出張無料査定の完全ガイド—無料の範囲から対応エリア・当日の流れ、高く売るコツと業者選びまで

出張無料査定とは、担当者があなたの自宅や現地に来て、品物や現場の状況を確認し、買取価格や作業費用の見積りを提示するサービスです。

中古品の出張買取（ブランド品・骨董・家具家電・楽器など）、中古車の出張査定、不用品回収・遺品整理・ハウスクリーニング・害虫駆除などの「現地見積り型サービス」、不動産の訪問査定など、多くの業種で用いられています。

以下では「仕組み」と「どこまでが本当に無料か」を、業種ごとの違いも交えながら詳しく解説し、あわせて法令や実務上の根拠も示します。

出張無料査定の基本的な仕組み

– 受付とヒアリング　電話やフォーム、チャットで依頼を受け、品目・数量・状態・住所・希望日時・駐車条件などを確認します。

写真や型番、付属品の有無などを事前に求められることもあります。

– 訪問・現地確認　スタッフが現地で実物・現場を確認。

買取系なら傷・動作・付属品、サービス系なら作業動線・階段有無・養生の要否・処分量・危険箇所などをチェックします。

– 相場照合と査定/見積り提示　直近の市場相場（リユース市場、業者オークション、過去取引データ等）や標準工数・処分単価に基づき価格や費用を提示。

多くは当日その場で口頭＋書面（またはメール）で示します。

– 成約または保留　内容と金額に同意すれば成約。

不成立ならその場で終了。

原則としてこの時点までが「無料」です。

– 成約後の実行　買取なら運搬・支払い・身分確認手続、サービス系なら作業の実施、廃棄物の搬出・処分、必要な法定手続き等へ進みます。

どこまでが本当に「無料」か（業種別の一般例）
A. 出張買取（ブランド品・骨董・楽器・工具・家具家電など）

– 無料に含まれることが多い範囲
– 出張費・交通費・査定費・見積書作成費
– 不成立時のキャンセル料（請求しない会社が一般的）
– 無料になりにくい/条件が付くもの
– 遠方や離島の特別出張費、駐車場代が実費請求されるケース
– 深夜・早朝帯の割増、再訪問（再査定）費
– 大型家具の解体や壁掛け家電の取り外し工賃など、査定とは別の付帯作業費
– 成約後に発生し得る費用
– 家電リサイクル対象品を「買取不可で処分」の場合のリサイクル料金＋収集運搬料
– 大型品の階段搬出やクレーン搬出の追加費用（事前見積りに含めるのが理想）
– 出張買取で買い取った後の返品・返送は、法令上のクーリングオフ適用可否により扱いが変わるため要注意（後述）

B. 中古車の出張査定
– 無料に含まれることが多い範囲
– 出張査定費・見積書作成費・成約時の引取費（同一市内など条件付が多い）
– 無料になりにくい/条件が付くもの
– 不動車・事故車のレッカー搬送料（無料条件は要確認）
– 名義変更の代行手数料（無料の会社もあれば有料もある）
– 廃車時の各種手続き代行費用やリサイクル料金の扱い
– 成約後に関係する可能性がある費用・金銭の動き
– 自賠責・自動車税・重量税の未経過分還付や代行手数料の有無（会社により取り扱いが異なる）

C. 不用品回収・遺品整理・ハウスクリーニング・害虫駆除など
– 無料に含まれることが多い範囲
– 出張見積り・現地調査・見積書作成
– 無料になりにくい/条件が付くもの
– 見積り当日の「即時作業」開始後は作業費が発生（事前説明が必要）
– 夜間・早朝の割増、エレベーターなし高層階の階段料金、養生費など
– テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機など法定リサイクル対象物の処分費（後述の法令）
– よくある注意点
– 見積りと実作業で条件が違い追加費用が発生するケースがあるため、条件変更のトリガー（量の増減、作業範囲拡大、特殊清掃の要否等）を事前に書面で明確化してもらうと安心です。

D. 不動産の訪問査定（売却査定）
– 無料に含まれることが多い範囲
– 訪問査定・価格根拠の説明・査定書作成
– 有料になり得るもの
– 詳細な建物診断（ホームインスペクション）や測量、耐震診断などは専門家費用が発生するのが一般的
– 成約後（媒介契約後）の費用
– 仲介手数料は成約時の成功報酬。

広告費は原則業者負担だが、例外スキームでは事前合意が必要

なぜ「無料」でできるのか（ビジネス上の根拠）

– 集客コストの置き換え　出張費や査定の人件費を広告費として計上し、成約率と平均粗利で回収するモデルです。

– 価格データの蓄積　多数の現地査定で相場データが蓄積され、査定精度と回転率が上がるため、無料にしても収益性が確保しやすい。

– クロスセルの可能性　不用品回収なら買取可能品でコストを相殺、中古車なら自社販路や業者オークションで回転、ハウスサービスなら定期契約や追加工事へ発展する余地がある。

– 地域密着の効率化　近隣でルート組みすることで1件あたりの出張コストを下げる運用が可能。

法令・制度面の主な根拠と注意点（日本）

– 特定商取引法（訪問購入）
– 事業者が消費者宅を訪れて物品を買い取る「訪問購入」に該当する場合、事業者は勧誘時の一定事項の明示、書面交付、再勧誘の禁止等の義務があります。

– クーリングオフ（契約撤回）の適用がある品目と除外品目が法令・政令で定められています。

対象・非対象の線引きは品目により異なるため、契約書面と消費者庁の情報で必ず確認してください。

– その場での執拗な勧誘や、承諾なしの持ち去り（預かり）などは法規制の対象になり得ます。

– 古物営業法（リユース・買取）
– 中古品の買取には都道府県公安委員会の許可（古物商）が必要で、本人確認・取引記録の保存義務があります。

出張買取時は本人確認書類の提示が求められます。

– 家電リサイクル法
– テレビ・エアコン・冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・乾燥機の処分には、リサイクル料金と収集運搬料が必要です。

これは「無料査定」とは別枠の法定費用で、無料にならないのが原則です（買取できる状態であれば買取価格で相殺されることはあります）。

– 資源有効利用促進法（パソコン）
– 一般家庭の使用済みPCはメーカー回収ルートがあり、事業者回収と費用負担の扱いが異なるため、処分目的の場合は確認が必要です。

– 自動車関連法制
– 廃車や解体、リサイクル料金、名義変更などは個別の手続・費用が生じます。

出張査定が無料でも、成約後の手続代行が有料のことがあります。

– 景品表示法・特商法の表示義務
– 「無料」の表示は実際の取引実態に即して明確でなければならず、適用条件（地域・時間帯・不成立時費用・例外的負担）を広告や約款に明示することが求められます。

よくある誤解・落とし穴

– 無料と思ったら請求された
– エリア外出張、駐車場代、深夜対応などの「例外条件」が小さく書かれていることがあります。

予約時に「不成立でも費用は一切不要か」「例外費用の有無」を口頭だけでなくメールやチャットで文書確認しましょう。

– 見積りと実作業で金額が大幅に違う
– 追加費用が発生する条件（量増加、作業難度、分別の要否、特殊清掃など）を見積書に明記してもらい、当日の変更は必ず合意書面（スマホ撮影でも可）を残すと安全です。

– 強引な買取・いわゆる「押し買い」
– 訪問購入にはクーリングオフ等の保護が用意されています。

勧誘が強引な場合はきっぱり断る、家族等の同席を求める、録音する、名刺と許可番号の提示を求めるなどの自衛策を。

トラブル時は速やかに消費生活センターへ相談。

– 個人情報・本人確認書類の取り扱い
– 古物営業法上の本人確認は正当ですが、控えの取り扱い範囲や保管期間、目的外利用の禁止などプライバシーポリシーの提示を受け、必要最低限の提供に留めましょう。

事前確認のチェックリスト

– 対応エリアと出張費　市区町村レベルで無料範囲か。

離島・山間部やコインパーキング代の扱い。

– 不成立時の費用　本当にゼロか。

写真査定後の再訪問も無料か。

– 時間帯と割増　夜間・早朝・土日祝の加算有無。

– 見積りの有効期限と相場変動　何日有効か。

相場変動時の再提示ルール。

– 付帯作業費　取り外し・解体・養生・階段・吊り作業などの単価。

追加発生条件。

– 処分費の有無　家電リサイクル法対象、産業廃棄物の扱い、危険物・大型品の処分単価。

– 支払い方法　現金・振込・振込手数料・即日現金の上限。

領収書や明細の発行可否。

– 事業者の資格・許認可　古物商許可番号、産廃収集運搬許可、不用品回収業の適法性、車両や担当者の身分証。

– キャンセル・日程変更　当日キャンセル料、再訪問費、雨天順延の扱い。

– 契約書面　買取は契約書と交付書面、作業は見積書と注文書。

クーリングオフや特記事項の記載。

価格・査定の根拠はどう作られるか

– リユース買取　同等品の直近販売価格、業者オークション相場、状態ランク、付属品、真贋、季節性、需要動向。

– 中古車　走行距離、年式、修復歴、装備、車検残、色、地域需要、業者AA相場、再販ルートの強さ。

– 不用品回収・清掃　人員数×工数、車両台数、搬出難度、処分単価、法定料金、現場リスク。

– 不動産　周辺成約事例、路線価・公示地価、建物コンディション、権利関係、レインズ等のデータ。

まとめ

– 出張無料査定の「無料」は、通常は「現地訪問〜査定・見積り提示・不成立での撤収」までを指します。

ここまでの出張費・査定費は、集客コストとして事業者が負担するのが一般的です。

– 一方で、遠方出張・時間外対応・駐車費・大型の特殊作業・法定処分費などは無料対象外になりやすく、成約後に発生する費用（運搬、手続代行、処分、追加工事）は別途です。

– 法的には、訪問購入の規制（特定商取引法）、古物営業法の許可・本人確認、家電リサイクル法等の法定費用が重要な前提になります。

「無料」をうたう表示は、適用条件の明確化が必要です。

– 安心して利用するには、無料範囲と例外条件を事前に書面で確認し、見積りの内訳・追加費用の発生条件・キャンセル規定・許認可をチェックしましょう。

強引な勧誘や不明瞭な請求があれば、契約しない・一旦持ち帰る・消費生活センターに相談する、が基本です。

このポイントを押さえて比較・交渉すれば、「どこまでが本当に無料か」を見極めやすくなり、不本意な費用負担やトラブルを避けられます。

事業者ごとに条件は異なるため、最終的には見積書・約款・交付書面を必ず確認してください。

前提
「出張無料査定」は事業者ごとに対象品目・対応エリア・訪問時間帯・無料の範囲が異なります。

以下は国内の大手・地域店の運用や関連法令に基づく一般的な基準・相場観です。

最終的な可否は各社の利用規約や「特定商取引法に基づく表記」「古物営業法許可番号の掲示」等で必ずご確認ください。

対応品目の考え方（何が対象か）
再販価値が見込め、適法に取扱えるものが基本対象です。

代表例と注意点は次の通りです。

– 貴金属・宝石・地金　金・プラチナ・銀、ダイヤ等。

鑑別書があれば同時提示が望ましい。

刻印や品位の確認が入ります。

– 高級時計・ブランド品　ロレックス等の機械式時計、バッグ・財布・小物。

付属品（箱・保証書・コマ）があると評価が上がりやすい。

真贋判定が必要。

– 切手・古銭・記念硬貨　状態と希少性で大きく変動。

未使用シートや未開封セットは有利。

– 美術品・骨董・茶道具・掛軸　作家名・来歴・共箱の有無が重要。

真贋不明の場合は預かり鑑定や後日回答になることも。

– カメラ・レンズ・オーディオ　動作・外観・付属品・製造年が評価軸。

フィルム機も銘柄次第で需要あり。

– 楽器・機材　ギター・アンプ・管弦楽器・DJ機器。

ケース・メンテ履歴があると良い。

– 家電・デジタル機器　製造年と市場相場が鍵。

一般に5〜7年以内が目安。

大型家電は後述の家電リサイクル法との関係で、買い取り不可や引取有料のことあり。

– スポーツ・アウトドア　自転車、キャンプ用品。

安全基準やサイズ・付属品の有無が左右。

– お酒　ウイスキー・ブランデー・ワイン等の未開栓ボトル。

事業者側に酒類販売業免許が必要。

保管状態が価格に影響。

– 余剰在庫・法人資産　オフィス家具、パソコン、店舗什器。

数量や搬出条件で査定可否が変わります。

– 生前整理・遺品整理の一括査定　ジャンル混在でも可。

再販できるものを選別買取し、残置物は別途処分見積りになるのが一般的。

対応不可になりやすいもの（理由つき）
– 危険物・法令規制品　火薬類、燃料、塗料、バッテリーの一部、ガスボンベ（消防法・高圧ガス保安法）。

– 医療機器・医薬品　多くは許認可が必要、衛生上の理由で不可。

– 食品・開封済み消耗品・化粧品　衛生・賞味期限の問題。

– 模造品・真贋不明品・出所不明品　古物営業法上のリスク。

– 象牙・動物由来製品の一部　種の保存法・ワシントン条約に基づく規制。

登録票等がないと取り扱えない。

– 刀剣・銃砲類　銃刀法に基づく許可や登録証が必須。

未対応の事業者が多い。

– 旧式・重量物の大型家具や家電の一部　需要・搬出リスク・法定リサイクル費用の兼ね合いで買取不可も。

– 壊れた家電・年式超過品　PSEや安全性、再販不適。

エリアの目安（どこまで来てくれるか）
– 都市圏　関東・関西・中京などは「当日〜翌日」「最短即日」対応が多く、各都府県全域か、店舗から半径数十km程度が基本。

– 地方圏　県庁所在地周辺が即応範囲、遠隔地や離島は日程調整もしくは宅配査定の案内になることが多い。

– 離島・山間部　スケジュール便での巡回対応、または一定点数・金額のまとまりを条件に可とする例が一般的。

– 出張費の扱い　広告上は「出張無料」でも、エリア外・有料駐車場の実費・高速代・再訪問時の費用・当日キャンセル料などは例外として請求される場合があります。

事前に「無料の範囲（エリア・駐車・階段搬出・キャンセル）」を確認してください。

– 法人・大量案件　全国対応の専門チームがまとまった日程で訪問することが多く、エリアは広くなります。

時間帯の目安（いつ来てもらえるか）
– 受付時間　900〜2000前後が相場。

Webは24時間受付、折返しは営業時間内。

– 訪問可能時間　1000〜1900開始が多い。

最終枠は1700〜1800開始など会社によって異なる。

土日祝も対応が一般的。

– 即日対応　同一市内・空き枠があれば当日数時間以内の訪問もあり。

繁忙期（3〜4月の引っ越し期、年末、連休前）は前倒し予約が無難。

– 夜間の訪問　特定商取引法の「訪問購入」に関する規制で、原則として夜間（概ね20時〜翌8時）の勧誘行為が制限されるため、業界としても夜間帯の訪問は避ける運用が一般的です。

安全面やマンション管理規約の配慮も理由です。

やむを得ず遅い時間になる場合も、事前同意・管理規約・近隣配慮が前提になります。

無料の範囲（「無料査定」の内実）
– 無料になることが多いもの
– 訪問・査定費用
– 出張に伴う人件費
– 例外・費用が発生しがちなもの
– エリア外・遠隔地の交通実費や離島料金
– コインパーキング実費、特殊搬出（吊り上げ、解体）、2名以上の人員が必要な場合の追加費用
– 取引不成立時のキャンセル料を定める事業者も一部あり（多くは無料）
– 家電リサイクル法対象4品目（テレビ・エアコン・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/乾燥機）を「買取不可かつ引取りのみ」希望する場合の法定リサイクル料・収集運搬料
– 無料の根拠・注意　事業者は再販益でコスト回収するため、単価が低い・点数が少ない案件は「宅配査定を案内」「他品との同時査定で出張可」とすることがあります。

広告表示の適正化の観点から、無料対象の条件は「特定商取引法に基づく表記」や利用規約に記載されるのが一般的です。

利用の流れ（当日の所要時間の目安）
– 事前ヒアリング　品目・数量・状態・場所・駐車環境を確認（5〜10分）
– 概算提示　相場がある品は事前に目安を伝達
– 訪問・本人確認　古物営業法に基づき身分証確認（運転免許証・健康保険証＋補助書類・在留カード・マイナンバーカードの番号面は不可等、各社ポリシーあり）
– 査定　少量なら30〜60分、混載・大量は2〜3時間以上
– 価格提示・支払い　現金・振込。

訪問購入に該当する場合は書面交付とクーリング・オフ説明
– 搬出　養生・共用部への配慮。

大型品は2名体制になることあり

対応可否の根拠・背景（法令・業界慣行）
– 古物営業法（警察庁所管）
– 中古品の買受には「古物商許可」が必要。

氏名・住所等の本人確認、取引記録（帳簿）義務があるため、訪問時は身分証の提示が必須になります。

盗品等の混入防止の観点から、来歴確認や真贋・シリアル確認を行うのが通例。

– 特定商取引法（消費者庁所管）における「訪問購入」規制
– 自宅等での買取勧誘・契約に該当する場合、事前・当日の書面交付義務、威迫・困惑行為の禁止、8日間のクーリング・オフ（引取済み商品も原則返還に応じる必要）などが課されます。

– 夜間の勧誘や、再勧誘の禁止等の規律があり、これが時間帯運用の実務的な制約根拠になっています。

– 民法（未成年者の取消権）
– 未成年者の単独契約は取り消しうるため、多くの事業者は18歳・20歳以上（成年年齢や社内基準に依る）か、親権者同席・同意を条件にしています。

– 家電リサイクル法（特定家庭用機器再商品化法）
– テレビ・エアコン・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/乾燥機は、廃棄時にリサイクル料金が必要。

買取不可の場合、無償引取りや不適正処分はできないため、有料回収の案内となることがあります。

– 電気用品安全法（PSE）
– 対象電気製品にはPSEマークが必要。

安全性や整備コストの観点から、年式の古い・PSE不適合の機器は買取対象外になりやすい。

– 酒税法・酒類販売免許
– お酒の買取・販売には所管税務署の免許が関与するため、未対応の事業者もあります。

未開栓・状態良好が前提。

– 銃刀法・文化財保護法等
– 刀剣・火縄銃等は登録証や許可が必須で、対応できる事業者は限定されます。

– 種の保存法・外来生物法・ワシントン条約
– 象牙・一部の動物由来製品は登録・証明がないと取引できず、違反リスクから受け付けないのが一般的。

– 高圧ガス保安法・消防法
– ガスボンベ、可燃性液体等の引取り・運搬に制限があり、出張査定の対象外に。

現実的な「可否判断」の目安
– 1点のみでも高単価（例　ロレックス、ハイジュエリー、金地金など）→エリア広めでも即日〜短期で訪問可。

– 中単価の混載（ブランド小物・カメラ・切手などが数十点）→市内・隣県レベルで柔軟に可。

– 低単価・大型のみ（使用年数の長い大型家電・家具）→出張対象外または有料回収、もしくは他の高単価品との同時査定を条件に可。

– 遠隔地・離島→定期便や宅配査定の提案が一般的。

予約・準備のコツ
– 身分証を準備（現住所一致の運転免許証が最もスムーズ。

マイナンバーカードは番号面の写し取得が原則不可のため、受入不可や番号部分を覆う運用が多い）
– 付属品・保証書・鑑別書・箱はすべてまとめる
– マンションは管理規約（時間帯・搬出導線・養生）を事前確認
– 駐車スペースの有無を伝える（ない場合は近隣コインPの実費負担有無を要確認）
– 当日キャンセル規定を確認（無料か否か）

よくあるQ&A
– 深夜や早朝は対応できる？
→法規制・近隣配慮から不可が一般的。

どうしても必要なら、事前同意の上で日中の鍵預かりや別日程を提案されます。

– 出張査定だけで断っても無料？
→多くは無料。

ただし遠方や大型搬出段取り後の直前キャンセル等、例外規定がある場合があります。

– 少量でも来てくれる？
→品目・単価次第。

少量・低単価は宅配査定が早い場合も。

– 現金払い？
→その場で現金、または高額の場合や法人は振込が一般的。

訪問購入に該当する場合は法定書面が必須。

まとめ
– 品目は「再販価値が見込め、適法に扱えるもの」が対象。

貴金属・ブランド・時計・美術骨董・カメラ・楽器・一部家電等は対応しやすい。

– エリアは都市圏で広く、地方は店舗からの距離や点数で可否が決まる。

離島・山間部は別途調整。

– 時間帯は概ね1000〜1900開始枠が中心。

特定商取引法による訪問購入規制や安全面から夜間は避けられる。

– 「無料」の範囲には例外があるため、エリア外費用・駐車実費・搬出の特殊作業・家電リサイクル料金・キャンセル規定を事前確認することが重要。

– 根拠は主に古物営業法（許可・本人確認・帳簿）、特定商取引法（訪問購入の書面・クーリング・オフ・時間帯規律）、家電リサイクル法、電気用品安全法、酒税法、銃刀法、種の保存法等。

これらが実務の「対応可能範囲」を形作っています。

もし特定の事業者名やご住所（市区町村レベル）、査定希望品のジャンル・数量・希望日時がわかれば、その会社の公開規約や法令に照らし、実際に近い対応範囲・スケジュール感に落とし込んでご提案します。

出張無料査定（業者がご自宅等に来て、その場で評価・見積りを行うサービス）について、申し込みから当日の標準的な流れ、事前準備、当日の注意点、業種別の違い、根拠となる公的ルールまで、まとめて詳しくご案内します。

申し込みから当日の標準的な流れ

– 申し込み
– Webフォーム・電話・LINE等で受付。

氏名・住所・連絡先・希望日時・品目（例　車、家電、ブランド品、不動産など）・数量・状態・購入時期などをヒアリング。

– 可能なら写真や型番・年式も送付。

オンライン事前査定（概算提示）を行う事業者が増えています。

– 概算の提示（任意）
– 相場レンジや「上限〜下限」「状態次第」といった幅を案内。

実物確認で増減する前提を説明されるのが一般的。

– 日程調整・予約確定
– 所要時間の目安（単品30〜60分、複数点や大型品で60〜120分、不動産は現地確認60〜90分＋レポート後日）を共有。

– 対応エリア、駐車スペースの有無、エレベーターの有無、搬出経路などを確認。

– 当日に必要な持ち物（本人確認書類、付属品、保証書等）の案内が来るのが望ましい。

– 前日〜当日の連絡
– 前日にリマインド、当日は到着予定時刻の連絡（交通事情で前後する場合あり）。

– 訪問・本人確認
– 担当者が到着し名刺を提示。

古物商では本人確認（運転免許証等）が法的に必要です。

氏名・住所・生年月日等を確認し、記録されます。

– 現物確認・動作確認
– 付属品が揃っているか、状態（キズ・汚れ・欠品・改造・修理歴など）、市場ニーズ、搬出難易度、メンテ履歴等を総合評価。

家電は通電・簡易動作、車は外装・内装・下回り・始動・警告灯・整備記録簿、有価証券的なブランド品はシリアル・鑑定要素、不動産は建物・設備・近隣・日照・騒音・管理状況など。

– 査定結果の説明と提示
– 評価の根拠（相場、年式・型番、需要、状態、付属品有無、為替や季節要因、搬出コスト等）を口頭または書面で説明し、金額提示。

交渉の余地があることも。

– 成立/不成立の意思確認
– 成立なら契約書・法定書面を交付し、支払方法（現金・振込）を確定。

領収書・明細も受け取ります。

不成立なら費用が発生するかは事前合意どおり（多くは無料）。

– 支払い・引取・搬出
– 現金支払いはその場、振込は当日〜数営業日。

搬出は床・壁の養生をして実施。

大型品や多数の場合は後日集荷もあります。

– アフターフォロー
– 訪問購入（出張買取）の場合はクーリング・オフの説明があり、書面に記載。

問い合わせ窓口や苦情対応先も案内されます。

事前に準備すべきもの（共通チェックリスト）

– 本人確認書類
– 運転免許証、マイナンバーカード（表面）、パスポート（所持人記入欄ありの旧型のみ有効の事業者も）、健康保険証＋補完書類など。

現住所が一致しているか確認。

– 付属品・書類の一括整理
– 購入時レシート・保証書・取扱説明書・付属ケーブル・リモコン・箱・スペアパーツ・鑑定書・ギャランティカード・共箱/証紙（骨董）・整備記録簿（車）など。

付属品の有無で査定が大きく変動します。

– 口座情報・印鑑（必要な場合）
– 振込希望なら金融機関名・支店・口座番号・名義。

印鑑は不要なことが多いですが、業者指定があれば準備。

– 事前の動作確認・清掃
– 家電・楽器・PCは通電確認。

ホコリや汚れを軽く落とす、臭い対策をするだけでも印象が改善します。

– データ消去・アカウント解除
– スマホ・PC・タブレットは初期化、iCloud/「iPhoneを探す」やGoogleアカウント解除。

カメラはメモリーカード抜き取り。

– 搬出経路・駐車スペースの確保
– 玄関からの動線の確保、エレベーターの予約、共用部の養生可否、来客用駐車場の案内。

– 在宅者・立会いの調整
– 2名以上の立会い、または家族同席が安心。

高額品の場合は特に推奨。

– 事前相場の把握
– メルカリ・ヤフオク・カーセンサー・グーネット等で同等品の相場をざっくりチェック。

最低希望価格・即決希望価格を整理。

– 取扱不可品の確認
– 酒類・医薬品・危険物・模造品、法令で規制されるものは不可のことが多い。

家電リサイクル法対象は買取不可またはリサイクル料が別途のことあり。

業種別の追加準備・ポイント

– 中古車の出張査定
– 必要書類　自動車検査証（車検証）、自賠責保険証明書、リサイクル券（預託状況が分かる書面）、自動車税納税証明（状況により）、整備記録簿、取扱説明書、スペアキー、ETCセットアップ情報等。

– ポイント　洗車・車内清掃、純正パーツの有無、事故・修復歴の正直な申告、カスタムは純正戻しで有利な場合あり。

エンジン始動可、警告灯有無、異音・オイル滲み確認。

名義変更・残債有の扱いを事前確認。

– 不動産の訪問査定（机上査定→訪問査定）
– 書類　登記簿（全部事項証明書）、公図・測量図、建築確認済証・検査済証、間取り図、固定資産税納税通知書、管理規約・長期修繕計画（マンション）、リフォーム履歴、インスペクション結果があれば尚良。

– ポイント　境界・越境、違反建築の有無、設備の故障、日照・眺望・騒音・周辺環境。

査定価格は「取引事例比較・原価・収益」の手法をベースに報告書で後日提示されることが多い。

– ブランド品・時計・宝飾・貴金属
– ギャランティカード、鑑定書（ダイヤならGIA等）、外箱、コマ・付属ブレス、修理明細。

微細な傷・研磨歴・磨きの可否が価格に影響。

– 家電・AV・PC・カメラ・楽器
– 型番・製造年を控える、リモコン・ケーブル・三脚座・バッテリー・チャージャー等を揃える。

PC/スマホはアクティベーションロック解除必須。

カメラはシャッター回数・センサー状態、楽器はネック反り・フレット減りなどを自己申告。

– 骨董・美術・古書
– 共箱・共布・栞、作家の識別、来歴（入手経路・鑑定歴・出品歴）。

真贋判断が必要な場合は預かり鑑定になることがあります。

– 遺品整理・不用品回収同時
– 「買取れるもの」と「回収（有料）」の線引き、見積書内訳（作業員数、車両台数、リサイクル料、追加費用条件）を事前に明確に。

当日の安全・交渉・確認の要点

– 事前に最低ラインと希望金額を決める。

複数社の相見積もりで価格の妥当性を担保。

– 価格根拠（査定基準、相場データ、減額理由）を説明してもらう。

納得できなければ即決せず保留でOK。

– 重要書面は必ず受け取る。

訪問購入ではクーリング・オフの記載が必要。

契約書・明細・領収書を保管。

– 高額現金の受け渡しは、枚数確認と受領サイン。

可能なら振込にする。

身の回りの貴重品は訪問前に片付ける。

– 夜間（20時〜翌8時）の勧誘を求められたら断って構いません。

強引な勧誘は消費生活センターへ相談。

よくある費用項目（事前確認ポイント）

– 出張費・査定費　多くは無料。

遠方や不成立時の費用の有無・条件を事前確認。

– 搬出費　階段4階以上、クレーン・吊り上げ、分解・養生等の追加があり得る。

– リサイクル料　家電リサイクル法対象（エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機）は買取不可や別途料金の場合。

引取先・料金根拠を確認。

– 自動車　名義変更手数料、陸送費、残債精算手数料の有無。

– 不動産　査定自体は無料が通例だが、媒介契約後の広告費・測量・インスペクション等は別途のことあり。

事前説明を受ける。

時間の目安

– 単品（時計・バッグ等）　30〜60分
– 複数点・大型家具家電　60〜120分
– 自動車　60分前後（試乗や下回り確認の有無で前後）
– 不動産　現地60〜90分、価格算定・報告書は1〜3営業日程度

トラブル事例と予防

– 書面不交付のまま引取り → 受領前に契約書・法定書面を必ず確認。

– 「今日だけの価格」で急かす → 相見積もり・一旦保留を選択。

– 追加費用の後出し → 見積内訳と追加条件を事前に書面で。

– 真贋トラブル → その場で断定できない場合は預かり鑑定の手順と返却条件を明文化。

– 無断撮影・個人情報扱い → 目的外利用の禁止と保管期間、破棄方法の確認。

根拠（法令・公的ガイドライン・公的機関情報）

– 訪問購入（出張買取）に関する規制（特定商取引法）
– 事業者の氏名・勧誘目的の明示、契約書面の交付義務、クーリング・オフ（契約日含む8日間）、夜間（20時〜8時）の勧誘禁止などが定められています。

適用除外品目（例　自動車等）があるため、対象外の場合は同規制の一部が適用されません。

– 参考　消費者庁「特定商取引法ガイド（訪問購入）」https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumertransaction/doortodoorpurchase/
– 古物営業法（中古品の売買を行う事業者）
– 本人確認（氏名・住所・職業・年齢等）の実施と帳簿への記載・保存義務、盗品等の防止措置が規定。

出張買取時も適用されます。

– 参考　警察庁「古物営業法の概要」https://www.npa.go.jp/
– 家電リサイクル法（特定家庭用機器再商品化法）
– エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機はリサイクル料金が発生。

買取・回収時の適正処理が必要。

– 参考　経済産業省・環境省「家電リサイクル」https://www.meti.go.jp/ および https://www.env.go.jp/
– 個人情報保護（個人情報保護法）
– 本人確認書類の写し取得や連絡先の取得は、利用目的の特定、適正管理、第三者提供の制限等が必要。

– 参考　個人情報保護委員会 https://www.ppc.go.jp/
– 不動産の査定・媒介に関するルール
– 査定自体は宅地建物取引業法の直接規定対象ではありませんが、媒介契約、重要事項説明、契約締結時のルールは同法に基づきます。

価格査定は「価格査定マニュアル」（不動産流通推進センター）等の手法が広く用いられます。

– 参考　国土交通省（宅地建物取引業法関連）https://www.mlit.go.jp/
– 参考　不動産流通推進センター https://www.retpc.jp/
– 中古車の査定・評価
– 民間基準ですが、日本自動車査定協会（JAAI）等の査定基準・減点方式が広く参照されています。

名義変更・自動車リサイクル料金の取扱いも一般的な実務です。

– 参考　日本自動車査定協会 https://www.jaai.or.jp/

補足とコツ
– 「出張無料」の範囲を確認（不成立時費用、遠方料、駐車代、キャンセル料の有無）。

– 写真・型番・数量を事前に伝えると当日の所要時間短縮と査定精度向上に役立ちます。

– 付属品の有無は価格に直結します。

箱・保証書・スペア・リモコン・ケーブル等は一か所に集約。

– PC・スマホは必ず初期化とロック解除。

Apple製品は「探す」オフ、Googleはアカウント削除が必須。

– 高額品は単独で即決せず、最低でも一社は相見積もりを取ると安心です。

この流れと準備を押さえておけば、当日のやり取りがスムーズになり、価格・安全・時間の面で満足度が高くなります。

上記の法令・公的ガイドはあくまで概要です。

個別の品目や地域、事業者の運用で異なる場合があるため、最終的には各社の事前案内・約款・書面を確認し、不明点は事前に問い合わせることをおすすめします。

出張無料査定（出張買取・無料現地見積りを含む）で「査定額を上げるコツ」と「追加費用を避ける注意点」を、ジャンル横断の共通ポイントと品目別の実務的な勘所に分けて詳しくまとめます。

各項の末尾に、なぜそれで結果が良くなるのか（根拠）もできるだけ添えます。

全ジャンル共通　査定額を上げるための準備

– 付属品を揃える
箱・保証書・ギャランティーカード・鑑定書・説明書・予備パーツ・コマ（時計）・レシート・リモコン・ケーブルなど。

欠品は再販時の販売力を落とし、業者側は「補完コスト・売れ残りリスク」を上乗せして減額します。

完全体は販売回転が速くなるため、評価が上がるのが相場の根拠です。

– 清掃と臭いケア
乾拭き・ホコリ取り・簡易クリーニング・消臭。

過度な研磨はNG（傷増加リスク）。

第一印象の良化は短時間査定での減点を防ぎ、クリーニング外注費の想定が下がるため査定が上振れします。

– 動作確認・状態の正直な開示
通電・動作・ボタン反応・バッテリー寿命目安・修理歴・事故歴等。

隠すと引取後の再査定・減額や契約取消のリスク。

先に開示すると「想定内」として減点幅が狭まります。

業者は不確実性に保守的に価格を付けるため、情報の非対称性を縮めると評価が上がるのが根拠です。

– 市場タイミングを意識
季節商材（暖房器具・アウトドア・受験関連）や為替・金相場は時期で変動。

需要期直前は在庫回転が速く、業者の粗利設計に余裕が出るため高くなりやすいのが根拠です。

– 相見積もりの用意
同一条件で2〜3社。

査定根拠の言語化が進み、最終提示が競争で上がります。

業者側の「獲得コスト」を下げる（他社負けリスクを示しつつ交渉時間を絞る）と決裁を引き出しやすいのが根拠です。

– まとめ売りの使い分け
回転の速い小物はまとめて提示すると「1回の出張で複数仕入れ」の効率分が価格に乗る場合あり。

逆に希少・プレミアは単品で市場性を競わせた方が伸びる。

業者の出張・物流固定費の按分が変わるのが根拠です。

– 真贋・来歴の補強
ブランド・骨董は購入店の控え、鑑定書、シリアルの写真、来歴メモ。

当日その場で真贋の不確実性を減らせると「疑義ディスカウント」が緩みます。

– 写真と現況メモを事前共有
型番・製造年・使用時間（家電）・メンテ履歴（車・楽器）。

下見情報が充実すると「現地での予防的減額」が起きにくくなります。

交渉のコツ（当日の立ち回り）

– 価格の根拠を尋ねる
「減額理由の内訳」「相場参照先（自社販売/オークション/輸出）」を聞く。

根拠説明できる業者は再販導線が明確で、価格修正の余地も論理的に詰められるのが根拠です。

– 最終決裁ラインを確認
「その場決裁の上限」「本部決裁の可否・連絡可否」。

決裁者に繋いでもらい上限を引き出すのが定石。

– 条件交渉を金額以外でも
例　名義変更・振込手数料・引取費・陸送費・梱包費の負担。

トータル手取りを最大化できます。

– 他社の提示を正確に伝える
虚偽は逆効果。

証憑（見積書やメール）を見せると早い。

業者の「失注コスト」を実感させるのが根拠です。

– キャンペーン適用の確認
「初回限定」「即決」「複数点」での加算ルールと条件を紙で残す。

後日の適用外トラブルを防げます。

追加費用を避けるためのチェックリスト（契約前）

– 出張費・査定費・キャンセル料
無料の範囲、有料化する条件（不在・品目変更・買取不成立等）を事前に。

口頭でなく見積書やSMS/メールで文書化。

– 搬出・解体・階段・吊り上げ・夜間料金
家具・大型家電・ピアノ等はよく増額要因。

階段何階から加算か、養生費、駐車場代の扱いも確認。

– 梱包資材・宅配併用時の送料
宅配査定へ切替になった際の送料・返送料の負担者。

– 地域・離島・長距離陸送費
車・バイク・大型品の引取時に発生しやすい。

基本料金と例外条件の線引きを書面化。

– 決済方法と手数料
現金/振込（手数料）/その場振込の可否。

振込期日も明記。

– 再査定・減額の条件
後日「不具合発覚・相場変動」を理由に減額する条項の有無。

許容しない場合は「当日限りの完全買取・後日減額なし」を明記させる。

– 契約書・控え・領収書
業者情報、品目明細、数量、単価、合計、付属品、状態、注意条項、クーリング・オフ（該当する場合）の記載を確認。

控えを必ず受領。

品目別の勘所

– ブランド品・時計・ジュエリー
付属完備、サイズ調整コマ、オーバーホール履歴、石の鑑別書。

無理な研磨は避け、軽清掃・防臭を。

トレンド・為替・材相場（特に金）は日々変動。

当日の店頭公表レートが基準のことが多く、相見積もりで数％差が出やすい。

根拠　再販市場（店頭・EC・海外）の流動性と為替・貴金属相場に連動。

付属完備は回転率が高く粗利設計が楽。

– 家電・カメラ・PC
型番・製造年・使用時間/シャッター回数・付属完備・動作動画。

リコールやファーム更新の適用もプラス。

初期化・アカウント解除必須（Apple ID等）。

根拠　保証残や付属の有無は二次販売の返品率とサポート工数を左右。

– 楽器
ネック反り・フレット減り・ノイズ・ケース有無・メンテ記録。

弦交換は好みがあるため軽清掃に留める方が無難。

根拠　調整コスト・専門修理費が査定に直結。

– 骨董・美術
作品名・作家・来歴・箱書・鑑定書・購入先資料。

自己修復は禁物。

複数ジャンル対応より専門業者に相見積もり推奨。

根拠　真贋・来歴の確度が価格の大半を決める。

– 車・バイク
点検記録簿・整備履歴・事故/修復歴の正直な開示・スペアキー・取説・純正パーツ。

内装清掃・消臭。

査定前の高額改造はかえってマイナスも（純正戻しの方が広く売れる）。

注意　名義変更費、陸送、成約後の減額条項（修復歴発覚時）を確認。

事故歴の定義は業界基準（骨格部位損傷・交換等）で判断されるため、交渉時は「どの部位が基準該当か」を具体で確認。

根拠　流通はオートオークション相場で即時換金されるため、書類完備・早期出品可能性が高い個体は強い。

– 不用品回収系（「無料回収」を含む）
出張買取と回収（処分）は法体系が異なる。

回収は自治体の一般廃棄物収集運搬許可が必要。

無許可の「無料回収」は高額請求・不法投棄トラブルが多い。

買取と回収を同時に行う場合、古物商許可と廃棄物許可の両方の適法性を確認。

根拠　廃棄物処理法に基づき無許可回収は違法。

環境省/消費者庁も継続的に注意喚起。

法令・制度面の注意（日本）

– 古物営業法
中古品の買取は都道府県公安委員会の許可が必要。

許可番号の表示、取引時の本人確認、取引記録（古物台帳）作成義務。

名刺やウェブに許可番号があるか確認を。

根拠　無許可は違法で、トラブル時の救済が難しくなる。

– 特定商取引法の「訪問購入」規制
自宅等での出張買取は、事業者の氏名・勧誘目的の明示、書面交付、買取拒否権の告知などが義務。

原則クーリング・オフ（一定期間の契約解除）対象ですが、対象外品目もあるため個別確認を。

契約書にクーリング・オフ記載がない、または持ち去り強要は要注意。

根拠　強引な買取や無断持ち去りの防止が目的。

詳細は消費者庁の案内が基準。

– 不用品回収（処分）に関する許可
料金トラブルや不法投棄を避けるため、自治体許可の有無を確認。

許可証の写し提示を求め、事業系・産廃との混同に注意。

根拠　法定許可のない回収は処理ルートが不透明で、追加費用請求・持ち逃げ等のリスクが高い。

よくあるトラブルと回避策

– 「無料」のはずが現地で有料
回避　無料範囲と有料条件を事前に文書化。

現地で条件変更があれば一旦保留し、相見積もりに切替。

– 成約後の減額・長期放置
回避　当日完全買取/減額なし条件を契約書に明記。

入金期限と遅延時の取り扱いも記載。

– キャンセル料の高額請求
回避　来訪前にキャンセル料の有無・金額・発生条件を確認し、記録に残す。

– 身分証の過剰取得
回避　古物取引の本人確認は必要だが、用途・保管期間・マスキング可否を確認。

控えの取り扱いに不安があれば別業者へ。

証拠の残し方（実務）

– 事前に現物・付属品の写真、シリアル、動作動画を保存。

– 見積内容・費用条件はメール/チャットで文字にする。

紙なら撮影保存。

– 当日のやり取りは要点メモ。

録音は相手の了承を得るとスムーズ。

どの業者を選ぶかの見極めポイント

– 許可表示（古物商許可番号、回収なら自治体許可）
– 価格根拠の説明力と整合性（相場参照先、販売チャネル）
– 契約書の明瞭さ（費用、クーリング・オフ、再査定条件）
– 口コミの傾向（減額・当日有料化トラブルの有無）
– 連絡の速さ・決裁の速さ（回収・出品導線が整っているサイン）

まとめ（要点）

– 査定額アップは「不確実性の削減」と「業者コストの低減」を意識する。

付属完備、軽清掃、正直な情報開示、相見積もり、時期選定が効く。

– 追加費用回避は「事前明文化」と「例外条件の線引き」。

出張費・搬出費・キャンセル料・再査定条項・決済条件を紙で残す。

– 法令順守の業者を選び、契約書と書面交付を徹底。

訪問購入（出張買取）は特定商取引法の保護、買取は古物営業法、回収は廃棄物処理法の許可が基礎。

– 不安があれば即決しない。

相見積もりと一晩おく冷静さが最良のリスクヘッジ。

以上が、出張無料査定で「高く・安全に」進めるための実務ガイドです。

背景の根拠は、業者の再販コスト構造（出張・人件費・在庫・クリーニング・修理・オークション手数料・資金回転）、市場の流動性（季節・為替・材相場）、および日本の関連法（古物営業法、特定商取引法、廃棄物処理法）に基づきます。

実際の運用は業者により差がありますので、必ず事前に条件を文書化し、手元に控えを残してください。

前提整理
「出張無料査定」は、出張買取（ブランド・貴金属・車・バイク・工具・楽器等）、不用品回収、ハウスクリーニング、修理・リフォームの現地見積り、不動産・屋根・外壁・設備点検の見積りなど、多様な業種にまたがります。

共通する失敗リスクは、1) 無許可・無資格による法令違反、2) 現地での高額な追加請求や即決強要、3) 契約書・書面が不十分で後から揉める、の3点に集約されます。

以下では業界横断で使える「業者選びの軸」と「相見積もりの比較ポイント」を、実務で役立つ観点と公的根拠に基づいて整理します。

失敗しない業者選びの絶対条件（満たない業者は候補から外す）
1) 許認可・資格が適切
– 出張買取（訪問購入）　古物商許可（古物営業法）。

本人確認の実施（同法）。

訪問購入は特定商取引法の規制対象で、書面交付・8日間のクーリングオフ・クーリングオフ期間中の再販売禁止が義務。

– 不用品回収（家庭系）　一般廃棄物収集運搬は市区町村の許可が必要（廃棄物処理法）。

「産廃許可」だけでは家のゴミは回収できません。

無許可の回収は違法で高額請求・不法投棄トラブルが多発。

– リフォーム・設備工事　建設業許可（規模により）、電気工事士、給水装置工事事業者、ガス可とう管接続工事監督者など、工事内容に適した資格・届出があるか。

– 自動車・バイク買取　自動車商の古物商許可、名義変更・抹消手続きの代行体制、査定士の所属（JAAI等）。

– 美術品・ブランド品　古物商に加え真贋判定の体制（AACD加盟、鑑定士在籍、ダイヤはGIA/CGL鑑定書取扱い等）。

根拠　古物営業法、廃棄物処理法、建設業法、電気工事士法、特定商取引法（訪問購入・訪問販売）。

2) 料金と条件の透明性
– 出張費・駐車場代・搬出費・養生費・階段/吊り上げ・処分費・リサイクル券・人件費・諸経費・見積書作成料・キャンセル料の有無を事前に明示。

– 「無料」の適用条件（エリア・時間帯・再訪時）と「追加が発生する条件の閾値（例　階段3階以上は1階ごと＋○円）」があるか。

– 曖昧な「一式」ではなく、数量・単価・内訳が分かるか。

根拠　特定商取引法の書面交付義務・不実告知禁止、消費者契約法の不当条項規制、国民生活センターのトラブル事例では「後出しの追加費用」が典型。

3) 契約・書面・権利保護
– 見積書・契約書・重要事項説明の交付。

訪問販売/訪問購入に該当する場合はクーリングオフ説明が書面に記載。

– 役務提供契約は「訪問販売（特商法）」に該当しうるため、8日間のクーリングオフ対象になることがある。

買取（訪問購入）は原則クーリングオフ可能で、期間中は事業者の再販売・加工禁止。

– 見積書の有効期限、キャンセル規定、中途解約時の清算ルール、瑕疵・契約不適合時の対応が明文化されているか。

根拠　特定商取引法（訪問販売・訪問購入）、民法（契約不適合責任）。

4) 保険・補償
– 請負業者賠償責任保険・生産物（PL）賠償保険・施設賠償責任保険の加入。

作業中の家財破損・近隣損壊への補償体制と上限額。

– 車両運搬時の保険（車両保険・貨物保険）、高額品の輸送・保管体制。

根拠　保険加入は法定義務ではないが、消費者被害事例で無保険により補償不能となるケースが多数報告（国民生活センター）。

5) 事業者の実在性とガバナンス
– 会社名・所在地（実在の事務所）・固定電話・代表者・法人番号・古物商許可番号・許可発行自治体・インボイス登録番号・プライバシーポリシーが公開。

– 再委託の有無と範囲。

二次委託の場合の責任分界点。

– 口コミはプラットフォームを横断（Google/自治体苦情・国民生活センターの相談件数の多い商法にも注意）。

不自然な高評価の偏在に警戒。

根拠　特商法の表示義務、個人情報保護法、消費者庁・国民生活センターの注意喚起。

6) 営業姿勢（コンプライアンス文化）
– 即決を強要しない、「本日限り」の過度な値引きで急がせない、録音・撮影を嫌がらない、クーリングオフの説明を自ら行う。

– 見積条件の変更理由を具体的に説明できる。

リスクややらない範囲を明示。

根拠　特商法の不実告知・威迫困惑の禁止。

相談事例では「即決を迫る」が定番トラブル要因。

相見積もり（競合見積）の比較ポイント
同一条件で比較できなければ相見積もりの意味が薄れます。

まず自分側の「仕様」を固めることが重要です。

A. 仕様の固定化（比較の前提）
– 目的と達成基準　何をどの状態にしたいか（例　2LDKの不用品撤去。

大型家具6点、家電5点。

エアコン取り外し有。

養生必須。

壁傷NG）。

– 範囲と数量　リスト化・写真添付・採寸。

不要/必要の線引きを明確に。

– スケジュール　希望日時、作業時間帯制限、搬出経路・駐車条件。

– 現場制約　エレベーター有無、共用部の養生規定、管理会社の許可要件。

– 成否基準・検収方法　完了チェックリスト、作業後写真、鍵受け渡し方法。

この仕様書をすべての業者に同じ内容で配布（メール共有）し、現地査定でも同条件での見積提出を依頼します。

B. 見積書のチェック項目（横比較する欄）
– 価格構成の内訳
・基本料（最低料金）の有無、車両台数・人員数・時間単価
・搬出・養生・解体・組立・吊り作業の単価
・処分費/リサイクル費、家電リサイクル対象の扱い
・出張費・駐車場実費・高速代・地域加算
・諸経費（率か定額か）、値引きの名目
– 追加費用の発生条件
・数量超過の定義（例　±10%を超えたら…）
・想定外作業の閾値（天井高、特殊養生、長距離搬送、階段増）
・当日キャンセル・日程変更の期限と違約金
– 工期・人員計画
・作業時間・人数・使用車両（サイズ）
・遅延時の対応、SLA（到着時間枠）
– 支払条件
・前金/後払い、現金/振込/カード/請求書、インボイス対応、領収書
– 保証・補償
・破損時の対応、補償上限、作業後の保障期間
– 契約・書面
・有効期限、クーリングオフ該当性の明示、個人情報の取扱い
– 事業者情報
・許認可番号、担当者名、再委託の可否、保険加入の種類と証憑提示

C. 価格以外の評価軸（総合スコア）
– リスクコスト（法令非遵守・保険不足・追加費用の不確実性）
– 品質（実績、専門資格、アフター対応、教育体制）
– 迅速性（最短対応、到着時間の確度、連絡レスポンス）
– 透明性（内訳の明快さ、説明力、ドキュメント整備度）
– 顧客体験（態度、養生・清掃の丁寧さ、トラブル予防の提案力）

トラブル手口と回避策（実例ベース）
– 低額つり広告→現地で「想定外」が多発し高額化
回避　仕様書と写真を事前共有し、「これで固定価格か」「上限価格の確約」を書面でもらう。

単価表と追加条件を要求。

– 「出張費無料」の後出しキャンセル料
回避　見積訪問の段階でキャンセル規定を文書確認。

「見積のみでキャンセル時の費用0円」を明記させる。

– 無許可の不用品回収
回避　一般廃棄物収集運搬許可証の写し（自治体・許可番号）を現地で確認。

提示を渋る業者は即終了。

– 訪問買取での即決強要・持ち去り
回避　特商法上の訪問購入はクーリングオフ対象。

クーリングオフ期間中の再販売禁止・引取り拒絶権がある。

書面交付前の持ち去りに同意しない。

録音・同席者を準備。

– 車買取の減額交渉（傷・修復歴の後出し）
回避　査定票の状態評価項目と減額ロジックの事前提示を求め、引取前に最終金額確定。

名義変更完了書類（登録事項等証明書の写し）と期日を契約書に明記。

実践ステップ（チェックリスト）
1) 目的・範囲・期日・予算上限を確定。

やらないこと（例　壁穴補修は対象外）も列挙。

2) 相場感を事前リサーチ（同エリアの3～5社の価格・口コミ・許認可を確認）。

3) 候補3社を選定。

許認可・保険・所在地・インボイス番号を一次確認。

4) 仕様書と写真を送付し、現地査定を予約。

メールで「無料条件・キャンセル規定・クーリングオフ該当性」の事前説明を依頼。

5) 現地では
– 担当者の身分証と会社カード、許可証を確認・控え撮影
– 録音の同意を取り、条件読み合わせ
– 追加費用の閾値を具体的に質問
6) 同条件・同フォーマットで見積書を受領（PDF）。

内訳・単価・上限・有効期限・キャンセル規定・保険記載の有無をチェック。

7) 横比較し、価格差の理由を質問。

曖昧な「一式」は再見積要求。

8) 最終交渉
– 「上限固定（これ以上請求しない）」の合意
– 到着時間帯SLA、遅延時の減額や再訪費用の扱い
– 支払条件と領収書（インボイス）の確約
9) 契約書に署名前、クーリングオフ条項を読み合わせ。

控えをその場で受領。

10) 作業当日、作業前後の写真・チェックリストで検収。

差異は書面で合意。

11) 支払後は領収書と作業報告書を保管。

アフター窓口を確認。

業種別の要点（抜粋）
– 不用品回収
・一般廃棄物許可の有無、家電リサイクル対象の処理方法
・階段・養生・解体・駐車・早朝/夜間の加算
・近隣トラブル対策（養生計画・管理会社届出）
– 出張買取
・古物商許可、訪問購入の書面、8日クーリングオフ
・買取金額の根拠（相場データ、真贋体制）、減額条件の事前明示
・現金上限、振込期日、本人確認方法
– リフォーム・修繕
・資格者の配置、工事範囲図、仕様書、工程表
・契約不適合時の補修・保証期間
・近隣挨拶・騒音・産廃処理の許認可
– 車・バイク買取
・名義変更・抹消の期限、委任状・譲渡証書・印鑑の段取り
・自賠責・リサイクル預託金・自動車税の扱い
・引取後の減額禁止（最終査定確定の契約）

交渉と断りのコツ
– 相見積公開の是非　項目レベルの差異を伝え「同条件でのベストオファー」を依頼。

競合名や金額の丸見せは避けてもよい。

– 価格以外の改善提案を促す　「上限保証」「当日追い料金なし」「養生強化」「作業後清掃」の付加価値で比較。

– 断り文例　「今回は他社の上限固定と補償条件が当方の基準に合致したため、貴社提案は見送らせていただきます。

査定・ご提案に感謝します。

」

根拠（主な法令・公的情報）
– 特定商取引法
・訪問販売・電話勧誘販売　契約書面交付義務、不実告知・威迫困惑の禁止、クーリングオフ（原則8日）。

・訪問購入（出張買取）　書面交付、8日間のクーリングオフ、期間中の再販売・加工禁止、引渡し拒絶権。

即決強要や不当な減額は違法リスク。

– 古物営業法
・古物商許可、本人確認、取引記録義務。

無許可買取は違法。

– 廃棄物の処理及び清掃に関する法律（廃棄物処理法）
・家庭系一般廃棄物の回収は自治体許可が必要。

無許可回収は違法。

不法投棄トラブルが多いと環境省・自治体が継続注意喚起。

– 建設業法・電気工事士法・ガス事業関連法
・一定規模以上の工事の許可、施工管理技士や電気工事士等の有資格者義務。

– 消費者契約法
・不当条項の無効（過大な違約金、事業者の責任を一方的に免除など）。

– 国民生活センター・消費者庁・各自治体
・不用品回収、訪問購入、点検商法、屋根工事などの相談事例・注意喚起を多数公表。

典型的手口として「低価格誘因→現地高額請求」「即決強要」「書面不交付」「無許可」。

これらは上記の選定基準で大幅にリスク低減可能。

最後に
– 無料査定は「提案コストが価格や追加条件で回収される」前提で動きます。

安さだけで選ぶと総支払額やリスクが高くなりがちです。

– 仕様を固め、許認可・書面・保険・追加条件の透明性を担保し、同条件で相見積もりを取ることが最大の防御策です。

– 迷ったら「不明点が残る業者は見送る」「上限固定の合意を文書で取れる業者を選ぶ」を基本にしてください。

この手順と基準で選べば、価格・品質・リスクのバランスが明確になり、出張無料査定を安心して活用できます。