不動車・廃車の「買取相場」は何で決まり、走行可の中古車と何が違うのか?
不動車・廃車の買取相場は、端的に言えば「素材としての価値」と「部品としての価値」を合計し、そこから「回収・処理コストとリスク」を引いたものです。
走行可能な中古車の相場が「車としての利用価値(再販価値)」を軸に決まるのに対し、不動車・廃車は「解体・再資源化・部品取り」を前提とするため、評価軸が根本的に異なります。
以下、相場の決まり方と走行可の中古車との違い、加えて根拠や背景を詳しく説明します。
不動車・廃車の買取相場を決める主な要素
– 車両重量と鉄スクラップ相場
鉄は車両の最大構成材で、重量×鉄スクラップ単価(おおむね20〜60円/kgで変動)がおおよその最低ラインを形成します。
コンパクトカー(1,100〜1,300kg)なら鉄だけで2〜7万円ほどのレンジが発生し得ます。
相場は電炉メーカーの買入価格や地域ヤードの指標(例 H2スクラップ)に左右され、国際市況や為替、国内需要で月単位で上下します。
– 非鉄金属・合金の価値
アルミ(ホイール、エンジン、トランスミッションケース)、銅(ハーネス、ラジエーター配管)、ステンレスなど。
アルミホイールは1本あたり数千円の素材価値が載ることが多く、アルミ比率が高い車種や大型車は上振れ要因になります。
銅・アルミ相場はLME(ロンドン金属取引所)価格の影響を受けやすい。
– 触媒(キャタライザー)の貴金属価値
触媒に含まれるプラチナ・パラジウム・ロジウムの回収価値が相場に直結します。
車種・排気量・年式で触媒の品位が大きく異なり、トヨタ系や大型排気量車では、単体で数万円〜十数万円規模の上乗せになるケースも。
これらの貴金属相場は近年大きく変動(特にロジウム・パラジウム)しており、同じ車でも時期で評価が変わります。
– 再利用できる主要部品の需要
エンジン・ミッション乗せ替え需要、外装パネルやライト類、内装ユニット、ECU、発電機・セル、足回り、ハイブリッドバッテリーなど。
人気モデル(例 ハイエース、ランドクルーザー、プリウス、ミニバン系)は国内外で中古部品需要が厚く、解体業者間で競争が生じ、相場を押し上げます。
ディーゼルエンジンや商用車は海外輸出需要が強く、故障車でもパーツ価値が残りやすい。
– 車種・グレード・年式の市場性
全損・不動でも、海外部品需要が旺盛な車種、年式が新しく安全装備やLEDライト等の高価部品を多く積む車は評価が上がりやすい。
一方で販売台数が少なく部品流通が細い車は需要が限定的で伸びにくい。
– 状態(事故・水没・火災・欠品)の影響
大破・フレーム歪み・水没・火災・長期放置による腐食・欠品(触媒抜き、アルミ欠品、ECU欠品等)は部品回収可能性を下げ、素材価値に近づきます。
特に海水浸水は電装・鉄部品の再利用率を大幅に落とすため、ほぼスクラップ評価になりがち。
– ロジスティクスと手続きコスト
牽引・レッカー費用(距離・難易度で1〜3万円程度が目安)、積載車の回送、積み込み難易度(駆動輪固着、ステアロック、キー紛失)など。
保管場所の出入り条件(地下・狭小・傾斜)もコストに反映。
解体・破砕処理コスト、在庫保管コスト、相場下落リスクも差し引かれる。
– 書類・制度面
所有権留保の解除可否、抹消登録の難易度、キー・車検証の有無などが取引コストに影響。
日本では自動車リサイクル法に基づきリサイクル料金が預託されており、解体事業者はエアバッグ類の適正処理・ASR処理等の費用精算を行います。
預託済み車両で手続きが円滑なら、業者側の実質コストが下がり買取価格に反映されることがあります。
不動車・廃車の価格の考え方(簡易式)
おおまかな内訳は次の通りです。
– 買取価格 ≒ 素材価値(鉄+非鉄+触媒)+ 中古部品価値 − 物流・処理コスト − 手続き・在庫リスク
参考イメージ(例)
– 例A 1,200kg・ガソリン小型車・アルミホイール有・触媒普通・故障軽度・回収距離短い
鉄 1,200kg × 40円 = 48,000円
非鉄・アルミ 10,000〜20,000円
触媒 10,000〜40,000円
部品 10,000〜30,000円(ライト・電装等)
小計 78,000〜138,000円
− レッカー・事務・解体 30,000〜50,000円
→ 28,000〜108,000円程度のレンジになり得る
– 例B 水没・欠品多数・遠方
素材価値のみ(触媒抜き等) 20,000〜50,000円
− 物流・処理 30,000〜50,000円
→ 0〜数万円、場合により持ち込みでなければ買取不可(引取費用相殺)も
これはあくまで考え方の一例で、実勢は金属相場・車種・地域で大きく変わります。
走行可の中古車との本質的な違い
– 評価軸の違い
走行可中古車は「最終ユーザーへの再販価格(小売想定)−整備・再商品化コスト−販売経費」を起点に、業者が利幅を見込んで仕入れます。
指標はオートオークション成約相場(USS、TAA、JUなど)の直近データ、車両評価点(グレード評価、修復歴有無)、走行距離、装備、カラー、車検残、メンテ履歴など。
不動車・廃車は「素材+部品」価値がベースで、走行性能や快適装備の多くは直接的な評価に乗りません。
走行距離も部品寿命の参考程度で、外装・内装の状態が部品価に効く一方、エンジンが回らなくても素材価値は残ります。
– 価格の安定性
走行可中古車は需給・季節性(2〜3月の繁忙期など)、為替や輸出需要に左右されるものの、モデル別の相場レンジが比較的明確に存在。
対して不動車・廃車は金属・貴金属相場の影響が強く、同一車両でも月単位で数千〜数万円の変動が起きやすい。
– リスクの扱い
走行可は第三者機関の検査(評価点・内外装減点)や試走ができ、リスクが見積もりやすい。
現状不動は未確認の欠損・腐食・水没履歴・キー無しなど不確定要素が多く、業者は安全側に価格を見ます。
– 付帯金・還付の扱い
中古車は車両価格に車検や整備コストが上乗せされる一方、廃車は抹消に伴う自動車税種別割や自賠責・重量税の未経過還付が発生する場合があり、これを「買取価格」と合算して提示する業者もあります。
ただし、これら還付は本来オーナー側の返金であり、車両価値とは別概念。
見積もり比較時は内訳の透明性が重要です。
車種別・状態別の典型的な傾向
– 軽自動車
車重が軽く素材価値は低め。
一方で国内流通量が多く、部品需要やアルミホイールの有無で差が出ます。
触媒価値は車種・年式次第。
– ハイブリッド・EV
HVは触媒やインバータ、モーター、HVバッテリーのコア価値が評価に寄与。
EVは触媒がないため素材価値中心だが、駆動用バッテリーの二次利用・セル回収の評価が個別に付きうる(ただし輸送・取り外しコストと安全要件で増減)。
– 商用車・ディーゼル
海外パーツ需要が強く、エンジン・駆動系のコア価値が高い傾向。
総重量が重いため素材価値の底も厚い。
– 事故・水没・火災
水没・火災は部品価値がほぼ消失し、素材価値に収れん。
事故は外装がだめでも機関・内装が生きていれば一定の部品価が残る。
海水は特に厳しく、内陸水没より評価が下がりやすい。
実務上のポイント(売り手視点)
– 事前情報の整理
走行不能の理由(エンジン不動/バッテリー死亡/AT故障/事故)、キーの有無、欠品、車検証、所有権、保管場所条件、走行距離、改造の有無(純正戻し可否)などを正確に伝えると査定のブレが減ります。
– 写真・動画
外装四隅、下回り、室内、メーター、エンジンルーム、触媒・ホイールの有無の写真で、部品価の判断がしやすくなり、上振れを引き出しやすい。
– 複数見積り
解体・輸出・金属・現状販売、どの収益モデルを得意とするかで業者の評価が変わります。
地域差もあるため、2〜3社の同条件見積り比較が有効。
– 時期選び
金属相場が高い時期、繁忙期の需給、為替(輸出強含み)などで数万円単位の差になることがあります。
– 付帯還付の確認
自動車税種別割、自賠責、重量税の未経過還付の扱いを見積りで明確化(「車両買取価格」と「還付分」を分けて提示してもらう)するのが比較のコツ。
根拠・背景情報
– 制度・仕組み面
日本では自動車リサイクル法(2005年施行)により、エアバッグ・フロン・ASR等の適正処理が義務化。
新車購入時に預託したリサイクル料金は指定業者が処理費用として受け取り、これが廃車処理のコスト構造に影響します。
結果として「素材価値+部品価−処理費用」という算段が一般化。
– 市況面
鉄スクラップは電炉メーカーの買入価格や国内市況指標、輸出(東南アジア向け)、為替で日々変動。
非鉄はLME価格の影響が大きい。
触媒はプラチナ・パラジウム・ロジウムの国際相場に連動し、2020年代に相場が大きく動いたため、触媒価値が買取価格の差異を生みやすくなっています。
– 実務・相場形成
部品需要は国内の修理・整備市場に加え、アジア・中東・アフリカなど右ハンドル圏を含む海外輸出需要に依存。
モデルごとの「壊れやすい部位」「よく出る交換部品」は業者間で経験則化され、その回転率が買取評価に直結します。
逆に需要が薄い部品は在庫コストが重く、評価が伸びません。
– 走行可中古車の相場根拠
中古車の仕入れ値はオートオークションの成約価格データと評価票(修復歴、評価点、内外装減点、機関状態)を基に、再商品化コスト(整備・板金・美装・保証)と販売経費(在庫金利、広告、店舗費)を差し引いて決定。
公的な小売価格の内訳は自動車公正取引協議会や査定協会等のガイドラインに近い考え方で説明されており、流通全体で合理的な価格付けが浸透しています。
よくある誤解の整理
– 「不動=0円」は誤り
素材価値と部品価があるため、相場が極端に安い場合でも0円とは限りません。
欠品・遠方回収・危険作業などコストが勝る場合に0円〜持ち込み限定になることがある、というのが正確です。
– 「ネットの相場表は絶対」ではない
多くは最高値事例や一時点の市況を示すに過ぎず、金属市況・触媒価格・地域で容易に変動します。
現物状態と回収条件を前提に、その時点の市況で再計算されるのが実務です。
– 「走行距離が少ないから高い」は不動車では限定的
走行距離は部品残寿命の参考にはなるものの、不動車の主評価軸は素材と部品需要。
距離が直接の価格ドライバーになるのは走行可中古車の文脈です。
まとめ
– 不動車・廃車の買取相場は、鉄・非鉄・触媒といった素材価値、再利用部品の需要、車種・年式の市場性に、回収・処理コストと法的手続きの難易度を差し引いて決まります。
金属・貴金属市況と輸出部品需要が強いマクロ要因です。
– 走行可中古車の相場は、オートオークションの成約データに基づく「車としての再販価値」が基軸で、走行距離・修復歴・装備・色・季節性などが細かく効きます。
– 同じ車でも、市況(鉄・非鉄・触媒)、部品需要、回収条件の違いで数万円単位の差が出ます。
比較時は、車両買取額と各種還付金の内訳、引取費用、書類代行料の透明性を必ず確認し、複数社見積りを取るのが最善です。
以上が、不動車・廃車の買取相場の決まり方と、走行可中古車との違い、ならびにその根拠となる制度・市況・流通実務の概要です。
相場を把握するにはどんな情報(年式・走行距離・故障内容・書類)を揃えればよいのか?
不動車・廃車の買取相場は、一般的な中古車査定と構造が違います。
大まかには「中古車として再販できる可能性」「部品取りとしての需要」「資源(鉄・非鉄金属・触媒)の価値」「引取・解体にかかるコスト」「税・保険の還付」の合算・差引で決まります。
相場を正しく把握し比較するには、以下の情報を揃え、同条件で複数社に提示することが不可欠です。
各項目がなぜ価格に効くのか(根拠)も併せて解説します。
1) 車両の基本情報(車検証ベース)
– 車名/型式/グレード/年式(初度登録年月)
根拠 中古部品の互換性と需要は型式・年式依存です。
同一型式が流通量の多い車種ほどパーツ需要が安定し、解体業者は高く買えます。
また年式で触媒(キャタライザー)の世代が変わり、含有貴金属量(パラジウム・プラチナ・ロジウム)が異なるため資源価値も変動します。
– 排気量・燃料(ガソリン/ディーゼル/ハイブリッド/EV)・駆動(2WD/4WD)・ミッション(AT/CVT/MT)
根拠 駆動・ミッションは部品取り価値に直結。
ハイブリッドやEVは高電圧バッテリーやインバーターの再利用価値・安全な取り扱いコストが査定に反映されます。
ディーゼルはDPF等の資源価値が別要素。
– 走行距離
根拠 エンジン・ミッション・サスペンション等の中古部品としての寿命指標。
低走行ユニットは高値で流通しやすい一方、超過走行は資源価値中心の評価になりがちです。
– ボディ形状(ハッチバック/セダン/SUV/ミニバン/軽/商用バン等)、ドア数、外装色
根拠 需要の高いボディタイプや流通の多い色(黒・白・パール)は外装パネルやライト類の売れ行きが良く、加点要素。
– グレード・装備(純正ナビ、LED/キセノンライト、本革、サンルーフ、先進安全装備)
根拠 高グレード専用パーツは単価が高く、部品取り価値が上がります。
– 車検残
根拠 自賠責・重量税の還付や、自走可能な場合の再販余地に影響。
還付は買取価格に含めるか別返金かで比較条件が変わる重要ポイントです。
– 寒冷地仕様・特別仕様の有無
根拠 寒冷地仕様はヒーターや錆対策部品が異なり、地域によって需要差あり。
ただし塩害で下回り腐食が進んでいる場合は減点。
2) 故障・損傷の実態(自走可否の判断材料)
– 自走可否(エンジン始動の可否、走る・止まる・曲がるが可能か)
根拠 自走不可は積載・ウインチ・クレーン費用が嵩み、引取コストが上昇。
再販可能性も大きく下がります。
– 故障部位と内容(エンジン焼き付き、オーバーヒート、オイル/水漏れ、ミッション滑り、電装不良、ハイブリッドバッテリー劣化、EVの高電圧系障害)
根拠 エンジン・ミッション等の高額ユニットが再利用不能だと部品価値が目減りします。
HV/EVは高電圧の安全措置・資格者作業が必要で解体コストが増え、症状によっては大幅減額。
– 事故・修復歴の有無、損傷範囲(フレーム曲がり、ラジエータコアサポート潰れ、足回り損傷、エアバッグ展開、ガラス・ライト割れ)
根拠 フレーム損傷は再販不可に直結、エアバッグ展開は関連部品の価値が消失。
逆にドア・ライト・内装など無傷の点数が多いほど部品取り収益が上がり、査定も上がります。
– 水没・冠水・塩害・火災歴
根拠 電装系壊滅の可能性と腐食進行リスクで部品価値が大幅低下。
水没は減額幅が大きい代表例です。
– 下回りの錆・腐食
根拠 サスペンション・サブフレーム・ブレーキの中古価値低下、解体作業難度上昇。
– 欠品の有無(触媒、ECU、バッテリー、ホイール、シート、エンブレム等)
根拠 触媒は買取額の柱で、欠品は顕著な減額要因。
アルミホイール・シート等も単体価値が高いです。
– 鍵・スマートキーの有無、イモビライザー
根拠 鍵無しはステア・シフトロック解除や積載作業が難しく追加費用が発生。
イモビ有りは特に影響。
– メーター交換歴・改造の有無(マフラー、車高調、ECU書き換え等)
根拠 走行距離の信頼性低下は再販価値を下げます。
改造パーツは車両としては減点だが、社外品のブランドによっては部品単体で加点。
3) 書類・権利関係(抹消・還付・輸出に必須)
– 車検証(現住所・氏名一致、所有者名義、使用者名義、所有権留保の有無)
根拠 所有権留保(ローン会社名義など)があると、解除手続きが必要で即日抹消できません。
名義・住所相違は追加書類が必要。
– 自賠責保険証明書、リサイクル券(預託証明)
根拠 自賠責は解約返戻金の算定に必要。
リサイクル料金未預託だと引取側が負担し、その分減額されます。
自動車リサイクル法に基づき、解体・再資源化の手続きで必須。
– 印鑑証明書(普通車)、譲渡証明書・委任状、ナンバープレート有無、納税証明(自動車税種別割)
根拠 道路運送車両法・同施行規則に基づく抹消登録に必要。
普通車は月割の自動車税還付があり、抹消手続きの適正が価格に影響。
軽自動車は原則自動車税の還付がない点も要比較。
– 住民票(氏名変更・住所変更がある場合)、所有権解除書類(残債完済証明等)
根拠 書類不備は引取当日の持ち帰り不可やキャンセル料の原因になります。
4) 引取条件・場所情報(コスト差が大きい)
– 保管場所の住所・地形(離島・山間部・雪国)、搬出経路の幅・段差・高さ制限、地面状況(砂利・傾斜)、周辺電線や屋根の障害物
根拠 積載車が入れない、クレーン必須等はコスト増。
地域・距離も輸送費に直結。
– ブレーキ固着・タイヤパンクの有無、ギアがNに入るか
根拠 手押しが可能か、ウインチ負荷、特殊車両の要否が変わります。
– 立会い可否・日程制約
根拠 調整費用・再訪リスクが業者側コストとして織り込まれます。
5) 市況・需要(外部環境)
– 鉄スクラップ・非鉄相場、貴金属相場(特に触媒のパラジウム・プラチナ・ロジウム)
根拠 解体業者は鉄・アルミ・銅・触媒を売却して収益化するため、電炉メーカーの建値や国際金属市況の変動が即価格に反映。
触媒価値は車種・年式で大差が出ます。
– 為替(円安/円高)・海外需要(輸出先の規制・人気)
根拠 輸出は円安で強く、特にトヨタのSUV・ピックアップ、商用バン、ディーゼルが海外で高需要。
輸出可能な年式・排ガス規制の適合も影響します。
– 季節要因・需給
根拠 3〜4月は名義変更・廃車が集中し現場が逼迫。
災害後は部品需要が一時的に上がることもあります。
相場の組み立てイメージ
– 再販可能車(軽微な不調・小損傷)の場合
おおむね「再販見込み額 − 修理費 − 商品化費 − 物流費 + 還付金相当」を基準に提示。
必要情報はグレード・走行距離・損傷程度の正確さが肝。
– 解体・部品取り前提の場合
「鉄重量×鉄相場単価 + アルミ/銅等の非鉄価値 + 触媒価値 + 売れ筋部品の見込み売上 − 引取費 − 解体作業費 − 在庫リスク + 還付金相当」で構成。
ここで効くのが触媒の有無・種類、アルミホイールの有無、人気部品の残存です。
– 還付金の扱い
普通車は自動車税(種別割)が月割で還付。
自賠責・重量税は車検残があれば解体・抹消手続きと併せて還付相当が戻ります。
買取価格に「込み」で提示する業者もいれば「別途返金」とする業者もあるため、比較時は条件をそろえる必要があります。
軽自動車は自動車税還付が原則ない点に注意。
見積り時に提出したい写真・情報(精度アップの実務)
– 車検証の全体(個人情報は一部マスキング可)、型式指定番号/類別区分番号
– 走行距離が見えるメーター写真
– 外装4隅+側面全景、損傷部のアップ、ガラス・ライトの状態
– エンジンルーム全景、オイルキャップ内・冷却水リザーバーの状態(オーバーヒート痕の参考)
– 下回り(錆・オイル漏れ・マフラー・触媒周辺の現物有無)
– 室内(エアバッグ展開有無、シート・内装の破損/汚れ)
– タイヤ溝とホイールの種類(鉄/アルミ)
– 鍵本数・スマートキー有無
– 始動動画(可能なら異音や白煙/黒煙の有無)
これらは口頭より客観性が高く、減額トラブル防止に有効です。
相場比較の進め方(タイプ別に当てる)
– 見積り先を分散
事故車・不動車専門、解体業者(ヤード)、輸出業者(海外バイヤー)、触媒専門、アルミホイール買取、地元レッカー会社など、強みが違います。
同じ車でも提示額が大きく変わるため、必ず複数タイプへ。
– 条件を統一して依頼
引取費込み/別、レッカー距離の上限、抹消手続代行の有無・費用、還付金の取り扱い(込み/別)、減額条件(現地での新たな理由による減額の可否)を明文化。
口頭のみは避け、メールや書面で残す。
– 交渉の着眼点
触媒を別査定にして明細を出してもらう、アルミホイールや社外パーツは別途加点可否、持ち込みでの上乗せ、部品欠品の補充(外した純正部品の同梱)等を相談。
– 契約後の確認
引取証明、抹消登録完了の証(登録事項等証明書/返納済通知書)の写し送付時期、自賠責・税の還付の扱い、個人情報のマスキング・車載ナビのデータ初期化など。
価格に影響する落とし穴と回避策
– 所有権留保の解除漏れ
ローン会社名義は解除書類が必要。
事前に完済・解除手続を確認。
– 書類不備による延期・キャンセル料
印鑑証明の有効期限(発行後3か月目安)や住所変更の住民票添付を準備。
– 触媒・バッテリーの盗難・欠品
現物が無いと大幅減額。
保管場所の防犯に注意。
– 現地減額
依頼時の情報不足や写真未提出は減額口実になりがち。
事前情報の充実で防止。
– レッカー費の想定外
進入不可、クレーン必須、高所・地下、降雪などは別料金。
搬出条件を正確に伝える。
根拠(制度・業界実務の背景)
– 自動車リサイクル法により、使用済自動車は適正処理(エアバッグ類・フロン回収、シュレッダーダスト管理)が義務化。
解体・資源化工程がコスト・収益の基盤となり、鉄・非鉄・触媒の売却が価格原資になります。
– 道路運送車両法・同施行規則に基づく抹消登録で、普通車は印鑑証明や譲渡書が必要。
抹消に連動して重量税の還付制度があり(解体届出と同時申請)、自賠責も解約返戻が可能。
自動車税(種別割)は月割還付(普通車)。
これらは最終の受取額に影響するため、比較時は「還付金込みか否か」を統一して評価します。
– 業者の収益構造は「部品販売(需要・互換性・走行距離が鍵)」「資源販売(鉄スクラップ建値、LME等の金属市況、触媒の貴金属相場)」「物流・作業コスト(引取距離、積載難易度、人件費)」の三本柱。
よって、車両情報・故障内容・引取条件・市況がそのまま買取価格に反映されます。
– 輸出は為替と各国の排ガス・年式規制に影響され、右ハンドル圏やアフリカ・中東でのSUV/商用車需要が強い局面では、不動車でも部品取り・輸出部材として高値がつく場合があります。
査定アップの実用的コツ
– 簡易清掃と欠品補充(外した純正マフラーやホイールの同梱)
– 可能ならバッテリー充電・空気圧調整で「自走/転がし可」にする
– 持込可能なら持込査定(引取費相当の上乗せを期待)
– 整備記録簿や取扱説明書、スペアキーの提示
– 写真・動画で状態を正確に共有し、現地減額の余地を減らす
まとめ
相場把握に必要な情報は、(1)車検証ベースの基本スペック、(2)故障・損傷の実態と自走可否、(3)書類と権利関係、(4)引取条件、(5)市況の五領域です。
これらを揃え、還付金や引取費を含む条件を統一して複数社で比較すれば、相場感が明瞭になり、提示額の妥当性も検証できます。
背景には、自動車リサイクル法や抹消・還付の制度、そして業者の収益源(部品・資源・物流)があり、各情報が価格に効く理由は明確です。
情報精度を上げることこそが、相場の「ブレ」を小さくし、結果的に高値売却とトラブル回避につながります。
解体業者・輸出業者・中古車店など業者の違いは何で、どう比較すればよいのか?
不動車・廃車の買取相場は、「どの業者に売るか」で大きく変わります。
なぜなら、業者ごとに収益源・コスト構造・法的な義務・評価基準が異なるからです。
ここでは、解体業者・輸出業者・中古車店(国内再販)の違いを、比較の観点と根拠を交えて詳しく解説します。
最後に、見積もりを取る際の実務的な手順や注意点、典型的なケース別の売却先の選び方もまとめます。
1) 解体業者(自動車リサイクル法に基づく引取・解体)
– ビジネスモデル
– 主な収益源は以下の合算です。
– 鉄スクラップ(車体重量×鉄スクラップ単価)
– 非鉄金属(アルミホイール、ラジエーターの銅・アルミ、ハーネス銅など)
– 触媒(排ガス浄化触媒の貴金属価値。
車種や品番で大きく変動)
– 中古部品(ドア、ライト、エンジン補器、コンプレッサー等)の国内外販売
– 主なコストは、引取・レッカー費、フロン回収・エアバッグ処理等の前処理費、ASR(自動車シュレッダーダスト)処理費、事務手続き(抹消手続代行)、ヤード運営費。
– 法的根拠
– 自動車リサイクル法に基づき、登録引取業者・解体業者・フロン回収業者等の許可・登録が必要。
適正処理とトレーサビリティ(引取証明、解体報告)が義務化。
– 古物営業法に基づき、車両・部品の取引には古物商許可が必要。
– 評価の特徴
– 重量が重い車、非鉄金属が多い車(アルミ部品・アルミホイール付)、触媒価値が高い車は、相対的に高評価。
– 逆に、著しい腐食(水没や凍結防止剤による重度サビ)や触媒欠品は減額要因。
– エンジンがかからない・損傷大でも、資源価値が基礎になるため値付け自体は可能。
– メリット・向く車
– 法令順守で抹消が確実・手続きが速い。
完全不動、重度事故、水没などでも対応可。
– 低年式・走行多・人気薄車種・修理費が嵩む車は解体が有利なことが多い。
– 相場感の根拠
– ベースは鉄スクラップ市況(国内電炉相場に連動し週次で変動)。
非鉄・触媒は国際相場や為替の影響。
例えば普通車(車重1.3〜1.5t)で、鉄スクラップ単価が3.5万円/t前後なら鉄だけで概ね4.5〜5万円の粗価値。
ここに触媒(数千円〜数万円以上)、アルミホイール(1〜2万円/4本)等が上乗せ。
一方で引取・処理・事務の実費が差し引かれるため、提示額は数千円〜数万円台に収れんしやすい。
2) 輸出業者(完成車・部品どり輸出)
– ビジネスモデル
– 海外の需要が強い車種や仕様(ディーゼル、4WD、商用バン・トラック、SUVなど)を日本で仕入れ、修理・整備の上で輸出し、現地販売で利益を得る。
現地の中古部品需要向けに部品どりで輸出するケースもあり。
– 収益は現地販売価格−(仕入れ+整備+国内外物流+通関・関税+為替コスト)。
為替(円安)は概ね追い風。
– 法的根拠
– 古物営業法(仕入)、道路運送車両法(輸出抹消仮登録等の手続)、輸出関連法令・各国の輸入規制。
日本からの特定国向け輸出には経済制裁・輸出管理の影響を受ける場合があるため、最新の規制順守が必須。
– 評価の特徴
– 海外で人気・需要の高い車は、国内再販価値を超える提示が出ることがある(例 ハイエース、ランドクルーザー系、キャラバン、ライトトラック、ピックアップ、ディーゼル4WD、商用バン、耐久性で評価される一部のトヨタ/日産/三菱車など)。
– 不動でも「修理して現地で回る」「部品取りとして価値がある」なら高値が出る可能性。
逆に人気薄セダン、重度水没・重腐食は敬遠。
– メリット・向く車
– 上記の輸出銘柄、右ハンドル需要国向けに合致するモデル、ディーゼルやMT車、2〜15年程度で状態がまだ活かせる個体。
– 相場感の根拠
– オークション落札データ(国内AAの輸出筋落札)、現地小売相場、運賃・海上コンテナ/船積スペース、為替。
円安局面では仕入れ余力が増し、国内相場より強い提示が出やすい。
3) 中古車店(国内再販・オークション転売)
– ビジネスモデル
– 修理して店頭販売、もしくは業者オークション(USS、CAA、TAA等)で再流通。
収益は小売(or落札)価格−(仕入+整備+商品化費+オークション/輸送費+在庫コスト)。
– 法的根拠
– 古物営業法、道路運送車両法(名義変更・抹消)、景品表示法等(表示・広告)。
– 評価の特徴
– 不動・事故でも、軽度修理で商品化できる見込みなら高い。
逆に重故障や高額部品(AT/ハイブリッドバッテリー)交換が想定されると、大きく減額。
– 年式が新しい、走行が比較的少ない、人気グレード・カラー・装備はプラス。
– メリット・向く車
– 比較的年式が新しく、修理費が読みやすい軽度の不具合車。
修復歴軽微で室内・骨格のダメージが小さい車。
4) 比較の観点(同じ条件で3〜5社の相見積もりが基本)
– 先に用意・伝達すべき情報(査定の精度を上げる)
– 走行可否(自走/始動のみ/完全不動)、重大故障の有無(AT/エンジン/ハイブリッドバッテリー等)
– 年式、走行距離、グレード、駆動(2WD/4WD)、燃料(ガソリン/ディーゼル/ハイブリッド/EV)
– 事故・水没歴、エアバッグ展開歴、骨格損傷の有無
– 触媒の有無、アルミホイール有無、社外パーツ
– 書類の有無(車検証、リサイクル券、鍵、所有権留保の有無、ローン残債)
– 引取場所と条件(地上何階、車庫からの移動可否、タイヤロック、ハンドル切れ角、車輪固着有無)
– 写真(四隅、内装、メーター、エンジンルーム、損傷部位)、あれば故障診断コード
– 見積もりで必ず確認すべき内訳
– 買取金額の根拠(重量いくら×単価、触媒評価、部品評価)
– 引取費用、レッカー追加費、出張費、抹消代行費、書類不備の追加費、季節加算の有無
– 減額条件(現車確認での減額ルール、キャンセル料)
– 税金・保険・リサイクル預託金の扱い(誰が受け取り、いつ、いくら)
– 抹消(または輸出抹消)完了の期日と、完了書類の提供方法
– タイミングと市況
– 鉄スクラップ・非鉄相場で月単位に上下。
為替(円/米ドル)が輸出筋の買取余力に影響。
急いでいなければ、2〜3週観察して高い週に売るのも手。
5) 税金・保険・リサイクル預託金の実務
– 自動車税(種別割)
– 登録車は、永久抹消や一時抹消で未経過分の還付がある(自治体へ申請)。
軽自動車は原則還付なし(例外は自治体制度による)。
– 自動車重量税
– 解体返納で車検残の未経過相当額が還付対象になる場合あり(運輸支局手続)。
条件・必要書類は最新制度を要確認。
– 自賠責保険
– 未経過分は保険会社で解約返戻金の手続が可能。
– リサイクル料金
– 既に預託済み。
廃車(解体)の場合は処理費に充当され返金されない。
輸出抹消の場合は預託金還付の制度があり、預託者名義へ還付され得る(委任で業者が受け取ることもあるため、事前に取り決め必須)。
6) 安全・法令面でのチェックポイント
– 相手の適格性
– 解体なら「引取業者登録番号」「解体業許可」「フロン回収業者番号」などの掲示確認。
輸出・中古車店なら古物商許可番号。
業者団体(JU等)加入や事務所の実在も確認。
– 書類と名義
– 譲渡証明書・委任状・印鑑証明(登録車)など、必要書類の案内が明確か。
所有権留保(ローン会社名義)の場合は解除段取りを説明できるか。
– 名義を残したまま車を引き取る業者は避ける。
抹消(または名義変更)完了の写し(登録事項等証明書、抹消登録証明書)の提示期日を契約書に明記。
– 典型的なリスク
– 「高価買取」を謳い、引取後に難癖で大幅減額、キャンセル料請求。
– 触媒抜き取り後に査定や、追加費用の後出し。
– 反社会勢力・違法輸出に関与する相手。
許可証や所在地、振込名義で疑義があれば取引しない。
7) ケース別の売却先の目安
– 低年式セダン/ハッチバック、AT故障で不動、車検切れ
– 解体業者が最有力。
重量と触媒・アルミの価値で勝負。
相見積りで1〜2万円以上差が出ることも。
– ランドクルーザー/ハイエース/商用バン/小型トラック、ディーゼル、4WD、不動
– 輸出業者が強い可能性大。
国内解体より数万円〜10万円以上上振れる例も。
– 5年以内の人気車で軽度損傷(ラジエーター/足回り程度)、始動可
– 中古車店(事故現状専門含む)が高値になりやすい。
オークション相場を根拠に明快な提示が出る。
– ハイブリッドでHVバッテリー寿命、他状態良好
– 中古車店(HV専門)または輸出。
リビルト電池の流通があるモデル(プリウス等)は国内再販が通りやすい。
– EV(リーフ等)の不動・電池劣化
– 電池の取り扱い体制がある解体業者へ。
輸出もモデル・地域次第だが条件が厳しめ。
8) 簡易シミュレーション(例)
– 1.4tクラスのガソリンセダン、不動、都心から30km、触媒あり・アルミホイールなし
– 鉄スクラップ粗価値 1.4t×3.5万円=4.9万円
– 触媒評価 1.5〜2.5万円(品番次第)
– 引取費 1.0〜1.5万円、抹消代行0.5万円、前処理費等を差引
– 解体業者の提示は概ね2.5〜4.0万円帯に落ち着く可能性。
中古店は修理費が見合わず0〜数千円、輸出は人気薄なら0〜2万円程度に留まることも。
– 市況や品番、距離で大きく振れるため、相見積もりが不可欠。
9) 見積もり依頼テンプレート(要点)
– 車名/型式/年式/走行距離/燃料/駆動/グレード
– 状態(始動可否、自走可否、重大故障や水没歴、損傷部位)
– 触媒・アルミホイールの有無、社外パーツ
– 位置情報(市区町村、保管状況、積載車進入可否)
– 書類(車検証、リサイクル券、鍵、所有権留保の有無)
– 希望 買取金額内訳、引取費、抹消時期、減額条件の明示、支払・抹消完了書類の提出期日
10) 根拠のまとめ
– 法規面 自動車リサイクル法(解体・フロン回収・トレーサビリティ)、道路運送車両法(登録・抹消・輸出抹消仮登録)、古物営業法(中古車・部品取引)、自動車重量税還付制度、各種税保険の返戻制度。
これらは業者の業務フロー・必要許認可・費用構造を決定づけ、結果として価格と手続きの差に直結します。
– 市況面 鉄スクラップ・非鉄金属・触媒(貴金属)相場、為替、国内オートオークション相場と現地海外相場が、各業者の「払える上限」を規定します。
特に輸出は為替と仕向け国の需要・規制、解体は鉄・非鉄・ASR処理コストの影響が大きい。
– 実務面 引取距離・レッカー難易度、書類整備の手間、所有権留保や相続案件などの事務コストは、最終提示額に反映されます。
明細の有無や減額条件の透明性は、健全な業者かを見分ける根拠になります。
結論として、同じ不動車でも「資源価値で売る(解体)」「海外需要で売る(輸出)」「軽整備で国内再販(中古店)」のどれに当てはまるかで、最適な売却先と相場は大きく変わります。
相見積もりは必須で、同条件の情報を同時期に3〜5社へ提示し、内訳・減額条件・手続きの確実性まで比較してください。
抹消完了の確認を怠らず、税・保険・リサイクル預託金の取り扱いを事前に合意しておくことで、トラブルを防ぎつつ、実質手取りを最大化できます。
レッカー代・手数料・抹消手続きは本当に無料なのか?見落としやすい費用は何か?
結論のポイント
– レッカー代・手数料・抹消手続きが「完全無料」になるのは、一定の条件を満たす場合に限られます。
多くの業者は無料をうたいますが、引取エリア・車両状態・書類の状況・作業条件・時間帯などにより追加費用が発生し得ます。
– 見落としやすい費用は、距離超過のレッカー加算、特殊作業費(クレーン・ウインチ・人員増員)、書類再発行や印鑑証明などの実費、他管轄陸運局の手配料、還付金の取り扱い、保管料・キャンセル料などです。
– 根拠としては、各種の法制度(自動車リサイクル法、道路運送車両法、自動車重量税法、地方税法、自賠責保険の標準約款等)の仕組みと、業者の収益モデル(スクラップ相場・部品再利用・輸出価値)に基づく「無料条件の妥当性」が挙げられます。
なぜ「無料」が可能なのか(ビジネス上の根拠)
– スクラップ価値と部品価値でコスト回収
– 使用済み車は鉄・非鉄金属や触媒(貴金属)、再利用可能部品の価値があります。
スクラップ鉄相場や輸出・部品需要が高い時期は、引取・手続き費用を内部で吸収しても採算が合うため「無料対応」が可能です。
– ただし相場は変動が大きく、鉄相場低迷や触媒・バッテリーの価値低下時は「完全無料」が難しくなることもあります。
– ワンストップでの処理効率
– 自社で引取・解体・書類手続きまで一気通貫で行える業者は、外部委託コストが抑えられ、無料化しやすい傾向にあります。
無料になりやすい典型条件
– 引取エリア内(例 拠点から一定km以内、市区限定)
– 積み込みが容易(鍵あり、タイヤ・車輪あり、ブレーキ固着なし、平地でトラック横付け可能)
– 普通車クラス・標準サイズ(特殊車両でない)
– 抹消に必要な書類が揃っている(所有者一致、住所相違が少ない等)
– 引取と同時に買取(プラス査定)が成立する場合
「無料じゃない」になりやすい条件と具体的費用例
– 距離・エリア
– 無料範囲超過のレッカー距離加算(例 一定距離超過で1kmあたり数百〜千円台)
– 島しょ部・山間部・有料道路・フェリー利用の実費加算
– 車両状態による特殊作業
– 鍵なし・ハンドルロック/シフトロック解除、パーキングブレーキ固着、タイヤなし(台車使用)、地面に沈んだ状態からの引き出し、地下・立体駐車場、狭隘路での小型車両振替、クレーン・ウインチ・人員増員などの作業費(数千〜数万円規模)
– 大型SUV・トラック・キャンピングカー等の割増(積載車選定や許可の必要性)
– 液漏れ・事故車での養生費(吸着材・清掃費)
– 触媒欠品、HV/EVの高電圧バッテリー対応費(絶縁・搬出手順の専門対応)
– 時間帯・スピード
– 時間外・休日・夜間の割増、当日特急対応の費用
– 書類関係の実費・代行費
– 印鑑証明・住民票・戸籍附票、法人の登記事項証明書などの役所手数料(1通数百〜数百円台)
– 車検証やリサイクル券の再発行費、郵送・レターパック代
– 住所・氏名変更が複数回ある場合のつながり書類取得費
– 所有権留保(ローン・ディーラー名義)の解除手続き費用または残債清算費
– 登録管轄が遠方の「他陸運局」への手続き手配料
– 現地事情
– 私有地やコインパーキングからの搬出で管理者立会い費用・未払い駐車料金の清算
– 集合住宅での管理組合許可取得や立会い費の実費
– 契約・運用
– 出張査定後のキャンセル料、当日不在による再訪問費、保管料(日数に応じて)
– 代金支払いの振込手数料
手数料・抹消手続きは本当に無料か?
– 一時抹消か解体(永久)抹消かで手続きが異なります。
多くの買取業者は「抹消手続き代行無料」をうたいますが、以下は除外されることが多い実費です。
– オーナー自身が役所から取得する証明書の交付手数料(印鑑証明等)
– 書類の再発行・郵送費
– 他陸運局対応の追加手配料
– 相続・所有権解除など特殊案件の書類整備費
– 抹消完了後は、抹消登録証明書(軽は返納証明書)や解体報告記録が発行されます。
信頼できる業者はこれらの控えを必ず顧客に渡します。
「無料」と言いながら証憑を出さない業者は要注意です。
還付金・預託金の扱いで誤解が多いポイント(法制度に基づく根拠)
– 自動車税(種別割)の月割還付
– 普通車(登録車)は抹消登録すると翌月から年度末までの月割で還付されます。
地方税法に基づき、各都道府県税事務所が運用。
還付は原則名義人に行われます。
– 軽自動車税(種別割)は多くの自治体で年度途中の還付制度がありません(市町村税のため条例運用)。
「軽でも還付金込みです」と言われた場合は根拠と受取人を確認。
– 自動車重量税の未経過分還付
– 解体を伴う永久抹消で車検残期間があると、未経過重量税の還付制度があります(自動車重量税法・国土交通省/財務省の運用)。
申請は解体と連動して行われ、受取は原則オーナー。
業者が「買取価格に含めます」と言う場合、委任の有無と還付額の内訳の明示が必要。
– 自賠責保険の返戻
– 抹消や乗り換えに伴い、残期間分を任意に解約・返戻請求可能(自動車損害賠償保障法に基づく各社約款)。
返戻額は日割/月割から事務手数料等が差し引かれます。
誰が手続きし、誰が受取るかを契約書に明記。
– リサイクル料金(預託金)
– 国内で解体する場合、原則として預託金は解体時の費用に充当され、所有者への返金はありません(自動車リサイクル法のスキーム)。
– 輸出(移動報告)する場合は預託金の還付制度があります。
輸出目的で一時抹消・輸出抹消仮登録を行う取引では、還付の受取者をめぐるトラブルが起きやすいので事前合意が必須。
レッカー・引取の「無料」に潜む条件
– 距離制限や市内限定などのエリア条件
– 上記特殊作業が不要であること(鍵あり、タイヤあり、平地、搬出経路確保)
– 営業時間内の対応
– 引取当日の車両状態が申告どおりであること(現地での大幅な減額や追加費用の口実になりやすい)
– 他人名義・所有権留保なし・書類不備なし
– 取引キャンセルがないこと(当日キャンセルは費用請求の対象になりやすい)
信用できる「無料」の見分け方(実務チェックリスト)
– 無料の範囲を明文化してくれるか(レッカー距離、時間帯、対応エリア、特殊作業の定義)
– 追加費用の発生条件と単価が事前に提示されているか(km単価、クレーン費、人員増員費等)
– 還付金(自動車税・重量税・自賠責・リサイクル預託金)の受取人、手続き担当、還付見込み額の算定根拠が書面で明示されているか
– 抹消完了後に交付される証憑(抹消登録証明書・解体報告記録)の提供を約束しているか
– 見積書に「追加費用なし保証」や「これ以上費用がかかる場合は作業中止・要再承認」といった文言があるか
– 会社情報(古物商許可・解体業許可・産業廃棄物収集運搬許可など)の表示と、利用規約/特商法表記が整っているか
– 出張査定・引取のキャンセルポリシーが明記されているか
よくある見落とし費用の具体例
– 印鑑証明・住民票・戸籍附票などの取得費(各数百円)、法人の登記事項証明書(数百円〜)
– 車検証・リサイクル券紛失時の再発行費と郵送費
– 所有権解除(信販・ディーラー名義)に伴う残債清算・書類取得費
– 他陸運局(ナンバー地が遠方)の抹消代行料やナンバープレート返納の郵送・運搬費
– 現地管理者の立会い費/駐車場未払い金、レッカー作業に伴う施設利用料
– キャンセル料・再訪問料・長期保管料
– 鍵紛失・タイヤなし・ブレーキ固着・車両が動かないことによる特殊積み込み費
– 夜間・休日対応の割増、悪天候や積雪時の特別費用
– HV/EVの高電圧バッテリー・大型車の特別取り扱い費
手続きフローと費用を抑えるコツ
– まずは正確に申告
– 鍵の有無、タイヤ・車輪の状態、ブレーキ固着の有無、駐車場所と搬出経路、ナンバー地、書類の所在を正確に伝える。
現地での「減額」「追加請求」を防げます。
– 書類を先に整える
– 普通車は実印と印鑑証明(3ヶ月以内)、軽は認印・住民票など。
住所・氏名変更が多い場合は戸籍附票で履歴を準備。
所有権留保は解除書類を事前依頼。
相続は専門家への相談も視野に。
– 月末までの解体抹消で還付を最大化
– 普通車の自動車税は抹消の翌月から還付計算。
月末の営業日までに抹消が完了するよう逆算して引取日程を調整。
– 還付金の受取主体を確認
– 重量税・自賠責の返戻は原則オーナー。
業者が相殺する場合は内訳を明記し、見積書・精算書に反映。
– 複数社の条件を横並び比較
– 価格だけでなく、無料範囲、追加費用の単価表、還付金の取り扱い、証憑の提供、引取日程の柔軟性で比較。
– 見積りを「書面/チャット記録」で残す
– 口頭合意はトラブルの元。
距離、条件、無料範囲、追加費用の上限を明文化してもらう。
制度・実務の根拠まとめ(参照先の考え方)
– 道路運送車両法・関連規則
– 抹消登録(一次抹消/解体届出)の手続き、ナンバー返納、抹消登録証明書の交付は同法と省令・通達に基づく運用。
窓口は運輸支局/自動車検査登録事務所、軽は軽自動車検査協会。
– 自動車リサイクル法
– 使用済自動車の引取・解体・リサイクル料金の預託・移動/解体報告の義務。
国内解体時は預託金の返金なし、輸出時は還付制度あり。
自動車リサイクル促進センター(JARC)が実務運用。
– 自動車重量税法
– 解体返納時の未経過重量税還付制度。
国土交通省・財務省の案内に基づく申請で、オーナーに還付。
– 地方税法・都道府県条例
– 自動車税(種別割)の月割還付は普通車に適用。
軽自動車税(市町村税)は原則還付なしが一般的(各自治体条例運用)。
– 自賠責保険(自動車損害賠償保障法・約款)
– 抹消や車両入替による保険期間未経過分の返戻可。
返戻の算式や必要書類は各損保の標準約款・取扱に明記。
– 実務慣行
– 業者の無料条件や追加費用の典型は、上記法制度でカバーされない「現地作業・物流・書類取得の実費」に起因。
無料が成立するかは、車両の解体価値・部品価値・輸出価値と引取コストの差し引きで決まります。
具体的な比較時の質問テンプレート
– レッカー無料の条件は?
距離上限は?
超過単価はいくら?
– 地下駐車場・狭い場所・鍵なし・タイヤなし・ブレーキ固着でも無料か?
追加費用の単価は?
– 営業時間内外の割増は?
雨天・積雪時の対応は?
– 書類代行は完全無料?
私が負担する実費は何がある?
– 他陸運局の抹消でも無料?
ナンバーの返送費は?
– 自動車税・重量税・自賠責・リサイクル預託金の還付は誰が受け取る?
内訳を見積書に反映してくれるか?
– 抹消完了の証憑はいつ、何で受け取れる?
(抹消登録証明書・解体報告記録)
– 出張査定・引取のキャンセル料は?
保管料は?
– 代金の支払いタイミングはいつ?
当日現金/即日振込可否は?
まとめ
– 「レッカー代・手数料・抹消手続き無料」は、業者の採算が取れる条件下では実現しますが、距離・時間・車両状態・書類事情で簡単に「無料でなくなる」要素が多数あります。
– 法制度上、還付が発生する項目(自動車税・重量税・自賠責)、発生しない項目(国内解体時のリサイクル預託金)があり、誰が受け取るかの取り決めが重要です。
– トラブルを避けるには、無料範囲と追加費用の条件、還付金の帰属、抹消後の証憑提供を「事前に書面で」確認し、車両状態・書類情報を正確に伝えることが肝要です。
この視点で各社の見積りを横並びに比較すれば、「本当に無料か」「どこに費用が潜んでいるか」を見抜きやすくなります。
高く・スムーズに売るにはいつ売るべきで、査定・交渉で押さえるべきポイントは何か?
不動車・廃車を「高く・スムーズに」売るための実務ポイントを、タイミング(いつ売るべきか)と査定・交渉の要点、そしてそれらの根拠までまとめて解説します。
相場は地域・車種・時期で振れますが、考え方の軸とチェックリストを押さえれば、結果は大きく変わります。
いつ売るべきか(タイミングの最適化)
– 基本は「悪化前・費用発生前・節目前」。
不動や事故後は時間が経つほど価値が落ちやすい(腐食・電装劣化・カビ・内装臭、鍵・書類紛失などで引取コスト増)ため、早いほど有利。
– 自動車税と還付の節目
– 普通車は4/1時点の所有者に年度分の自動車税が課税。
4/1前に抹消(永久または一時)すれば翌年度の課税を回避できる。
4/1を過ぎて抹消すると、その年度分は原則発生。
– 普通車は抹消後に月割の自動車税還付(納付済みで未経過月分)を受けられる。
一方、軽自動車税は原則還付なし(自治体・用途で例外的取扱いがある場合は担当課で確認)。
– 重量税は車検期間が残っていれば永久抹消で未経過分の還付申請が可能。
自賠責保険も解約で未経過分が返戻される。
よって「車検が残っているうち」に動くと実入りが増える。
– スクラップ・素材相場の波
– 解体の収益は鉄スクラップ(車体)、非鉄(アルミ、銅)、触媒内の貴金属(パラジウム・ロジウム・プラチナ)に連動。
鉄・貴金属価格が高い局面では、走らない車でも買取が強気になりやすい。
– 触媒金属相場は近年大きく変動(2021–22に高騰、23–24に下落局面など)。
業者の提示はこの相場感とカーボンの汚れ・型式で決まる。
– 輸出需要と為替
– 円安時は輸出採算が上がり、トヨタ系SUV/バン、ディーゼル、4WD、MT商用車などは不動でも「部品取り・半カット」で値が伸びやすい。
逆に円高や輸出規制強化時は弱含み。
– 季節要因
– 4WD・スタッドレス付きは冬前に強い。
商用バンは年度末・期初(2–4月)に動きが良い。
逆に大型連休・年末年始は物流が詰まり引取調整が難しくなりやすい。
– モデルチェンジ前後
– 新型発表・マイナーチェンジ前は旧型の下取・買取が弱くなりやすい。
プレミアがつく希少グレードは例外もあるが、一般的には早期売却が無難。
根拠の要点
– 課税日・還付の仕組みは道路運送車両・税法の運用に基づく一般実務(普通車は自動車税月割還付あり、軽はなし。
重量税は永久抹消で未経過還付。
自賠責は解約返戻)。
– 素材・触媒相場と輸出採算が廃車買取に直結するのは、解体・輸出業者の利益源がそこにあるため(鉄・非鉄のキロ単価、触媒の貴金属回収、海外パーツ需要)。
査定で押さえるべきポイント(価値を上げる情報の出し方)
– 車両識別と基本情報
– 車検証の情報(初度登録、型式、グレード、原動機型式、4WD/2WD、ミッション)を正確に提示。
VIN/車台番号下7桁、リサイクル券の有無も。
– 走行距離、鍵の本数(スマートキー/メカキー、スペアの有無)、取説・整備記録簿、純正パーツの残存。
– 状態の正直な開示
– 不動の理由(エンジンブロー、AT不良、電装故障、冠水、事故の部位と程度、フレーム歪みの有無、エアバッグ展開)、水没・塩害・火災歴があれば明記。
虚偽は「当日減額」の原因。
– 価値に効く部品
– 触媒(型式刻印、改造や抜き取りの有無)は査定の核。
ハイブリッド用バッテリー、ターボ、エアコンコンプレッサー、オルタネータ、セル、ラジエータ、ドライブシャフト、ABSユニット、ドア・ライト類、ECUなど再販可能な部品は加点材料。
– アルミホイール、タイヤ山、社外マフラー・サス・ナビ等は車種と市場次第。
純正戻しで社外を別売りした方が得な場合も多い。
– 始動・移動可否
– バッテリー充電や空気補充で「始動可・短距離自走可」にできると引取コストが下がり査定も上がりやすい。
駐車場のレッカー条件(高さ制限、前後出し可否)も伝える。
– 車検・保険
– 車検残は「重量税還付」「自賠責返戻」「名義変更・抹消の容易さ」で実入りに影響。
普通車は抹消で税還付があるため、誰が受け取るかを事前に整理。
交渉で有利にするコツ(比較の仕方と契約の落とし穴回避)
– 相見積もりの設計
– 少なくとも3–5社。
内訳は「輸出強い業者」「事故車/不動車専門」「解体業者(直)」「総合買取店」。
ディーラー下取りは比較用。
– 同じ条件で提示を依頼。
「引取費用・書類代行費すべて込みの手取り総額」「当日減額なしの確約」「キャンセル料の有無」「入金タイミング」「抹消完了の書面提供」を揃えて比較。
– 減額対策
– 事前に写真・動画・損傷箇所の詳細を共有し「到着後の現車確認で致命的な相違がない限り減額しない」条項をメッセージや見積書で残す。
– 引取当日に「新たな費用(出張・レッカー・人件費)」名目の請求が発生しないことを明記。
– 還付金の帰属
– 普通車の自動車税・重量税還付、自賠責返戻は「誰の取り分か」を契約前に決める。
多くの業者は総額に織り込むが、還付を売主側で受ける条件のほうが実入りが明確になるケースも多い。
– 書類と名義トラブル回避
– 必要書類(車検証、印鑑証明、委任状、譲渡証明書、リサイクル券、住民票や戸籍の附票=住所/氏名変更時)を揃えておくと手続きが早い。
所有権留保(ローン会社・ディーラー名義)の解除は事前確認。
– 契約書に古物営業許可番号、自動車リサイクル法の登録引取業者番号、入金日、抹消完了報告の期限(返納証明や登録事項等証明書の写し)を明記。
– 価格の引き上げ方
– 触媒の型式やホイールの材質、人気グレードなど「業者の収益源に直結する情報」を提示しつつ、他社の提示総額を根拠に逆提案。
「引取日の柔軟さ・積載性の良いロケーション提供」は業者コストを下げるため上乗せ交渉の材料になる。
– スムーズさ重視の妥協点
– 即日現金支払いは安心感がある一方、総額はやや低めになりがち。
翌営業日振込・抹消後清算であれば高く出ることがある。
駐車場費や保管リスクと見比べて選ぶ。
事前準備チェックリスト(当日トラブルを防いで時短)
– 室内・トランクの私物を全撤去。
ETCカード・ドラレコSD・ナビデータ等の個人情報も消去。
– スペアキー、ホイールロックナットアダプタ、ナビ/オーディオのセキュリティコードを用意。
– タイヤに空気を入れる、サイドブレーキ解除可、シフトのNレンジ操作可の確認。
車高短やエアロ装着は積載可否を伝える。
– 集合住宅や立体駐車場はレッカー車の高さ・進入ルートを事前確認。
放置違反金や駐車料金の未払いがあれば清算。
– 住所/氏名変更があれば必要書類を用意。
所有権留保は金融機関の承諾書・委任状の手配。
業者タイプ別の使い分け(車種・状態で使い分けると高くなる)
– 輸出系が強い車
– ランドクルーザー、ハイエース、サーフ、プラド、プロボックス/サクシード、ディーゼル、4WD、MT商用車、トヨタ/スズキの一部アジア人気モデル。
たとえ不動でも「半カット・部品取り」で高値のことが多い。
輸出商社・港湾近郊業者に当てる。
– 部品価値が厚い車
– 台数が多く事故需要がある型(プリウス、フィット、N系軽、ミニバン、軽バン)。
解体業者や事故車専門へ。
触媒やハイブリッドバッテリーの評価が鍵。
– 触媒価値が勝つ古い車
– 走行・外装価値がほぼゼロでも、触媒・アルミ・銅で値がつく。
触媒相場に明るい解体業者に直で当てると強い。
– ディーラー下取りが有利な例
– 新車購入の大幅値引きと抱き合わせ条件で「下取りゼロでも総額が得」になる場合はありえる。
総支払額で比較。
よくある損のパターンと回避策
– 当日減額商法
– 現車で言いがかりをつけて減額。
対策は事前情報の完全提示と「致命的相違以外は減額なし」確約、録音・書面化。
– 還付金の不透明化
– 「総額に含む」と言いながら実質二重取り。
対策は還付の帰属を明記し、可能なら自身で申請(普通車の税・重量税、自賠責は売主側で回収)。
– 名義・抹消の遅延
– 名義が残ったまま駐車違反・事故リスク。
対策は抹消期限の明記、完了書面(返納証明・登録事項等証明)の提示を受け取るまでフォロー。
– 無許可業者・不法投棄
– リサイクル法の登録がない回収は違法・環境リスク。
対策は登録引取業者番号・古物許可の確認、領収書の受領。
価格を上げる小ワザ(状況次第で有効)
– 社外品の別売り検討
– 高額ホイール・マフラー・シート等は別売りのほうが高くなることが多い。
外したことで本体減額が過大にならないよう、純正戻しがベター。
– 軽微な改善
– 始動可・積載容易にするためのバッテリー充電、タイヤ空気、簡易清掃はコスパが良い。
– 触媒の評価を可視化
– 触媒型式を写真で提示し、相場レンジを把握した上で内訳提示を求める。
抜き取り販売は違法ではないが、車両査定の大幅減額と輸送不可リスクがあるため、総額で得か必ず試算。
– 引取日時の柔軟性
– 平日昼間・業者のルートに合わせるとコスト減=上乗せ余地が生まれる。
見積テンプレ(業者に送ると比較がスムーズ)
– 車名/年式/グレード/型式/VIN下7桁
– 走行距離、車検の有無と満了日、リサイクル券の有無
– 不動理由(詳細)、事故部位、冠水・火災歴、鍵本数
– タイヤ/ホイール、社外品の有無、純正有無
– 引取先住所、駐車環境(高さ制限・自走可否)、希望日時
– 希望条件 手取り総額、引取/手続き費込み、当日減額なし、入金タイミング、抹消完了書面の提示、キャンセル料の有無
根拠の整理(なぜこのやり方が効くのか)
– 法制度の影響
– 4/1課税基準日、普通車の自動車税月割還付、軽の還付なし、重量税の永久抹消還付、自賠責の解約返戻という制度的な現金フローがあるため、抹消タイミングと「誰が還付を受けるか」で手取りが変わる。
– 業者の収益構造
– 解体は素材・触媒・部品販売、輸出は為替・海外需要が収益源。
ここに合致する車(輸出向き/部品需要多い車)へ専門業者を当てると理屈上高くなる。
– 情報の非対称性
– 不透明な費用(引取、書類代、減額)を「総額」「確約」「書面化」で潰すと、業者間の純粋な収益力勝負になり、競争原理が働いて価格が上がる。
– 劣化スピード
– 不動状態は時間とともに価値が落ちる(サビ、電装、内装臭、バッテリー完全死亡)。
早期処分が合理的。
注意・補足
– 地方自治体の税・還付の運用は微差があるため、最終確認は都道府県税事務所・市町村(軽)へ。
重量税還付は陸運支局の案内、自賠責返戻は加入保険会社で確認。
– エアバッグなど特定部品は再利用・輸出の規制や安全上の取り扱いがある。
解体・処理は自動車リサイクル法に基づく登録業者へ。
– 海外相場・為替・触媒貴金属価格は頻繁に変動するため、数社の同時見積で「今の相場」を知るのが最も確実。
まとめ
– タイミングは「早め・4/1前(普通車)・車検残があるうち」が基本。
鉄・触媒相場や円安など追い風があればなお良い。
– 査定は「触媒・輸出向き・部品需要」の観点で価値を言語化し、始動可・積載容易の準備と書類完備で加点。
– 交渉は「総額比較・当日減額なし・還付の帰属明確化・抹消完了の証憑」を徹底。
専門性の違う複数業者を競合させる。
この流れで準備・比較・交渉すれば、不動車・廃車でも手取りが数万円単位で変わることは珍しくありません。
相場は動きますが、上記の原則は環境が変わっても有効です。
【要約】
不動車・廃車の買取は「素材価値+部品価値−回収・処理コストとリスク」で決まり、再販価値で決まる走行可中古車と評価軸が異なる。左右要因は鉄重量と相場、非鉄・触媒の貴金属、部品需要、車種・年式、損傷・水没、搬出難度や距離、書類事情。事例では条件良好なら数万円〜10万円超、水没・欠品・遠方は素材評価に近づく。レッカー費や解体・在庫コスト、自動車リサイクル法の手続きも反映。