コラム

中古車販売は“保証付き”で決める メーカー認定・ディーラー・販売店保証の違いと比較のコツ

なぜ「保証付き」の中古車を選ぶべきなのか?

「保証付き」の中古車を選ぶべき理由は、大きく言えば不確実性の高い「故障リスク」と「取引の情報非対称性」を、保証によって第三者(販売店やメーカー系保証)に移転・補正できるからです。

中古車は新車に比べて状態のばらつきが大きく、見た目が同じでも内部の消耗・劣化は車ごとに異なります。

保証はその不確実性を価格に織り込み、購入後の支出を平準化し、ダウンタイム(修理で車が使えない時間)と心理的負担を減らします。

以下、理由と根拠を具体的に解説します。

高額故障の金銭リスクを移転できる

– 中古車の故障は「たまたま当たる」運の要素が大きく、個人が完全に予測するのは困難です。

特に高額部位(エンジン内部、ターボ、トランスミッションやCVT、ハイブリッド用バッテリーやインバータ、電動パワステ、エアコンコンプレッサ、先進運転支援のセンサー類など)は、修理費が数万円〜数十万円、場合によってはそれ以上に及ぶことがあります。

– 例えばCVTアッセンブリー交換は車種によっては20〜40万円規模、ハイブリッドバッテリーの交換も車種によっては十数万〜数十万円となるケースがあります。

保証があれば、これらの突発費用を避けられるか、大幅に軽減できます。

年式・走行距離に伴う「磨耗故障」増加への合理的対応

– 機械の故障率は一般に初期故障期→安定期→摩耗故障期というカーブを描き、年式が進み走行距離が伸びるほど摩耗起因の故障確率が上がります。

ベルト、ポンプ、シール、ブッシュ、電子部品のはんだクラックなど、劣化モードは多岐にわたります。

– 特に直噴+ターボ、アイドリングストップ、電動化など、近年の複雑化した技術は部品点数と制御の複雑さを増し、故障箇所のばらつきも広がっています。

保証はこうした摩耗期の確率的リスクへの保険として合理的です。

情報の非対称性を補い、品質基準の裏付けになる

– 販売店やメーカー系の「保証付き」には、保証を付けるための事前点検・整備がセットになるのが通例です。

メーカー系認定中古車では、数十〜百数十項目の点検と基準適合が求められ、消耗品の交換やリコール対応、ソフトウェアのアップデートも行われます。

これは単なる「保険」ではなく、品質管理プロセスの証拠でもあります。

– 逆に保証を付けられない個体は、見えない懸念がある場合もあります。

保証の有無は、販売側がその車の状態にどれだけ自信を持てるかのシグナルになります。

修理手配とダウンタイムの短縮

– 多くの保証にはロードサービス、全国の提携工場・ディーラーでの修理受付、代車やレッカー搬送などの付帯サービスが含まれます。

通勤・送迎・仕事で車が必須の人にとって、これは単なる費用補助以上の価値があります。

支出の平準化と家計の見通し向上

– 「買ってすぐ壊れた」というケースは珍しくありません。

保証は初期費用または少額の延長料金を払う代わりに、突発の大出費を避け、年間の自動車関連費用を読みやすくします。

家計管理上、予測可能性は大きな価値です。

リセールバリューの下支え

– 認定中古車や保証継承済み個体は、次の売却時に購買層が広がり、相対的に売りやすくなる傾向があります。

整備記録が整っていることも評価につながります。

法的救済と実務救済のギャップを埋める

– 日本では2020年の民法改正で「契約不適合責任」が導入され、売買契約に合致しない不具合は売主の責任になりうる一方、中古車は現状・年式に応じた合意が前提となるため、実際に補償を受けるには時間や手続きの負担が生じがちです。

販売店独自・メーカー系の明文化された保証は、このグレーゾーンを実務的にカバーし、迅速な解決に役立ちます。

電動化・先進安全装備時代の高額部品に効く

– ハイブリッドやEV、先進運転支援(ACC、LKA、360度カメラ等)を備えた車は、故障時の診断・校正・部品代が高工賃になりがちです。

保証の価値は年々高まっています。

保証の種類(概要)
– 販売店独自保証 多くは3〜12カ月程度。

消耗品・内外装は対象外、動力・電装中心。

– メーカー系認定中古車保証(CPO) メーカー基準の点検・整備済みで1〜2年が一般的。

有料延長可、全国ディーラー対応が強み。

– 保証継承 新車保証が残っている個体で、ディーラーの所定点検を経て保証を引き継ぐ手続き。

費用は軽微なことが多く、コスパが高い。

– 延長保証(有償) 期間・上限額を選択できるタイプ。

対象部位や免責金額、修理上限額の条件確認が必須。

よくある高額修理の具体例(目安)
– トランスミッション/CVTの本体交換・オーバーホール 数十万円規模
– ターボチャージャー、インタークーラー関連 十数万〜数十万円
– ハイブリッドバッテリー/インバータ 車種・年式により十数万〜数十万円
– エアコンコンプレッサ、電動パワステ 数万〜十数万円以上
これらはあくまで一般的なレンジで、実際は車種・部品供給・リビルト可否で大きく変わります。

保証が効けば、こうした費用を回避できます。

「保証付き」を選ぶ際の比較ポイント
– 期間と走行距離上限(例 1年・距離無制限か、1年・1万kmまでか)
– 対象部位の範囲(動力系のみか、電装・センサー類を含むか)
– 消耗品の定義と除外項目(バッテリー、ブレーキ、ワイパー等の扱い)
– 免責金額の有無、1回あたり/総額の修理上限
– 修理回数や請求回数の上限
– 全国のディーラー・指定工場での対応可否、持ち込み先の自由度
– ロードサービス(レッカー距離、代車、宿泊・帰宅費用など)
– 故障認定の基準と待機期間(加入後◯日間は対象外、など)
– カスタム・改造の扱い、社外部品装着時の適用可否
– 定期点検・オイル交換等の実施義務と証憑(実施しないと無効化される場合あり)

根拠としての実務的観点
– 保証付き販売は、販売側にとってもコストです。

にもかかわらず付けるのは、事前点検で状態の良い個体を選別・整備し、販売後のトラブルを減らせるからです。

保証の存在自体が「状態の良い個体に選別されやすい」統計的傾向を生みます。

– 逆に、極端に安い現状販売は初期費用こそ安くても、見えない修理費を足すとトータルで割高になることがあります。

保証付き車両は、価格に「品質コスト」と「リスク移転コスト」が含まれているため、総所有コストの見通しが立ちやすいのが利点です。

特に保証を選ぶべき人
– 通勤・業務・送迎で代替が効かない人、長距離や高速を多用する人
– 自分で整備・診断ができない、近くに信頼できる工場がない人
– 電動化・先進装備が多い年式の車を選ぶ人
– 中古車の購入が初めてで、相場や状態判断に自信がない人

例外的に保証なしでもよい場合
– 低価格帯で、故障したら買い替える戦略を前提にしている場合
– 自分で整備でき、部品調達やリビルト活用のネットワークがある場合
– 旧車・希少車・改造車など、保証対象外が前提で楽しむジャンルの場合
ただし、これらは故障やダウンタイムを受け入れる覚悟が前提です。

購入時の実務アドバイス
– 保証書と約款を必ず入手し、開始日、期間、距離上限、対象部位、免責・上限額、修理拠点、ロードサービスを確認する
– 「保証継承」可能なら、ディーラーでの所定点検を受けて新車保証を引き継ぐ(費用対効果が高い)
– 点検整備記録簿、車両状態評価書(例 第三者鑑定)を確認する
– 契約書の「現状渡し」や免責条項の範囲を理解し、不明点は文書で確認する
– オイル交換など定期点検の実施証明が必要な保証は、整備記録を欠かさない

まとめ
保証付き中古車の本質的な価値は、「見えないリスクを可視化し、価格に織り込むこと」にあります。

機械の摩耗による確率的な高額故障、情報非対称による見逃し、修理時の時間的・心理的負担を、一定のコストで第三者に移転できる。

加えて、保証を付けられる個体は事前の点検・整備を経ているため、品質のばらつきが抑えられやすい。

これは単に壊れた時に無料で直るというだけでなく、総所有コストの予測可能性、日常の安心、売却時の評価にも波及します。

もちろん、安さ最優先やセルフメンテ前提といった例外もありますが、多くの人にとって「保証付き」を選ぶことは、価格差以上の合理的な意思決定になりやすいと言えます。

保証の種類と適用範囲はどこまでカバーしてくれるのか?

中古車の「保証付き」にはいくつかの型があり、どの型かによって適用範囲(何が、どこまで、どんな条件でカバーされるか)が大きく変わります。

以下では、主な保証の種類ごとの特徴と一般的なカバー範囲、除外項目、上限・手続、法的な根拠まで、実務でよくある水準をできるだけ具体的に整理します。

実際には販売店・保証会社・車種で条件が異なるため、最終的には「保証書・約款・重要事項説明」を必ず確認してください。

主な保証の種類

– メーカー新車保証の継承
新車時のメーカー保証(一般保証3年、特別保証5年など)が残っている場合、所定の点検や手続を経て中古車の新オーナーに引き継げます。

メーカー系ディーラーや多くの販売店で対応。

全国の正規ディーラー網で修理可能。

電動車の駆動用バッテリーはメーカーにより8年または16万kmなど長期の容量保証が設定されていることがあり、中古でも継承できる場合があります。

メーカー系「認定中古車」保証
トヨタ認定中古車、ホンダU-Select、日産認定、輸入車正規ディーラー認定など。

納車前整備と基準を満たした車に、概ね1年(多くは走行距離無制限)の保証が付き、延長有料プランで2~3年へ延伸可。

全国の正規ディーラーで対応。

ハイブリッド系統や先進安全装備まで含む範囲が広いことが多い一方、消耗品や内外装は対象外。

販売店独自保証(自社保証)
一般的な中古車販売店が独自に付ける保証。

期間は3か月/5,000km、6か月/10,000km、12か月/走行無制限など多様。

対象はエンジン・ミッションなど主要機関が中心で、電装や空調は限定的なことも。

修理は原則として購入店または販売店が指定する工場。

上限額や修理回数、事前承認などの条件が細かく定められます。

外部保証会社の延長保証
カーセンサー保証、Goo保証、Warranty系各社など。

全国の指定ネットワークで修理可、コールセンター運用、ロードサービス付帯など運用が安定。

複数のプラン階層があり、対象部位数(例 100部位、300部位、ほぼ全部)や上限額(1回あたり30万~100万円、累積上限あり)が選べます。

ハイブリッドバッテリーや先進安全装備は上位プランや特約でカバーされることが多いです。

法律上の「契約不適合責任」(法定の保護)
契約で「保証なし」とされても、売買契約で約束した内容と適合しない場合には民法上の救済(修補・代金減額・解除・損害賠償)を請求できる余地があります。

説明にない重大事故歴・冠水歴が発覚、表記と異なる仕様・装備、走行距離の虚偽など「契約内容との不適合」が典型。

後述の法的根拠を参照。

自動車保険の故障対応特約(参考)
保険の特約で故障修理費を助ける商品もありますが、「保証」ではなく保険。

免責金額や支払条件が異なるため別枠として理解。

一般的にカバーされる部位(例)

– エンジン本体(シリンダーブロック、ヘッド、クランク、カム、オイルポンプ等の内部機構)
– トランスミッション/トランスファ(AT/CVT内部、クラッチ関連の一部を除く場合あり)
– 駆動系(デフ、ドライブシャフト、プロペラシャフト等)
– 冷却・潤滑(ウォーターポンプ、ラジエータ、サーモスタット、オイルクーラ等)
– 燃料・点火(フューエルポンプ、インジェクタ、イグニッションコイル等)
– 電装・発電(オルタネータ、スタータ、ECUの一部等)
– ステアリング・サスペンション(ラック&ピニオン内部、パワステポンプ、ショックの内部不良等)
– ブレーキ油圧系(マスターシリンダ、キャリパ内部漏れ等)
– エアコン機構(コンプレッサ、エバポレータ、コンデンサ、ブロワモータ等)
– ハイブリッド/EV(インバータ、DC-DCコンバータ、駆動モータ等は上位プランやメーカー保証で対象のことが多い)

一般的な除外項目(多くの約款で共通)

– 消耗品・摩耗部品(ブレーキパッド/ディスク、クラッチディスク、ワイパー、バルブ、ヒューズ、ベルト、ブッシュ、ゴム類、タイヤ、12V補機バッテリー、フィルタ類)
– 内外装・快適装備(シート生地、内装の軋み・異音、塗装、錆、メッキ、ガラス、ミラー、ホイールの傷)
– アクセサリ/AV機器(ナビ、オーディオ、ドラレコ、ETC等)は対象外または上位プランのみ
– 調整・清掃・経年劣化(オイルにじみレベル、ゴム劣化、きしみ、色褪せ、ヘッドライトの黄ばみ等)
– 事故・水没・火災・天災・盗難・いたずらによる損害
– 改造・競技走行・積載過多・不正な整備が原因の故障
– メンテナンス不良(指定されたオイル交換や点検を怠った結果の故障)
– 営業使用(タクシー、レンタカー、配達等)は対象外条件になることが多い
– ハイブリッド/EVの「自然な容量劣化」は保証外だが、メーカーの容量保証が別に適用される場合あり

期間・走行距離・上限額の考え方

– 期間と距離は「いずれか早い方で終了」が原則。

認定中古車は距離無制限が多い。

– 外部保証は1年~3年が一般的。

輸入車や高年式・過走行は加入制限あり。

– 修理費上限は「1回○○万円、累計○○万円まで」「車両本体価格まで」などが多い。

上限を超える部分は自己負担。

– 免責金額(自己負担)が設定される場合あり(例 1回5,000円)。

– ロードサービスはレッカー○○kmまで、帰宅費用・宿泊費の限度額などの条件が付くことが多い。

修理手続と指定工場

– 事前承認が原則。

勝手に修理すると支払対象外になり得ます。

異常表示が出たら走行を中止し、保証窓口へ連絡。

– 指定工場での修理が条件。

任意の工場で修理する場合は見積と写真の提出、保証会社の承認が必要。

– 代車費用・レッカー超過分・保管料は原則保証対象外(特約で一部カバーあり)。

– 部品は新品に限らず、純正同等の社外品・リビルト品で代替されることがある。

メーカー保証・リコールとの関係

– メーカー保証が継承されていれば、それが最優先で適用。

販売店保証と二重になっても、メーカーで無償修理できる案件はそちらを利用。

– リコール・サービスキャンペーンは車台番号で無償是正。

中古でも対象であれば年式を問わず対応されます(道路運送車両法に基づく制度)。

適用のための購入者側の義務

– メンテナンスノートや約款に沿った定期点検・オイル交換の実施。

レシート・記録の保管。

– 警告灯点灯時の継続走行禁止。

早期通報と指示に従うこと。

– 改造の事前相談。

装着パーツが原因と判断されると不担保になりやすい。

よくあるトラブルと予防

– 「保証付き」とだけ表示され、実際は主要機関のみ・上限額が小さい例。

回路系故障やセンサー不良は対象外になることがあるため、対象部位一覧と上限・免責を確認。

– 「現状販売・保証なし」でも、説明と異なる重大な契約不適合があれば民法上の救済余地がある。

車両状態評価書(AIS/JAAA等)や修復歴説明書面の交付を受け、保存する。

– 走行距離管理。

オークション評価表や点検記録簿の整合性を確認。

法的根拠の要点(日本法)

– 民法(令和2年改正)「契約不適合責任」
売買の目的物が種類・品質・数量など契約内容に適合しない場合、買主は追完請求(修補・代替)、代金減額請求、損害賠償、契約解除を求め得ると規定(民法第562条以下)。

中古車でも同様。

買主は不適合を知った時から1年以内に通知する必要があります(通知期間に関する規定)。

契約で一定の制限は可能ですが、後述の消費者契約法の制限に注意。

消費者契約法
事業者が消費者に対し、故障や不適合に関する損害賠償責任を「全部免責」する条項は原則無効(同法8条)。

重大な過失や故意に関しては免責・制限条項が無効になるなど、消費者不利な条項の一定の無効が定められています。

したがって「一切責任を負わない」といった包括免責は通りません。

景品表示法(不当表示の禁止)
「無事故車」と表示しながら実際には修復歴がある、「保証範囲が広い」と誤認させる表示などは不当表示に該当し得ます。

表示と説明は合理的根拠が必要。

道路運送車両法(リコール制度)
保安基準不適合の恐れがある場合の無償修理(リコール)制度があり、中古車でも車台番号ベースで適用されます。

製造物責任法(PL法)
製造物の欠陥により人身・他の財物に損害を与えた場合の賠償責任。

単なる機械的な故障・性能不満を無料修理させる根拠ではないものの、欠陥に起因する事故被害には適用され得ます。

自動車公正競争規約・同施行規則(業界ルール)
中古車の表示・広告に関するルールがあり、保証についても誤認を招く表示は禁止。

保証内容の明確化が求められます。

中古車保証を選ぶ際のチェックリスト

– 保証の種類は何か(メーカー継承・認定・自社・外部会社)
– 対象部位一覧と「除外項目」の全文
– 期間と走行距離の条件(いずれか早い方か、距離無制限か)
– 1回あたり・累計の修理上限額、免責金額、回数制限
– 修理可能エリア・指定工場・出先での利用可否
– ロードサービス内容(レッカー距離、代替交通費)
– ハイブリッド/EVの駆動用バッテリーや先進安全装備の扱い
– 営業使用や改造車の適用可否
– 事前承認・連絡義務、メンテナンス要件
– メーカー保証継承の有無と費用(継承点検・記録簿の整備)

具体例イメージ(あくまで一般的な水準の一例)

– 自社保証ライト 3か月/5,000km、主要機関のみ、上限30万円/回、累計60万円、免責5,000円、持ち込み修理
– 外部保証スタンダード 1年/走行無制限、約300部位、上限50万円/回・累計100万円、全国対応、レッカー100km、24時間コール
– 認定中古車 1年/走行無制限、全国正規ディーラー対応、延長可、消耗品除くが電装・空調も広くカバー

EV・ハイブリッド特有の留意点

– 駆動用バッテリーの「容量劣化」はメーカー容量保証の対象で、保証会社の一般延長保証では対象外のことが多い。

容量判定方法(SOHしきい値)や残存期間を確認。

– 充電器(OBC)、インバータ、DC-DCは上位プランで対象になりやすいが、充電設備側起因や外部要因は除外されやすい。

実務の根拠・運用の背景

– 保証のカバー範囲は契約自由の原則に基づき、販売店や保証会社がリスクと保険料(保証料)を反映して設計します。

民法上の契約不適合責任が最低限の法的セーフティネットとして存在し、これを超える部分を「任意保証」で上乗せするイメージです。

– 消費者契約法により過度な免責は無効化され得るため、約款は「対象部位の限定」「上限額設定」「手続条件」でリスクをコントロールする形が一般的です。

– 認定中古車はメーカーの整備基準・ネットワークを活用できるため、広い範囲・距離無制限が可能になっています。

まとめ

– 保証の種類によってカバー範囲は大きく異なり、一般に広いのは「メーカー保証継承」「認定中古車」「外部保証の上位プラン」。

自社保証は主要機関中心で条件が細かいことが多い。

– 多くの保証は消耗品・内外装・経年劣化・事故/改造起因を除外。

上限額・免責・事前承認・指定工場などの条件が付く。

– 法律上は改正民法の契約不適合責任と消費者契約法がセーフティネット。

説明と異なる重大な不適合や不当表示は救済可能。

– 具体的には保証書・約款で「対象部位」「除外」「上限」「手続」を確認し、メンテ記録の保管と適切な連絡でトラブルを防ぐことが重要です。

最後に、購入予定の車について保証書や約款の該当箇所(対象部位一覧、上限額、ロードサービス、メンテ要件、営業使用の扱い、ハイブリッド/EV項目)を販売店に取り寄せ、事前に書面でもらうことを強くおすすめします。

これが実際の適用範囲の最終的な根拠となります。

メーカー認定・ディーラー保証・販売店独自保証の違いは何か?

以下は、中古車の「保証付き」に関してよく使われる3つの枠組み(メーカー認定、ディーラー保証、販売店独自保証)の違いを、実務での運用・法的背景・代表的な公式制度の内容を根拠として整理した解説です。

結論からいうと「誰が保証のリスクを引き受けるか」「どこで修理できるか」「点検・再整備の基準がどこまで統一・可視化されているか」が大きな違いになります。

加えて、期間・距離制限、免責や上限、適用条件(メンテナンス義務・改造制限など)が保証ごとに異なります。

1) 用語と位置づけの整理
– メーカー認定中古車(CPO)
自動車メーカー(トヨタ、日産、ホンダ、スバル、マツダ、スズキ、ダイハツ等)が定めた厳格な基準で選別・再整備した中古車に、メーカー(正確にはメーカー系列の販売会社ネットワーク)が全国で使える中古車保証を付ける仕組み。

保証は原則として全国の正規ディーラーで受けられ、部品は純正を基本とし、ロードサービス等も付帯することが多い。

価格は相応に上乗せされやすいが、検査・整備・履歴の透明性が高い。

– ディーラー保証
正規ディーラーが販売するが、必ずしも「メーカー認定」枠ではない中古車に付けるディーラー独自の保証。

店舗(または販売会社グループ)での対応が中心で、保証範囲・期間はメーカー認定よりやや控えめなことがある。

一方で、車齢や条件によっては新車時のメーカー保証を「保証継承」してくれる(一般保証3年/6万km、特別保証5年/10万kmが代表例)ため、結果としてメーカー保証を使えるケースもある。

– 販売店独自保証(第三者保証を含む)
独立系の中古車販売店や大手中古車チェーンが自社または外部保証会社(例 Goo保証のような第三者保証スキーム)を使って提供。

全国対応をうたうものから、店舗持ち込み前提・支払上限や免責が厳しいものまで幅が広い。

費用は安価な場合もあるが、対象部位や免責・上限、定期点検受診の義務、クレーム件数制限などの条件が細かいことが多い。

2) 何が一番違うか(比較の軸)
– 運営主体と修理ネットワーク
メーカー認定=メーカー系列ネットワークで全国対応。

ディーラー保証=販売会社またはそのグループ中心(遠方だと持ち込み条件がつくことも)。

販売店独自保証=自店舗、提携工場、または外部保証会社の指定工場での対応。

– 検査・再整備の基準と可視化
メーカー認定=メーカー基準の点検項目・内外装リフレッシュ、修復歴・走行距離のチェック、車両検査証明書の開示などが標準化。

ディーラー保証=法定点検をベースに販売店基準で整備。

販売店独自保証=店舗や保証会社ごとにバラつきが大きい。

– 保証範囲(電装・ハイブリッド・先進安全装備など)
メーカー認定=原則として広範囲。

ハイブリッドバッテリーなど高額部品を含むメニュー(条件・年式により異なる)や、延長保証オプションが整備されていることが多い。

ディーラー保証=基本部位中心で、先進装備は除外・上限ありのことも。

販売店独自保証=「エンジン・ミッション限定」など絞り込みがある一方、上位プランで広げられるケースも。

– 期間・距離・延長の可否
メーカー認定=代表例として1年・走行距離無制限+有料延長(さらに1~2年)。

ディーラー保証=3~12か月が多く、距離制限や上限金額設定がある場合も。

販売店独自保証=幅広い。

無料は短期、有料で最長3年などがあるが、免責・上限設定がセットになりやすい。

– 付帯サービス
メーカー認定=ロードサービス、代車・宿泊費補助など付くことが多い。

ディーラー保証=簡易ロードサービス付帯か任意加入。

販売店独自保証=プランによってはロードサービス付帯。

– クレーム対応のスムーズさ
メーカー認定=全国の正規工場で部品供給・技術情報が共有され、対応が早い傾向。

ディーラー保証=販売店に戻す必要があると時間がかかる。

販売店独自保証=事前承認手続きが煩雑な場合あり。

– 価格
メーカー認定=車両価格は高めだが、保証・整備・透明性の対価。

ディーラー保証=中間。

販売店独自保証=本体価格は安いことが多いが、保証の質と条件を要精査。

3) 代表的な公式制度の例と根拠(各社公表情報に基づく一般的な枠組み)
– トヨタ「トヨタ認定中古車」 ロングラン保証(多くの車種で1年・走行距離無制限、全国ディーラー対応)、有料延長のロングラン保証α、車両検査証明書の開示、消耗品を除く広い対象部位が特徴。

新車保証期間内なら「メーカー保証継承」(一般3年/6万km、特別5年/10万km目安)が実施される。

– 日産「認定中古車」 ワイド保証(目安1年)、上位のワイド保証プレミアム(条件により最長2~3年)、全国日産での対応。

新車保証の継承にも対応。

– ホンダ「U-Select」 ホッと保証(目安1年・距離無制限)、有料延長、全国ホンダカーズで対応。

ハイブリッド系や先進装備も車齢・条件により対象。

– スバル「SUBARU認定U-Car」 あんしん保証(目安1年・距離無制限)、延長可、アイサイト関連の点検・適合確認が厳格。

– マツダ「マツダ認定U-car」 さわやか保証(目安1年・距離無制限)、さわやかプラスで延長可。

– スズキ「スズキ認定中古車」 OK保証(12か月・距離無制限)、OK保証プレミアム(条件により最長3年)。

– ダイハツ「ダイハツ認定U-CAR」 基本保証+延長オプションを用意。

これらは各社の公式サイト・カタログで恒常的にアナウンスされている内容で、年式や走行距離、車両状態により適用可否・範囲が変わるため、購入時に最新条件を確認することが前提です。

4) 法的な背景(「保証」の最低線としての根拠)
– 契約不適合責任(民法改正 2020年4月施行)
売買の目的物が契約内容に適合しない場合、買主は追完請求・代金減額・損害賠償・契約解除等を求められる。

中古車販売では「現状販売」や免責特約を付すことがあるが、消費者契約法により、事業者の故意・重過失を全免責する条項は無効となる。

つまり、表示・説明に反する重大欠陥や走行距離改ざん等には法的救済が働く。

– 中古自動車の表示に関する公正競争規約・施行規則(自動車公正取引協議会)
「保証付き」表示を行う際は、期間・走行距離・保証の範囲・免責・修理上限等を明確に表示する義務がある。

これにより、保証の実体が曖昧なまま販売することを抑制している。

– 新車保証の「保証継承」
新車時に付されるメーカー保証(一般保証3年/6万km、特別保証5年/10万kmが目安)は、名義変更後も所定の点検整備(正規ディーラーでの継承点検)を行えば、残期間を引き継げる。

メーカー各社の保証書・整備手帳に手続きが記載されている。

5) メーカー認定・ディーラー保証・販売店独自保証のメリット/注意点
– メーカー認定
メリット 全国ネットワークでの修理、純正部品と技術情報、広い保証範囲、ロードサービス、車両状態の可視化。

再販価値の安定。

注意点 購入価格は高くなりがち。

人気グレードは玉が少なく選択肢が狭い。

– ディーラー保証
メリット 整備水準は比較的高い。

新車保証の継承を手厚くサポート。

予算と品質のバランスが取りやすい。

注意点 保証の窓口が販売店中心になり遠方だと不便なことがある。

保証範囲が限定的な場合がある。

– 販売店独自保証
メリット 本体価格が抑えられやすく、保証プランを必要十分にカスタマイズできる。

全国型の第三者保証なら遠方でも対応可能。

注意点 対象部位の限定、1回あたりの支払上限、免責金、年間利用回数制限、事前承認手続き、指定工場での入庫義務など条件が細かい。

店舗や保証会社の経営リスクの影響も受ける。

6) 具体的なチェックポイント(購入前に必ず聞く/見るべきこと)
– 保証の主体は誰か(メーカー、ディーラー、販売店、第三者保証会社)
– 全国の正規ディーラーで使えるか、販売店への持ち込み限定か
– 保証期間と走行距離制限、開始日(登録日か納車日か)
– 対象部位と除外部位(消耗品、電装、先進安全装備、ハイブリッドバッテリー等)
– 1回あたり/年間の支払上限、免責金額、実費負担の有無(診断料・輸送費・代車費用)
– 事前承認の要否と手続き、緊急時の対応窓口、ロードサービスの範囲
– 定期点検やオイル交換など、保証維持に必要なメンテナンス義務
– 改造品や社外部品の扱い、事故・冠水・競技使用等の免責条件
– 新車保証が残っている場合の保証継承手続きの可否と費用
– 車両状態の根拠資料(車両検査証明書、修復歴の有無、整備記録簿)

7) どれを選ぶべきか(用途別の指針)
– 遠方ドライブ・長距離通勤・先進装備の多いモデル=メーカー認定が安心。

全国での受け皿と高額部品のカバーが効く。

– 予算重視・でも整備や保証は一定水準を保ちたい=ディーラー保証付き個体(新車保証継承が残っている車齢がおすすめ)。

– 価格重視・走行距離が少ない・使用環境が限定的=販売店独自保証でもよいが、上位プランで対象部位と支払上限を十分に確保し、条項を読み込むこと。

8) トラブルを避けるための実務的アドバイス
– 契約書と保証書はその場で細部まで読み、口頭説明と一致しているか確認。

公正取引規約に基づき表示されているかチェック。

– 「現状販売」「保証なし」であっても、走行距離や修復歴の表示事実と異なる場合は契約不適合責任の対象となり得る。

記載は保存。

– 消耗品交換や納車整備の内容(エンジンオイル、ブレーキ、タイヤ、バッテリー等)を明文化。

– 第三者保証は、修理前の「事前承認」や「指定工場入庫」が条件のことが多い。

遠方保有時の実務フローを確認。

– 事故歴・冠水歴・メーター交換歴の確認と、走行距離管理システム等の照会結果の提示を依頼。

まとめ
– メーカー認定は「全国対応・標準化・安心感」が最大の価値で、価格は高め。

– ディーラー保証は「バランス型」。

新車保証継承が残っていれば実質的にメーカー保証を使える場面も。

– 販売店独自保証は「条件読み込み勝負」。

上限・免責・対象部位・事前承認・指定工場の有無を必ず確認する。

– 法的には、消費者契約法と民法の契約不適合責任、公正競争規約が最低線を担保。

表示と実態が一致しているかが肝心。

根拠の出典イメージ
– 各社公式の認定中古車ページ(例 トヨタ認定中古車のロングラン保証、日産ワイド保証/ワイド保証プレミアム、ホンダU-Selectのホッと保証、スバルあんしん保証、マツダさわやか保証、スズキOK保証等)。

内容は「1年・距離無制限」「全国ディーラー対応」「有料延長あり」等が共通的に明記されています。

– 新車保証の一般保証・特別保証の期間と保証継承手続きは、各メーカーの保証書・整備手帳・公式サイトに記載。

– 中古自動車の表示に関する公正競争規約・施行規則(自動車公正取引協議会) 保証表示の明確化義務。

– 民法(契約不適合責任)および消費者契約法 免責の限界と救済手段。

最終的には「誰の保証か」「どこで直せるか」「何がどこまで対象か」を紙で確認し、使用目的に合う保証の厚みを選ぶのがコツです。

保証は“最後の保険”ですから、金額よりも条項の実効性とネットワークの強さを優先して検討することをおすすめします。

期間・走行距離・免責事項などで注意すべきポイントはどこか?

中古車の「保証付き」販売は、安心材料になる一方で、保証期間・走行距離・免責(除外)条項・修理上限・請求手続きなどの細目で実質的なカバー範囲が大きく変わります。

見出しの言葉だけで判断せず、約款・保証書・注文書の特約を一つずつ確認することが重要です。

以下、注意すべきポイントと、その背景・根拠をできるだけ具体的に整理します。

保証のタイプをまず見極める

– 販売店独自保証(販売店保証) ローカル販売店~広域チェーンまで内容がまちまち。

期間が短め、指定工場入庫・中古/リビルト部品使用可などの条件が多い。

– メーカー認定中古車保証 例としてトヨタ「ロングラン保証」、ホンダ「U-Select」、日産「認定中古車」、輸入車の「Approved/Certified」など。

一般に1年間距離無制限が多く、全国対応やロードサービスが付き、延長保証(有償)も選べる。

– 第三者保証(外部保証会社) ディーラーが外部の保証商品を付帯。

全国ネットワークで修理できるものもあるが、免責・上限や申請手続きが厳格な商品もある。

提供元の信頼性・支払い実績を確認。

期間に関する注意点

– 「◯年・◯か月」と「いずれか早い方」 期間と走行距離制限が併記される場合、ほとんどが「早い方で終了」。

月間走行が多い人は想定より早く失効する。

– 保証の起算日 契約日・登録(名義変更)日・納車日のいずれかでカウント開始とする約款がある。

どれが起点か明示させる。

– 新車保証の「保証継承」 登録から一定年数内の車なら、正規ディーラーで所定の点検を受ければメーカー新車保証(一般保証・特別保証)を引き継げる。

販売店保証より手厚いことが多いので、対象車は継承の可否と実施費用を確認。

– 延長保証 メーカー認定や外部保証では2年・3年への延長が選べる。

契約時のみ加入可という条件が多いので事前判断が必要。

– 長期保証の条件 長期の代わりに「定期点検の受検」「走行距離の年間上限」「改造禁止」などの遵守義務が付くことがある。

走行距離に関する注意点

– 距離制限の有無と数値 5,000km、10,000kmなどの上限設定は一般的。

「距離無制限」の場合も期間終了まで全てカバーされるわけではなく、各部位の除外や上限額は別途ある。

– 走行距離の信頼性 注文書・車両状態表に「走行距離不明」「メーター交換車」などの表示があれば、保証の適用条件や再販価値に影響。

第三者機関の走行距離管理システム照会や点検記録簿の整合性を確認。

– 走行距離のカウント方法 メーター交換歴がある場合の通算距離の扱い、故障時の距離証明(写真・記録)の提出要否を確認。

免責(除外)条項で特に確認したいポイント

– 消耗品・油脂類 ブレーキパッド、ディスク、クラッチライニング、ワイパー、バルブ、ヒューズ、バッテリー、タイヤ、エアフィルター、エンジンオイル/ATF/LLC等は原則除外。

交換直後であっても消耗扱いで保証対象外が基本。

– 外装・内装・経年劣化 小傷・凹み・色あせ・錆・内装の擦れ・きしみ音・異音/振動など感覚的な事項は除外されがち。

納車前に現状を合意記載。

– 電装・快適装備 ナビ/オーディオ/バックカメラ/ETC/ドラレコ/電動シート/パワースライドドア/スマートキー等は「対象外」または「限定的に対象」。

ADAS(レーダー、カメラ、レーンキープ、ソナー)も対象外または校正費用は対象外という約款がある。

– ハイブリッド/EVの高電圧系 トラクションバッテリー容量低下は「劣化=消耗」として除外されやすい。

メーカー側の容量保証(年数・距離)と販売店保証の関係を要確認。

高電圧部の修理は指定拠点限定などの条件も。

– 事故・天災・水没・火災・盗難 外部要因による故障は対象外。

サーキット走行・競技・過積載・不適切な改造も免責。

– 既知の不具合の明記免責 事前説明済みのヒビ・警告灯点灯等を「現状渡し」「免責対象」として明記することがある。

口頭ではなく注文書・保証書に具体的に記載させる。

– 故障の定義 完全作動不能のみ対象、軽度の作動不良は対象外、などの定義がある。

例えば「エアコン効きが弱い」「ドアミラー格納が遅い」等が非対象になりやすい。

保証の上限・免責金額・修理方法

– 修理費用の上限 1回あたり◯万円まで、通算で車両本体価格まで、などの上限設定がある。

上限到達後は自費。

– 免責金額(自己負担) 1回の修理につき1万円等の自己負担を設定する商品がある。

少額修理が多いと実質負担が増える。

– 部品の種別 新品に限るか、中古/リビルト可か。

中古・リビルトを許容する約款だと費用は抑えやすいが品質にばらつきが出る可能性。

– 指定工場入庫 販売店または保証会社指定の工場での修理のみ対象。

他店で先に修理すると保証無効になりやすい。

遠方ユーザーは全国対応の可否が重要。

– 付帯費用 レッカーは◯kmまで無料、代車費用は対象外/上限あり、旅費・休業損害は対象外等、付帯費用の扱いを確認。

申請・手続きの流れ(トラブル時の備え)

– 事前連絡義務 故障時はまず販売店や保証窓口へ連絡し、指示を受ける。

無断で修理着手すると対象外になることがある。

– 見積承認 保証適用前に見積と原因特定が必要。

原因特定のための分解点検費が免責になる場合も。

– 証拠の保全 警告灯点灯時の写真、異音の動画、点検整備記録・レシート類を保管。

定期点検未実施は免責理由になりうる。

– 期間・距離判定 故障発生日の走行距離・日時を記録。

起算日と残期間の争いを避ける。

車両状態・表示に関するポイント

– 修復歴・事故歴・水没歴 業界の公正競争規約に基づく表示義務。

非開示や虚偽は契約の重要な不適合となり、解除・損害賠償の対象になりうる。

評価表や第三者検査(AIS/JAAA等)の有無を確認。

– 納車前整備と記録 法定点検・車検整備の実施内容、交換部品を明細で受け取る。

記録簿の有無は保証適用判断や下取り価値にも影響。

– 現状販売との違い 現状販売は保証なしが基本。

ただし重要事項の不実表示や隠れた重大不具合については、別途、契約不適合責任の問題になり得る。

価格と保証内容の相関

– 同程度の車両でも、手厚い保証(長期・全国対応・ロードサービス付)は本体価格や諸費用に反映されるのが通常。

逆に価格が突出して安い場合、保証が短い・範囲が狭い・自己負担が大きい等の条件が潜むことがある。

総支払額と保証の費用対効果で比較。

EV・ハイブリッド車固有の注意

– 駆動用電池の容量劣化は「消耗」と扱われ、販売店保証で除外されることが多い。

一方、メーカーが別枠で容量保持を保証(例 一定年数・距離でSOH基準)する場合がある。

中古購入時にその保証が継承されるか要確認。

– インバータ、コンバータ、電動コンプレッサ等の高電圧機器は部品代・作業が高額。

保証上限額が低いと自己負担が発生しやすい。

紛争予防と万一のときの相談先

– 契約書・保証書・見積書・整備明細・広告(サイト掲載内容含む)の写しを保管。

口頭説明は証拠化(メールやメモ)しておく。

– 交渉が難航した場合、自動車公正取引協議会、都道府県の消費生活センター(国民生活センターの窓口経由)、弁護士等に相談。

メーカー認定中古ならメーカーお客様相談室も窓口になる。

主な法的・制度的な根拠と業界実務
– 民法の契約不適合責任(2020年改正) 従来の瑕疵担保責任に代わり、目的物が契約内容に適合しない場合の追完請求・代金減額・解除・損害賠償などの買主の権利が整理。

買主は不適合を知った時から原則1年以内に通知する必要があるとされる(通知期間の定め)。

販売店保証はこれを上乗せして特定部位を修理・交換する約束だが、約款で範囲や方法を具体化している。

– 消費者契約法 事業者の故意・重過失による責任の全部免除など、消費者に一方的に不利な条項は無効。

保証なし・現状販売自体は可能だが、虚偽・不実告知や重要事項の不告知により誤認させた場合は取り消し・損害賠償の対象となる。

– 自動車公正競争規約(表示ルール) 修復歴の有無、走行距離、保証の有無・内容等の重要表示事項について、広告・店頭での適正表示を求める。

誤認を招く表示は禁止。

– 特定商取引法 店舗での対面販売はクーリング・オフの対象外が原則。

訪問販売・電話勧誘・通信販売等の場合は別途ルールがある。

中古車の通信販売では表示義務や取消条件に留意。

– メーカー保証制度 新車の一般保証(多くは3年/6万km)・特別保証(多くは5年/10万km)と、認定中古車の保証規定。

保証継承には正規ディーラーでの点検・手続きが必要。

認定中古車の約款では、消耗品を除外、365項目前後の機能部品を対象、全国の正規工場で修理、ロードサービス付帯等が一般的。

– リコール・サービスキャンペーン(国土交通省の制度) 安全上の不具合に対するリコールは保証有無に関わらず無償。

購入前に未実施リコールがないか確認し、納車前実施を売買条件に含めるのが実務。

– 製造物責任法(PL法) 製造物の欠陥で人身・他の財物に損害が生じた場合のメーカー責任。

販売店保証とは別次元の保護であり、事故・怪我等が絡む場合は適用可能性を検討。

実務的なチェックリスト(契約前に質問・確認)
– 保証の種類(販売店/メーカー認定/第三者)と約款の現物
– 期間の起算日、走行距離上限、いずれか早い方の原則
– 修理上限額(1回・通算)、免責金額の有無
– 対象部位リストと除外項目(消耗品、電装、ADAS、HV/EV高電圧系など)
– 指定工場の有無、全国対応、遠方時の手配と費用負担
– レッカー/代車/旅費の取り扱い
– 故障時の連絡手順、見積承認のフロー、分解点検費の扱い
– 定期点検・オイル交換等の義務、未履行時の免責
– 既知不具合の明記(注文書・保証書への具体記載)
– 新車保証継承の可否と費用、延長保証の有無と加入期限
– 事故歴・水没歴・走行距離表示の裏付け資料(評価表、点検記録簿)

最後に
「保証付き」と書いてあっても、その価値は条項の細部次第です。

特に、1)起算日と「いずれか早い方」、2)対象部位と除外の線引き、3)上限額と自己負担、4)修理の受け方(指定工場・全国対応)、5)ハイブリッド/EVの電池・高電圧系の扱い、を押さえることで、後悔を大きく減らせます。

約款を持ち帰って読み、疑問は文書で確認し、重要事項は注文書や保証書に具体的に書き込む、これが最も有効な自衛策です。

保証を賢く比較・活用して安心して購入するにはどうすればいい?

結論の要点
– 比較の軸を揃えると、保証は「誰が払うか(支払元・修理網)→何が対象か(部位・除外)→どれだけ続くか(期間・距離・上限)→どう使えるか(手続・付帯)」の順に吟味するのが最も効きます。

– 最も堅い順序は、1) 新車保証の継承、2) メーカー認定中古車(CPO)の保証、3) 第三者/販売店独自保証。

価格とリスクのバランスで選びます。

– 購入前に「保証約款の全文」「対象部品一覧」「免責金額・上限金額」「修理受付窓口と事前承認の要否」「メンテ条件」を必ず入手し、見積書に保証名と期間・距離・料金を明記してもらうのが実務のコツです。

中古車の保証、基礎と全体像

– 新車保証の継承(保証継承)
新車時の一般保証(目安3年/6万km)と特別保証(目安5年/10万km)が残っている車は、メーカー系ディーラーで点検を受けると保証をそのまま引き継げる制度があります。

全国ディーラーで修理可、品質・網の面で最強クラス。

点検費用は数万円程度が相場。

– メーカー認定中古車(CPO)
各メーカーの認定基準で点検・整備・交換を行い、1年程度の無償保証(多くは走行距離無制限)+延長有償保証を用意。

全国ディーラー網で対応、ロードサービス付帯が通例。

– 販売店独自・第三者保証
販売店が自社負担で対応するタイプと、外部保証会社が支払うタイプがあります。

プランが豊富で価格も幅がある一方、対象部位の限定、免責や上限、事前承認手続など約款の読み込みが必須。

法的な最低ライン(知っておくと交渉で有利)
– 2020年の民法改正により「契約不適合責任」が導入。

契約で合意した品質・仕様に適合しない場合、買主は修補・代替・代金減額・損害賠償・解除等を請求できます。

通知は原則「不適合を知ってから1年以内」。

事業者は契約で責任をある程度調整できますが、消費者契約法により事業者の故意・重過失まで免責する条項などは無効。

– 自動車公正競争規約(中古自動車の表示ルール)では、広告に保証の有無・内容、修復歴、走行距離等の表示が必要。

表示と実態が食い違う場合は是正の根拠になります。

賢い比較のチェックリスト(重要度順)
1) 支払元・修理網

– 誰が支払うか(メーカー/ディーラー、第三者保証会社、販売店)
– 全国ディーラー対応の可否、指定/提携工場の有無
– 販売店倒産時の対応(第三者保証なら継続可が多い)
2) 対象部位と除外
– エンジン・AT/CVT・ハイブリッド/EVシステム・ターボ・ECU・エアコンなど高額部品が「含まれるか」「上限なく出るか」
– 除外が多い部位(消耗品 バッテリー、ブレーキパッド、クラッチ、ワイパー、タイヤ、ゴム類、ヒューズ等。

内外装のキズ・劣化。

ナビやドラレコなど後付け品)
– 改造・社外品・事故/水没・天災・純正外電源取り出し等は免責が一般的
3) 期間・走行距離
– 例 12か月/距離無制限、6か月/5,000kmなど。

短いが濃い初期不良対応か、長期で広く守るかを用途で選ぶ
4) 支払上限・免責・回数
– 1回の修理上限(例 車両本体価格まで、10万円まで等)
– 年間/通算上限、免責金額(例 1回1万円)
– 診断料・工賃・油脂類・消耗品の付随費用の扱い
5) 受付・手続
– 故障発生時は「事前承認」が必要なことが多い。

レッカー搬送・緊急対応の手順も確認
– 24時間受付やロードサービスの有無(レッカー無料距離、代車、宿泊・帰宅費用)
6) メンテナンス条件
– 定期点検やオイル交換間隔の遵守が条件の場合あり。

領収書や整備記録の保管が重要
7) 価格との見合い
– 想定される高額故障(AT/インバータ/コンプレッサー等)1回で元が取れる水準か。

逆に軽微故障しか想定しないなら高額保証は過剰

ケース別のおすすめ戦略

– 登録3年以内の国産車
新車保証の継承が最優先。

点検費用のみで、全国ディーラー対応・電装/ハイブリッド含む広い範囲が担保されます。

納車前に販売店経由で「保証継承手続き」を依頼し、点検整備記録簿を受領。

– 登録5〜7年の国産車・輸入車
メーカー認定中古車の保証 or 第三者のプレミアムプランを比較。

輸入車は工賃単価と部品代が高く、上限金額が低い保証は実質機能しないことがあるため「上限=車両価格まで」や「電装に強いプラン」を優先。

– 走行10万km超や年式が古い車
保証の対象外や上限制約が増えるため、保証よりも「整備履歴(記録簿)」「消耗品の交換実施」「納車前整備の範囲」を重視。

保証は初期不良用の短期・安価プランで十分なことが多い。

– ハイブリッド/EV
走行用電池やインバータは高額。

メーカーの長期保証(新車時の特別保証)を継承できるかが鍵。

容量劣化は保証外のこともあるので約款の「性能保証(容量)」の扱いを必ず確認。

見積と交渉の実務

– 見積書には「保証名・期間・距離・価格」「免責/上限の要約」「納車前整備の内容(交換部品・油脂)」「法定整備の有無」を明記させる
– 交渉の定番
– 有償延長(+1〜2年)をサービス or 値引き
– 免責1万円の撤廃 or 半額化
– 上限金額を「1回=車両本体価格まで」に格上げ
– 消耗品(バッテリー/タイヤ/ワイパー/ブレーキ)を事前交換
– 故障時の代車費用を販売店負担で確約
– 仕上がりの確認
納車前点検整備の記録簿、故障診断のDTC履歴クリア/異常無、リコール・サービスキャンペーンの実施履歴を確認

購入後、保証を賢く「使う」コツ

– 証拠を残す
点検・オイル交換のレシート、作業明細、走行距離の記録、警告灯の写真/動画、連絡の日時と担当者名
– 異常はすぐ連絡
警告灯・異音・液漏れは走行を控え、保証窓口にまず電話(多くは事前承認が必須)
– 自己改造は控える
後付けドラレコの電源取り出しで電装トラブル→保証対象外、は定番のトラブル
– 二次被害を避ける
オーバーヒート・AT滑りは無理に走らずレッカー要請。

二次損害は免責対象になりがち
– 期間満了前の点検
満了前に気になる症状を点検。

保証内での予防的交換は不可が多いが、顕在故障は拾える

よくある落とし穴

– 「保証あり」だが中身が薄い
例 エンジン内部のみ、電装ほぼ対象外、上限3万円、免責1万円など。

約款の部位一覧と上限・免責を必ず確認。

– 「現状販売」だから何も対応しない
民法上の契約不適合責任や不実表示に基づく対応余地は残る場合があります。

広告表示と実車の整合(修復歴・走行距離・装備)も要チェック。

– 事故・水没歴の未申告
保険/保証ともに支払い拒否の典型。

Goo鑑定/JAAA鑑定や修復歴の説明書面を取得。

– 走行距離不明
保証対象外条件になりやすく、下取り時にも不利。

点検記録簿や車検証記載の継続的距離を確認。

価値判断の目安(費用対効果)

– 有償延長保証の価格が2〜6万円/年程度なら、AT/電装1回で回収できる可能性が高い。

逆に軽乗用(自然吸気/AT堅牢)・走行少ない・通勤短距離で年2,000km程度なら、手厚い長期保証は過剰になり得る。

– 輸入車は工賃1.5〜2倍、部品も高いため、上限の低い保証は実務上意味が薄い。

上限=車両価格まで or 高額パーツ特約が望ましい。

根拠・参考情報
– 民法(債権関係)改正と契約不適合責任
法務省「民法(債権関係)の改正に関する資料」。

契約目的に適合しない場合の買主の権利、通知期間(知ってから1年)等が整理されています。

– 消費者契約法の制限
消費者庁「消費者契約法の概要」。

事業者の故意・重過失の免責無効など、過度な免責条項を制限。

– 自動車公正競争規約(中古自動車の表示)
一般社団法人 自動車公正取引協議会「中古自動車の表示に関する公正競争規約・同施行規則」。

保証の有無、保証期間・距離、修復歴、支払総額など表示義務。

– 国民生活センターの相談事例
「中古自動車の品質・保証に関するトラブル」特集。

「保証あり」だが対象外だった等の典型事例と助言が多数。

– メーカー認定中古車の保証例
– トヨタ 認定中古車 ロングラン保証(通常1年・距離無制限)、全国ディーラー対応、ロードサービス付帯。

延長有償あり。

– ホンダ U-Select 1年距離無制限の無料保証、延長可。

– 日産 認定中古車 ワイド保証(1年・距離無制限)等。

– マツダ「さわやか保証」等。

具体条件は年式・車種・販売会社により異なるため各公式ページ要確認。

– 第三者保証の典型条件
大手保証会社(例 カーセンサー保証、Goo保証等)の約款では、事前承認、上限金額設定、消耗品除外、定期メンテ要件が一般的。

プラン差が大きいので必ず最新約款を確認。

最後に
– まず「保証継承の可否」を確認し、不可なら「CPO保証」と「第三者プレミアム」を横並び比較。

約款の“除外・上限・手続・メンテ条件”を赤線チェックし、見積に明記してもらう。

購入後は記録を残し、異常は即連絡。

これが安心して購入・所有するための最短ルートです。

【要約】
販売店保証は3〜12カ月で消耗品・内外装は対象外、動力系・電装中心。メーカーCPOは基準整備済みで1〜2年、延長可、全国ディーラーで対応。保証継承は新車保証を点検後に引継ぎ、費用軽微で高コスパ。延長保証は期間・上限・免責を選べ、対象部位や工賃範囲はプランで異なる。

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