)の根拠
業者オークション(USS/TAA/CAAなど)の評価点と成約価格の相関が、実際の下取り価格の土台です。

無事故グレード(例 4~4.5)と修復歴グレード(RA/R)で明確な価格帯の差が継続的に観測され、相場が日々更新されます。

買取店はこの差(統計的な成約実績)を前提に「修復歴の下落率(%)」を社内基準化し、個別車両の状態(修復部位・修理品質・走行・色・装備・需要期)で微修正して見積りを作ります。

したがって、「修復歴は何点減点」というより、「修復歴カテゴリーへの格下げ+個別状態の加減点」という二段構えで金額が決まります。

具体的な金額イメージ(例)

– 例1 5年落ちコンパクト、無事故・評価点4相当の相場が120万円
A車 修復歴なし、外装に中傷2枚(2万円×2)、タイヤ要交換(6万円)
→ 減額合計約10万円、下取り目安110万円前後
B車 フロントサイドメンバー修正の修復歴あり(相場比-15%=-18万円)、外装中傷2枚(-4万円)、直進性良好で追加なし
→ 減額合計約22万円、下取り目安98万円前後
– 例2 3年落ちミドルSUV、無事故相場300万円
C車 修復歴なしだが外装広範囲再塗装(-6万円)、ホイール傷4本(-3万円)、タバコ臭重度(-3万円)
→ 減額合計約12万円、下取り目安288万円
D車 リアフロア修正の修復歴あり(-20%=-60万円)、内外装良好
→ 減額約60万円、下取り目安240万円
これらはあくまで目安で、実際には在庫回転、販路(CtoB即時売却か自社小売か)、シーズンなどで前後します。

減点を抑える実務的な対策

– 外装 小傷・小凹みは事前にデント/簡易塗装で直すと費用対効果が高い場合があります。

広範囲塗装は費用がかさむため、相見積りで見極めを。

– 内装 徹底クリーニングと脱臭。

シートの小穴・擦れは手頃なリペアで見栄えが改善。

– タイヤ/ライト タイヤが要交換なら、良品中古や型落ち新品に入れ替えたほうが差額が縮まることも。

ライト黄ばみは磨きで印象が大きく改善。

– 書類 点検記録簿、修理明細、事故時の修復写真が揃っていると、修理品質を説明でき、過度なリスク見積りを避けやすい。

– 正直な申告 査定時に修復歴や不具合を伏せても、後の二次検査や再販準備で判明し、減額やトラブルの原因に。

先に開示して評価の前提を共有するほうが総じて有利です。

まとめ
– 修復歴は「有無」の時点で市場価格に対して10~40%(車種により上下)の下落が基礎的に生じ、さらに修復部位や品質で上下します。

金額換算では軽・コンパクトで5~20万円、ミドル~大型/輸入・スポーツで10~100万円超が目安です。

– 外装・内装の減点は、板金塗装・内装リペア・交換の実費見込みと再販難易度を反映して、1箇所あたり数千円~数万円が積み上がる形。

多数箇所の蓄積で修復歴並みのインパクトになることもあります。

– 根拠は、JAAIやAIS、JAAA、JUが示す査定基準(骨格/減点項目)と、USS等オークションにおける無事故グレードとR/RAグレードの成約価格差という市場実績です。

もし具体的な車種・年式・走行距離・装備・傷の内容(枚数や大きさ)が分かれば、より実態に近いレンジで試算をお出しできます。

相場動向や季節・地域の需要は査定額を左右するのか?

結論から言うと、相場動向(市場価格の上げ下げ)も、季節・地域の需要も、下取り査定額を確実に左右します。

しかも影響は「理屈だけ」ではなく、実務上の価格形成プロセスに直接的に組み込まれています。

以下では、査定額がどう決まるのかという基本から、相場・季節・地域がどう効いてくるのか、その根拠(業界の価格決定メカニズムや公知データ、近年の実例)まで、順を追って詳しく解説します。

1) 査定額が決まる基本構造
ディーラーや買取店の下取り・買取額は、おおまかに次の構成で決まります。

– 卸売市場の直近成約相場(業者間オークションの落札価格の平均や中央値)
– 車両個体差の補正(年式、走行距離、修復歴、外装・内装状態、装備、色など)
– 販売・在庫リスクの補正(売れるまでの想定日数、金利・在庫コスト、値下げリスク)
– 事前整備・商品化コスト(板金塗装、清掃、消耗品、車検取得、保証付帯)
– 輸送・名義変更などの経費
– 目標粗利(マージン)
ここに、相場のトレンド(上昇/下落の勢い)、季節の売れ筋、地域の売れ行きの速さ(販売回転)といった需要サイドが係数として反映され、最終提示額が決まります。

2) 相場動向が査定に効く仕組み
– 参照価格は「直近の卸相場」 多くの業者はUSS、CAA、TAA、JU、Aucnet等のオークション落札データを週次で参照します。

査定端末・業務システムには直近4〜8週間の成約相場レンジが表示され、これが「仕入れ可能価格」の土台になります。

つまり相場が上がっていれば査定額も上がり、下がっていれば下がるのが基本です。

– 時間価値の調整(将来下落の織り込み) 中古相場は月次で緩やかに下がるのが一般的です(モデルや需給で変動)。

業者は在庫期間中の値下がりを見込んで、現在の卸相場から一定の下落率(例 月1〜3%)を差し引きます。

トレンドが下落基調なら控えめな査定、上昇基調なら上振れしやすくなります。

– 新車の供給・モデルサイクル フルモデルチェンジ直後は先代の中古価格が下がりやすく、マイナーチェンジや特別仕様の投入でも相場は影響を受けます。

新車の納期悪化(供給不足)時には中古に需要が流れて相場が上がり、査定も強気になります。

– マクロ要因 為替(輸入車や部品コスト)、燃料価格(ハイブリッドや軽の人気)、税制・補助金(エコカー減税の改定)などが需要を動かし、相場に反映されます。

– 近年の実例(根拠) 2021〜2023年の半導体不足で新車の供給が細り、中古車相場は広範に上昇しました。

業者オークションの成約単価や中古車情報サイトの価格指数が上向き、ディーラー下取りが前年度比で数十万円上振れした車種も珍しくありませんでした。

こうした「オークション成約の上昇→査定上振れ」という連動は業界の標準的な動きです。

3) 季節性の影響
日本の自動車市場は季節による需要の波がはっきりしています。

査定現場ではその波を先取り・織り込みます。

– 新生活・年度末(3〜4月) 登録や引っ越しが集中し、軽自動車やコンパクト、通勤・通学向けの実用車の需要が高まります。

オークション価格が引き上がり、同セグメントの査定は強含みになりやすいです。

– ボーナス期(6〜7月、12月) 乗り換え検討が活発化。

ミニバンやSUVなど家族向け・レジャー向けが動き、査定が底上げされる傾向。

– 冬季(11〜2月) 降雪地域では4WD、SUV、寒冷地仕様の需要上振れ。

スタッドレスタイヤ付きは付加価値が評価されやすい。

– 春〜夏(4〜9月) オープンカー、スポーツモデル、外装明るめの色などの動きが良く、査定が相対的に強気。

– 車検のタイミング 車検残が多い車は「すぐ乗れる」実用価値として評価されやすく、逆に車検間近は整備費を差し引かれやすい。

– 目安感 地域や車種によりますが、季節プレミアムは数万円〜十数万円規模になることがあり、特に4WD需要が強い地域の冬前、オープンカーの春先などは差が出やすいです。

4) 地域需要の影響
地域によって売れ筋・好み・道路事情が違い、これが査定差を生みます。

– 雪国・山間部 4WD、SUV、ヒーターや寒冷地仕様の評価が相対的に高い。

スタッドレスタイヤ・ホイール付きは加点されやすい。

– 都市部(首都圏・関西圏など) 駐車事情からコンパクト、ハイブリッド、輸入コンパクトの回転が速い。

ボディサイズが大きい車やディーゼルは地域によっては動きが鈍いことも。

– 地方部 軽自動車、実用ミニバンの支持が強く、特定グレード・色の回転が早い。

– 輸送と販路 地域を跨いで売れる販路(全国小売、複数拠点、越境オークション)を持つ業者は、需要の強い地域で売り抜く前提で査定を上積みできる一方、販路が狭い業者は地元需要に依存し、査定が伸びにくいことがあります。

– 実務的補正 現場では「販売日数(Days to Turn)」や「在庫回転率」を地域別・車種別に見ます。

売れ行きが速い地域・セグメントは在庫コストが低く、査定が上振れしやすいのが通例です。

5) 具体例と根拠(実務での裏付け)
– オークション相場の即時反映 多くの買取店やディーラーはUSSなどの「落札相場検索」を査定端末で確認し、直近成約の中央値に車両状態の補正をかけ、さらに在庫期間の相場変動を織り込んで提示額を決めます。

つまり、相場の上げ下げは査定のベース価格にダイレクトに影響します。

– 公開データの存在 中古車情報サイト(カーセンサー、グーネット等)の平均掲載価格推移、業界団体(日本自動車販売協会連合会、自販連/軽自動車検査協会)の登録・届出台数、業者オークション各社の市況コメントなど、公知の統計・レポートが需給変化と価格の連動を示しています。

半導体不足期の中古価格上昇は新聞・業界紙でも繰り返し報じられました。

– 季節・地域の事例 北日本の初雪前に4WD中古が強含む、春先にオープンカーの相場が持ち上がる、といった動きは、オークション成約単価や小売の販売速度(在庫日数)の季節波形として実務者が共有している「あるある」です。

全国展開の買取チェーンは、この季節・地域差を販売戦略(どの拠点で売るか)に落とし込み、査定に上乗せできる柔軟性を持っています。

6) 売り手(あなた)が取れる実践的アクション
– タイミングを合わせる あなたの車種が強い季節・イベント(新生活、ボーナス、冬前など)に合わせて査定を取る。

逆にモデルチェンジ直後は避けるのが無難。

– 地域差を味方にする 地元で弱い車種でも、全国販売・越境オークションに流せる買取店なら高く出やすい。

全国チェーンや輸出販路を持つ業者にも見せる。

– 付属品・仕様を「価値化」する 雪国でスタッドレス・寒冷地仕様、都市部で先進安全装備・ドラレコなど、地域・季節で評価が高い付帯価値はその時期に提示。

不要なら別売りの方が得な場合もあるので要相談。

– 相見積もりは必須 同じ相場でも、販路と在庫方針で買取額は変わります。

短時間で3〜5社の同時査定を取ると、季節・地域のプレミアムを拾いやすい。

– 車検の扱い 車検残が少なく、近々通す予定があるなら、見積りの前に通してしまう方がトータルで高くなるケースがあります(実費と上昇額を比較して判断)。

– 相場の自衛的チェック オークションデータは一般に非公開ですが、掲載価格の推移(カーセンサー/グー)、同条件の販売価格帯、直近の登録台数動向を見るだけでも、市場の温度感を把握できます。

7) どの程度の差が出るのか(目安)
– 相場トレンドの影響 足元で相場が月1〜3%動く局面では、在庫期間の見込み(1〜2カ月)を織り込んだ査定差が数万円〜十数万円生じることがあります。

需給ショック時(新車供給不足等)はさらに大きくなります。

– 季節・地域のプレミアム 4WDの雪国需要、春先のオープンカーなどは、装備・状態次第で数万円〜最大で数十万円規模の差が出ることがあります。

逆に季節外れは弱含み。

8) まとめ
– 相場動向は、業者オークションの成約価格を通じて査定額に直結します。

トレンドが上向きなら上振れ、下向きなら下振れが基本です。

– 季節需要(新生活、ボーナス、降雪期、春夏のレジャー)と地域需要(雪国の4WD、都市部のコンパクト・ハイブリッド、地方の軽・ミニバン)は、販売速度と在庫リスクを左右し、査定額に実質的なプレミアム/ディスカウントを生みます。

– 根拠は、業者オークションの落札相場をベースとした査定実務、公知の価格・登録統計、近年の半導体不足期の価格上昇などの事実関係にあります。

– 売る側は、時期と販路(地域差を跨げる業者)を選び、相見積もりを取り、価値のある付帯品・仕様をその季節に合わせて提示することで、これらの要因を味方にできます。

最後に一点、同じ「相場・季節・地域」の材料でも、各社の販売戦略や在庫方針、資金コストの違いで査定は変わります。

必ず複数社で比較し、あなたの車種が「今・どこで・どれだけ早く売れるか」を前提に高く評価してくれる相手を選ぶのが、実利に直結します。

査定額を上げるために事前準備や交渉で何ができるのか?

前提の確認
ここでは主に自動車の下取り(ディーラー等に新車・中古車購入と同時に今の車を引き取ってもらう)を想定して解説します。

スマホ等の下取りにも応用できる部分はありますが、査定基準や交渉の要は中古車特有のものです。

下取り査定の主な基準(何で値段が決まるか)
業者の視点では「再販で確保できる利益=販売見込み価格−(仕入れ=下取り価格)−商品化コスト−流通コスト−保証・リスク」が成り立つように逆算します。

したがって、以下の項目が金額に直結します。

年式と走行距離
年式が新しく走行距離が少ないほど有利。

相場は年式・距離で大枠が決まり、距離は5万km、7万km、10万kmなどに心理的・実務的な閾値があります。

修復歴・事故歴
骨格部位の修理/交換(修復歴あり)は相場が大きく下がります。

外板の軽い板金塗装は通常の減点で済みますが、骨格に及べば評価点が1ランク以上落ちることが多いです。

外装・内装の状態(傷・凹み・黄ばみ・汚れ・ニオイ)
中古車業界では減点法やAIS/JAAAなどの評価基準が使われ、パネルごとの傷・凹み、内装の汚れやヤニ、ペット臭、焦げなどが減点対象。

減点が少ないほど競り値が上がります。

装備・グレード・色
安全装備(ACC、ブラインドスポットなど)、サンルーフ、本革、先進ナビ、先進ライト等の人気装備は強み。

ボディカラーは白(パール)・黒が強く、個性色は地域・車種で賛否。

上位グレードや4WD/ターボは需要次第で強く出ます。

タイヤ・消耗品・整備状況
タイヤ残溝、ブレーキ残量、バッテリー状態、ワイパー、ライト類など。

状態が悪ければ商品化コストが嵩むため、その分が差し引かれます。

法定点検・オイル交換等の記録が整っていれば安心感で評価が安定。

メンテナンス記録・ワンオーナー
整備記録簿が揃い、ワンオーナーで乗り方が丁寧だと評価点が上がりやすい。

スペアキー・取説・記録簿・純正工具の欠品は減点要因。

車検残・リコール対応
車検が1年以上残っていると次のユーザーにとってメリットが大きく、プラス。

リコール未実施はマイナスや商品化コスト増の理由になります。

相場環境(季節・地域・モデルライフ・輸出需要)
4WDやスタッドレスは降雪地で冬前に強い、オープンカーは春に動きやすい、ミニバンは新学期前に動くなど。

モデルチェンジ発表・発売直後は旧型相場が軟化しがち。

海外需要が強い車種は相場が底堅い。

査定額を上げるための事前準備(費用対効果の高い順)
無制限にお金をかけるのではなく、「商品化コストを下げる」「評価点の閾値を越えさせる」ことを意識した準備が効果的です。

徹底したクリーニングと脱臭
室内のヤニやペット臭は強い減点。

内装を中性洗剤や専用クリーナーで清掃、フロアマット洗浄、内窓拭き、トランク・小物入れの砂/毛/ゴミ除去。

可能なら簡易ルームクリーニングやオゾン脱臭を依頼(数千〜1.5万円程度)。

外装は洗車と鉄粉除去、軽い水垢落としだけでも見映え・評価が上がります。

小傷・エクボの補修を選別
バンパー角の擦り傷、ドアの小さなエクボはデントリペアや部分補修が1万円台〜で済み、減点回避の効果が高い場合あり。

一方で広範囲の板金塗装は3〜10万円/パネルと高くつき、回収できないことが多いので見極めが重要。

査定前に数社へ「直すべきか」だけ相談すると確度が上がります。

ヘッドライトの黄ばみ取り
黄ばみ・白濁は古びた印象と減点要因。

市販の研磨・コートで改善(数千円〜)。

見た目の改善コスパが高いです。

タイヤ・ガラスの軽整備
フロントガラスの飛び石は放置すると交換レベルで大きなマイナス。

早期のリペア(1万円台〜)で回避。

タイヤは4本とも残溝が3〜4mm以上か同銘柄で揃っていると減点が少ない。

4本総交換は高額なので「偏摩耗の是正」「空気圧適正化」で印象を整える。

純正戻しと付属品の完備
社外足回り・マフラー・エアロ・ナビなどは買い手を限定し商品化コスト増の原因になりがち。

可能なら純正に戻し、外した社外品は別売り・下取り時に付属としてアピール。

スペアキー、取扱説明書、整備手帳、ナビの地図SD/ロック解除、ドラレコSD、純正工具・ジャッキ等を揃える。

リコール・サービスキャンペーンの履行
無償ですので必ず実施し、記録を残す。

未実施だと次工程で手配が必要=コスト計上されます。

走行距離の抑制・直前の軽整備
査定直前に無駄な長距離は控える。

エンジンオイル・ワイパーゴムなど数千円で状態改善できる消耗品は交換しておくと印象が良く、試乗時の不安要因を減らせます。

査定は明るい時間に、見せ方を工夫
日中に、洗車済・荷物を降ろした状態で見てもらうと、状態評価が正確かつ印象が良い。

雨天は傷が見えにくく一見有利ですが、逆に業者はリスク見込みで安全側の価格にしがちです。

車検タイミングの最適化
車検が数ヶ月残っている段階で動くと有利。

車検を通すコストが高い車は通す前に売る方が総額で得なケースが多いです。

査定額を上げるための交渉術(実務で効くポイント)
価格は「相場(売値)−コスト−利益目標」で決まります。

相場は変えられないので、あなたがコントロールできるのは「競争環境」と「コスト・リスク認識」です。

相見積もりの徹底
ディーラー下取りだけで完結させず、買取専門店、地域中古車店、メーカー系下取り、オンライン査定など最低3〜5社の実査定を取り、最高額の提示を基準に交渉。

相場を把握している顧客は安く買い叩きにくいという心理効果もあります。

新車値引きと下取りを分離して交渉
まず「下取りなし」で新車の値引き・オプション・諸費用の条件を固め、その後に下取りを持ち込む。

混ぜると総額では得でも下取りが低く見せられることがあります。

分離することで透明性が上がります。

価格の内訳を質問し、商品化コストを詰める
「どこにいくら商品化コストが掛かる見込みですか?」と尋ね、クリーニング・磨き・板金・タイヤ等の項目ごとに反証材料を用意。

「ルームクリーニング済」「小傷はタッチアップで十分」「タイヤはシーズン跨ぎ前で相場が動く」等、根拠を添えてコスト見積りを下げられると、その分が上乗せされやすいです。

競合提示の使い方
他社の最高額は最後まで伏せ、数字を抜かれる形での「あといくら届けば決める」を提示。

「本日即決で、書面提示額+1万円なら決めます」など、意思決定のスピードと引き換えに最終の一押しを引き出します。

期限と条件の提示
査定価格には相場変動リスクがあるため有効期限があります。

あなた側も「今週末までに決める」と宣言し、条件が整ったら即決できる姿勢を示すと加点されやすい。

逆に曖昧だと価格は伸びません。

代車・納車時期・名義変更の柔軟性をアピール
「代車不要」「納車まで車を使いたい」などの要望はコストと相反します。

業者に都合の良いスケジュール(早めの引き渡し、保管場所の手当て不要等)を飲めば上乗せの余地があります。

自動車税・リサイクル預託金の取り扱いを確認
普通車は抹消時のみ自動車税の月割還付があります。

名義変更だけでは法的還付はありませんが、買取現場では「未経過相当額」を実質上乗せする慣行もあります。

軽自動車は原則還付なし。

ここを交渉項目に含めて明確化しましょう。

預託済みのリサイクル料金は買取価格に含まれるのが一般的です。

下取りと売却の使い分け
ディーラーの下取りが弱いと感じたら、買取店に売却して現金化し、その現金を頭金にする方法も検討。

ディーラーに「他社売却でも購入条件は維持できるか」を事前確認しておくと安心です。

タイミング戦略(いつ動くと有利か)
– モデルチェンジの前
フル/マイナーチェンジの発表・発売後は旧型相場が下がりやすい。

噂やティザー段階で動くのが理想。

決算期・繁忙期
3月(本決算)・9月(中間)・ボーナス期は仕入れ強化で強気の買取が出やすい。

一方で相場の競り合いも増すため、相見積もりがより効果的。

季節性と地域性
4WD・SUVは冬前、オープンは春、ミニバンは新生活前など。

雪国や都市部など地域で需要が違うため、複数エリアの業者に当たると差が出ます。

やらない方が良いこと(コスパが悪い・リスクがある)
– 大規模板金や全塗装、4本新品タイヤなど高額整備は回収しにくい。

– 修復歴の隠蔽は後日の契約解除・損害賠償のリスク。

正直に申告し、他の加点で勝負。

– 走行距離の詐称、メーターバックなど犯罪行為は論外。

– 車内に私物や個人情報(ETC、ドラレコSD、ナビ履歴)の残置はトラブルの元。

初期化・抜き取りを。

根拠(なぜ上記が効くのか)
– オートオークション相場連動
多くの下取り車は業者オークションに流通し、落札相場が数千台単位で日々形成されます。

業者は「落札想定価格−商品化コスト−流通コスト−利益目標」で逆算するため、商品化コストを下げる準備(クリーニング、軽補修、純正戻し、付属品完備)はそのまま仕入れ可能価格の上昇=下取り上乗せにつながります。

評価点(減点法)の閾値
AIS等の評価では、ヘッドライト黄ばみ、禁煙/喫煙、内装の擦れ・焦げ、タイヤ残溝、傷の大きさ・本数で減点幅が決まるため、閾値をまたぐ軽整備の効果が大きい。

例えばタイヤが4本とも均一で3〜4mm以上なら交換コスト見込みが消え、減点が緩和されます。

コストの相場観
ルームクリーニング1〜2万円、磨き・コーティング1〜2万円、小傷補修1〜3万円/箇所、デント1〜2万円/箇所、フロントガラス交換10万円前後、タイヤ4本6〜12万円(サイズ・ブランド次第)など。

業者はこれらを見込みます。

あなたが事前に安く抑えられれば、その分の差額が上乗せ余地になります。

価格決定の数式の例
例 あなたの車のオークション売値見込み160万円、流通・販売諸経費3万円、商品化コスト10万円、利益目標20万円なら、仕入れ可能価格は127万円(=160−3−10−20)。

ここで商品化コストを6万円に圧縮できれば131万円まで上がり得る。

さらに競合で利益目標が15万円まで下がれば136万円提示も現実的になります。

交渉の効果
競合が多いほど仕入れ競争が働き、利益目標が切り下がります。

即決条件やスケジュール柔軟性の提示は在庫回転・人件費の削減に寄与し、利益目標の一部を価格に還元しやすくなります。

新車値引きと下取りの分離はクロスでの見え方調整を防ぎ、純粋な下取りの最大化に資します。

タイミングの根拠
モデルチェンジで旧型の相対価値が下がるのは需要のシフトが起きるため。

決算期は台数目標を追うため仕入れに前向き。

季節性は実需と販売計画に起因します。

スマホや家電の下取りに応用できる要点(参考)
– 付属品完備(箱、ケーブル、説明書、未使用の付属品)。

– 外観と動作のクリーニング・初期化、バッテリー状態の可視化。

– キャリア版のネットワーク利用制限解除(残債なし)。

– 相見積もりと下取りと買取の分離(販売店下取りより専門買取が高いことが多い)。

まとめ
– 査定額は「相場−(商品化・流通コスト)−利益目標」で決まる。

あなたができるのは、商品化コストとリスク認識を下げ、競争環境を作ること。

– 室内外の徹底清掃・脱臭、軽傷の選別補修、ヘッドライトの透明化、付属品完備、純正戻し、記録類の整備、リコール対応、明るい時間での査定は費用対効果が高い。

– 交渉は相見積もり、新車値引きと下取りの分離、内訳の質問と反証、即決条件の提示、税・リサイクルの明確化、納期柔軟性の提供が有効。

– タイミングはモデルチェンジ前、決算期、季節性を意識。

– 大型修理は回収しにくく、修復歴の隠蔽は厳禁。

この考え方に沿って準備・交渉すれば、同じ車でも数万円〜数十万円の差が生まれることは珍しくありません。

総額で最も得になる組み合わせ(下取りか買取売却か、新車の値引き条件とのバランス)を常に意識して進めてみてください。

【要約】
中古車査定では純正オプションの方が評価・再販性が高い。車両制御との親和性、品質・耐久・適合性、メーカー保証・リコール対応、書類上の確認容易さが根拠。下取り現場でも検査基準に沿って評価しやすく相場反映が明瞭。社外品はブランド差や取付品質のばらつき、配線加工・車検適合の不確実性、撤去・純正戻し費用リスクがあり、加点は限定的(有名社外品でも効果は限定)。

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