コラム

中古車の総額表示・乗り出し価格を完全ガイド 本体価格との違い、諸費用の内訳、別途費用の見抜き方と賢い比較・交渉術

中古車の「総額表示」と「乗り出し価格」「本体価格」はどう違うのか?

ご質問の「総額表示」「乗り出し価格」「本体価格」は、似ているようで位置づけと中身が異なります。

特に2023年10月以降、中古車販売の表示ルールが強化され、支払総額(総額表示)の考え方が明確化されました。

以下で違いと内訳、根拠、注意点まで体系的に解説します。

用語の定義と違い

– 本体価格(車両本体価格)
– その中古車そのものの価格。

広告時点で車に装着済みの純正/社外オプションやアクセサリーがあれば、それを含めた税込み価格として表示されるのが原則。

– 含まれないものの例 登録に必要な法定費用(自賠責保険料、重量税、印紙代等)、リサイクル料金(預託状況により別途)、登録代行費用、車庫証明代行費用、納車費用、任意保険、追加で装着するオプション(ドラレコ、カーナビ、ボディコーティング等)、希望ナンバー料など。

– ポイント 本体価格は「車だけの値段」。

この段階では乗り出せません。

総額表示(支払総額)

「その車に実際に乗り出すために、購入者が販売店に支払う合計額」を、一定の前提条件のもとで統一的に表示したもの。

現在の中古車広告では、この支払総額の表示が義務化されています。

含むもの(標準的な例)
車両本体価格(消費税込)
法定費用(自賠責保険料、自動車重量税、検査登録・車検等にかかる印紙・証紙代)
自動車税(種別割)の未経過相当額(登録月から翌年3月分までの月割)
自動車税環境性能割(該当車の場合)
リサイクル料金(預託未済等で購入者が負担するもの)
販売店の必須手数料(登録代行費用、車庫証明代行費用、店頭納車に必要な準備費用など、販売店が購入の条件として必ず徴収する費用)
広告で「整備付き」「保証込み」等とうたう場合には、その整備費用・保証料
含まないもの(代表例)
県外登録・遠方納車・陸送費(標準条件外)
オプション(ドラレコ、ETC、ナビ、コーティング等の任意商品・サービス)
希望ナンバー料、ナンバー抽選費用(任意)
任意保険料、ローン金利・信販手数料
下取車の手続費用や引取費用等、個別事情による費用
表示の前提条件(後述の規約に基づく標準化)
「販売店の所在地を本拠とする購入者が、同一管轄内で登録し、店頭で受け取る」ことを前提にした価格。

これ以外の条件(県外登録や自宅納車など)は別途費用が発生。

乗り出し価格

業界の俗称で、意味合いは多くの場合「支払総額」と同じですが、法令・業界規約で厳密に定義された用語ではありません。

店舗や媒体によっては「乗り出し価格」と言いながら一部費用(例えば県外登録費や整備費)を別扱いにしているケースもあるため、実務上は「支払総額」の表記と明細で確認するのが安全です。

諸費用とは何か(内訳の考え方)

– 法定費用(必ず必要な公的費用)
– 自賠責保険料
– 自動車重量税(車検残の有無により異なる。

車検付なら次回まで不要な場合も)
– 検査登録・車庫証明等の印紙・証紙代
– 自動車税(種別割)の月割(登録月〜翌年3月)
– 自動車税環境性能割(該当車のみ)
– リサイクル料金(預託未済やリ済別の場合の受け渡し)
– 販売店手数料(店側のサービス対価で必須なら総額に含める)
– 登録代行費用、車庫証明代行費用
– 納車準備費用(法定点検整備を必須としている店舗はその費用)
– 店頭で引き渡すために不可欠な手数料
– 任意項目(総額に含めない)
– オプション・アクセサリー、延長保証やメンテナンスパック、希望ナンバー、県外登録・陸送費、任意保険、ローン関連費用等

具体例(イメージ)

– 本体価格 1,000,000円(装着済みナビ込み・税込)
– 法定費用合計 80,000円(自賠責・重量税・印紙代・税の月割など)
– リサイクル料金 12,000円
– 登録・車庫証明等の代行費用 50,000円(店舗が必須徴収)
– 支払総額(店頭・同一管轄登録の標準条件) 1,142,000円
– 別途になりうる例 県外登録30,000円、遠方納車60,000円、希望ナンバー5,000円、ボディコーティング50,000円 等

実務上の確認ポイント(トラブル防止)

– 「支払総額」の前提条件(登録地、納車方法)が何かを確認する
– 支払総額に含まれる諸費用の明細(法定費用と手数料の内訳)を見積書で必ず確認する
– 「整備付き」「保証込み」と広告されているなら、その費用が総額に入っているかを確認(後付けで請求されるのは不適切)
– 「乗り出し価格」「諸費用込み」と書いてあっても、見積書で支払総額と差異がないかをチェック
– 県外登録や自宅納車を希望する場合の追加費用の有無・金額を確認
– 不明点があれば、その費用が「必須」か「任意」かをはっきりさせる

ルール・根拠

– 自動車公正競争規約(中古車・新車の表示に関する業界規約)と同施行規則
– 消費者庁が認定する公正競争規約。

所管の業界団体は一般社団法人 自動車公正取引協議会(自動車公取協)。

– 2023年10月1日改正施行で、中古車の「支払総額(総額)」の表示を義務化。

広告には、購入に必要なすべての必須費用を合算した「支払総額」を表示し、任意のオプション等は含めてはならないと明確化。

– 支払総額は、「販売事業者の所在する運輸支局等の管轄内で登録し、店頭での引渡し」を標準条件として算出すること、県外登録・自宅納車・任意オプションなど標準条件外の費用は別途である旨を明記することが求められる。

– 店が購入条件として必須にしている費用(登録代行費用、車庫証明代行費用、整備費用、保証料等)は支払総額に含めて表示する義務がある。

後から「必須」として追加請求するのは不当表示に該当しうる。

– 景品表示法(不当表示の禁止)
– 価格その他の取引条件について、実際より著しく有利であると誤認させる表示を禁止(第5条)。

「安い本体価格で釣り、必須費用を後から上乗せして実際の支払額をつり上げる」ような手法は不当表示に該当するおそれ。

– 上記公正競争規約は景表法に適合させるための業界ルールで、違反は行政指導や措置命令の対象となり得る。

– 消費税法の総額表示義務
– 2014年以降、価格表示は原則「税込の総額表示」。

車両本体価格も税込で表示する必要がある(中古車は差益課税でも消費者への表示は税込の総額が原則)。

よくある誤解・留意点

– 「乗り出し価格=支払総額」とは限らない
– 俗称ゆえに店舗ごとに解釈差がある。

必ず「支払総額」とその内訳で比較する。

– 整備費用・保証料の扱い
– 店側が「整備なし販売不可」「保証加入必須」などの条件を設けるなら、それらは支払総額に含める義務がある。

見積後に「やっぱり必須」と言われたら規約違反の疑い。

– リサイクル料金
– 「リ済別」などの表記があるが、購入者が実質負担するなら支払総額に含める。

表記と総額の整合を確認。

– 県外登録・遠方納車
– 標準条件外なので別途。

最初から県外前提なら、その条件での見積(支払総額ベース+別費用の明細)を出してもらう。

まとめ(違いの要点)

– 本体価格=車だけの値段(税込)。

諸費用は含まない。

– 総額表示(支払総額)=店頭・同一管轄登録を前提に、乗り出すために必須の費用をすべて足した金額。

広告での表示が義務化。

– 乗り出し価格=俗称。

実態は支払総額と同義で使われることが多いが定義が一定でないため、見積の「支払総額」と内訳で要確認。

相談先

– 表示と実際の請求が異なる、任意費用を後から「必須」とされた等の疑念があれば、購入前に店舗へ是正を求め、解決しない場合は以下へ相談
– 自動車公正取引協議会(自動車公取協)
– 消費生活センター(消費者ホットライン 188)

以上を踏まえ、検討時は「本体価格」ではなく、必ず「支払総額(総額表示)」で車両を横比較し、見積書で内訳と前提条件(登録地、納車方法、整備・保証の有無)を具体的に確認するのが安全です。

これにより、表示と実際の支払いのギャップや、いわゆる“後からの上乗せ”を防げます。

乗り出し価格に含まれる諸費用(税金・保険・手数料など)は具体的に何があるのか?

ご質問の「中古車の総額表示(諸費用込みの乗り出し価格)」に含まれる費用と、その根拠について、実務とルールの両面から詳しく整理します。

なお、総額表示は「その販売条件で、その店で買って実際に支払う金額のすべて」を指し、店頭引渡し・管轄内登録を前提とするのが基本です(遠方登録や追加オプション等の任意費用は別掲が原則)。

乗り出し価格(支払総額)に含まれる主な項目

– 車両本体価格(消費税込)
– 掲載時点で装着済み・引渡し時に付く付属品の価格を含みます。

未装着の追加オプションは含めません。

– 法定費用(税金・保険・公的手数料)
– 環境性能割(都道府県税)
– 取得時に一度課税。

燃費・排ガス性能等に応じ0〜3%(軽は0〜2%が目安)。

中古車でも課税対象です(非課税に該当する場合もあり)。

– 自動車税(種別割)の月割精算
– 普通車 登録月の翌月から年度末(3月)までの月割で課税・精算されるのが通例。

総額に含めて表示します。

– 軽自動車 法律上は年税で月割制度がありませんが、中古車取引では「未経過相当額」を売買当事者間で清算する実務が一般的。

含めて表示されることが多いです(地域・店舗方針により取扱い明示)。

– 自動車重量税(国税)
– 新たに車検を取得して引渡す場合に、車検期間分(通常24か月)の前払いが発生。

車検残が十分ある名義変更のみの取引では原則不要。

– 自賠責保険料(強制保険)
– 車検期間に合わせて加入。

車検付きで残存期間がある場合は新規負担なしが一般的。

車検取得渡しなら該当期間分を含めます。

– リサイクル料金(自動車リサイクル法に基づく預託金)
– 新車時に預託済で、中古車売買では預託金相当額を購入者が引き継ぎ支払います(資金管理料・情報管理料等を含む)。

非課税。

– 登録・届出に伴う公的な印紙代・証紙代・ナンバープレート代
– 運輸支局等の登録手数料(印紙)、車庫証明の申請・標章交付手数料、ナンバープレート代(標準番号)。

希望番号の法定手数料(抽選・申込料等)のみ含めるケースもありますが、後述の「代行料」は別扱い。

– 手続代行等の業者手数料(役務、課税対象)
– 検査・登録手続代行費用
– 車庫証明取得代行費用(申請そのものの証紙代は法定費用、代書・代行は業者手数料)
– 納車前点検・整備費用(販売条件として「整備渡し」なら必ず含める)
– メーカー保証継承手続費用(行う販売条件であれば含める)
– 店頭での納車準備・内外装仕上げ費用等(必須の準備作業として販売条件に組み込む場合は総額に含める)

乗り出し価格に含めない(任意で別途選択・追加となる)主な項目

– 任意保険(自動車保険 対人・対物・車両等)
– 追加オプション・用品(ドラレコ、ナビ、ETC本体、ボディコーティング、フィルム等)
– ETCセットアップ費用(法定ではなく民間サービス)
– 希望ナンバーの「代行」手数料(法定申請料は含めても、業者の代行料は任意)
– 遠方への納車費用(陸送費)や出張登録費用
– JAF等ロードサービス加入、延長保証プラン、メンテナンスパック など

ポイント 総額表示は「店頭渡し・管轄内登録・掲載条件のまま」で実際に支払う全額を示すのが原則です。

任意性のある商品・役務を勝手に必須として総額に含めるのは不適切です(抱き合わせの疑い・不当表示リスク)。

課税・非課税の整理(実務での注意)

– 消費税がかかるもの
– 車両本体・装着済み付属品、手続代行費用、整備・点検費用、内外装仕上げなどの役務
– 非課税・不課税のもの
– 自動車税(種別割)、環境性能割、自動車重量税、自賠責保険料、リサイクル料金、登録印紙・証紙代、車庫証明手数料・標章交付料、ナンバー代(法定・公的料金)

典型的なケース別の内訳イメージ

– 車検付き・同一管轄・整備渡し
– 車両本体(消費税込)
– 点検整備費(販売条件により)
– 登録手続代行費、車庫証明代行費
– 自動車税(種別割)未経過月の清算
– リサイクル料金
– 登録印紙代・ナンバー代
– 環境性能割(該当すれば)
– 自賠責・重量税は新規負担原則なし(車検残のため)
– 車検なし・車検2年取得渡し
– 上記に加え、自賠責保険料(24か月)・重量税(24か月)・検査費用(法定手数料)
– 軽自動車
– 環境性能割(0〜2%の範囲)
– 軽自動車税(種別割)は月割制度なし。

ただし中古車実務では未経過相当額の清算を含める運用が多く、表示上もその条件で総額に反映させるのが一般的。

自賠責・重量税・リサイクル・印紙代等は普通車と同様の考え方。

総額表示のルールと根拠(法・業界規約)

– 自動車公正取引協議会の「自動車公正競争規約・同施行規則・表示規約(運用基準)」
– 広告・店頭表示・ネット掲載で「支払総額(乗り出し価格)」の表示を義務づけ、当該販売条件で実際に支払うすべての金額を含めること、オプション等任意費用を含めないこと、店頭渡し・管轄内登録等の前提条件を明確にすること、を求めています。

– 具体的には、法定費用(税金・保険・印紙・ナンバー代等)と、販売条件上必須の手続代行費・整備費は総額に含めて表示すること、任意のサービス・用品・遠隔納車費は含めないこと、二重価格的な表示や不明確な「諸費用」名目の計上を禁じる、などが運用基準に明記されています。

– 景品表示法(不当表示の禁止)
– 実際より著しく有利に見せる表示や、重要な取引条件の不明確表示は不当表示に該当し得ます。

総額を十分に示さず安く見せ、後から高額な「諸費用」を上乗せする行為は問題となり得ます。

– 消費税の総額表示義務
– 消費者向け価格表示は原則「税込」で表示する義務があり(時限的な特例の終了後は原則復帰)、車両本体価格や手数料等の課税項目は税込で示すことが必要です。

– 個別の法令による必須費用
– 自動車リサイクル法 リサイクル料金の預託と中古車売買での引継ぎ
– 自動車損害賠償保障法 自賠責保険加入の義務
– 道路運送車両法 登録手続(検査・登録)と印紙等の法定手数料
– 自動車の保管場所の確保等に関する法律 車庫証明の手続と証紙代
– 地方税法・各都道府県条例 環境性能割、自動車税(種別割)
– 租税特別措置・国交省告示等 重量税・自賠責料率等の根拠

実務でのチェックポイント(トラブル防止)

– 見積書の「諸費用」内訳を1円単位まで明細化してもらう
– 法定費用(非課税)と業者手数料(課税)の区分、整備内容・工数、代行費の根拠を確認。

– 任意費用が「必須」になっていないか
– コーティング・希望ナンバー・ETC・延長保証などの任意項目は外せるか、総額から除外されているかを確認。

– 総額表示の前提条件
– 店頭渡し/管轄内登録前提であること、遠方登録・納車時の追加費についての説明があるか。

– 税金の扱い
– 普通車の自動車税月割、軽の未経過清算の有無・算定根拠、環境性能割の税率・非課税判定の根拠資料(型式・燃費・初度登録年月)を確認。

– 車検の有無と費用
– 車検取得渡しなら、自賠責・重量税・検査料・整備費が総額に含まれているか。

車検残ありなら新規負担がないことを確認。

例示的な総額の構成(イメージ)

– 車両本体価格(消費税込)
– 装着済み付属品価格(消費税込)
– 登録手続代行費用(消費税込)
– 車庫証明代行費用(消費税込)
– 納車前点検整備費用(消費税込・整備渡しの場合)
– 環境性能割(非課税)
– 自動車税(種別割)の月割等(非課税)
– 自賠責保険料(非課税)
– 自動車重量税(非課税)
– リサイクル料金(非課税)
– 登録印紙・証紙・ナンバー代(非課税)
合計=支払総額(乗り出し価格)

よくある誤解・注意

– 「諸費用込み」と書きながら、見積段階で高額な「納車準備費」「安心パック」を必須計上するのは不適切。

必須なら総額に初めから含め、名称・内容・対価を明示する必要があります。

– 「店頭表示価格」と「ネット掲載価格」の二重表示で安く見せる行為は、規約・景表法上問題となり得ます。

– 軽自動車の税金清算は地域慣行差があるため、見積書での説明を省略しないことが重要です。

参考・根拠の出典(概要)
– 自動車公正取引協議会「自動車公正競争規約・同施行規則・表示規約(運用基準)」 支払総額の定義、含める費用・含めない費用、店頭渡し前提、任意費用の扱い等を規定
– 景品表示法 不当表示の禁止(有利誤認・優良誤認、取引条件の不明確表示等)
– 自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律) リサイクル料金の預託・引継ぎ
– 自動車損害賠償保障法 自賠責保険の加入義務と保険料
– 道路運送車両法 登録・検査と印紙等の法定費用
– 自動車の保管場所の確保等に関する法律 車庫証明の申請・標章交付手数料
– 地方税法・都道府県条例 自動車税(種別割)・環境性能割の課税根拠
– 国税・国交省関係告示 自動車重量税・自賠責保険料の料率・額

まとめ
– 乗り出し価格は、車両本体+(販売条件上必須の)整備・手続代行費+法定費用(税金・保険・印紙・ナンバー・リサイクル)をすべて含めた「実際に払う総額」です。

– 任意の追加サービス・用品・遠方納車は原則含めず、選択時に別途加算します。

– 根拠は、自動車公正取引協議会の表示規約・運用基準と、各種法令(景表法、リサイクル法、自賠責法、道路運送車両法、車庫法、地方税法等)にあります。

– 実際の取引では、見積書の内訳明細・課税区分・販売条件を必ず確認し、不明点は「これは総額に含まれますか?」と店に一点ずつ確認するのが最も確実です。

総額表示に含まれない可能性のある費用や“別途”とされやすい項目は何か?

以下は、中古車の「総額表示(諸費用込み・乗り出し価格)」に関して、総額に含まれない可能性がある費用、もしくは“別途”とされやすい項目、その理由と根拠を整理したものです。

2023年10月1日施行のルール改正以降(自動車公正取引協議会の規約・運用基準の改正)で実務が大きく変わっている点にも触れます。

総額表示(支払総額)の基本ルール

– 定義
– 支払総額とは、「その表示条件のもとで、消費者が実際に購入時に支払う総支払額」。

車両本体価格に加え、購入・登録・使用開始に“必ず必要となる費用”(法定費用・代行費用・必要な整備費など)を含めて税込で表示するのが原則です。

– 前提条件の明示
– 総額には前提条件(店頭渡し、登録地の範囲、整備の有無、保証の有無など)を併記しなければなりません。

遠方納車や希望ナンバー等の消費者の選択によって変動する費用は、基本の総額には含めず「別途」可能ですが、その条件と費用発生の趣旨を明瞭に示すことが求められます。

– 根拠
– 自動車公正取引協議会「自動車公正競争規約・同施行規則」および「支払総額表示に関する運用基準・Q&A」(2023年10月1日改正施行)。

景品表示法(不当表示規制)の業界自主規制として位置づけ。

総額に含まれるのが原則の費用(にもかかわらず“別途”とされがちだったもの)

– 登録関連の法定費用
– 自動車重量税(車検取得時)/自動車損害賠償責任保険(自賠責、車検取得時)/自動車税環境性能割(取得時課税)/検査登録印紙・ナンバー代/車庫証明の証紙代。

– 根拠 道路運送車両法、同省令、地方税法、自賠法、各都道府県の手数料条例。

公取協運用基準では「必ず必要となる法定費用は総額に含める」と明記。

– 登録・車庫証明の代行手数料
– 販売店が通常行う登録手続代行・車庫証明代行は「購入のために通常必須の役務」として総額に含めて表示。

以前は“別途〇万円”と分けていた慣行が多かったが、改正後は総額に内包するのが原則。

– 根拠 公取協運用基準(必ず必要な役務は総額に含める)。

– 納車(店頭渡し)に不可避な準備
– 法定点検・車検取得に直結する整備費、保安基準適合のための最低限の整備費は総額に含める。

抽象的な「納車準備費」「登録セット」などの“名目だけ”の費目で別途請求するのは不適切。

– 根拠 景品表示法の不当表示防止と公取協の表記基準(費目の内容・根拠の明確化要求)。

– リサイクル料金(預託金相当額)
– リサイクル法に基づく預託金は譲受時に引き継がれるコストであり、総額に含めて表示する。

従来よく見られた「リサイクル料別」は改正後は原則不可。

– 根拠 自動車リサイクル法、公取協運用基準(総額に含めるべき費用として明示)。

総額に「含まれない」か、条件により“別途”になりやすい費用(代表例と根拠)

– 任意保険(自動車保険)
– あくまで任意加入。

購入時の必須費用ではないため総額に含めない。

– 根拠 自賠責は強制保険だが任意保険は強制でないため。

公取協Q&Aでも別途扱い。

– ローン金利・クレジット手数料
– 支払方法の選択に伴う費用であり、価格自体とは別。

総額には含めない。

– 根拠 公取協運用基準(支払総額は現金同等条件が基本。

与信に伴う費用は別)。

– 希望番号(希望ナンバー)費用
– 消費者選択により発生する費用のため別途。

通常の無作為交付番号の費用は総額に含まれるが、希望番号申込料は含まれない。

– 根拠 運用基準「選択により発生する費用は別途可」。

– 遠方納車・陸送費(店頭渡し以外)
– 総額は「店頭渡し」を前提とするのが基本。

自宅納車・県外配送・離島輸送などは距離等で変動するため別途。

– 根拠 運用基準(合理的な前提条件を示し、配送等は別途)。

– 管轄外登録・他府県登録の追加費用
– 販売店が想定する標準の登録範囲(多くは購入者の居住地管轄)を超える場合の追加費用は別途。

標準の前提は表示で明確に。

– 根拠 運用基準(条件変更に伴う追加費用は別途可、ただし前提明示が必要)。

– 自動車税種別割の「未経過相当額」の精算金
– 年度途中の売買で前所有者と購入者の間で月割精算する慣行があるが、これは「税そのもの」ではなく当事者間の調整金。

法定の購入時必須費用ではないため総額に含めないのが原則。

– 根拠 地方税法(納税義務者は4/1の所有者)。

公取協Q&A(未経過相当額は総額非該当、徴収時は事前明示)。

– 下取車に関わる費用
– 下取査定料、残債処理手数料、廃車費用、抹消登録手数料などは購入車両の総額とは別個の取引条件。

総額には含めない。

– 根拠 公取協運用基準(他の取引に紐づく費用は総額に含めない)。

– オプション装備・付属品・コーティング等
– ドラレコ、ETC新規装着・セットアップ、ボディコーティング、フロアマット/バイザー追加、スタッドレス一式、ドレスアップ等は任意選択のため別途。

ただし「表示車に既に装着済みのもの」は総額に含めて表示が必要。

– 根拠 運用基準(表示車の現状装備は総額に含める、選択可能な追加は別)。

– 有償の延長保証・メンテナンスパック・ロードサービス
– 任意加入のため別途。

ただし「加入が購入条件」の場合は総額に含めるべきで、加入強制なのに総額から外すのは不当。

– 根拠 運用基準(必須条件化した費用は総額に含める)。

– 代車費用・保管料などの例外的費用
– 長期取置の保管料、納車待ち間の代車料などは通常の購入に必須ではないため別途。

– 根拠 運用基準(通常必要といえない費用は総額非該当)。

ケースバイケース(実務差が出やすい)項目

– 住民票・印鑑証明など「書類取得」の実費・代行
– 書類の取得自体は購入者が自ら行うのが一般的で、総額には含めないことが多い。

販売店が取得代行する場合は、代行手数料を取るなら「任意の追加役務」として別途が妥当。

事前説明が必要。

– 予防整備・交換部品の範囲
– 車検合格・安全走行に不可欠な整備は総額に含むべき。

一方で、予防的な部品交換(バッテリー、ベルト、タイヤのグレードアップ等)は選択肢として別途設定が可能。

見積時に「合格に必須」と「推奨」の線引きを明示させるのが安全。

– 軽自動車と登録車での手数料・証紙
– 発生する実費の種類が異なるため、内訳の呼称や金額が変わる。

いずれも「必須実費」は総額に含めるが、希望ナンバー、遠隔登録などは別途。

実務で注意すべき“別途”表記の見分け方

– 総額の前提条件欄を確認
– 「店頭渡し/管轄内登録/整備付き/保証なし(または〇ヶ月保証)」などの前提が具体的か。

抽象的な「条件により変動」だけでは不十分。

– 内訳の区分表示
– 車両本体、法定費用(非課税実費)、代行手数料(課税)、整備費(課税)などの区分と金額が明瞭か。

根拠の曖昧な「納車準備費」「○○パック」は内容の説明を要請。

– 二重計上や広すぎる名目に注意
– 登録代行料と“登録関連手数料”が重複していないか、車庫証明代行と“書類作成料”の二重取りになっていないか確認。

疑義があれば費目の作業内容を聞く。

– 表示車に既装着の装備は総額に含まれているか
– ナビ、ETC、ドラレコ、スタッドレスなど「車両の現状に付いているもの」は総額に内包されているべき。

別途請求は不当。

– 「加入が条件」化された任意商品
– 有償保証やメンテパック、コーティング等が「加入必須」なら総額に含める必要あり。

別途扱いのまま強制は規約違反の恐れ。

よくある質問別のポイントと根拠まとめ

– Q リサイクル料は総額に含まれる?

– A はい。

自動車リサイクル法に基づく預託金相当額は総額に含めるのが基準(従来の「別」は不可)。

– Q 自動車税の月割(未経過相当額)は?

– A 総額には含めないのが原則。

取引当事者間の清算金であり、法定の購入時必須費用ではない(公取協Q&A)。

– Q 登録代行・車庫証明代行は?

– A 通常は販売店が行い、必須の役務として総額に含めて表示。

購入者が自分でやることを前提に総額を下げて見せる表示は、一般消費者が通常想定しない前提となり不当表示の恐れ。

– Q 希望ナンバー、遠方納車は?

– A 選択により発生するため別途。

ただし「店頭渡し・標準ナンバー」の前提を明示し、追加費の概算を示すことが望ましい。

– Q 任意保険・ローン金利は?

– A 総額に含めない。

任意保険は任意加入、金利・手数料は支払手段に付随する費用で価格表示の対象外。

主な法的・制度的根拠(名称)

– 自動車公正取引協議会
– 自動車公正競争規約・同施行規則(中古車の表示に関する規定を含む)
– 支払総額表示に関する運用基準・Q&A(2023年10月1日改正施行)
– 景品表示法(不当表示の禁止 有利誤認・優良誤認)
– 道路運送車両法・同規則(検査・登録の手続、手数料)
– 自動車損害賠償責任保険法(自賠責の強制加入)
– 自動車リサイクル法(預託金の承継と表示の考え方)
– 地方税法(自動車税環境性能割、種別割の納税義務の原則)
– 各都道府県の手数料・番号標交付の条例等

実務アドバイス(トラブル防止)

– 見積書は「総額」と「内訳」を書面またはメールで入手。

特に“別途”項目は内容と金額の根拠を確認。

– 「店頭渡し/管轄内登録/標準ナンバー/表示車現状装備込/取得に必要な法定費用・代行費用込」という基本条件での総額をまず確定させ、希望条件(遠方納車、希望番号、オプション等)は別見積で積み上げる。

– 不要な任意商品(コーティング、パック等)が“加入必須”になっていないか確認。

もし条件化されていれば総額に含めるよう申し入れるか、任意化を交渉。

– 不明瞭な費目(納車準備費、管理費、書類作成料など)は具体的作業を質問し、必要性が乏しければ削除交渉。

– 疑義が解けない場合は、自動車公正取引協議会の相談窓口や最寄りの消費生活センターに相談。

まとめ
– 総額表示は「購入に必ず必要な費用をすべて含めた税込価格」を示すことが義務化されました。

法定費用、登録・車庫の代行料、リサイクル預託金、必要な整備費などは総額に含めるべきです。

– 一方で、任意保険、ローン金利、希望ナンバー、遠方納車、管轄外登録の追加費、下取関連の費用、オプション装備・有償保証などは“別途”になりうる代表項目です。

– 「別途」を許すには合理的な前提の明示が必須であり、加入や実施が購入条件になっている費用を総額から外すことはできません。

表示や見積の前提・内訳の透明性が、トラブル回避の最重要ポイントです。

この枠組みと根拠を踏まえて見積書を精査すれば、不意の追加請求や不当な“別途”に振り回されるリスクを大幅に減らせます。

見積書の内訳をどうチェックし、過剰な手数料や不明瞭な費用を見抜くには?

以下は、日本で中古車を購入する際の「支払総額(諸費用込み・乗り出し価格)」の見積書の見方、過剰な手数料や不明瞭な費用を見抜く具体的な方法、そしてそれらの根拠についての詳細解説です。

実務で使えるチェックリスト、相場感、交渉フレーズまでまとめています。

基本ルール(総額表示の考え方と法的・業界ルールの根拠)

– 支払総額の定義
– 支払総額は、車両本体価格に加え、購入者がその車にそのまま乗り出すために必ず支払う全ての費用(法定費用+必須の諸費用)を合算した金額です。

– 任意のオプションやローン金利、任意保険料など「選択次第で発生する費用」は本来、支払総額に含めてはいけません。

– 根拠
– 自動車公正取引協議会が定める「中古自動車の表示に関する公正競争規約・同施行規則」および同協議会の「支払総額表示に関するガイドライン」。

広告や店頭での価格表示は、購入者が必ず負担する費用を含めた総額で明瞭に示すことを求めています。

任意の費用の抱き合わせや、後出しの費用上乗せは不当表示(景品表示法の趣旨)に抵触し得ます。

– 総額は「標準的条件(店舗近隣での登録・店頭納車・オプション無し)」に基づくべきとされています。

遠方登録や陸送など特殊条件は総額に含めず、別記が原則。

見積書の内訳をどうチェックするか(全体設計)

– まず分ける
– 法定費用(実費・固定の公租公課・印紙等)
– 代行手数料(販売店の労務費等)
– 整備関連費(車検整備、法定点検、消耗品交換等)
– 任意オプション(保証延長、コーティング、ドラレコ等)
– 総額の検算
– 支払総額 − 車両本体価格 = 諸費用総額
– 諸費用総額が大きい場合は、上記4区分で金額を洗い出し、法定費用と代行手数料の根拠を一点ずつ確認します。

– 現金前提の総額を出させる
– ローン手数料や信販会社の保証料は「現金一括」には不要。

現金総額を必ず出させ、ローンを使う場合は別途見積。

法定費用の中身とチェック法(金額に幅がないので根拠確認が容易)

– 自賠責保険料
– 国の料率に基づく定額。

期間(13か月、25か月など)と車種で一意に決まります。

販売店に「該当期間の料率表のコピー」提示を依頼すればOK。

額がズレていれば要再計算。

– 自動車重量税
– 車両重量区分、初度登録年(経年)やエコカー区分で定額。

国交省の重量税表で確認可能。

「車検付き」で更新しない場合は発生しないこともあるので、整備内容と連動確認。

– 申請・登録印紙代
– 検査登録手数料、車検証交付の印紙などは数百~数千円単位の実費。

領収書金額と一致するか確認。

– 車庫証明の証紙・手数料(普通車)
– 都道府県の公安委員会手数料でほぼ固定(申請手数料+標章交付手数料で概ね2,500~3,000円台)。

ここを大きく超える金額は「代行手数料」と混在していないか内訳確認。

– 環境性能割(旧取得税)
– 都道府県税。

対象・税率は車の年式・燃費等による。

最近の中古では0円のケースも多いが、課税があるなら根拠(車検証の型式・初度登録・課税通知)提示を依頼。

– 自動車税(種別割)の精算
– 4月1日基準課税。

年の途中購入では「未経過相当額の精算」を見積に入れる商慣行がありますが、法律上の納税は4/1所有者。

普通車は月割精算が一般的、軽は月割制度がなく任意精算が多い。

この性質を説明してもらい、計算根拠(月数×年税額/12)を提示させる。

過大なら修正。

代行手数料の相場感と見抜き方(過剰加算の温床)

– 登録代行手数料
– 相場 1~2万円台(地域やOSS手続、出張封印の有無で増減)。

3万円後半~は明細と作業内容(書類作成、出張封印費、回送費)を細かく確認。

店頭引き取り・近隣登録なら高額は不要な場合も。

– 車庫証明代行手数料(普通車)
– 相場 1~2万円台。

自分で取得すれば実費のみ。

3万円超は高め。

印紙代と代行手数料を分けて表示しているか確認。

– 納車費用
– 店頭納車なら0円が原則。

請求される場合は「何の作業か」を特定(洗車・燃料・日常点検等)し、整備費・納車準備費と二重計上になっていないか精査。

陸送がある場合は距離別の業者見積提示を依頼。

– 出張封印・管轄外登録費
– 他県登録や遠隔地封印は追加コストが発生。

金額に合理性があるか(外注見積の提示)確認。

広告の支払総額には通常含めないのが原則なので、別記になっているかもチェック。

– ETC再セットアップ費
– 相場 2,000~3,500円程度。

既存ETCがあるだけで高額な「取り付け費」を取っていないか注意。

整備・点検・保証まわり(重複・抱き合わせの典型)

– 車検整備費・法定点検費
– 既に車検が長く残っている車で「法定点検費」を上乗せする場合、何をどこまで実施するのか具体明細を求める。

広告で「車検2年付」や「支払総額で車検取得」としている場合は、車検整備費や代行料を別に上乗せするのは原則NG(総額表示の趣旨に反する)。

整備込みなのか、別なのかを注文書で明確化。

– 納車前整備・消耗品交換
– エンジンオイル、エレメント、バッテリー、ワイパー、ブレーキフルード、ベルト、タイヤ等の交換は「実施の要否」「部品単価」「工賃」を個別明細化。

セットパックの一律価格には注意。

交換が任意なら外せる。

– 保証・延長保証
– メーカー保証継承(残存がある場合)は「点検+継承手数料」で1~2万円台+αが目安。

任意。

サードパーティ延長保証は加入料・免責・対象部位・上限金額を確認し、任意で外すことが可能。

見積で勝手に「必須」にされていないか確認。

– クリーニング・コーティング
– 抗菌コート、ボディコート、室内清掃などは任意。

抱き合わせはNG。

希望しない場合は外す。

リサイクル関連・その他の注意項目

– リサイクル預託金
– 中古車は前オーナーが預託済みで、その金額を買い手が引き継いで支払うのが一般的。

車種ごとに金額は自動車リサイクルシステムで検索可能。

金額は定額なので、見積金額が一致するか確認。

「管理料」等の上乗せは不可。

領収書の名目と金額を崩していないかチェック。

– 希望ナンバー費用
– 実費は数千円+代行手数料。

合計で1万円前後が相場。

2万円超の場合は根拠確認。

もちろん任意。

– 仕入れ陸送費・広告宣伝費
– 販売店の経費であり、諸費用として買い手に転嫁する名目では通常ありません。

「仕入れ運搬費」「展示準備費」のような項目は説明を求め、基本は削除交渉。

– ナンバーロックボルト、エアバルブキャップ等
– 物品の単価が妥当か。

過剰マージンの温床。

不要なら外す。

よくある不当・不明瞭パターンの見抜き方

– 総額に含めるべき費用の後出し上乗せ
– 例 「車検2年付総額」と広告しておきながら「車検代行料」「登録代行料」を追加請求。

規約の趣旨に反する可能性。

広告キャプチャを保存し、整合性を追及。

– 諸費用一律◯万円(内訳非開示)
– 内訳を明確にしない一括請求はNG。

法定費用と手数料を分けた明細提出を依頼。

– ローン前提の費用の混入
– ローン取扱手数料・信販保証料を現金総額に含めるのは不適切。

現金総額の提示を要請。

– 名称の言い換えで二重計上
– 納車準備費、点検費、整備費、車検整備費、保証点検費など名称違いで同一作業を重複計上していないか、作業内容と工数で突合。

実務での具体的な確認手順(チェックリスト)

– 見積書フォーマット
– 「車両本体」「法定費用(印紙・税・保険・リサイクル)」「代行手数料」「整備・交換部品」「任意オプション」を区分してもらう。

合算のみは不可。

– 法定費用の根拠資料
– 自賠責の料率表、重量税の税額表、印紙代の領収書相当、車庫証明の証紙額の提示を依頼。

「額が決まっているもの」は全部根拠で裏取り。

– 条件の統一
– 店頭納車、県内(近隣)登録、オプション無し、現金払いでの支払総額を必ず出させる。

遠方登録・陸送・希望ナンバーは別見積。

– 任意項目の切り離し
– 延長保証、コーティング、ドラレコ等は一旦全て外した見積を作成。

必要なものだけ後から追加。

– 代行手数料の妥当性
– 作業の内訳(窓口回数、出張封印の要否、書類作成の内容、所要時間)を聞き、相場から大きく乖離していれば交渉。

相見積もりも有効。

– 税金精算の説明
– 自動車税(種別割)未経過分の性質(法定負担ではなく精算慣行の側面)を理解した上で、計算根拠(月数・年税額)提示を受ける。

軽自動車は月割がない点も確認。

– 二重計上チェック
– 「車検整備費」と「納車整備費」が同じ作業を含んでいないか、項目ごとに作業名と部品名を突合。

– 注文書の最終確認
– 口頭説明ではなく注文書(契約書)に「支払総額」「含まれる整備内容」「納車条件」「任意項目は任意であること」を明記。

後出し防止。

交渉フレーズ例(現場で使える言い回し)

– この費用は法定費用ですか?
もしそうなら根拠資料(料率表・印紙額)が分かるものを見せてください。

– 現金一括・店頭納車・県内登録・オプション無しの支払総額で注文書を作ってください。

– 任意のオプション(保証・コーティング等)は一旦外してください。

必要な場合は後から追加します。

– 登録代行の作業内訳と所要時間を教えてください。

相場感より高いので再検討をお願いします。

– 広告の支払総額と見積の整合を取りたいです。

広告では車検2年付とありますが、車検代行料を別途計上する理由は何ですか?

– 車庫証明は自分で取得します。

印紙代のみ残し、代行手数料は削除してください。

トラブル回避・是正のための外部リソース

– 自動車公正取引協議会
– 総額表示のガイド、表示Q&Aが公開。

表示違反の相談窓口あり。

広告と実見積の乖離や内訳非開示は相談対象。

– 自治体・警察(車庫証明)
– 公式手数料額の確認が可能。

申請手順も公開されているため自分での取得も現実的。

– 国土交通省・自賠責料率表/重量税表
– 最新の料率・税額を確認可能。

見積の検算に有効。

– 自動車リサイクルシステム
– 個別車両の預託金額の確認が可能。

見積金額との照合に使える。

目安となる金額感(地域差あり・あくまで相場)

– 登録代行手数料 1~2万円台(遠方や出張封印で+α)
– 車庫証明代行手数料 1~2万円台(実費別)
– ETC再セットアップ 2,000~3,500円程度
– 希望ナンバー(代行込) 1万円前後
– 店頭納車費用 0円が原則(請求されるなら内容精査)
– リサイクル預託金 数千~1.5万円前後(車種依存・定額)

ありがちな注意点まとめ

– ローン前提の「手数料」を現金総額に混ぜない
– 「諸費用一律◯万円」は内訳開示が必須
– 「仕入れ陸送費」「展示準備費」は販売店経費。

諸費用計上は原則不適切
– 「納車準備費」「法定点検費」「車検整備費」の名称違い二重計上に注意
– 広告の総額と見積が一致しない場合は規約違反の可能性。

証拠(広告・スクショ)を保存

最後に
– 総額表示の基本は「必須費用のみ」「誰が見ても同じ金額」「内訳明瞭」。

ここから外れる項目は理由と根拠資料を求め、任意なら外す、重複なら統合・削減する、という姿勢が重要です。

迷ったら「現金・近隣登録・店頭納車・オプション無し」の条件で横比較すると、過剰な手数料や不明瞭費用が浮き彫りになります。

表示規約と景品表示法の趣旨(消費者に対する明瞭・適正表示)を盾に、冷静に是正を求めれば不当請求は大抵防げます。

店舗・地域・購入タイミングで総額が変わるのはなぜで、賢く比較・交渉するには?

ご質問の「中古車の総額表示(諸費用込み・乗り出し価格)」について、なぜ店舗・地域・購入タイミングで総額が変わるのか、そして賢く比較・交渉する方法を、根拠も交えて詳しく解説します。

結論から言うと、総額は「法定費用(税金・保険・登録にかかる実費)」「販売店の手数料・整備方針」「物流・人件費など地域コスト」「購入時期に左右される税や相場」の4要素で変動します。

総額を正しく比べるコツは、条件(登録地域・納車方法・オプション・保証)を完全にそろえた見積もりを複数店から取り、内訳の不要項目を外す交渉をすることです。

用語整理(何が「総額」に入るのか)

– 支払総額(乗り出し価格)
– 原則として、道路を走り出せるまでに必要なすべての費用の合計。

– 具体的には、車両本体価格+法定費用(自賠責保険、重量税、検査登録印紙、ナンバー代、車庫証明の証紙代、環境性能割など)+販売店が請求する諸費用(登録代行、車庫証明代行、納車費用、点検整備費、保証加入費、ETC再セットアップ等)。

– 希望ナンバー、ボディコーティング、ドライブレコーダーなどの任意オプションは、消費者が選択しない限り総額に含めてはならない(抱き合わせは不可)。

– 総額表示のルールの背景
– 自動車公正取引協議会の「表示に関する公正競争規約・施行規則」により、2023年以降、広告・掲示での「支払総額(条件付き)」表示が原則化。

媒体(カーセンサー、グーネット等)も準拠。

景品表示法の観点からも不当な二重価格・不明瞭表示は問題となる。

なぜ「店舗」で総額が変わるのか

– 諸費用(販売店手数料)の考え方の差
– 登録代行料や車庫証明代行料は相場があるものの完全な自由価格。

1〜3万円程度の店もあれば、5万円以上請求する店もある。

– 納車前整備の範囲(オイル類、ブレーキ、ベルト、バッテリー、タイヤの交換や消耗度の基準)で費用が変わる。

安価な総額の裏側で整備が最小限のケースもある。

– 店頭納車なら「納車費用」は本来ゼロ〜数千円に収まるべきだが、請求されていることもある。

陸送が絡むと地域・距離で大きく上下。

– 保証の内容(期間・走行距離・対象部位)が価格に反映。

長期・広範囲保証は数万円〜十数万円の上乗せになることがある。

– 仕入れ原価と在庫日数
– オークション仕入れ価格、仕入れ時の相場、在庫保有コスト(金利・保管料)によって同一グレードでも店ごとに価格がぶれる。

– 長期在庫(例えば60日以上)は資金回転の都合で値引きに応じやすい。

なぜ「地域」で総額が変わるのか

– 法定費用の地域差
– 車庫証明の証紙・標章代は都道府県で異なる(数百円〜千円単位の差)。

– 希望ナンバー予約手数料・ナンバー代も運輸支局や地域で微差がある。

– 環境性能割(都道府県税)は車の燃費性能・初度登録年等に応じて0〜数%で、課税額は地域で同率だが、課税事務は都道府県単位。

– 諸費用の地域差
– 地価・人件費の高い都市部の代行料は高めになりやすい。

– 離島・遠隔地は車両輸送(海上・陸送)の実費が上乗せ。

– 登録地の条件
– 総額表示は一般に「販売店の所在都道府県内登録・店頭納車」が条件。

県外登録や自宅納車は追加がかかる。

なぜ「購入タイミング」で総額が変わるのか

– 税・保険の改定
– 自賠責保険料や印紙代は年度改定されることがある(改定月をまたぐと数百〜数千円変動)。

– 車検付き・車検取得の有無で、重量税・自賠責の負担額が大きく変わる(車検2年取得で数万円単位)。

– 自動車税(種別割)の精算慣行
– 普通車の年税は4/1時点の所有者に賦課。

中古車売買では売主と買主の間で未経過月分を月割精算する慣行があり、支払総額に反映されやすい(軽自動車は月割還付が原則なく、精算しないのが一般的)。

– 市況・決算期
– 3月・9月の決算期やボーナス商戦で販促が強まり、値引き・諸費用サービスが出やすい。

– モデルチェンジ直後や相場下落局面は価格が下がりやすい。

逆に半導体不足などで新車待ちが長い時期は中古相場が上がりやすい。

諸費用内訳と相場の目安(概念)

– 法定費用(おおむね数千〜数万円)
– 自賠責保険料(残存期間や車検取得の有無で大きく変動)
– 自動車重量税(車検を取る場合に24ヶ月分)
– 検査登録印紙、ナンバー代(数百〜数千円)
– 車庫証明の証紙・標章代(合計で2,000円台〜3,000円台が目安、都道府県差あり)
– 環境性能割(性能次第で0〜数%、中古は非課税〜低率のことが多い)
– リサイクル預託金(車に紐づく預託金の引継ぎ。

1万数千円前後〜)
– 販売店の諸費用(自由価格、合計で数万円〜十数万円の幅)
– 登録代行料(1〜3万円前後が目安だが幅がある)
– 車庫証明代行料(1〜2万円前後+実費)
– 納車費用(店頭引渡しなら0〜数千円。

陸送なら距離に応じて1万円〜)
– 点検整備費・車検整備費(内容と交換部品で数万円幅)
– 保証加入料・ロードサービス(0〜数万円)
– ETC再セットアップ、希望ナンバー等(任意)

賢い比較の手順(実務的チェックリスト)

– 比較条件を統一する
– 登録地 販売店所在都道府県内登録か、あなたの居住地登録か
– 納車方法 店頭納車(引き取り)か自宅納車(陸送)か
– オプション 希望ナンバー、コーティング、ドラレコ等は「すべて無し」
– 保障 最小プラン(または保証無し)で見積もり、後から必要に応じ追加
– 支払方法 現金 or ローン(ローン手数料や金利を総額に反映)
– 見積書で必ず確認する項目
– 車両本体価格と支払総額が分かること
– 法定費用の内訳(印紙、ナンバー代、車庫証明証紙、自賠責、重量税、環境性能割)
– 諸費用の明細(登録代行、車庫証明代行、納車費用、整備費、保証、その他名目)
– リサイクル預託金の扱い
– 自動車税(種別割)の月割精算の有無と計算根拠(普通車のみ)
– 見積有効期限、キャンセル規定(登録着手後の実費負担など)
– 価格以外の重要書類・車両状態
– 点検記録簿の有無、第三者機関の検査(AIS/公取協認定等)の結果
– 走行距離管理システムの照合、修復歴の定義と範囲、冠水・塩害履歴
– 消耗品の残量(タイヤ、ブレーキ、バッテリー)、納車前整備の具体項目
– リコール未実施の対応方針

交渉のコツ(無理なく下げやすい順)

– 「外せる費用」を外す
– 希望ナンバー、コーティング、室内抗菌、フィルム、ドラレコなどの抱き合わせを外す
– 店頭引渡しにして「納車費用」を外す(陸送が不要なら基本0円が妥当)
– 代行料の相場を踏まえ、過度に高い場合は減額交渉(例 登録代行料が過去相場より高い)
– 「整備内容」を明確化して最適化
– 納車整備の内容を明文化(何を新品にするか、消耗の基準)。

不要な追加作業は外す
– 保証は故障リスクと年式・走行距離に応じてグレードを見直し(広範囲保証が不要なら下げる)
– 「複数見積の同条件対決」
– 同条件の見積を2〜3店から取り、総額の低い店を基準に「この条件に合わせられるか」と打診
– 値引きは車両本体より諸費用からの減額の方が通りやすい
– タイミング・在庫日数を味方に
– 月末・四半期末・決算期は柔軟。

長期在庫の車は価格調整余地
– 下取りは分離して評価
– 下取りの上乗せで見かけの総額を調整する手法を避けるため、買取専門店の査定も取り、トータルで有利な方を選ぶ
– 資金計画で「総支払額」を最小化
– ディーラーローンの金利が高い場合、銀行・信金のマイカーローンを事前審査しておき、金利差で総額を下げる
– 現金一括は値引き材料にならないことも多いが、金利負担ゼロで総支払は下がる

よくある落とし穴(見抜き方)

– 「総額に含めるべき費用の抜け」
– 車庫証明や印紙が別途とされ、後から上乗せされる。

総額表示の条件欄を要確認(県外登録・陸送は別途は正当)
– 二重計上・不明瞭な名目
– 「納車準備費」と「点検整備費」が重複、中身が不明。

作業項目の提示を要求
– 店頭納車なのに「納車費用」が高額
– 任意のはずのオプションが「必須」
– コーティングや保証の抱き合わせ。

規約上は「選択的費用」を強制できない。

不要なら外せる
– 修復歴・水没歴の認識差
– 「修復歴なし」の定義は骨格部位の修理歴が基準。

軽微な板金は含まれないが、走行安全に関わる修理は要注意。

第三者評価の確認を

具体的な見積り依頼テンプレ(メール・来店時)

– 条件
– 登録地 私の居住地(都道府県名)
– 納車方法 店頭引渡し
– オプション 希望ナンバー・コーティング・付属品は全て不要
– 保障 最小プラン(可能なら保証無し)で見積希望
– 支払 現金(または銀行マイカーローン。

ローン手数料は総額に含めないで表記)
– 依頼事項
– 支払総額と、法定費用・諸費用の明細内訳の提示
– 登録代行・車庫証明代行・納車費用の単価
– 納車前整備の具体的な作業内容(交換部品の有無)
– リサイクル預託金額と自動車税月割精算の有無・金額根拠(普通車の場合)
– 見積有効期限とキャンセルポリシー

根拠・参考情報(公的・業界情報)

– 自動車公正取引協議会(AFTC)
– 「表示に関する公正競争規約・施行規則」 中古車広告の支払総額表示、選択的費用の扱い、条件の明示などのルールを定める自主規制。

多くの販売店・媒体が遵守。

– 公式サイト https://www.aftc.or.jp/ (規約・ガイドライン、相談窓口)
– 景品表示法(消費者庁)
– 不当表示の禁止。

二重価格、実際より安く見せる表示は問題。

総額表示の透明性確保の背景。

– 消費者庁 https://www.caa.go.jp/
– 車庫証明の手数料(例 警視庁)
– 東京都の証紙・標章代の公表。

都道府県で金額が異なるため地域差の根拠になる。

– 警視庁の案内(保管場所証明) https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/mesai/kuruma/hoan/shomei.html
– 自賠責保険料
– 年度改定の情報が公表される。

期間・車種別の保険料は公式資料で確認。

– 損害保険料率算出機構など https://www.giroj.or.jp/
– 自動車税関連(環境性能割・種別割)
– 総務省 自動車税の制度解説。

環境性能割の税率や概要、種別割(年税)との違い。

– 総務省 https://www.soumu.go.jp/mainsosiki/jichizeisei/cars.html
– 都道府県主税局のQ&Aに、種別割の月割精算が「当事者間の精算」である説明がある(例 東京都主税局など)
– 自動車リサイクル料金
– 預託金制度の仕組みと引継ぎの説明(車両に紐づく)。

総額に含めた表示が望ましい。

– 自動車リサイクルシステム https://www.jars.gr.jp/
– 登録・検査の手数料
– 国土交通省や運輸局の案内ページ(検査登録制度、印紙・手数料の概要)

まとめ(実践ポイント)

– 総額は「法定費用+販売店の手数料・整備+物流・地域差+タイミング」で動く。

– 比較は、同一条件(県内登録・店頭納車・オプション無し・最小保証)で見積もりを統一し、法定費用・諸費用の内訳を並べてチェック。

– 交渉は「外せるオプションを外す」「代行料・納車費用の適正化」「整備内容の明文化」「複数見積の相見積り」が効く。

– 価格だけでなく、整備の質・保証の実効性・車両状態(記録・第三者検査)も総合評価する。

最後に、支払総額表示はかなり透明化が進みましたが、条件欄(県内登録・店頭納車など)の注意書きに多くの答えが隠れています。

見積もりを取る際は、上記テンプレのように条件を固定し、疑問点は「名目ごとの根拠」と「代替案(外せるか)」を丁寧に確認するのが、賢い比較・交渉の近道です。

なお、税や料率は毎年の改定や地域差がありますので、最終的には各公的機関の最新情報で確認してください。

【要約】
中古車の本体価格は「車だけの値段」。総額表示は同一管轄・店頭納車等の標準条件で乗り出しに必要な公的費用と必須手数料を含む合計で表示義務。乗り出し価格は俗称で実態は要確認。整備・保証を謳う場合は費用を総額に含むべきで、後付け請求は不適切。法定費用は自賠責・重量税・印紙代・税月割・リサイクル等。任意の希望ナンバー、県外登録・陸送、アクセ等は総額に含めない。

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