コラム

修復歴ありの車は下取りで損?買取専門店との価格差の理由と最高値を引き出す戦略

修復歴ありの車は、なぜ下取りと買取専門店で評価が大きく変わるのか?

結論の要点
– 修復歴ありの車は、販路の違い・リスク管理の仕方・査定基準・コスト構造・販売戦略の違いによって、ディーラー下取りと買取専門店で評価が大きく分かれます。

– 下取りは「新車販売が主業」「認定中古の基準」「ブランド保護」「保証・クレームリスク」を重視し、修復歴車を敬遠・厳格に減点する傾向が強い一方、買取専門店は「仕入れが命」「多様な出口(業販・輸出・部品・事故車専門販路)」を持ち、実勢相場と出口に合わせて積極的に値付けするためです。

– 根拠としては、JAAIやAIS/JAAAの修復歴定義、業者オークション(USS、CAA、TAA等)の評価点制度(R/RAなど)と落札相場、出品手数料・陸送・再商品化費用などのコスト、各社の販売ポリシー・保証規定が挙げられます。

修復歴の定義(前提)
– 一般的に「修復歴」とは骨格(フレーム、ピラー、ラジエータコアサポート、クロスメンバー、インサイドパネル等)の損傷・交換・修正を伴う修理歴を指します。

外板(フェンダー、ドア等)の交換や軽微な板金は「修復歴」に含まれないことが多いです。

– 定義は日本自動車査定協会(JAAI)、第三者検査機関(AIS、JAAA等)の基準が実務の拠り所です。

業者オークションでは修復歴車は評価点R(またはRA等)で区分され、無事故車(評価点3.5〜5等)と明確に区別されます。

下取りと買取専門店のビジネスモデルの違い
– ディーラー下取り
– 主収益は新車販売。

下取りは販売促進ツールで、在庫・保証・ブランド維持の観点が強い。

– 認定中古車の基準で修復歴車は対象外のことが多く、自社小売しづらい。

結果として業者オークションに卸売りする前提で「安全側」の査定になりやすい。

– 新車値引きとのトータルで利益管理(下取りを低めにして値引きを厚く見せる、またはその逆)を行うことがある。

– 買取専門店
– 仕入れが売上の起点。

台数確保がKPIで、同日・翌日に業者オークションへ即出品、または輸出・専門業者へ直接横流しできる仕組みを持つ。

– 修復歴車でも出口がはっきり見えれば積極的に買える。

ライブ(リアルタイム)オークションで買い手が競り合えば提示価格を引き上げやすい。

– 自社小売に回す場合も第三者鑑定を付けて透明性を担保し、価格とリスクを織り込んで販売する。

価格差が生まれる主因
1) 販路の違い
– ディーラーは修復歴車を自社展示できない・したくない(認定基準やブランド保護上)ため、ほぼ業者オークション行き。

卸売相場から手数料・運搬・再商品化費用・在庫リスクを差し引いた「保守的な仕切り」が査定の出発点になります。

– 買取店は、国内業販・小売・輸出・解体・部品取り・事故車専門オークションなど出口が多様。

車種や状態によって最適な販路を選び、より高い実勢価格に結びつけやすい。

2) リスク評価の違い
– 修復歴車は、走行時の直進性・アライメント、骨格の歪み、溶接部の劣化、電装やエアバッグ関連など「見えない不具合」リスクが高いとされます。

販売後クレームや保証負担が増えるため、下取り側は大きめのリスクマージンを差し引きます。

– 買取店は在庫を長く持たずにすぐ流す・専門販路に回すことで、保有リスクと保証リスクを最小化。

その分リスクマージンを薄くできます。

3) 査定基準・社内ルールの違い
– ディーラーはメーカー/販社ごとの査定ガイドラインで、骨格交換等に一律の大幅減点テーブルが設定されがち。

担当者の裁量も小さく、店長決裁などで厳格になります。

– 買取店は「実勢相場逆算」が基本。

業者オークションの直近成約、評価点R/RAの価格差、輸出相場、同型の事故歴事例などを基に、出口価格からコストを引いて提示します。

4) コスト構造・在庫方針
– 下取りは再商品化(整備・外装リペア・内装クリーニング)コストと在庫回転の遅延リスクを重く見ます。

特に修復歴車は回転が遅い・小売できないためコスト高。

– 買取店は在庫を極小化(当日〜数日で業販)するモデルが多く、金利・在庫コストが低い分、仕入れに振れます。

5) 保証・ブランド要件
– 認定中古車は修復歴車を対象外とすることが一般的で、販売後の保証フレームも制限されます。

ブランド毀損の回避が優先され、必然的に査定が低めに。

– 買取店は保証を付ける場合も第三者保証や限定保証を選べ、要件を柔軟に設定可能。

6) インセンティブと交渉力の違い
– 下取りは新車値引きとのトレードオフで「見え方」を調整しやすい。

結果として、単体の下取り価格は低く出ることがある。

– 買取店は競合が多く、現場での競り合いにより上振れしやすい。

即決インセンティブやオークション同時中継で提示額が伸びるケースも。

相場・数値感の根拠(実務目安)
– 業者オークション(USS、CAA、TAA等)では、修復歴車は評価点R/RAで表記され、無事故同等車に対し平均でおおむね10〜30%程度下落する傾向が見られます。

骨格損傷の内容・修理品質・部位数が増えるほど下落率は大きく、ケースによっては30〜50%下がることもあります(年式・走行・人気・希少性・季節要因で大きく上下)。

– 出品手数料や成約料は数万円規模、陸送は距離で1〜5万円程度、簡易再商品化費用も数万円〜十数万円。

ディーラーはこれらコストに在庫金利・販売店経費・保証費用・リスクマージンを上乗せして逆算します。

– 輸出相場では修復歴の影響が比較的薄い車種もあります(例 ランクル、ハイエース、商用系などは海外需要が強く、程度次第で国内より高く評価されることがある)。

この「出口差」を持つ買取店は事故歴でも強気に買える場面があります。

仮想例(数値は理解のための例示)
– 同年式・同グレード・5万kmのハイブリッド車。

– 無事故の業者オークション想定落札 120万円
– 修復歴(骨格1点修正、仕上がり良好)R評価の想定落札 90〜100万円
– ディーラー下取りは、業者オークション前提で落札見込みから
出品手数料(2〜3万円)+陸送(2万円)+再商品化(5万円)+在庫・保証リスク(数万円)+利益マージン
を控除し、安全側に80〜85万円程度を提示するイメージになりやすい。

– 買取専門店は、当日の会員業販ネットで95万円で即売れの当てがあれば、コスト最小で2〜5万円の利益を見込み、90〜93万円の提示が可能になることがある。

– 結果として下取り80万円、買取店90万円台といった「一割強」の差は珍しくありません。

状態や車種によってはさらに開く/縮むこともあります。

車種・条件による差異
– 希少性の高いスポーツ、限定車、旧車は修復歴でも需要が強く、買取店の提示が伸びやすい。

– 商用バン・SUVは輸出需要が相場を下支えし、修復歴の影響が相対的に小さい場合あり。

– 逆に軽自動車や一般的なファミリーカーは国内小売の比率が高く、修復歴の影響が大きく出やすい。

– 修理品質(骨格修正の精度、溶接跡、シーラー、アライメント記録、エアバッグ交換履歴の適正)で評価は大きく変動します。

実務上の根拠と裏付け
– 修復歴の定義・査定 JAAI(日本自動車査定協会)の基準、AIS/JAAAの第三者検査制度が広く準拠され、業者オークションの検査票にも準用されています。

骨格損傷・交換・修正があるとR/RA評価となり、無事故と明確に区別されます。

– 市場価格の形成 業者オークション(USS/TAA/CAA/ZIP/GE等)の直近成約データがベンチマーク。

買取店はこれをリアルタイム参照して「出口価格→仕入れ逆算」します。

ディーラーは卸前提で保守的に見積もるため、ギャップが出ます。

– コスト・リスク 出品手数料や陸送費、再商品化費用、在庫金利、販売後保証・クレーム対応コストは、下取り側で重く見積もられる傾向があり、修復歴車はそのリスクプレミアムが大きくなります。

– ブランド・認定基準 多くのメーカー系認定中古では修復歴車が対象外。

自社小売NG→業販流し→低め査定という構造的要因があります。

売却時の実践ポイント
– 複数社で査定 買取専門店、事故車専門、輸出強い業者、地場の強い販売店、ディーラー下取りの合算条件を必ず比較。

– 情報開示 修理見積書、作業明細、修正機の計測データ、写真、アライメント結果、部品(純正/社外)の情報を揃えると「修理品質の良さ」を評価してもらいやすい。

– タイミング 需要期や為替(輸出)で相場が動く。

決算期はディーラーが下取りで攻めることもある。

トータルコストで判断。

– 新車値引きと合わせて見る 下取りが低い代わりに新車値引きが厚いケースがある。

下取りだけでなく支払総額で比較。

まとめ
– 修復歴あり車の評価が下取りと買取専門店で大きく変わるのは、両者の「事業目的」「販路」「リスク許容」「査定基準」「コスト・保証の考え方」が根本的に違うためです。

ディーラーはブランド・保証・認定基準を守るために保守的、買取店は出口に直結した実勢相場で攻める——この構図が価格差を生みます。

– 根拠は、JAAI/AIS/JAAAの定義・検査、業者オークションの評価点制度と成約相場、出品・再商品化・在庫・保証などの実務コスト、そしてメーカー系認定中古の運用ポリシーに裏付けられています。

– 実売場面では、情報開示と複数査定で「修理品質と出口の合致」をアピールすることで、買取専門店側の評価を引き上げられる可能性が高くなります。

ディーラー下取りと買取専門店では、査定基準や減点幅はどれほど違うのか?

ご質問のポイントは「修復歴ありのクルマを、ディーラー下取りに出す場合と、買取専門店に売る場合で、査定基準や減点(価格の下がり方)がどれほど違うのか」と「その根拠」です。

以下、業界で一般的に使われる基準や流通の仕組み、オートオークションの評価体系などを踏まえて、違いと根拠を整理してお伝えします。

まず前提(修復歴の定義と市場での扱い)
– 修復歴車とは、公的・業界基準で定義された「骨格(車体の主要構造)」に損傷・修理(交換・切継・修正)があるクルマを指します。

骨格にはフロント/リアサイドメンバー、ピラー、ダッシュパネル、フロアパネル、クロスメンバー、ルーフパネル等が含まれます。

これは日本自動車査定協会(JAAI)の査定基準や、中古車公正取引の表示ルール、主要オートオークション(USS、CAA等)の評価基準でも共通する考え方です。

– これらの基準に照らすと、外板(フェンダー、ドア、ボンネット等)の交換・板金だけでは修復歴には該当しませんが、骨格に及ぶと修復歴と見なされ、オークション評価点では「R/RA」扱い(または修復歴記載)になります。

– 市場では、同条件(年式・走行・グレード・装備)で「無修復」と比べると、修復歴ありは一般に安くなります。

理由は安全性や直進性・剛性・将来の不具合リスクに対する買い手の警戒、再販時の販売速度の低下、金融・保証の制約などです。

ディーラー下取りの査定ロジック(修復歴に厳しめになりやすい理由)
– 流通チャネルの制約 メーカー系ディーラーの認定中古車(CPO)は修復歴車を基本的に扱いません。

よって修復歴があると店頭小売ではなく、ほぼ確実に業者オークションへ卸(転売)する前提になります。

– リスク回避と社内ルール オークションでの最低落札見込み価格から、輸送費・出品料・整備仕上げ費・保証不可による在庫リスク、さらに社内のリスク係数(査定減点基準)を引き、確実に赤字にならない価格を提示する傾向があります。

新車値引きとの見せ方調整(下取り少なめ・新車値引き多め等)も働きやすく、修復歴車は特に保守的な数字になりがちです。

– 結果として、修復歴の減額は「オークションR/RA相場を下回る」見積りになることが少なくありません。

とくに重度の骨格修復や直進性に違和感がある個体、輸入車やスポーツカーなど再販難度が高い車種で顕著です。

買取専門店の査定ロジック(修復歴を“選別して”買い上げやすい理由)
– 多様な出口(販路) 自社小売、修復歴車に理解のある販売店への業販、輸出、専門店ネットワークなど複数のルートを持つため、修復歴の程度・質に応じて最適な出口に割り振れます。

輸出向けやスポーツ系・ドリフト系など、修復歴許容度が高い市場がある場合は特に強気になれます。

– 相場即時連動 業界のリアルタイムオークションデータ(成約実績)を基準に、手数料・物流・想定利益を積み上げた「逆算」方式で提示します。

複数店舗競合を前提に、限界まで利幅を薄くしても在庫回転で稼ぐモデルが主流です。

– 同じR/RAでも精密に差をつける 修理部位がコアサポート/リアパネル等の軽微骨格か、ピラー/サイドメンバー/フロア等の重度骨格か、修理品質(溶接跡、歪み、アライメント、エアバッグ作動履歴)まで現車で見極め、軽微なら無修復相場に近づけるなど、減額幅を最小化しやすいです。

減点(価格差)の「目安」イメージ
以下は多数の相場事例(オークション評価R/RAの成約傾向、買取店の提示傾向、ディーラーの卸前提査定)から見た一般的なレンジ感です。

実車の状態・車種人気・時期により大きく変動しますが、比較の参考スケールとして提示します。

軽微な修復歴(コアサポート・バックパネル等、直進性良好、修理品質良好)
無修復相場からの下げ幅(市場全体の基準)
約5〜15%下落が目安
ディーター下取り提示はさらに保守的で、同条件の買取専門店より5〜10%低いことが多い
例 無修復相場100万円の車なら、買取店80〜95万円、ディーラー70〜85万円程度に分布しやすい
中度の修復歴(インナー/ピラー端部/ラジエーターコアサポート+付随歪み等)
無修復相場から約15〜30%下落
ディーラーはオークション最低落札見込みから諸経費・社内係数を引くため、買取店より5〜15%低い提示になりやすい
重度の修復歴(サイドメンバー、センターピラー、フロア、ルーフなど主要骨格の切継交換、直進性に違和感、エアバッグ展開歴等)
無修復相場から30〜50%下落、場合によってはそれ以上
ディーラーは卸先限定・在庫不可のため極端に低く、買取店との差が車両価値の10〜20%以上開く事例もある
車種ごとの感応度
大衆的な軽/ミニバン 比較的下げ幅は小さめ(流通量が厚い、輸出や業販先が豊富)
スポーツ/輸入高級車 下げ幅が大きくなりがち(購入層の目が厳しい、保証・ローン審査の制約)
高年式・低走行の人気車 「無修復プレミアム」が強く、修復歴との差は拡大しやすい
低年式・多走行・商用 もともとの価格が低いため、比率は小さく見えても金額差は限定的になりがち
輸出需要が強いモデル 修復歴の影響が相対的に小さく、買取店が強気に来る

ディーラーと買取専門店で減点幅が違う理由(実務の根拠)
– 基準の根拠1 査定基準と表示ルール
JAAIなどの査定基準で骨格修理=修復歴と定義。

オークションの検査票でもR/RAとして明示。

買取店・ディーラーともこの定義を前提に査定するため「修復歴の有無」は共通の土台です。

– 基準の根拠2 流通と販売方針
メーカー系CPOは修復歴車を扱わない規定が一般的。

結果、ディーラーはオークション卸一択になり、最低限の卸値ベース+コスト控除=保守的査定になりやすい。

対して買取店は自社小売や輸出など複線があるため、R/RAの中でも“売れる先”が見つかる個体には相場上限に寄せやすい。

– 基準の根拠3 相場参照方法
どちらも業者オークションの成約データを参照しますが、ディーラーは「落札失敗リスク」を避けるべく下限寄りで見積る傾向。

買取店は店間競争と即時転売で回転させる前提のため、上限寄りまで攻めやすい。

– 基準の根拠4 リスクコストの積み上げ
物流・出品・再整備・在庫金利・保証・クレーム対応コストをどう見積もるかが違います。

ディーラーは保証・ブランド毀損リスクを厚めに見込むのに対し、買取店は販売チャネルごとに薄い原価で捌く設計ができる分、同じ修復歴でも控除が小さくできる。

どれほど価格差が出るのか(結論のレンジ)
– 平均的な量販車種で、軽微〜中度の修復歴なら、ディーラー下取りと買取専門店の差は、車両の無修復時価の5〜15%(金額で5〜20万円前後)に収まることが多いです。

– 重度修復歴や再販難度の高い車種では、差が10〜20%以上開く例もあり、場合によっては30万円〜50万円規模で買取店が高いことがあります。

– 逆に、台風・水害エリア後の需給ひっ迫や特定モデルの輸出相場高騰局面では、買取店が無修復に近い価格を提示してくることがあり、差が小さくなることもあります。

実務で「根拠」を確認するコツ
– オークション相場の開示を求める 近似条件(年式・走行・グレード・色)かつ評価R/RAの成約事例を見せてもらい、どの価格帯を根拠にしているか確認する。

– 修復内容の客観資料 修理見積や作業明細、フレーム修正機の計測結果、四輪アライメント測定値、エアバッグ履歴などを提示できると、軽微判定になりやすく、買取店は減額を緩めやすい。

– 現車の走行チェック 直進性、タイヤ偏摩耗、ステアリングセンター、下回り・溶接跡・塗装肌と膜厚を見てもらい、品質の良さを訴求する。

– 複数同日査定 相場が動くため、同じ日の競合見積で上振れを引き出す。

修復歴車はチャネル差が価格に直結するので、2〜3社は必須。

よくある例示(あくまで目安)
– 5年落ちコンパクト・5万km・無修復相場100万円
軽微修復(リアパネル交換・修理品質良) 
買取店80〜90万円、ディーラー70〜85万円
– 8年落ちミニバン・10万km・無修復相場70万円
中度修復(インナー修正痕・アライメント良) 
買取店45〜60万円、ディーラー35〜50万円
– 3年落ち輸入スポーツ・2万km・無修復相場400万円
重度修復(フロントサイドメンバー交換、エアバッグ展開歴) 
買取店220〜280万円、ディーラー180〜240万円

注意点
– ディーラーは新車値引きとのトータルで調整するため、下取り額単体が低くても新車本体の値引きが大きいケースがあります。

総支払額で比較してください。

– 買取店の中でも、在庫回転や輸出ルートの強さに差があります。

修復歴車に強い店舗を選ぶと差が広がりやすいです。

– 市況は短期で変動します。

半導体・物流・為替・輸出規制などが相場を動かし、修復歴の許容度も変わります。

まとめ
– 査定基準そのもの(修復歴の定義)はディーラーも買取店も共通ですが、価格の減点幅は販路とリスクの取り方で変わります。

– 一般論として、修復歴車は無修復と比べて5〜50%の価値下落が起こり、ディーラー下取りはその中でも保守的(低め)に出やすい。

買取専門店は軽微〜中度修復であれば無修復相場に比較的近いレンジまで攻めやすく、両者の差は5〜20万円(5〜15%)がよく見られる水準、重度ではさらに開くことがあります。

– 根拠は、JAAI等の修復歴定義、主要オートオークションの評価・成約データ、メーカーCPOの取り扱い方針といった業界の共通ルールと流通構造にあります。

実務では、実際のオークション事例提示と修理品質の客観資料で「軽微判定」を勝ち取り、買取店間競合で上限寄りを引き出すのが定石です。

どんな条件で価格差が最も開くのか?走行距離・修復箇所・再販ルートの影響は?

ご質問のポイントである「修復歴ありの車における下取りと買取専門店の価格差」は、販路・リスク評価・在庫政策の違いが主因です。

結論から言うと、価格差が最も開くのは「新車ディーラーが自社販路で扱いづらいのに、買取専門店が得意な再販ルート(主に輸出や専門店小売、部品流通)を持っているケース」です。

その差を拡大・縮小させる要因として、走行距離・修復箇所・再販ルートが強く効きます。

以下、仕組みと条件別の影響、そして根拠を詳しく解説します。

1) 下取りと買取専門店の構造差
– 下取り(ディーラー)
– 目的は新車(または自社認定中古)販売の成約促進。

仕入れリスクを避ける傾向が強く、修復歴ありは自社小売不可(または厳格基準)となりやすい。

– 自社販売網に乗せづらい車はオークションに即時流し(業販)前提で、相場より安全マージンを深く取る。

– 値引きと下取り額を連動させるため、見かけの数字が操作されやすい(総支払額で比較が必要)。

買取専門店

目的は高確度の出口(オークション、輸出、小売)に対し回転重視で仕入れること。

修復歴車を扱い慣れている業者ほど、修復の質・箇所を見極めて出口を特定し、マージンを薄くしても高く買う。

車種や地域・時期ごとの輸出需要や専門顧客を背景に、ディーラーが嫌う在庫でも積極的に評価。

2) 価格差が最も開く条件
– 再販ルートの非対称性が大きいとき
– ディーラー側の販路 CPO(認定)や自社展示の基準に修復歴が引っかかると、在庫保有不可 → 安全マージンを厚く取り、オークション想定の業販価格へ圧縮。

– 買取店側の販路 輸出や専門小売に強い場合、修復歴の減価が小さい市場へ流せるため高値を提示。

– 代表例 海外需要の強い商用車(ハイエース、キャラバン)、ランクル系SUV、ディーゼル、低年式スポーツ、MT車、軽バン・軽トラなど。

国内より海外で価値が出やすく、修復歴の影響が相対的に薄い傾向。

– このケースでは下取りより買取店が20~40万円、車種次第では50万円以上高い事例も珍しくない。

修復箇所が「骨格」で、国内小売に不利だが輸出や専門ルートでは許容されるとき

サイドメンバー・フレーム・ピラー・フロア・ルーフなど「骨格部位」に手が入っている車は、国内小売・保証の面で敬遠されやすい。

ディーラーは深く減額。

一方、買取店は修復品質と直進性・アライメント等を確認し、許容市場に載せられれば積極提示。

年式が古め × 走行距離が多め × 修復歴あり

ディーラーは小売のターゲットから外れやすくオークション即時流し前提で安くなる。

逆に輸出で「距離より耐久性・部品価値・車種人気」を評価できる買取店は、国内より高く捌けるため差が出やすい。

改造・カスタム車

ディーラーは原則減点。

買取専門店や専門ショップは「欲しい顧客」を持っており高評価になりやすい。

特にスポーツ・オフロード系は差が拡大しやすい。

決算期のからくり

ディーラーは総額調整で「新車値引き↔下取り」を動かすため、単純な下取り額は低くなりがち。

一方で買取店は単品での最高値を追うので差が見えやすい。

3) 走行距離の影響
– 中距離(3~7万km程度)の修復歴ありは差が出やすい
– ディーラーは「認定不可・小売しづらい」の理由で強く減額。

– 買取店は相場感が明瞭で、輸出や専門小売へ乗せやすく、高く付けやすい。

高距離(10~20万km)

国内評価は急落。

ディーラーはさらに消極的。

しかし輸出で距離許容が高い地域向けなら、修復歴の影響は相対的に薄まり、買取店が強気になれる(差が広がる)。

極端な低距離

低距離かつ修復歴でも、車種次第で国内需要が強く差は縮むことがある。

ただしディーラーの厳格基準が残るため、専門店が勝つことも多い。

4) 修復箇所の影響
– 骨格部位の修復・交換(サイドメンバー、インサイドパネル、ピラー、ラジエータコアサポート、フロア、ルーフなど)
– 一般に中古市場での評価は大きく低下。

オークション評価ではR/RA扱いになり、同条件の無事故比で2~4割安が目安。

– ディーラーは保証・リスク管理の観点からさらに保守的。

買取店は修復の質(溶接跡、歪み、測定値)と走行安定性を見極める分、個体差を価格に反映しやすい。

外板やボルトオン部品の交換(フェンダー、ドア、バンパー等)

修復歴に該当しない場合も多く、価格差は小さめ。

ただし塗装品質や色違い、隙間・チリの乱れは減点要因。

事故の種類と位置

正面・後部の骨格損傷>側面の外板中心>軽微修理の順で市場減額は大きい。

水没・火災は別枠で評価が厳しい。

ディーラーはほぼ拒否的、専門店でも販路が限定。

5) 再販ルートの影響
– ディーラーの出口
– 認定中古基準に合致しないと在庫コスト・クレームリスクが合わないため安くなる。

多くは業者オークションへ流す前提の買い取り。

– 買取専門店の出口
– 国内オークションでのR相場、輸出相場、専門小売の販売力のいずれかで優位なルートを選択でき、個体に応じて最適化できる。

– 部品取り・解体ルート
– 車種・グレード・希少部品の価値が高いと、修復歴の影響を超えて下支えが働く。

ディーラーはこの評価が不得手なことが多い。

6) 根拠(市場実務上の一般的傾向)
– 国内業者オークションでは、修復歴あり(評価R/RA)の成約は同等年式・距離・装備の無事故車に比べおおむね2~4割安が基調。

骨格の内容・修復品質で振れ幅が大きい。

– ディーラー下取りは自社小売前提でない個体に「在庫・保証・クレーム・輸送・手数料」のリスクマージンを厚く乗せる。

一方で買取店はオークション落札相場や輸出FOB相場から逆算し、薄利回転で限界まで出せるため、差が開く。

– 商用・SUV・スポーツ・軽商用など輸出・専門顧客が強いセグメントは、修復歴の減額が相対的に小さく、買取店優位が顕著。

– 新車販売現場では下取り額と値引きのトレードが常態化しており、下取り単体では控えめに提示されやすい。

総支払額での最適化が必要。

7) 具体的な価格差イメージ(例)
– 例1 人気ミドルSUV、4年落ち、5万km、フロントサイドメンバー修理
– 無事故の業オク相場 180万円
– 修復歴R相場 120~135万円
– ディーラー下取り 90~110万円(在庫不可・業販想定で保守的)
– 買取専門店 120~130万円(出口を国内R小売または輸出に設定)
– 差 20~40万円

例2 ハイエース、10年落ち、20万km、後部骨格修復

無事故相場 140万円
R相場 110~125万円(輸出需要で下支え)
ディーラー下取り 80~95万円
買取専門店 110~125万円
差 30~40万円超

例3 軽ハイトワゴン、8年落ち、9万km、クォーターパネル交換(骨格影響軽微)

無事故相場 40万円
R相場 28~32万円
ディーラー下取り 23~26万円
買取専門店 27~31万円
差 5~7万円前後(相場が低いと差は縮む)

8) 差が縮む(または逆転しにくい)条件
– 登録後間もない超人気車で修復歴が軽微、かつディーラーが自社販売で回せる場合
– メーカー系中古車店が当該モデルの集客装置として在庫を強化しているタイミング
– 低年式・低走行で色・装備がドンピシャに国内需要へ適合する場合(ただし修復歴が厳格基準に抵触しない範囲)

9) 実務での価格最大化ポイント
– 新車値引きと下取りは切り分け、総支払額と下取り単価を分離して交渉する
– 複数の買取店(輸出系・スポーツ/四駆系・商用系など特化型を含む)で同日相見積り
– 修復の内容をオープンに提示(修理明細、写真、計測データ、四輪アライメント結果)。

誠実な情報開示は評価アップにつながる
– 第三者検査(AIS/JAAA等)のレポートを用意すると、修復の質を可視化できる
– タイヤ残溝、消耗品、異音対策、内外装クリーニングなど再販コストを下げる整備は有効
– 時期選定(繁忙期・決算期・相場上昇局面)と地域差も活用

まとめ
– 最も差が開くのは「ディーラーが小売しづらい修復歴車」かつ「買取店が得意な出口(輸出・専門小売・部品)を持つ」場合。

とくに骨格修復がある人気商用・SUV・スポーツ系や高距離車で顕著です。

– 走行距離は中~高距離帯で差が広がりやすく、修復箇所は骨格関与が大きいほどディーラーは強く減額、買取店は個体見極めで取り戻す余地があります。

– 業者オークションにおけるR/RA車の相場ディスカウント(概ね2~4割)と、ディーラーのリスクマージンの厚さ、買取店の販路最適化が、価格差の主な根拠です。

以上を踏まえ、まずは「車種に強い買取店+輸出系買取店」で同時査定し、ディーラーとは総額を切り分けた交渉を行うのが現実的な最適解です。

高く売るにはいつ・どこで・どう交渉すべきか?事前準備でできることは何か?

結論の要点
– 修復歴ありは「買取専門店(特に事故車・輸出に強い業者)」の競争入札を活用した方が、一般ディーラーの下取りより高くなる確率が高い。

ただし、新車購入の「下取りサポート(特別加算)」が大きいと逆転することもあるため、必ず両方を同条件で比較する。

– 売り時は「需要期×走行距離の閾値前×大きな整備コストの前」。

具体的には2~3月(繁忙・決算期)、または9月(中間決算期)に、3万/5万/7万/10万kmの手前、車検前の大整備が来る前に動くのがセオリー。

– 交渉は「同日・同時間帯に複数社の現車査定を重ね、最終入札方式で競わせる」「下取りと値引きを分離提示させる」。

修復歴の透明開示と第三者検査で“リスク見積り”を下げると、減額幅が縮む。

– 事前準備は「整備記録・修理明細・第三者検査の用意」「内外装の徹底クリーニング」「小物・社外品の原状回復」「鍵・取説・付属品の完備」。

費用対効果の薄い板金・タイヤ新品化などは原則やり過ぎない。

下取り vs 買取専門店 価格差の起き方と使い分け

– 下取り(新車・中古車販売店での引き取り)
– 強み 手続きが一括で楽、納車タイミングを合わせやすい。

決算期や販促期に「下取りサポート」「乗り換え補助」などの名目で見かけ上の加点が入ることがあり、総支払額で得になる場合がある。

– 弱み お店の出口(再販ルート)が限られやすく、修復歴ありは在庫化や保証リスクを重く見て安くなりがち。

値引きと下取り額が混ざり、不透明になりやすい。

– 買取専門店
– 強み 複数社競争ができる。

事故車・修復歴車専門、輸出専門、部品取り・解体まで含めた多様な出口を持つ業者が存在し、車種・状態によっては下取りを大きく上回る。

– 弱み 交渉・比較の手間がかかる。

契約後の減額交渉(再査定)リスクや「本日限り」圧力など事業者差が出やすい。

– 価格差が生まれる根拠
– 中古車価格の原価は業者オークション(AA)の相場が基準。

修復歴ありはオークション評価で「R」等となり、同型の無事故車より下落(損傷部位と修理品質で10~50%幅)。

ただし輸出先では修復歴の影響が相対的に小さい車種・年式もあり、輸出に強い業者は他より高く買える。

– リスクプレミアム(フレーム修正の有無・修理品質・将来のクレーム率)をどう見積もるかで買取額が大きく変わる。

第三者の検査や修理記録で不確実性を減らすと、業者側のマージン(安全率)が縮みやすい。

いつ売ると高いか(タイミング戦略)

– 年間の需要期
– 2~3月 転勤・進学・決算で中古車需要が最も強い。

販売店の回転を見込めるため、買取店も強気になりやすい。

– 9月 中間決算で台数を伸ばしたい時期。

水準は春よりやや控えめだが狙い目。

– 季節商材 4WD/SUVは初冬前、オープンカーは春先など、車種特性に合う時期は上振れしやすい。

– 走行距離の閾値
– 3万/5万/7万/10万kmなどの区切りを跨ぐとAA相場が階段的に下がりやすい。

直前で売るのが有利。

– 車検・大整備の前
– 車検直前に高額整備(タイベル・ブレーキ・タイヤ等)が見込まれると、その費用見込み分だけ買取側は差し引く。

通したばかりの「取りたて車検」がプラスになる場合もあるが、検査費用の投下分を十分に回収できないケースも多い。

見積りで「車検通しの有無」両案を試算させて比較。

– モデルチェンジ・マイナーチェンジ
– 新型発表直後は先代の相場が軟化しやすい。

発表前に動く、あるいは人気が落ちにくいグレードや特別仕様は影響が小さいので個別判断。

どこで売ると高いか(販路の選び方)

– 競争入札型の買取(同時査定サービス含む)
– 同日同時に複数社を呼び、最後に札入れ(封筒入札)させる方式は最もわかりやすく価格が伸びやすい。

– 事故車・修復歴専門、輸出専門
– 骨格修理歴やエアバッグ展開歴でも、海外や部品販路が強固なら評価が甘くなることがある。

該当の販路を持つかを事前に質問。

– 委託販売(在庫は業者、名義は売り主のまま/または業者名義で店頭販売)
– 時間はかかるが店頭小売価格に近づけられる可能性。

修復歴ありは回転が遅くなるため、販売期間・保管費・中途値下げルールを明確に。

– 個人間売買プラットフォーム
– 手取りは最大化しやすい一方、修復歴の説明責任・トラブル対応・名義/税/保証の手続き負担が大きい。

リスクを理解した上で。

どう交渉すべきか(実務テクニック)

– 事前準備で“情報の非対称性”を解消する
– 修理明細・写真・修理箇所説明、整備記録簿、第三者検査(AIS/JAAA等の車両検査)を用意。

修復歴の内容と修理品質を裏付けて、業者のリスク見込みを小さくする。

– 比較の設計
– 2~4社を同日に設定。

最終枠の業者には「本日この場で決める。

最も高い会社に売る」と宣言し、他社の提示を見た上で最終入札させる。

– 下取りの場合は「車両値引き」と「下取り額」を必ず分離記載させ、総支払額で買取専門店の現金買取と比較する。

– 提示とアンカリング
– 事前にAA相場の概算(相場アプリや公開データ、同条件の小売相場から逆算)を把握し、「希望金額」ではなく「この状態の無事故との差額感」を会話に織り込む。

修復歴の減額根拠を具体で問う(どの骨格、どの部位、どれくらいの工賃見込みか)。

– 期限と条件
– 「本日中に名刺裏へ最終金額を記入」「キャンセルポリシーは書面で」「後出し減額なし(重大な虚偽がない限り)」を明文化。

– 入金時期・名義変更期限・自動車税の月割清算の有無を契約書に記載。

– 悪手を避ける
– その場の口頭約束、手付金を急がすプレッシャー、「本日限り」のみで決める、引き渡し後の減額再交渉に合意する、のは避ける。

売却前の事前準備(費用対効果が高い順)

– 書類・情報
– 整備記録簿、修理見積/請求書、修理前後の写真、取扱説明書、スペアキー、保証書、リコール対応履歴、純正パーツの保管状況。

これらが揃うと減額根拠が薄れ、査定が安定する。

– クリーニング
– 室内の脱臭・シート/フロア清掃・荷室整理・喫煙臭対策・ガラス油膜除去。

屋外は洗車と簡易コーティング、エンジンルームは過度に艶出しせず清潔に。

見た目の良さは「再商品化コスト」の見込みを下げる。

– 軽微な手当て
– 数千円~1万円台で直せるタッチアップや内装の簡易補修は効果的。

対して数万円~十数万円の板金塗装や4本タイヤ新品は費用回収が難しいことが多い(査定での上振れは費用未満になりがち)。

– 社外品の扱い
– 基本は純正に戻す。

車高調・大径ホイール・マフラーなどは販路を狭めることが多く、修復歴ありだと尚更リスク視される。

純正戻しで評価が安定。

– 点灯警告・簡易整備
– 警告灯点灯は大幅減額要因。

OBDの簡易診断で消せるレベルかチェック(隠す目的ではなく故障の有無確認)。

軽微な電装不良は直しておく。

– データ初期化
– ナビ履歴、ETC情報、ドラレコ映像、アプリ連携など個人情報の消去とアクセサリー登録解除は忘れずに。

修復歴あり特有のポイント

– 修復歴の定義を正確に
– 日本の査定・AA基準では骨格(ラジエータサポート、ピラー、サイドメンバー、ダッシュパネルなど)に及ぶ修理・交換が「修復歴」。

外板(ドア・フェンダー等)の交換・板金のみは通常「修復歴なし」。

この線引きを把握して説明できると無用な過小評価を避けやすい。

– 透明性のメリット
– 隠すと、発見された際に評価は最悪(契約解除・減額)になりやすい。

初めから修理箇所・方法・部品を開示し、信頼を得る方が価格は安定する。

– 第三者検査・アライメント実測
– AIS/JAAA等の検査票や四輪アライメント測定結果があると、骨格修理後の直進性・タイヤ摩耗の健全性を示せて、業者のリスク見込みが下がる。

税・名義・費用の実務

– 自動車税
– 日本では4/1時点の名義人に年税が課税。

売却時は基本的に法定の還付は抹消登録(廃車・輸出)時のみ。

名義変更での月割清算は「商慣行として相手と精算合意するもの」なので、契約書に明記させる。

– リサイクル券・自賠責
– リサイクル預託金は車両と一緒に引き継がれる。

自賠責・重量税の残存分は車検残の価値として価格に反映されることが多い。

– 名義変更と引渡し
– 名義変更期限(通常2週間以内など)と、変更完了の通知(車検証コピー送付)を契約条項に。

駐禁・違反のトラブル回避に有効。

根拠(考え方の背景)

– 価格形成は業者オークション(USS等)相場が軸で、店舗はそこから「再商品化コスト(清掃・板金・整備)」「在庫コスト(資金金利・陳列スペース)」「保証・クレームリスク」+利益を見込んで逆算。

修復歴ありはリスク項目が増えるため、無事故比で下がる。

– 複数社同時入札は、“情報の非対称性”と“買い手の寡占・独占”を崩し、買い手同士の競争でマージンが削られるため、期待値が上がる。

– 需要期(春・決算)や季節性は、回転見込み=在庫コストの低下→買取余力増につながる。

– 走行距離の閾値や車検前後で相場が階段状に動くのは、AAの評価基準や小売客の心理(「10万km超えは避けたい」「車検が丸々2年残っている方がいい」)が価格に反映されるため。

1週間で実行する実践プラン

– Day 1 車種・年式・走行・修復内容で同条件の小売相場を検索。

AA相場目安(公開情報・相場アプリ)も確認。

必要書類と付属品をチェック。

– Day 2 室内外を徹底清掃。

簡易補修で見栄えを整える。

社外品を純正に戻す。

整備記録・修理明細・写真をファイル化。

– Day 3 第三者検査を予約(可能なら)。

アライメント測定も検討。

– Day 4 事故車/輸出に強い買取店、一般大手、下取り先ディーラーの3~4社に同日・連続の現車査定を設定。

最終枠を誰にするか決める。

– Day 5 査定当日。

「本日この場で最高額に決める」「後出し減額なし」を宣言。

最後は入札方式で札入れ。

下取りは値引きと分離。

– Day 6 最高条件で契約。

名義変更期限・入金日・税の精算・引渡し日を書面で確定。

自分の車の個人情報を初期化。

– Day 7 引渡し・入金確認。

車検証コピーの受領(名義変更完了通知)までフォロー。

例外的に下取りが有利になり得るケース

– 新車販売店の「下取りサポート」や台数目標が強い時期(決算期)で、提示が相場とかけ離れて高い。

– 同一ディーラー内での乗り換えで、納期・代車・オプション値引きと合わせた総額で得になる。

– 保証延長との抱き合わせなど、金銭以外の付加価値が大きい場合。

→ ただし、見積は常に「車両値引き」「下取り額」「諸費用」を分解して、買取専門店の現金価格と“総支出額”で比較すること。

最後に
修復歴ありは、業者ごとのリスク評価にばらつきが大きいため、「どこで売るか」と「どれだけ情報を開示できるか」で価格差が大きく開きます。

需要期を狙い、走行距離の閾値を跨ぐ前に、第三者検査と修理記録で透明性を高め、同時入札で競わせる——これが再現性の高い“高く売る”手順です。

条件が揃えば下取りが逆転することもあるため、必ず買取と下取りを同日に比較し、総額で合理的に判断してください。

複数社査定やオンライン相見積もりは本当に有効か?注意すべき落とし穴は何か?

結論の要点
– 修復歴ありの車は、下取りよりも買取専門店や入札型サービスのほうが高くなる確率が高い。

ただし車種・年式・走行距離・修復内容・販路で個体差が大きい。

– 複数社査定やオンライン相見積もりは有効。

特に修復歴車は業者ごとの得意分野・販路差が大きく、競争原理が働くと価格が数万~数十万円単位で動くことが珍しくない。

– ただし、概算見積りからの減額、即決プレッシャー、個人情報の拡散、契約後の減額特約などの落とし穴に注意。

現車査定と条件の標準化、契約条項の確認が重要。

1) 修復歴ありが価格に与える影響の基本
– 業界の「修復歴」定義は骨格部位に及ぶ交換・修正歴があること(ピラー、サイドメンバー、クロスメンバー、ダッシュパネル、フロアなど)。

単なる外板の板金・ボルトオン交換は多くの場合「修復歴」に含まれない。

– 国内オートオークションでは修復歴車は評価点R/RAなどで扱われ、同条件の無事故車に比べ20~50%程度安くなる傾向。

車種や人気、修理の質、事故部位、走行距離で差が大きい。

軽微な骨格修正で記録が明確・走行少なめ・人気車種なら下落幅が小さく、大破歴・エアバッグ作動・走行多い場合は大きくなる。

– ただし、輸出や事故車専門販路、部品取り・解体販路を持つ業者は、国内小売を前提とする業者よりも修復歴車に積極的に値付けできることがある。

2) 下取り vs 買取専門店の価格差の出方
下取り(新車・中古車販売店での下取り)
– 強み
– 手続きが一括で楽。

納車まで乗り続けられるケースが多い。

– 新車値引きと合わせた総額調整がしやすい(下取り高め+値引き少なめ、またはその逆)。

– 弱み
– 在庫回転や自社基準の「減点法」で慎重な査定になりやすい。

修復歴ありは再販リスクが高く、相場より保守的な価格になりやすい。

– 下取り価格が見かけ上高くても、新車値引きと通算すると実質は買取専門店より安いことがある。

比較は「乗り出し総支払額」で行う必要がある。

買取専門店
– 強み
– 業者間オークション即転売、輸出、事故車専門の販路など複数の出口を持つ会社は、修復歴ありでも強気に入札しやすい。

– 同日・同条件で複数社を競わせると入札的な価格形成になり、上振れしやすい。

– 弱み
– 会社によって修復歴の許容度や販路が違い、提示価格のバラつきが大きい。

見積り比較が前提。

– 契約条項に「後日不具合発見時の減額・返品特約」が入るのが一般的。

告知・記録が曖昧だとトラブルの余地がある。

結論として、修復歴ありなら「下取りだけで決める」のは機会損失になりやすく、最低でも2~3社の買取専門店(事故車・輸出に強い会社を含む)と比較が有利です。

下取りを使う場合も、他社の買取価格を根拠に総支払額で詰めるのが定石です。

3) 複数社査定・オンライン相見積もりは有効か
有効な理由
– 販路差・在庫状況差 例えばSUV系やハイブリッド、軽の人気車は国内小売が強い業者が有利。

一方で過走行・修復歴・年式古めは輸出や事故車専門業者が高値を付けやすい。

1社ではその「相性」を引けない。

– 入札効果 同日に競わせるとオークションに近い価格形成になり、上振れしやすい。

特に修復歴ありは評価が割れやすいため、上位2~3社が競ることで数万~数十万円伸びることがある。

– 店舗ごとの査定基準差 同じ修復歴でも「修理の質」や「部位」をどう見るかで評価が変わる。

修理記録が整っていると加点してくれる会社もある。

オンライン相見積もりの限界
– フォーム入力や写真のみの概算は、修復歴の有無・程度を確定できず、来店・出張査定で減額されることが多い。

特に骨格の修正・交換はリフトアップや計測が必要。

– 一括査定サイトは「高めの概算」を提示してアポを取り、現車後に調整する手法が一般的。

概算は“上限目線”と理解する必要がある。

それでも使う価値
– 相場レンジの把握と「競合がいる」事実の示唆になり、交渉力が上がる。

– 出張査定のアポイント獲得に効率的。

入札型(売主匿名・オンライン入札)を提供するプラットフォームもあり、心理的負担を軽減できる。

4) 具体的な手順(実践ガイド)
準備
– 修復歴の内容を自分で言語化・証憑化する。

板金・骨格交換の部位、修理時期、修理明細・見積書・写真、保険会社の事故証明など。

正直な告知は後日の減額・契約取消を防ぐ。

– 付属品・取扱説明書・スペアキー・整備記録簿・リコール対応履歴を揃える。

修復歴ありでも「その他の管理が良い」ことは加点。

– 外装・内装の簡易清掃、警告灯有無の確認、簡易的な不具合の事前申告。

相場把握
– 小売相場(カーセンサー等の掲載価格)と業者オークション相場は乖離がある。

掲載価格から販売経費・粗利・整備費を差し引くと業者仕入れ目線に近づく。

修復歴ありは小売掲載でも明記され価格が低め。

近似条件の修復歴あり物件の小売価格を複数参照し、概ねのレンジを掴む。

– 可能なら査定時に「直近のオークション相場(USS、CAA等)の同等R/RA評価の成約事例の提示」を依頼し、根拠のある価格か確認する。

依頼の仕方
– 出張査定は同日に時間帯をずらして2~3社。

最後の枠に「最終提示をもらう」スロットを置く。

最終的に同時に集めて入札形式でもOK。

– 事前告知事項(修復歴の内容、スペアキーの有無、改造・事故・水没歴、タイヤ状態、社外ナビ等)を全社に同一文面で共有し、条件を揃える。

– 価格の根拠(再販先の想定、再商品化コスト、オークション相場、輸出相場)を説明してもらう。

口頭よりも書面・メモで残す。

交渉のコツ
– 即決を求められても「本日中に最も高い価格の会社に決める」と宣言し、時間制限を自分で設定する。

値段だけでなく契約条件(後日減額条項、名義変更期限、支払いタイミング、引取条件)も比較。

– 下取りと比較する際は、下取り額と新車値引きを合算した「総支払額」で比較する。

買取で手放す場合の代車や納車までの足の手当もコストとして織り込む。

5) よくある落とし穴と回避策
– 高額概算→現車で大幅減額
対策 概算は参考程度。

現車査定での「減額要因と金額」を事前に確認。

修復歴の告知は先出し。

– 即決プレッシャー
対策 決める期限を自分で設定。

持ち帰りNGなら「当日最終時刻に全社の最終価格を比較して決定」と伝える。

– 一括査定後の電話・メールの洪水
対策 連絡手段を限定(SMS・メールのみ等)、連絡可能時間帯をフォームに明記。

入札型プラットフォーム(売主匿名)も検討。

– 契約後の減額・返金請求(契約不適合)
対策 契約書の「後日発見時の減額・返品特約」の対象範囲・期間・金額上限を確認・限定。

修理記録と告知書を添付し、双方で署名。

引渡し時に現状写真を残す。

– 手数料・陸送費・査定料の後出し
対策 買取金額が「車両本体の支払総額(手数料込み)」か確認。

引取費用や名義変更費は込みであることを書面化。

– ローン残債・所有権留保
対策 所有権者(ディーラー・信販)の確認。

残債精算の手続きと立替可否、抹消・名変までのスケジュール明記。

– 名義変更・抹消の遅延
対策 名義変更(または輸出抹消)の期限を契約書に記載。

完了後のコピー送付を義務化。

自動車税の課税日(4/1)またぎに注意。

– 税金・保険の取り扱い
– 自動車税は売却では原則還付なし(普通車は抹消登録で月割還付。

軽自動車は還付制度なし)。

買取店が還付相当を価格に織り込むケースはあるが、事前確認を。

– 自賠責・重量税は車検残を評価に含める会社もある。

明細で確認。

– オンライン写真査定の限界
対策 査定者が下回り・骨格を確認できる環境で現車査定。

整備記録と一緒に提示。

6) どんな業者を混ぜるべきか(修復歴あり向けのポートフォリオ)
– 一般買取大手(国内小売・業販が強い)
– 輸出販路に強い業者(過走行・年式古め・修復歴の許容度が高いことが多い)
– 事故車・不動車専門(現状渡し・部品どり含む販路。

大破歴でも値付けが明確)
– 入札型プラットフォーム(売主匿名で多数業者が入札。

対面交渉の負担軽減)

7) いつ売ると有利か
– 2~3月は決算期で相場が強含みやすい。

モデルチェンジ直前は旧型の相場が軟化しやすい。

夏・年末は輸出相場の動向で変動することも。

– 新年度(4/1)を跨ぐと自動車税の名義が切り替わらない場合があり、名変完了見込みを逆算する。

8) 根拠・背景
– 修復歴の定義は業界団体(例 JAAI等)で骨格部位の修正・交換を基準としている。

これに該当する車はオートオークションでR/RA評価となり、無事故車より価格が下がるのが一般的。

– 国内オートオークション(USS、CAA、TAA、HAA、JUなど)では評価点と出品票の修復歴・交換部位が価格形成の中核。

R/RAは同条件の3.5点・4点と比べて大きくディスカウントされる傾向があり、実務上20~50%程度の下落レンジが頻繁に観察される。

– ただし、輸出先の需要や事故車専門の再生スキーム、部品需要によって評価が大きく変わるため、業者ごとの販路差が価格差として顕在化しやすい。

これが複数査定の有効性の経済的根拠(出口多様性と情報の非対称の是正)。

– 一括査定や入札型サービス各社が「複数社比較で平均十数万円高くなる」とする自社データを公表しているが、マーケティング色が強く第三者検証は限られる。

一方で、売り手側に競争を持ち込むことが価格を押し上げるのはオークション理論上も合理的。

– 契約不適合責任(旧瑕疵担保)に基づく「後日減額・返品特約」は中古車売買の標準実務に組み込まれており、修復歴の不申告や重大不具合の隠れがあると紛争化しやすい。

事実の正確な告知と契約条項の限定がトラブル回避の根拠。

9) まとめ(実務アクションチェックリスト)
– 修復歴の内容を証憑付きで正直に開示する
– 小売相場と業者相場のレンジを把握する
– 事故車・輸出に強い業者を含め、同日同条件で2~3社以上に現車査定
– 入札形式で最終提示を引き出し、価格の根拠を確認
– 契約書の減額・返品特約、名義変更期限、支払時期、費用内訳を明記させる
– 下取りと買取は「総支払額」で比較する
– 売却時期・税金の影響を逆算する

この流れで進めれば、修復歴ありでも本来の需給に見合った価格を引き出しやすく、落とし穴も回避しやすくなります。

特に「販路の違う複数社に、同日に、同条件で競ってもらう」ことが最大のポイントです。

【要約】
修復歴車は、ディーラー下取りは認定基準やブランド保護、保証リスク重視で業者オークション前提の保守的減点。買取店は業販・輸出・部品など出口が多く短期回転でリスクを薄め、実勢相場逆算で積極査定。加えて出品手数料や陸送・再商品化費も差額要因。査定ルールの硬軟や新車値引きとのトータル調整も影響。

Contactお問い合せ

ご相談やご見学など、お気軽にお問い合わせください。

メールでのお問い合わせ

お問い合わせフォーム

お電話でのお問い合わせ

048-598-3001

営業時間:8:30-18:30