コラム

名義変更・譲渡・廃車で損しない 自動車税・自賠責の引き継ぎ/還付ガイド—普通車・軽・バイクの手続き、判断基準、必要書類まで

名義変更や譲渡のとき、自動車税の負担と未経過分の精算はどうなるのか?

以下は、日本で自動車の名義変更・譲渡をする際の「自動車税(自動車税種別割・軽自動車税種別割)」と「自賠責保険(強制保険)」の負担と未経過分の精算の考え方、実務上の取扱い、そして法的な根拠の整理です。

地域や個別事情で細部は異なり得ますが、全国共通の原則をベースに説明します。

全体像(結論の先出し)

– 普通車(登録自動車)の自動車税(正式名称 自動車税種別割)
– 課税の基準日は毎年4月1日。

4月1日時点の所有者(一定の特例では使用者)がその年度1年分の税を負担します。

– 年度途中で名義変更・譲渡しても、税金は原則として還付されません(納税者は変わらない)。

– ただし、抹消登録(解体・輸出等)をした場合は、翌月以降の未経過月分が月割で還付されます。

– よって、譲渡時の「未経過月分の精算」は当事者間の任意合意で行う慣行です(法定義務ではない)。

– 軽自動車(軽四輪・二輪・原付)の軽自動車税(正式名称 軽自動車税(種別割))
– 毎年4月1日時点の所有者に課税。

年度途中の名義変更や抹消でも原則還付はありません。

– したがって、精算は当事者間合意で行う以外に法定の還付は期待できません。

– 自賠責保険(強制保険)
– 自賠責は車両に付随し、車検の残存期間に応じて保険期間が残っているのが普通です。

– 譲渡(名義変更)だけでは解約返戻金は出ません。

保険は新所有者に引き継がれ、保険会社で名義変更(承認)手続きを行います。

– 抹消登録(解体・輸出)などの正当な解約事由がある場合は、中途解約による未経過期間相当の返戻金が日割ベースで発生します。

– 譲渡時の未経過分の金銭精算は法定ではなく当事者間の任意です(売買代金に織り込む等)。

普通車の自動車税(自動車税種別割)の詳細

– 納税義務者と賦課期日
– 毎年4月1日時点の所有者がその年度分の納税義務者になります。

所有権留保(ローン)やリース車などの特例では、車検証の使用者が納税義務者となる運用が地方税法と各都道府県条例で定められています。

– 名義変更・譲渡の影響
– 年度途中に譲渡しても、その年度分の税の納税義務者は4月1日時点の者のままです。

したがって、法定の月割還付はありません。

– 実務では、譲受人が「購入月の翌月」から「年度末(翌年3月)まで」の月数に相当する額を、譲渡人に任意で支払う(いわゆる月割精算)ことが多いです。

これは契約上の合意であり、法定義務ではありません。

– 還付の可否
– 抹消登録(解体抹消・輸出抹消)を行った場合に限り、翌月以降の未経過月分が月割で還付されます。

抹消を行った月は課税され、翌月から還付対象です。

– 県外移転(他都道府県への転出)や単なる名義変更では還付はありません。

– 例
– 4月1日Aさん所有。

6月15日にBさんへ譲渡。

Aさんが年度分全額の納税義務者。

還付なし。

商慣行としてBさんが7月〜翌3月の9か月分をAさんへ月割精算することが多い。

– 6月15日に抹消登録した場合は、7月〜翌3月の9か月分がAさんへ還付。

軽自動車税(軽四輪・二輪・原付)の詳細

– 納税義務者と賦課期日
– 毎年4月1日時点の所有者が納税義務者(市区町村税)。

– 名義変更・譲渡の影響
– 年度途中の名義変更・抹消でも、原則として還付制度はありません。

したがって、未経過分の金銭的な扱いは当事者間で任意精算するしかありません。

– 注意点
– 小型二輪(排気量250cc超)、軽二輪(126〜250cc)、原付を含む「軽自動車税(種別割)」の世界では、普通車のような抹消時の月割還付制度は基本的に設けられていません(例外的な減免・災害対応は各自治体の条例等)。

自賠責保険(強制保険)の引き継ぎ・還付

– 譲渡時の扱い
– 自賠責保険は車両に付随するため、譲渡時には契約を解約せず、新所有者に引き継ぐのが原則的な実務です。

– 保険会社(代理店)で「契約者(被保険者)変更(承認)」の名義変更手続きを行います。

原則として保険期間・保険料の変更はありません。

– 譲渡そのものでは返戻金は発生しません。

未経過期間相当を売買代金に含めて調整するかどうかは当事者間の任意です。

– 解約と返戻金
– 抹消登録(解体・輸出)などの正当な解約事由がある場合、保険期間の未経過分に応じた解約返戻金が発生します。

算定は日割が基本で、保険約款に定める控除(経過保険料、事務費等)が差し引かれます。

– 解約に必要な書類の例 自賠責保険証明書、登録事項等証明書(抹消を証する書類)、本人確認書類、返金口座情報など。

詳細は契約損保会社・代理店の案内に従ってください。

– 任意保険との違い
– 任意保険は契約ベースのため、譲渡時に中途解約・名義変更・車両入替等、選択肢があります。

解約返戻金の算定方法は商品ごとに異なります。

ご質問は自賠責が中心なので詳細は割愛します。

具体的な精算の考え方(モデルケース)

– 普通車の税の月割精算(当事者間の任意)
– 例 年度は4月〜翌年3月。

6月20日に譲渡・名義変更。

– 精算対象月は「翌月から期末まで」とするのが通例(7月〜翌3月=9か月分)。

– 計算式の例 年税額36,000円の車なら、36,000円 × 9/12 = 27,000円を買主が売主へ支払う、といった取り決めが一般的です。

日割ではなく月割です。

– 軽自動車税
– 法定還付がないため、同様に当事者の任意で、購入月の翌月から期末までの月数を基準に精算する合意が多いです。

地域や業者慣行で取り決めが異なる場合があります。

– 自賠責の未経過分
– 譲渡で保険を引き継ぐ場合、法定の返戻はありません。

売買価格に自賠責の残期間相当分を加味するかは当事者の交渉次第です。

– 抹消して解約する場合は、損保から日割ベースで返戻金が支払われます(約款に基づく)。

よくある注意点・FAQ

– Q 税金をまだ納めていない状態で名義変更はできる?

– A 名義変更自体は可能です。

ただし、車検を受ける際は「自動車税の納付状況の確認」が行われ、未納があると継続検査を受けられません。

近年は電子照会が進み、紙の納税証明書の提示を省略する運用が拡大していますが、未納の場合は影響します。

– Q 県外(都道府県をまたぐ)に車を売ったら税はどうなる?

– A 当該年度の税は還付されません。

翌年度からは新しい都道府県で課税されます。

抹消をしない限り月割還付はありません。

– Q ローン車で所有権留保(所有者が販売会社等)の場合は誰が納税者?

– A 地方税法の特例により、多くのケースで「使用者(購入者)」が納税義務者になります。

車検証の「所有者」欄と「使用者」欄が分かれている場合の扱いに注意してください。

– Q バイク(軽二輪・小型二輪)や原付の還付は?

– A 軽自動車税(種別割)の対象で、原則として年度途中還付はありません。

抹消しても税の還付は期待できません(自賠責は解約すれば返戻あり)。

– Q 自賠責の名義変更をしなかったら?

– A 車両に紐づくため直ちに無効にはなりませんが、事故時の手続や保険金請求で不都合が生じます。

譲渡後は速やかに保険会社で記名被保険者等の変更手続きを行ってください。

法的根拠・公的資料

– 自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)
– 根拠法令 地方税法(昭和25年法律第226号)
– 自動車税(種別割)は都道府県税、軽自動車税(種別割)は市町村税で、それぞれ賦課期日(毎年4月1日)、納税義務者(4月1日の所有者、リース等特例では使用者)、課税方法、還付(普通車の抹消時の月割還付、軽自動車税は原則還付なし)等が定められています。

具体的な細目(税率、手続、特例)は各都道府県・市区町村の条例・規則により補完されます。

– 行政解説例 各都道府県主税局の「自動車税種別割のご案内」「抹消による還付の手続き」、各市区町村税務課の「軽自動車税(種別割)のご案内」等をご確認ください。

– 自賠責保険
– 根拠法令 自動車損害賠償保障法(自賠法、昭和30年法律第97号)、同施行令・施行規則
– 保険商品としての詳細(名義変更、解約返戻金の算定方法、必要書類等)は、国土交通大臣の認可を受けた「自賠責保険普通保険約款」に基づきます。

各損害保険会社・共済の約款・手続案内をご参照ください。

– 車検と税納付確認
– 根拠法令 道路運送車両法および同施行規則
– 継続検査時の自動車税納付確認は制度上の要件で、電子的な確認の導入により原則書面省略の運用が拡大していますが、未納であれば車検が受けられない扱いは維持されています。

実務ヒント(トラブル防止)

– 売買契約書に「税・自賠責・リサイクル預託金」の清算方法を明記する(起算月は購入月の翌月とするか、日割にするか、金額の根拠を明確に)。

– 普通車の抹消予定がある場合は、登録日(抹消日)を月末・月初のどちらにするかで還付月数が変わるため、スケジュール管理が有効。

– 軽自動車は税還付がないことを事前に説明・確認し、誤解防止を図る。

– 自賠責の名義変更は早めに代理店で手続し、事故や検挙時の不都合を避ける。

まとめ
– 普通車の自動車税(種別割)は4月1日の所有者が年税負担。

年度途中の名義変更では還付なし、抹消時は翌月から月割還付。

精算は当事者間の任意。

– 軽自動車税(種別割)は原則として年度途中還付なし。

精算は当事者間の任意。

– 自賠責は譲渡時は引継ぎ(名義変更)で返戻なし。

抹消時の解約で日割返戻あり。

– 根拠は地方税法(都道府県税・市町村税の規定)、自賠法および認可約款、道路運送車両法の関連規定。

最終的な細部は各自治体条例・各保険会社の約款・手続に従ってください。

具体的な車両・地域・時期によって金額や手続きが異なります。

実行前に、所管の都道府県税事務所・市区町村税務課、または契約中の損保会社・代理店に確認することをおすすめします。

自賠責保険は引き継ぐべきか解約して還付を受けるべきか、判断基準は何か?

結論と全体像
– 基本原則は「その車を今後も国内の公道で使う予定があるかどうか」で判断します。

– 使う(登録を維持して譲渡する)なら自賠責は引き継ぐのが原則。

売却・名義変更だけでは解約還付はできません。

– 使わない(廃車・輸出・一時抹消する)なら自賠責は解約して未経過分の返戻金を受けるのが原則です。

判断基準(フローチャート的に)
1) 今後その車を日本国内の公道で運行する予定があるか
– Yes → 自賠責は引き継ぐ(名義変更手続を行う)。

解約還付は不可。

– No → 次へ

2) 登録を抹消するか(廃車・一時抹消・輸出抹消)
– Yes → 自賠責を解約して未経過分の返戻金を受ける。

– No(保管のみで登録維持) → 運行しないなら自賠責を維持する合理性が薄いので、運行停止前に一時抹消してから解約するのが通常。

3) 売却方法が「抹消渡し」か「登録付き渡し」か
– 抹消渡し(売主が先に抹消しナンバー返納) → 売主は自賠責を解約・還付。

買主は再登録時に新たに加入。

– 登録付き渡し → 自賠責は引き継ぎ(記載事項変更)。

売主側での解約・還付はできない。

ケース別の考え方
– 個人間や業者への通常売却(登録を残す)
自賠責は車とセットで引き継ぐのが実務。

名義変更がされても自賠責自体は車両に付随するため、売却のみを理由に保険会社での解約・還付は認められません。

買主は残期間をそのまま使えます。

残期間が少なく買主メリットが小さい場合でも、解約還付はできず、ディーラー等が査定で「未経過自賠責相当額」を上乗せしてくれるかは商慣行レベルの話にとどまります。

廃車(永久抹消)・輸出・一時抹消
登録を抹消したら自賠責は「不要事由」に該当し、未経過期間に応じて返戻金を受けられます。

抹消が先、自賠責解約が後の順番が原則です。

スクラップ置場まで自走するなら抹消前に自賠責が有効である必要がある点に注意(回送車利用なら別)。

盗難・滅失等
盗難届受理などの客観的資料により運行不能が確認できる場合、解約対象になることがあります(保険会社の所定書類要)。

抹消渡しでの売却
輸出業者への売却や部品取り用に売る場合は「抹消渡し」が多く、この場合は売主が一時抹消または永久抹消を行い、その証明で自賠責を解約・還付します。

買主は再登録時に自賠責へ新規加入します。

手続きの要点
– 引き継ぎ(記載事項変更)
持参物 自賠責保険証明書、車検証(名義変更後)、旧/新所有者情報、認印(保険会社により不要の場合あり)。

費用 通常無料。

保険期間はそのまま継続。

窓口 加入している損保会社または代理店。

解約・還付
主な要件 一時抹消登録証明書、永久抹消登録証明書、輸出抹消仮登録証明書等の公的証明、または盗難届受理番号など。

不用品化が要件。

持参物 上記証明、自賠責保険証明書と領収書、本人確認書類、返金口座。

返戻額 未経過期間に応じた保険料相当額から所定の手数料等を控除。

算定は保険会社が定める基準(未経過率・短期率)に基づくため、正確な金額は窓口で確認。

時期 申請から数日~数週間程度。

実務的な注意点
– 名義変更と自賠責の整合
自賠責は被保険自動車(車体)に付随し、名義変更手続をしていなくても事故被害者保護は働く仕組みですが、保険金支払や通知先の管理上、なるべく速やかに記載事項変更をしておくのが安全です。

自走の可否
自賠責が切れている車は公道走行不可です。

買主が自走で持ち帰るなら、売主側で解約はせず引継ぎにするか、一時抹消・解約後なら積載車等で搬送する必要があります。

仮ナンバーでの自走でも自賠責加入が前提です。

自賠責の有効期間と車検
車検の有効期間を満たすだけの自賠責期間が必要です。

残りが短ければ買主は更新を要するため、売買価格の調整要素にはなりますが、売主側の還付可否には影響しません。

どちらが得か
登録を残して譲渡するなら引継ぎ一択(還付不可)。

登録を落とすなら解約・還付一択。

つまり「使うなら引継ぎ、使わないなら抹消して解約」が経済合理的判断です。

例外的に、近く輸出確定で自走不要なら早めに抹消して解約し、返戻を最大化する方法もあります。

自動車税(種別割)・軽自動車税との関係(参考)
– 普通車等(自動車税種別割)
毎年4月1日時点の所有者に年税が賦課。

売却・名義変更だけでは月割の還付はありません。

廃車(永久抹消)や一時抹消、輸出抹消をした場合は、抹消した翌月分から年度末(翌年3月)までの月割で還付されます。

売買の現場では、未経過相当額を売買代金で精算することはありますが、これは税務上の還付ではありません。

軽自動車(軽自動車税種別割)
多くの自治体で月割還付制度はなく、年度途中で廃車しても原則還付なし(翌年度以降の賦課停止にとどまる)。

3月末までに廃車・名義変更を済ませると新年度課税の回避・移転が可能。

詳細は自治体条例により差異があるため要確認。

根拠(法令・約款・行政実務)
– 自賠責の加入義務
自動車損害賠償保障法(通称「自賠法」)により、道路を運行する自動車には自賠責への加入が義務付けられています。

したがって、登録を維持し公道を走る以上、連続した自賠責の付保が必要で、売却によって当該義務が消えるわけではありません。

解約・返戻の可否
自賠責は被保険自動車の運行に伴う対人賠償を担保する特殊な強制保険で、解約は「保険の必要性が消滅した場合」(抹消・輸出・盗難等)に限られる旨が自賠責保険の普通保険約款や各社の取扱規程に定められています。

単なる所有者変更は必要性の消滅に当たらず、したがって売却のみでは返戻の対象になりません。

返戻金の算出は未経過期間に応じた比例(短期率)で、具体の率や事務手数料は各社の約款・事務規程に基づきます。

抹消手続との関係
抹消登録の制度・手順は道路運送車両法および自動車登録手続(国土交通省通達等)に基づき、抹消登録証明書等が自賠責解約の客観的根拠資料として用いられます。

自動車税・軽自動車税
地方税法に基づき、普通車の自動車税種別割には抹消時の月割還付制度があり、軽自動車税種別割には原則月割還付がないという取扱いが自治体の条例で運用されています。

売買・名義変更のみでは税の還付は発生しません。

まとめの実務ポイント
– 登録維持で譲渡=自賠責は引継ぎ。

売却を理由とする解約・還付は不可。

– 廃車・輸出・一時抹消=自賠責は解約・還付。

抹消証明が鍵。

– 税金は廃車・一時抹消で月割還付(普通車のみが原則)。

軽は原則なし。

– 自走の有無、抹消のタイミング、売却形態(抹消渡しか登録付きか)を考えて手順を設計すると、保険と税の損失を最小化できます。

注意
– 自賠責の返戻率・手数料、必要書類の細目は保険会社で若干異なります。

– 税の還付は都道府県・市町村の条例運用に差があるため、所管の税事務所で確認してください。

– ここでの説明は一般的実務に基づくもので、個別事情(盗難、被災、ナンバープレート紛失等)がある場合は、証明方法や取り扱いが変わることがあります。

廃車(一時抹消・永久抹消)時に自動車税と自賠責の還付を受けるにはどう手続きすればいいのか?

以下は、日本で廃車(一時抹消・永久抹消)をした際に「自動車税(種別割)」と「自賠責保険」の還付(および引き継ぎの可否)について、実務手順と根拠をまとめたものです。

結論を先に言うと、普通車(登録自動車)は抹消登録をすると自動車税の月割還付がありますが、軽自動車(軽四・原付・二輪を含む軽自動車税)は原則として月割還付がありません。

自賠責保険は一時抹消・永久抹消のいずれでも、保険を解約すれば未経過期間分の返戻(払い戻し)を受けられます。

以下、手順を詳しく解説します。

用語の整理(前提)

– 一時抹消(登録自動車) ナンバーを返納し、登録を一時的に止める手続き。

後日、再登録が可能。

– 永久抹消(解体による抹消) 車を解体し、再登録できない形で登録を抹消する手続き。

– 自動車税(種別割) 普通車など登録自動車に係る都道府県税。

原則として毎年4月1日時点の所有者に課税。

抹消時は月割還付あり。

– 軽自動車税(種別割) 軽自動車・原付・二輪等に係る市区町村税。

多くの自治体で月割の還付なし(年度途中廃車でも当該年度分の還付は原則なし)。

– 自賠責保険 強制保険。

契約は車両(車台番号)に紐づく。

抹消に伴い解約すれば未経過分が返戻対象。

自動車税(種別割)の還付(登録自動車=普通車等)
対象車種

– 登録自動車(いわゆる普通車・小型自動車・大型自動車など)に適用。

管轄は各都道府県の自動車税(種別割)担当課。

還付の基本ルール
– 登録抹消(「一時抹消」「解体による永久抹消」「輸出抹消」等)が受理された月の翌月から年度末(翌年3月)までの未経過月数に応じて月割で還付。

– 売却や名義変更のみでは還付はありません(4月1日基準で年税は確定)。

還付があるのは「抹消」または「輸出抹消」の場合。

– 滞納がある場合は相殺されます。

手続の流れ(原則)
1) 運輸支局で抹消手続き
– 一時抹消の場合 申請書(OCR第3号様式)、手数料納付書、車検証、ナンバープレート(前後)、本人確認書類、委任状(代理人の場合)等を提出。

登録識別情報等通知書(または自動車検査証返納証明書)が交付されます。

– 永久抹消(解体) 先に登録(許可)を受けた解体業者で解体 → 解体報告記録がシステムに登録 → 運輸支局で「解体による抹消登録」(ナンバー返納、車検証、解体報告記録が確認できる資料、申請書、手数料納付書等)。

2) 還付手続(都道府県税)
– 運輸支局から都道府県税事務所へ抹消情報が連携され、自動的に還付処理が始まるのが一般的です。

– 多くの都道府県では、後日「還付通知」または「還付口座の申出書」等が郵送され、口座情報を返送すると指定口座へ振込、または郵便振替払出証書で送付されます。

事前に口座登録制度を設けている自治体もあります。

– 還付時期は概ね1〜2カ月程度(繁忙期は2〜3カ月)を見込みます。

計算イメージ
– 例 年税36,000円、6月に抹消受理 → 7〜翌3月の9カ月分が返金対象 → 36,000円 × 9/12 = 27,000円(端数取扱いは自治体規定に従います)。

注意点
– リース車や所有権留保の場合、名義人(所有者)に還付されます。

ユーザーに還付しないことが多いので契約書を確認。

– 住所変更未届の場合、通知が届かないことがあるため、抹消前に住所変更を済ませるとスムーズ。

– ナンバー返納日が「抹消受理日」です。

月末ギリギリに抹消すると当月は含まれず、翌月から還付計算になります。

– 引き継ぎの可否 自動車税の未経過分を「別の車」に充当・引継ぎはできません。

あくまで当該車両についての還付です。

軽自動車税(種別割)の取り扱い(軽四・二輪・原付)

– 原則、年度途中の廃車・名義変更による月割還付はありません(4月1日現在の所有者に当該年度の税額が全額課税され、当該年度の途中廃車でも還付なし)。

– 手続き自体は、軽四は軽自動車検査協会で「返納(廃車)」を行い、二輪・原付は市区町村窓口で廃車届。

翌年度以降の課税は止まります。

– 一部、条例・事務取扱で例外的な取扱い(例えば誤納返還、二重課税の是正等)はあり得ますが、通常の月割還付はない前提で考えてください。

詳細は登録地の市区町村税担当へ確認が無難です。

自賠責保険(強制保険)の解約・返戻(払い戻し)と引き継ぎ
基本ルール

– 自賠責は車両(車台番号)に紐づくため、所有者が変わっても契約は車に付いたまま引き継がれます(名義変更での返戻はなし)。

売買では未経過分は売買価格に反映されるのが実務です。

– 一時抹消・永久抹消・輸出抹消などナンバーを返納して登録を止めた場合は、契約者が保険を解約することで未経過期間分の返戻金を受けられます(「解約返戻」)。

抹消しない限り、途中解約返戻は原則できません。

– 一時抹消でも永久抹消でも返戻対象です。

再登録の予定があっても、いったん解約し、再登録時に新たに加入するのが一般的です。

解約・返戻の手続
1) 先に抹消を済ませる
– 登録自動車 運輸支局で「自動車検査証返納証明書」等を取得。

– 軽自動車 軽自動車検査協会で「届出済証返納済確認書」等を取得。

– 二輪・原付 市区町村で「標識交付証明書の廃車確認」等の証明。

2) 保険会社・代理店に解約請求
– 加入先の損害保険会社(または取扱代理店)の窓口で、解約返戻を申請。

– 典型的な提出書類
– 自賠責保険証明書(原本)
– 抹消(ナンバー返納)を証する書類(自動車検査証返納証明書、返納済確認書等)
– 事故未発生の申告書(会社所定)
– 振込口座情報、本人確認書類、印鑑
– 代理人の場合は委任状
– 返戻額は、解約申請(または抹消受理)時点から満了日までの未経過期間に応じた日割/月割相当(保険会社の約款に基づく。

事務手数料等の控除が入る場合あり)。

– 返金時期はおおむね1〜4週間程度。

3) よくある注意点
– 自賠責保険証明書を紛失している場合は、保険会社で再発行・亡失手続きが必要。

還付が遅れることがあります。

– 抹消前の解約は原則不可。

必ずナンバー返納・抹消後に手続き。

– 車検残(長期契約)ほど返戻額が大きくなる傾向。

逆に満期直前は返戻額がわずかかゼロ。

引き継ぎの可否
– 別の車への「移し替え(車両入替)」は自賠責ではできません(任意保険は車両入替が一般的だが、自賠責は不可)。

新しい車に対して新規加入が必要です。

– 名義変更・譲渡のときは保険は車に付いたまま新所有者に「機能的」には引き継がれます(証明書は新所有者へ引渡し)。

ただし、返戻は発生しません。

実務の段取り(時系列のおすすめ)

– 登録自動車(普通車)の場合
1) 解体予定なら解体業者を決めて搬入 → 解体(永久抹消)または一時抹消を運輸支局で実施し、ナンバー返納・返納証明を受領
2) 自賠責の解約返戻を保険会社で申請
3) 都道府県税からの自動車税還付通知に従い、口座登録や必要書類返送
4) 1〜3カ月程度で税の還付・数週間で自賠責の返戻が入金
– 軽自動車の場合
1) 軽自動車検査協会(軽四)または市区町村(原付・二輪)で廃車(返納)
2) 自賠責の解約返戻を保険会社で申請
3) 軽自動車税は原則還付なし(翌年度以降の課税停止のみ)

期限・時効・その他

– 自動車税の過誤納金(還付)請求には原則「5年」の時効があるとされますが、実務では抹消情報連携後に自動的に処理されます。

通知が来ない場合は都道府県税事務所へ照会を。

– 軽自動車税の課税停止は廃車届の受理日以降。

年度途中還付は基本的に不可。

– 自賠責の解約返戻は、満期前に解約しなければ生じません。

抹消後、速やかに手続きするのが望ましい。

よくある質問(簡潔)

– Q 売却(名義変更)したら自動車税は戻りますか?

A 戻りません。

抹消した場合のみ月割還付(登録自動車)。

軽は原則なし。

– Q 還付金はいつ、どこから支払われますか?

A 自動車税は都道府県から(口座振込や郵便為替)。

自賠責は加入していた保険会社から。

– Q 一時抹消と永久抹消で還付の違いは?

A 自動車税の月割還付はどちらでも同様(登録自動車)。

自賠責も解約すれば同様に返戻あり。

– Q 重量税の還付は?

A 永久抹消(解体)で車検残がある場合は、別途「自動車重量税」の未経過相当の還付制度があります(国税・運輸支局手続)。

今回のテーマ外ですが見落としがちな還付です。

法的根拠(概要)

– 自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)
– 根拠法 地方税法および各都道府県・市区町村の税条例・規則
– ポイント 4月1日現在の所有者課税、登録抹消時の月割還付(登録自動車)に関する定め、軽自動車税は条例上月割還付を行わないのが通例
– 実務 運輸支局・軽自動車検査協会の抹消情報が税務当局に連携され、過誤納金として還付処理
– 自賠責保険
– 根拠法 自動車損害賠償保障法および同施行規則
– 約款 各損害保険会社の自賠責保険普通保険約款(解約・返戻の定め、未経過保険料の返還)
– ポイント 登録(標識)の返納等により契約目的が消滅した場合の途中解約・返戻が約款で規定

実務上のコツ

– 還付を早く受けたい場合、抹消は月初に行うと未経過月が増え有利。

郵送ではなく窓口持込みのほうが受理日が明確。

– 住所変更・名義情報は最新に。

税の還付通知が届かない原因の上位です。

– 代理で解体業者に一括依頼する場合、還付金の受取人(口座)と必要書類の取り扱いを事前に確認。

– 自賠責の証明書は紛失しない。

紛失時は再発行に時間がかかる場合あり。

まとめ
– 登録自動車は抹消登録をすると都道府県から自動車税(種別割)の月割還付が自動処理され、別途、自賠責は加入保険会社で解約返戻の申請が必要。

– 軽自動車(軽四・原付・二輪)の税は原則として年度途中還付なし。

自賠責は抹消後に解約すれば返戻あり。

– 法的には、税は地方税法と地方自治体の条例、保険は自賠法・施行規則と各社約款に基づいた運用。

– 具体の様式・必要書類・支払方法は都道府県や保険会社で細部が異なるため、事前に該当窓口(都道府県税事務所・軽自動車検査協会・保険会社)に確認すると確実です。

この手順に沿って進めれば、廃車時の自動車税と自賠責の還付を漏れなく、最短で受けられます。

普通車・軽自動車・バイクで引き継ぎや還付のルールや窓口はどう違うのか?

ご質問の「自動車税・自賠責の引き継ぎ/還付」について、普通車・軽自動車・バイク(原付~大型二輪)ごとの違い、手続窓口、そして根拠(法令・約款等)を体系的にまとめます。

地域(都道府県・市区町村)の条例や運用で細部が異なる場合がありますが、全国共通の基本ルールは以下のとおりです。

まず押さえておきたい用語と税の種類

– 自動車税(種別割) 普通車(いわゆる登録車)に毎年かかる都道府県税。

4月1日現在の所有者に年額で課税。

登録抹消(廃車・一時抹消・輸出抹消)時は未経過月分の月割還付がある。

– 軽自動車税(種別割) 軽四輪(三輪)・原付・二輪の小型自動車(250cc超)などにかかる市区町村税。

4月1日現在の所有者に年額で課税。

年度途中の廃車・譲渡でも原則として還付はない(例外的な課税誤り等を除く)。

– 自賠責保険(自動車損害賠償責任保険) 対人賠償の強制保険。

車(車台番号)に付帯する性格で、譲渡で通常は引き継ぐ。

解約返戻は登録抹消(廃車・輸出など)や標識返納時に限られ、未経過月分を月割で返戻。

普通車(登録車 白ナンバー等)

– 自動車税(種別割)
– 課税・引き継ぎ
– 基準日(4月1日)現在の所有者にその年度分(4/1〜翌3/31)が一括課税されます。

年度途中で名義変更(譲渡)しても、課税の引き継ぎや日割調整は行政側では行われません。

– 売買時の税金精算は、当事者間の取り決め(私的精算)が通例です。

名義変更により翌年度の納税通知は新所有者へ送付されます。

– 還付
– 登録抹消(永久抹消、一時抹消、輸出抹消)を行うと、翌月分から年度末までの未経過月数に応じて月割還付があります。

– 還付の受取人は原則、その年度の納税義務者(4/1現在の所有者)です。

年度途中で他人に譲渡されていても、抹消による還付は4/1時点の納税義務者宛に支払われます。

中古車買取・下取りの現場では、還付金の帰属を売買契約で調整したり、委任状で受領先を指定する運用が一般的です。

– 窓口・手続
– 登録(移転・抹消) 運輸支局(各地の国土交通省の運輸支局/自動車検査登録事務所)。

– 税(種別割)・還付の問い合わせ 都道府県の自動車税(種別割)事務所/県税事務所。

還付は登録抹消情報が県税に連携され自動処理されるのが一般的で、別途申請不要の自治体が多いものの、口座登録や照会が必要な場合があります。

– 自賠責保険
– 引き継ぎ
– 車に付帯するため、譲渡時は「自賠責保険証明書」を新所有者に引き渡し、保険会社・代理店で記載事項変更(記名被保険者、住所、登録番号等)を行って引き継ぎます。

変更しなくても効力自体は継続しますが、事故対応や後日の返戻時に不都合が生じ得るため変更が推奨です。

– 還付
– 解約返戻は登録抹消(永久・一時・輸出)等のときのみ可能。

未経過月が1ヶ月以上ある場合に月割で返戻されます。

単なる譲渡では解約返戻できません。

– 返戻先は原則として保険契約者です。

譲渡後に買主が抹消した場合でも、名義変更していなければ旧契約者に返戻されるため、譲渡時の名義(記載事項)変更が重要です。

– 窓口 契約先の損害保険会社・代理店(コンビニ等では新規・継続加入は可能でも解約は不可のことが多い)。

軽自動車(軽四輪・軽三輪)

– 軽自動車税(種別割)
– 課税・引き継ぎ
– 4月1日現在の所有者に市区町村が年額課税。

年度途中での名義変更や廃車による日割調整や還付は原則ありません。

売買の精算は当事者間で行うのが実務です。

– 還付
– 原則なし。

3月中に廃車して4/1をまたがなければ翌年度分は課されませんが、年度途中の還付はありません。

– 窓口・手続
– 登録(移転・廃車) 軽自動車検査協会(軽四輪専用の登録機関)。

– 税の問い合わせ 市区町村役場(税務課・市民税課等)。

– 自賠責保険
– 引き継ぎ 普通車と同様、証明書を引き渡し、保険会社で記載事項変更を行って承継。

– 還付 軽四輪でも登録抹消時に未経過月分の返戻あり(自賠責は車種に関わらず抹消時解約が原則可能)。

譲渡のみでは返戻不可。

– 窓口 損保会社・代理店。

バイク(二輪)原付~大型二輪

– 区分と登録・税の管轄
– 原付(50cc以下等)・原付二種(~125cc) 標識(ナンバー)交付・廃止は市区町村。

軽自動車税(種別割)は市区町村課税。

– 軽二輪(126cc超~250cc以下) 登録は運輸支局(軽二輪の届出)。

税は市区町村の軽自動車税(種別割)。

– 二輪の小型自動車(251cc超) 登録は運輸支局。

車検あり。

税は市区町村の軽自動車税(種別割)。

– 軽自動車税(種別割)の引き継ぎ・還付
– いずれの排気量でも、4月1日現在の所有者に年額課税。

年度途中の名義変更・廃車による日割還付は原則ありません。

– 原付の盗難・災害等で減免制度を設ける市区町村はありますが、通常の譲渡・廃車での還付はありません(課税誤り等の例外を除く)。

– 窓口 税の照会は市区町村役場。

– 自賠責保険の引き継ぎ・還付
– 原付~大型二輪とも基本は同じ。

譲渡時は保険証明書を新所有者に渡し、記載事項変更で承継。

保険期間は原付系で最長5年など長期もあるため、引き継ぐメリットが大きいです。

– 廃車(標識返納・登録抹消)・輸出等のときのみ解約返戻が可能。

未経過月が1ヶ月以上あれば月割返戻。

原付では市区町村の「廃車(標識返納)証明書」、軽二輪・小型二輪では運輸支局の抹消登録書類が必要。

– 窓口 契約損保会社・代理店。

コンビニ加入はできても解約はできないことが多い点に注意。

よくある実務上の論点

– 売却・下取り時の税金精算
– 普通車は公的な日割清算はありません。

売買契約書で「当年分の自動車税は売主負担、還付が発生した場合は〇〇に帰属」等を定め、還付受領の委任を付けることが多いです。

– 軽四輪・バイクは途中還付がないため、当事者間で残月相当を売買代金に織り込むかどうかの交渉になります。

– 自賠責の名義(記載事項)変更を怠った場合
– 後日、買主が抹消して自賠責を解約した時の返戻金が旧契約者へ振り込まれるなどのトラブルが起こり得ます。

譲渡時の変更届出が安全です。

– 盗難・廃車・長期未使用
– 普通車は一時抹消登録をすれば自動車税の月割還付対象になります(未経過月分)。

軽四輪・二輪は税還付はありませんが、盗難・災害等による減免を条例で用意する市区町村もあります。

自賠責は抹消(原付は標識返納)で解約返戻可。

– 手続期限
– 道路運送車両法上、移転・変更登録は原則15日以内に行う義務があります。

自賠責の記載事項変更も速やかに行いましょう。

まとめ(車種別の違いの要点)

– 普通車
– 税 都道府県税。

4/1課税。

抹消で月割還付あり。

名義変更だけでは還付なし。

窓口は運輸支局(登録)+県税事務所(税)。

– 自賠責 譲渡で引継ぎ(記載事項変更)。

抹消時は月割返戻。

窓口は損保会社・代理店。

– 軽自動車(軽四輪)
– 税 市区町村税。

4/1課税。

年度途中の還付なし。

窓口は軽自動車検査協会(登録)+市区町村(税)。

– 自賠責 普通車同様。

抹消時のみ返戻。

窓口は損保会社・代理店。

– バイク(原付~大型二輪)
– 税 いずれも市区町村税。

4/1課税。

年度途中の還付なし(条例の減免は別途)。

原付は市区町村で標識交付・廃止、126cc超は運輸支局で登録。

– 自賠責 譲渡で引継ぎ(記載事項変更)。

標識返納・抹消時に返戻。

窓口は損保会社・代理店。

根拠(法令・約款・公的資料)

– 地方税法(昭和25年法律第226号)
– 自動車税(種別割) 都道府県税としての課税主体、4月1日基準日課税、抹消時の月割還付の仕組み等を規定。

名称は税制改正により「自動車税(種別割)」となっています。

– 軽自動車税(種別割) 市区町村税としての課税主体、4月1日基準日課税、年度途中還付を原則行わない運用の根拠(還付は条例上の誤課等の是正を除く)。

– 具体の税率・減免・事務取扱いは各都道府県・市区町村の条例・規則に委ねられています(例 都道府県の自動車税規則、市区町村の軽自動車税条例)。

– 道路運送車両法・同施行規則
– 普通車・軽四輪・二輪の登録・抹消・移転登録の手続、15日以内の届出義務、運輸支局・軽自動車検査協会・市区町村の所管区分。

– 自動車損害賠償保障法(自賠法)および自賠責保険普通保険約款
– 強制加入の趣旨、保険の付帯対象(車両)、証明書携行義務。

– 約款における解約と返戻の要件(登録抹消・標識返納・輸出等の場合に未経過月の返戻、譲渡のみでは解約不可)、記載事項変更の手続。

– 公的ガイダンス
– 総務省・各都道府県「自動車税(種別割)」案内、各市区町村「軽自動車税(種別割)」案内、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)や損害保険各社の自賠責解説ページ等。

最後に実務上のアドバイス
– 売買時は、税(普通車 月割還付の帰属、軽・二輪 途中還付なし)と自賠責(譲渡で承継、抹消時のみ返戻)の取扱いを契約書に明記しましょう。

– 普通車の抹消還付は4/1納税義務者に支払われるため、下取り・買取時は還付金の取り扱いに関する委任や精算条項を確認。

– 自賠責は譲渡時に必ず証明書を渡し、記載事項変更を実施。

抹消解約時は証明書と抹消・標識返納書類、本人確認・振込先を準備。

– 例外・減免(盗難・災害等)は自治体条例に依存するため、必ず所在地の県税事務所・市区町村税務課に確認してください。

この整理を押さえておけば、普通車・軽自動車・バイクで「どこで」「何をすれば」「どのように引き継ぎ・還付されるか」が明確になります。

必要があれば、あなたの自治体名を教えていただければ、該当窓口や申請様式リンクまで具体化してご案内します。

還付金はいつ誰に支払われ、必要書類やよくある落とし穴は何か?

以下は、日本の「自動車税(種別割)」と「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」について、引き継ぎ・還付の仕組み、いつ誰に払われるのか、必要書類、よくある落とし穴、法的な根拠の位置付けを、実務に沿ってまとめたものです。

普通車と軽自動車、売却と抹消(廃車)で扱いが大きく異なりますので、場面別に確認してください。

1) 自動車税(種別割)の還付・引き継ぎ

還付が出るケースと出ないケース

普通車(登録車)は、一時抹消登録・永久抹消登録・輸出抹消登録を行うと、抹消等をした月の翌月から年度末(3月)までの月割で還付が出ます。

月単位計算で、その月分は還付対象外です。

軽自動車(二輪・原付含む)は、原則として年度途中の還付はありません。

廃車しても軽自動車税(種別割)は戻らない、が基本です。

名義変更(移転登録)だけでは還付は出ません。

売却・譲渡時は民間同士の清算(未経過分を売買価格に含める等)にすぎず、行政の還付はありません。

いつ支払われるか

抹消登録が運輸支局等で完了後、通常4~8週間程度で都道府県税事務所から還付手続きの案内または振込・振替払出証書が届きます。

繁忙期(3~6月)は2~3カ月かかることがあります。

還付額は、当該年度納付済み税額×未経過月数/12で算出(端数処理は自治体規定)。

未納があると相殺されることがあります。

誰に支払われるか

原則として、その年度の納税義務者(課税台帳上の納税者)に支払われます。

多くのケースで4月1日現在の所有者が納税義務者です。

所有権留保(ローン・信販名義)やリース車の場合
自治体によって「使用者課税」(使用者に課税・徴収)を採用している場合があり、この場合は使用者に還付されます。

所有権留保で所有者が信販会社のままの場合、自治体の取扱いによっては所有者側に還付されることがあります。

購入時の契約や自治体の課税方式を必ず確認してください。

相続が発生している場合は、還付金は被相続人の相続財産に属し、相続人(代表者指定)に支払われます。

支払方法

口座振込(「還付金受取口座の届出」を返送)
郵便局で受け取る振替払出証書(簡易書留で届くことが多い。

本人確認書類が必要。

受取期限あり)
自治体により方法が異なります。

案内に従ってください。

必要書類(自動車税の還付受取段階)

都道府県税事務所から送られる還付通知書・口座振込依頼書
本人確認書類(運転免許証など)
口座情報(名義は納税義務者本人。

法人なら法人名義)
相続の場合 相続人代表者指定届、戸籍(除籍)謄本、遺産分割協議書の写し等
注意 抹消登録そのものに必要な書類(車検証、ナンバー、所有者の委任状・印鑑証明、手数料納付書、OCR申請書など)は別手続き段階で必要です。

還付のために別途税事務所へ行く必要はないことが多いです。

よくある落とし穴(自動車税)

還付は普通車のみ。

軽自動車(原付含む)は還付なし。

抹消した月は還付対象外。

月末に抹消してもその月分は戻らないため、月初の抹消が有利。

名義変更だけでは還付なし。

売買時の「月割清算」は民間慣行であり、行政の還付ではない。

口座名義の不一致や口座届出の返送漏れで支払が滞る。

振替払出証書の受取期限切れにも注意(期限超過は再発行手続きが必要)。

納税の滞納・延滞があると還付が自動相殺される(他の県税に充当されることも)。

所有権留保・リース車は還付先が自分でないことがある。

契約での清算条項を要確認。

住所変更未手続きで還付通知が旧住所に送付され、簡易書留(転送不要)のため受取不能となる。

転居時は早めに住所変更と郵便物の受取体制を整える。

抹消の種類により、再登録時に当該年度分が月割で課税される(還付との相殺ではなく別途課税)。

短期の一時抹消は「行って戻る」で損得が出る場合あり。

2) 自賠責保険の引き継ぎ・返戻

引き継ぎ(譲渡時)

自賠責は車両に付随する強制保険で、車を売却・譲渡して名義変更しても保険の効力は新所有者に承継されます。

一般に「自賠責名義変更(異動)」の手続きを保険会社・代理店に届け出ます。

異動手続きで必要なもの(保険会社により名称差)
自動車損害賠償責任保険証明書(旧保険証券)
新旧車検証(または軽自動車届出済証)
旧所有者・新所有者の情報が分かる書面(譲渡証明書、売買契約書等)
異動(名義変更)依頼書、印鑑、本人確認書類
異動手続きをしなくても対人賠償の効力自体は通常維持されますが、事故や保険金請求時の連絡・事務が煩雑になるため、早めの異動届が望ましいです。

返戻(中途解約時)

廃車(抹消登録・解体・輸出抹消)を行った場合、残り期間の「未経過保険料」の返戻があります。

いつ誰に支払われるか
返戻金は「保険契約者」(保険証券の契約者)に支払われます。

車の所有者と異なる名義で契約していた場合、その契約者に返ります。

振込までの目安は、必要書類提出後2~4週間程度。

代理店経由か保険会社窓口で手続きします。

必要書類(代表例。

保険会社により差)
解約請求書(自賠責保険解約・返戻金請求書)
自賠責の保険証明書(原本)
抹消・返納が分かる公的書類(普通車 一時抹消登録証明書、登録識別情報等通知書、ナンバー返納の証明、永久抹消登録証明書、解体届出受理証明書等。

軽 届出済証返納済確認書 等)
契約者の本人確認書類、返金先口座情報
代理人が請求する場合は委任状
返戻金の計算
保険期間の未経過分に応じ、月割・日割の組み合わせで算出され、事務手数料が差し引かれることがあります。

保険会社の標準約款に基づき計算されます。

よくある落とし穴(自賠責)

単なる売却・名義変更では解約できない(返戻は出ない)。

自賠責は買主に引き継ぐのが原則。

返戻金は「契約者」に支払われる。

契約者が前オーナーのままのケースでは前オーナーに返る。

売却時に名義異動、または返戻の権利譲渡の段取りが必要。

抹消(ナンバー返納等)証明がないと解約できない。

全損事故でも抹消しなければ返戻は不可。

期間が残っていても解約を忘れると返戻を受けられないまま満期到来で終了。

バイク・軽自動車でも自賠責の返戻は可能だが、軽自動車税の還付は出ない点を混同しがち。

住所変更未手続きで保険会社からの書類が届かず手続きが遅延。

代理店経由で購入していた場合、解約も代理店を通すのがスムーズ。

直で保険会社に送ると原本不備や宛先誤りで差戻しになりやすい。

3) ケース別の全体フロー例

普通車を廃車(解体)する

解体業者へ依頼→ナンバー返納→永久抹消登録(または一時抹消→解体届)。

数週間後、都道府県税から自動車税の還付案内が届く。

口座届出または郵便局で受取。

抹消書類と自賠責証明書をもって、保険代理店・保険会社で自賠責解約。

2~4週間で契約者口座に返戻。

未納の自動車税があれば還付と相殺。

自賠責返戻は相殺対象ではない(税と保険は別体系)。

普通車を売却(名義変更)

自動車税の還付はなし。

売却代金に未経過分の自動車税・自賠責・重量税(残存期間分)を含めるのが実務(買取店が清算してくれることが多い)。

自賠責は新所有者へ承継。

保険会社へ名義異動届を出す。

軽自動車を廃車

市区町村で返納・廃車手続き。

軽自動車税の還付はなし。

自賠責は抹消書類で解約し、契約者に返戻。

リース車・所有権留保

自動車税の還付は契約や自治体の課税方式次第で、リース会社や所有権者に支払われることがある。

契約約款の清算条項に従い、ユーザーへの精算は民民で行う。

自賠責の返戻も契約者名義次第。

リース会社名義であればリース会社に返る。

4) 実務上のコツ

抹消時期を月初に合わせると自動車税の還付月数を1カ月増やせる可能性がある(普通車)。

引っ越し前後で手続きする場合、還付通知の送付先(旧住所の県税事務所扱い)に注意。

住民票・車検証の住所変更、郵便受取体制を前もって整える。

売却時は、買い取り店の「税金・保険の清算内訳」を必ず書面で確認。

自賠責の未経過分の扱いも明記してもらう。

相続が絡む場合は、抹消と還付、保険解約の名義関係を一度に整理し、相続人代表者指定届などを同時に整えると早い。

5) 根拠・参照先の考え方

自動車税(種別割)

法律上は地方税法および各都道府県条例・規則で定められています。

納税義務者は原則「当該年度の賦課期日(4月1日)現在の所有者」とされ、普通車の抹消に伴う月割還付の仕組みが規定されています。

軽自動車(種別割)については年度途中の還付制度がないのが一般的です(条例での例外規定がないのが通常)。

自動車税の名称は2019年10月の税制改正で「自動車税(種別割)」に改称。

取得時課税の「環境性能割」は別税目で、還付とは無関係です。

実際の運用(還付方法、口座届、振替払出証書、相殺等)は都道府県条例・事務処理規程に拠ります。

最終的な根拠は各都道府県の「自動車税(種別割)還付」ページ、還付金交付要綱、手数料規程等を参照してください。

登録・抹消の根拠

道路運送車両法および同施行規則に、登録・抹消(永久抹消・一時抹消・輸出抹消)や番号標返納の手続が定められています。

抹消の効力発生日が還付計算の起点になります(翌月から月割)。

自賠責保険

自動車損害賠償保障法に基づく強制保険で、車両の運行による対人賠償をカバーします。

契約の異動・解約・返戻の細目は各保険会社の自賠責普通保険約款に定められています。

譲渡時の承継(異動届)や、解約・返戻の要件(抹消・返納証の提出、契約者への返金、未経過保険料の計算など)は約款・実務基準に沿って処理されます。

相殺・充当

地方税の滞納がある場合の還付金の相殺は、地方税法および各自治体の還付金処理要綱等に定めがあります。

自動的に延滞金や他の県税に充当されることがあります。

具体的条文番号や様式名は自治体・保険会社ごとに異なる場合があるため、最終的には以下を確認すると確実です。

– 都道府県税事務所の「自動車税(種別割)の還付・一時抹消」案内ページ(各県に同様のページあり)
– 運輸支局(軽は軽自動車検査協会)の抹消手続き案内
– 加入している損害保険会社(または代理店)の自賠責「異動・解約・返戻」手続きページと約款

最後に
– 普通車の税還付は「抹消して初めて発生」、軽自動車は「原則なし」。

自賠責の返戻は「抹消時に契約者へ」。

売却時は、行政の還付でなく「売買代金での清算」が基本です。

特に、所有権留保・リース・相続・住所変更・未納の有無は還付先や受取可否に直結します。

事前に契約書・名義・住所を整え、抹消のタイミングを意識すれば、手戻りや損失を最小化できます。

【要約】
自動車の名義変更・譲渡では、普通車の自動車税は毎年4/1の所有者が年度分負担。譲渡で還付なし(抹消時のみ翌月から月割還付、県外移転は不可)。軽自動車税は4/1課税で原則還付なし。自賠責は車に付随し譲渡で継承、抹消等でのみ中途解約返戻可。未経過分精算は当事者間の任意(売買代金で調整)。

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