なぜ3月の決算セールは中古車の値引きが狙い目なのか?
結論から言うと、3月(日本の多くの企業の決算期)は中古車の値引きや条件出しが他月よりも出やすい月です。
理由は「決算の数字作り」という販売現場の内的要因と、「税・車検・リース満了」などカレンダー要因による供給増、そして「オークション相場の緩み」という市場要因が同時に重なるためです。
以下、なぜ狙い目なのかを仕組みから丁寧に説明し、根拠も示します。
1) 決算の数字作り(販売店・営業の強いインセンティブ)
– 年度末の3月は、販売会社の売上・粗利・在庫などが年次の着地数字として確定します。
多くの店舗で「台数目標・粗利目標・在庫回転目標」が年度で設定され、未達だと翌年度の評価や予算配分、店長・営業の査定や賞与に影響します。
– そのため、普段なら通らないディスカウントや付帯品サービス(ドラレコ、ETC、ボディコーティング、タイヤ、延長保証の無償・割引など)も、3月は店長決裁が通りやすくなります。
いわゆる「最後の一押し」で台数を積み上げたい、という強い動機が働きます。
– メーカー系ディーラーは新車の決算セールで有名ですが、併設の中古車部門も連動して下取り強化・中古車の回転促進を図るのが一般的。
新車販売のために下取りを厚く出し、中古側では回転優先で利幅を薄くしてでも売り切る、という動きが出やすい月です。
2) 在庫圧力と資金コスト(売り切りの合理性)
– 中古車は「在庫」であり、金融機関からの在庫融資(フロアプラン)に利息がかかるケースが多いほか、置き場所の費用、メンテナンス、商品化費用の回収リスクが時間とともに膨らみます。
年度末は在庫金額を圧縮しキャッシュ化したい局面で、多少値引きしてでも現金化する合理性が高まります。
– 会計面でも、棚卸資産(在庫)の評価は低価法が原則で、市場価格が下がれば評価損を計上しなければなりません。
評価損を出すぐらいなら、値引きしてでも3月中に売ってしまった方が決算数字がきれいになります。
結果として「在庫回転率の改善」と「評価損リスク低減」を狙った値引きが出やすくなります。
3) 税・車検・リース満了が重なるカレンダー要因(供給増)
– 自動車税(正式には自動車税種別割)や軽自動車税は毎年4月1日時点の所有者に年間課税されます。
これを避けたい個人・法人が「3月中に名義を外す(売却・抹消する)」動機を強く持つため、3月は買取や下取りに出る台数が増えます。
供給が増えると売り側は回転優先となり、価格は緩みやすくなります。
– 車検は新車登録から多くが2年周期で、登録が集中する3月(新車の決算登録の名残)に合わせて車検満期も3月に偏りがちです。
車検前に手放すオーナー、社用車やリースの入れ替えが一斉に出ることで、やはり中古車の流通量が増えます。
– リース満了・社用車の更新も年度末に集中しやすく、3年・5年のリースが3月に戻ってくるパターンが多い。
フリートの出物が増えると、オークションや店頭の玉が厚くなり、相場が落ち着きます。
4) 中古車オークション相場の季節性(仕入れ原価が緩む)
– 業者用オークション(例 USSなど)では、2月末~3月にかけて出品台数が増加する傾向があり、成約率や落札相場が例年やや緩む局面が見られます。
仕入れ原価が下がれば、小売での値付けや値引き余地が生まれます。
– 店舗の中古車価格は即時に全て反映されるわけではないため、相場緩みと在庫圧力が重なる3月は、実務的に「価格が動かしやすい月」になります。
5) 需要は強いのに、なぜ値引きが出るのか
– 3月は進学・就職・転勤などで需要も強い時期です。
通常は需要増は値上げ要因ですが、3月はそれを上回る「供給増」と「決算インセンティブ」が働きます。
さらに広告投下が最大化され来店が増えるため、薄利多売でも台数で稼げる。
結果として、総合的に買い手に有利なディールが成立しやすくなります。
– ただし、人気の高い希少車・高年式低走行の上玉などは需要が勝ちやすく、値引きが小さい、または早期に売れてしまう点には注意が必要です。
6) 交渉が通りやすい具体的な理由(現場の実務)
– 月末・期末の締め日が近づくほど、営業は「今月(今期)の数字」に乗せたい心理が強まります。
社内のカウント基準は会社によって「契約日」「登録日」「納車日」とまちまちですが、いずれにせよ3月末までの確定が重要。
よって末週~月末は決裁が出やすい傾向があります。
– 在庫日数が長い車両(例えば展示開始から60~90日以上)は、決算で抱えたくない代表格。
管理表には在庫起算日が出ており、値段を動かす説得材料になります。
– 下取り・買取が絡むと、決算月は特に「トータルで合わせる(支払総額で着地させる)」裁量が広がります。
車両本体の値引きだけでなく、諸費用・ローン金利・付帯商品で調整が入りやすいのが3月の特徴です。
7) 実務的な買い方・交渉のコツ(3月を活かす)
– タイミング 狙い目は3月中旬~末。
選択肢の豊富さと値引きのバランスを取るなら中旬、最大値引きを狙うなら末週。
ただし末は登録・名義変更の窓口が混むため、納車を急ぐなら余裕を持って。
– 税の扱い 3月成約・4月登録(または納車)にして自動車税の基準日を跨ぐ調整が可能か、事前に相談しましょう。
難しい場合は税相当分の値引き・サービスでの調整余地もあります。
– 在庫日数の長い個体を狙う 在庫の長い車は値引きが通りやすい。
掲示からの期間や価格改定履歴(ポータルの価格推移)も交渉材料になります。
– 総額で詰める 中古車は「本体価格」だけでなく「諸費用」が店ごとに差があります。
支払総額で比較・交渉し、無駄な費用(過剰な納車整備費、法定費用以外の高額な代行料など)がないか精査。
– 付帯条件 値引きが厳しいときは、タイヤ・ドラレコ・コーティング・延長保証・次回車検割引など実用的なサービスを要求。
3月は通りやすい。
– 融資条件 金利や手数料も交渉対象。
決算は信販会社とのキャンペーンが出ることがあり、実質負担を下げられます。
– 下取り 相見積もり(買取専門店とディーラー)で下取り価格の底上げを狙う。
決算期はどこも台数が欲しいため、競合させる効果が普段以上に出ます。
8) 根拠(制度・統計・業界慣行の三本立て)
– 制度面の根拠
– 自動車税(自動車税種別割)・軽自動車税はいずれも毎年4月1日時点の所有者に課税されるため、3月中の売却・名義変更が活発化する。
これが中古流通量を押し上げる直接要因。
– 棚卸資産の会計処理は低価法が原則で、期末に市場価格が下がっていれば評価損を計上する必要があるため、期末にかけて在庫圧縮・回転優先の販売が合理的になる。
– 統計・市場動向の根拠
– 日本自動車販売協会連合会(自販連)や全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の月次データでは、3月は新車登録が最も多く、中古の名義変更・流通も年度末にかけて活発化する傾向が見られます。
– 業者用オークション最大手のUSSなどが公表する月次レポートでも、2~3月は出品台数の膨らみが見られる月が多く、結果として成約単価が落ち着く(緩む)局面が観察されます。
– 中古車情報サイト(例 カーセンサー、グーネット等)の相場レポートでも、年度末は在庫出品が厚くなり値動きが活発化する傾向が指摘されています。
– 業界慣行の根拠
– メーカー系ディーラー、独立系大手ともに「決算セール」を対外的に打ち出し、下取り強化・低金利キャンペーン・在庫一掃を掲げるのが通例。
これは3月の値引き・条件出しに本部レベルの予算が付くことを意味します。
– 店舗KPI(台数・粗利・在庫回転)と人事評価の連動は一般的で、年度末は営業現場の裁量が上がる。
結果、価格や付帯条件の交渉が通りやすくなります。
9) 注意点(賢く買うための留意)
– 人気・希少車は値引きが渋いか、むしろ早期完売しやすい。
狙いを定めたモデルは「相場と状態が良い個体が出たら即動く」準備が必要です。
– 3月末は運輸支局が混雑し、登録・名義変更が希望日に間に合わないことがあります。
納車日や税の基準日(4/1)をどう扱うか、事前に段取りを確定させましょう。
– 諸費用の内訳は要確認。
決算で本体値引きが大きくても、オプションや手数料で相殺されるケースがあります。
支払総額での比較が鉄則です。
– 事故歴・修復歴、保証範囲、メンテ履歴、消耗品(タイヤ・ブレーキ・バッテリー)などのコンディション確認は妥協しないこと。
決算の勢いに流されず、第三者機関の鑑定や試乗を活用。
10) まとめ(なぜ3月が狙い目か)
– 3月は「決算で売りたい(売るべき)理由」が売り手側に明確に存在します。
目標達成のためのディスカウント裁量、在庫圧縮の合理性、税・車検・リース満了による供給増、オークション相場の緩みが一度に重なるため、価格・下取り・付帯条件を総合した「支払総額」で有利なディールが成立しやすいのです。
– 一方で、人気車は早期に売れるため、最安だけを狙って待ち過ぎると好条件の個体を逃すリスクもあります。
3月中旬から情報収集と相見積もりを始め、末週に向けて条件を詰める、という進め方がバランスが良いでしょう。
以上の通り、3月の決算セールが中古車の値引きにおいて狙い目であるのは、単なる慣習ではなく、会計・税・市場・販売現場のインセンティブが合理的に重なった結果です。
制度と現場の動きを理解し、支払総額・タイミング・付帯条件まで含めて冷静に交渉すれば、他の月より一段と有利な買い物が期待できます。
実際どれくらいの値引きが期待できるのか、相場は?
ご質問の「3月決算セール(年度末)の中古車値引きは実際どれくらい期待できるのか」について、現場感と根拠を交えて詳しくまとめます。
結論から言うと、3月は「全体需要が強く値段が上がりやすい面」と「決算達成のための値引き圧力がかかる面」の両方が同時に存在します。
結果として、車両本体の直値引きは2〜7%程度が目安、総額ベース(本体+オプション・諸費用調整+下取り強化)では3〜10%前後が現実的なレンジとなるケースが多いです。
ただし、車種人気、在庫期間、販売店の形態といった条件で振れ幅はかなり大きくなります。
1) 3月の中古車市場の季節性と決算要因
– 需要の季節性 1〜3月は新生活・転勤・引っ越し需要で中古車の動きが最も活発。
特に軽やコンパクト、ファミリーミニバンの人気は高く、相場自体は上向きやすい時期です。
– 決算プレッシャー 多くの販売店は3月が会計期末。
月次・四半期・通期の目標が重なるため、「台数達成のために粗利を削ってでもまとめる」判断が増えます。
とくに在庫日数が長い車両は決算跨ぎの在庫コストを嫌って見切りが出やすい。
– 登録・計上の事情 販売計上を3月内に入れたい店舗は「陸運局の混雑前に登録が間に合う車」を積極的に値引きしてでも売り切る傾向。
逆に車検・整備に時間がかかる個体は3月納車が難しく、値引き動機が弱まることもあります。
– 新車側の影響 例年、メーカー系の新車販売店は期末登録を増やし、登録済未使用車や試乗車・代車上がりが4月以降に増えるため、3月末〜4月の境目は「新しめの良質在庫の増加」と「小売価格の微調整」が起きやすいタイミングです。
2) 値引き相場の目安(本体値引き+付帯含む総額ベース)
あくまで目安であり、実車の状態・地域・タイミングで上下します。
軽自動車(50〜120万円帯、人気車種・年式新しめ)
・本体値引き 0〜3万円(0〜2.5%)
・付帯(ドラレコ・コーティング・ETC/セットアップ・保証延長・納車費用調整など) 2〜6万円相当
・総合メリット 2〜9万円(2〜7%)
・傾向 需要が強く原価比で粗利が薄いことが多いため、本体の直値引きは渋い。
代わりに付帯や下取り強化で調整されがち。
コンパクト/ハッチバック(120〜200万円帯)
・本体値引き 3〜8万円(2〜5%)
・付帯 3〜7万円
・総合メリット 6〜15万円(3〜8%)
・傾向 供給も多く、比較検討しやすいため決算期はまとまりやすい。
ミニバン・国産SUV(200〜350万円帯)
・本体値引き 5〜20万円(2〜7%)
・付帯 5〜10万円
・総合メリット 10〜30万円(3〜10%)
・傾向 人気グレード(例 ノア/ヴォクシー、ハリアー等)は固め。
在庫長期や不人気色・装備は決算で動く。
輸入車・高年式プレミアム(400〜800万円帯)
・本体値引き 15〜60万円(3〜10%)
・付帯 5〜15万円
・総合メリット 20〜80万円(4〜12%)
・傾向 小売回転が遅い個体やモデル末期は決算で一気に出ることも。
認定中古はディスカウント幅が狭い一方で保証が厚い。
登録済未使用車・試乗車上がり(年式極新)
・本体値引き 1〜3%程度+付帯少々
・傾向 もともと新車対比の値ごろ感で出ているため、さらに大幅値引きは出にくい。
3月末〜4月にかけて供給増で相対比較が効く。
在庫日数90〜120日超・修復歴あり・高走行
・追加ディスカウント余地 上記レンジに+5〜10%の余地が出る場合あり
・傾向 決算跨ぎの在庫コスト回避が最優先。
小売で薄利でもまとめたい心理が働く。
3) こうした相場感の根拠
– ディーラーの損益構造と在庫コスト
・中古車はオークション等の仕入原価に加え、整備・美装・保証原価・在庫金利(フロアファイナンス)が乗ります。
月末・期末は在庫金利や保有リスクを嫌い、長期在庫に見切りが出やすい。
・上場中古車チェーン(例 大手買取販売各社)の決算資料では、1台あたり粗利は価格帯・販路で差はあるもののおおむね20〜40万円のレンジに収まることが多い。
決算期はこの粗利の一部を削ってでも台数達成を優先しがちです。
– 季節要因(需要サイド)
・新生活シーズンは来店数・問い合わせ数が年間でも最大級。
需給バランスとして相場が締まりやすく、人気モデルは強気のプライシングが続く一方、モデル・個体差で「売り切りたい車」は値動きが出ます。
– 供給要因(新車側の影響)
・新車の生産・登録が期末に集中することで、4月以降は登録済未使用車やデモカー上がりが増加。
これが「近接代替品」として中古相場に競争プレッシャーを与え、店側が3月内に売り切る動機を強めます。
– 市場データの一般傾向
・大手オークション(USSなど)の月次では2〜3月に出品台数が膨らみやすく、カーセンサー等の価格動向レポートでも年明け〜春先にかけて平均掲載価格や在庫日数が動く傾向が見られます。
直近数年は新車供給の正常化に伴い、2024年後半〜2025年にかけて過度な高止まりが緩み、店頭交渉の余地がやや戻ってきた実感があります。
– 規約面(支払総額表示の徹底)
・中古車広告の「支払総額表示」が業界で徹底され、車両本体から諸費用へ恣意的に振り替える古い手法は取りづらくなっています。
そのため、値引きは「本体値引き+付帯のサービス・保証・用品」の組み合わせで提示されることが増えています。
4) 販売店のタイプ別の傾向
– メーカー系認定中古車(例 トヨタ認定中古車、ホンダ認定など)
・価格は堅め。
大幅な本体値引きは出にくいが、保証延長や点検パック、コーティング等の付帯での調整は比較的現実的。
決算ボーナスや目標達成がかかった店舗は、在庫長期の個体で思い切ることも。
– 大手中古車チェーン(買取販売複合)
・在庫回転と台数目標を強く意識。
決算終盤は長期在庫・不人気色などで一斉値下げやネット価格改定が入ることがある。
下取り(買取)を絡めた「支払総額最適化」が得意。
– 地場中古車店・小規模店
・個体ごとの原価・整備コストの比重が高く、車両によって値引き幅の差が大きい。
顔が見える関係の分、決算期は相談に乗ってくれるケースもあるが、諸費用の内訳や保証範囲は要確認。
5) 交渉の実務ポイント(3月に効くコツ)
– 在庫日数と価格改定履歴を確認 掲載サイトで在庫期間や価格推移が見える場合は要チェック。
90日超など長期在庫は「今月決めてくれるなら…」の糸口になりやすい。
– 競合比較を明確に 同条件の他店在庫や未使用車の価格を具体的に提示。
決算期は「今週中に決めてくれるなら」の譲歩が出やすい。
– 月末・最終週末を狙う 店舗の数字が見え、達成までの不足台数がはっきりする時期は意思決定が早い。
登録の関係で「成約は3月、納車は4月」でもOKな店舗もある。
– 総支払額で交渉 本体だけでなく、保証延長、ドラレコ、ETC、コーティング、納車費用、非課税項目の扱いなどを含む総額で最適化する。
値引きの内訳にこだわらず、実利を最大化。
– 事前与信・支払い準備 ローン事前審査や支払い条件が固まっていると「即決条件」での値引きが引き出しやすい。
– 下取りのセカンドオピニオン 店頭査定に加え、買取専門店やオンライン査定を併用し「下取り強化での実質値引き」を可視化。
決算期は下取り上乗せが出やすい。
– 整備・保証の質を確認 値引きと引き換えに整備内容が薄くなるのは避けたい。
認定整備の範囲、消耗品の交換有無、保証の免責と期間を明確に。
6) 注意点・落とし穴
– 人気希少車は強気 ランドクルーザー系や一部スポーツ、相場が堅い軽(N-BOX等)は3月でもほぼ引かないか、むしろ値上げ・早期成約優先。
求めすぎると他客に先を越される。
– 諸費用の透明性 支払総額表示が広がったとはいえ、内訳は店舗により差がある。
登録代行料、納車費用、保証料の重複計上がないかチェック。
– 過度な即決圧力 「今日だけの特別値引き」に流されず、整備内容や修復歴の有無、リコール対応履歴、タイヤ・ブレーキ等の消耗品を確認。
第三者鑑定や点検記録簿の有無も重視。
– タイミングの再考 3月にこだわらず、4月頭に新しめ在庫が流入した直後を狙うのも選択肢。
相場が一段落して見比べやすい。
7) 具体的なイメージ例
– 150万円の国産コンパクト(在庫70日、整備済)
・本体値引き5万円+ドラレコ/ETC/コーティング計5万円=総額10万円(約6.6%)
– 300万円の国産ミニバン(在庫120日、やや不人気色)
・本体値引き15万円+保証延長/納車費用調整計8万円=総額23万円(約7.6%)
– 500万円の輸入SUV(在庫90日超)
・本体値引き35万円+下取り上乗せ10万円=実質45万円(9%)
最後にまとめ
– 3月決算期の中古車値引きは、車両本体で2〜7%、付帯や下取りを含めた総合メリットで3〜10%が現実的なレンジ。
軽・人気車は渋く、在庫長期・不人気条件・高額輸入車は伸びやすい。
– 根拠は、期末の台数達成インセンティブと在庫コスト圧力、そして春の需要繁忙が同時に働く市場構造。
オークション出品の増加や未使用車の流入見込み、支払総額表示の徹底といった制度・供給面の変化も背景です。
– 実務的には、在庫日数の長い個体を月末に総支払額で交渉、事前与信と競合比較で「今決める材料」を揃えるのが効率的。
整備・保証の質は下げずに、付帯の実利と下取り強化を引き出すのがコツです。
この方針で動けば、3月の相場環境でも無理のない範囲で良い条件を引き出せるはずです。
条件が固まっている候補車があれば、具体的な相場感と交渉シナリオをご提案します。
値引き幅が大きくなりやすい車種や在庫の特徴とは?
結論から言うと、3月の決算セール時に値引き幅が大きくなりやすいのは「早く数字(台数)にしたい販売側の事情が強く働く在庫」および「当期中に処分して在庫評価や金利負担を軽くしたい在庫」です。
具体的には、モデル末期・旧型、不人気仕様、滞留日数が長い車、整備コストや金融コストが重い高額車、地域や季節と合っていない車、車検や保証の残りが少ない個体などが該当します。
一方で、新生活需要で動きが良い軽・コンパクト・人気ミニバン(人気色・低走行・修復歴なし・ワンオーナー)はむしろ強気で、値引きが渋めになりやすい傾向があります。
以下、値引きが大きくなりやすい「車種・仕様」と「在庫の特徴」を分けて詳しく解説し、なぜ3月にそうなりやすいのかという根拠も併せて示します。
1) 値引きが大きくなりやすい“車種・仕様”の傾向
– モデル末期・フルモデルチェンジ直後の旧型、マイナーチェンジ前期型
新型発表や改良で中古車相場がじわじわ下がりやすい旧型は、先安観が出やすく、決算期には「今期中に売り切る」判断が出やすい。
前期型のナビ・安全装備が見劣りする個体も同様です。
– 大排気量セダン・クーペ、燃費や税負担が重い車
維持費が敬遠されやすいカテゴリは通年で値動きが重く、決算期に台数優先で処分対象になりやすい。
国産の大排気量セダンや年式の進んだ輸入セダンで値段が動きやすい傾向。
– 不人気色・不人気仕様の個体
例えば、黒・白・パールなどの定番色以外、MT車(その車種で需要が薄い場合)、サンルーフなし・ナビ簡素など装備弱め、あるいは2WD/4WDの地域ミスマッチ(雪国の2WD、温暖地の重い4WDなど)は回転が落ちやすく、決算で値引き対象になりやすい。
– 年式のわりに走行距離多め、あるいは修復歴あり
流通全体で買い手が限られ、オークションでも価格が伸びにくい個体は、決算期に「粗利よりも台数」として売り切りを狙われやすい。
– 高額帯の輸入車、保証切れが近いプレミアム車
在庫金額が大きいと金融コスト(フロアプランの金利負担)が重く、90日・120日と在庫が長引くほど販売側の心理的負担も増します。
保証切れが迫ると買い手の躊躇も強まり、決算で価格を動かしてでも成約に持ち込みやすい。
– 車検残が薄い、近々コストがかかりそうな個体
タイヤ溝が薄い、ブレーキ残量が少ない、バッテリー要交換見込みなど整備コストが読める車は「値引きで吸収して早く売る」判断になりやすい。
車検が切れる前に処分したい意識も働きます。
– 代車・レンタ・リースアップ等の大量放出がある車
3月は法人の年度替わりでリース満了・フリートの入れ替えがまとまって発生しやすく、同型の供給が一時的に増えて相場が緩むケースがある。
被りやすい仕様は差別化のため値引きが出やすい。
逆に、値引きが渋くなりやすいのは以下。
– 新生活需要で動きの良い軽・コンパクト・人気ミニバンの人気仕様
N-BOX、タント、スペーシア等の軽スーパーハイト、ヤリス/フィット等のコンパクト、人気ミニバンの低走行・人気色・装備充実・無事故・ワンオーナーなどは3月に引き合いが多く、売り手が強気になりやすい。
– 認定中古車で保証・整備が厚い良質在庫
ブランド基準の整備・保証原価をかけているため、値引きより付帯サービス(メンテパック、延長保証、ローン低金利)の提案に寄りがち。
2) 値引きが大きくなりやすい“在庫の特徴”
– 滞留日数が長い(目安60日・90日・120日超)
多くの販売店は在庫日数の節目で価格見直しをルール化しており、決算期は特に動きやすい。
長期化ほど「回転重視」の圧力が高まる。
– 仕入れ値に対し含み損が出ている、相場が下向き
旧型化、季節外れ、同型供給増で相場が軟化していると、棚卸資産評価やオークション再販での損失リスクを嫌い、店頭での値引きに踏み切りやすい。
– 在庫金額が大きい(高額車・多台数在庫)
金融機関のフロアプランを利用している販売店では金利負担が月々かかるため、決算で金額の大きい在庫を圧縮して利息・在庫評価のリスクを下げたい。
– 展示スペースを圧迫している、同型が重複している
回転の悪い同型・近似グレードが複数台あると、1台でも減らして回転効率を上げたい理由が生まれる。
価格で動かして在庫整理に動く。
– すぐ登録・納車ができる(車検あり・整備軽微)
3月中の登録・計上が間に合う個体は「今期の台数・売上」に直結するため、最終週は値引きが大きくなりやすい。
逆に車検切れ・重整備が必要だと3月計上に間に合わず、価格の動きは鈍いこともある。
– 地域・季節ニーズとズレている
雪が終わる地方のスタッドレス・4WD、オープンカーの冬場、商用需要が落ちる時期の特殊ボディなど、ニーズとズレると価格で動かす傾向。
3) なぜ3月に値引きが出やすくなるのか(根拠)
– 決算のKPI達成圧力(台数・売上・粗利・在庫回転)
ディーラー系でも独立系でも、3月は「年度目標の最終月」。
台数達成による報奨や査定があり、粗利を少し削ってでも数字を作りたい心理が働く。
特に中古車は台数を積みやすく、最終週は現場の裁量が広がりやすい。
– 棚卸資産の圧縮・評価損回避
在庫車は棚卸資産として計上され、相場下落や長期滞留は評価損の火種。
決算日を跨ぐと評価・監査の対象となるため、損切りでも期中に現金化しておきたい動機が生まれる。
– 金利負担(フロアプラン)の軽減
在庫に資金調達を使っている販売店は、在庫期間が長いほど利息が嵩む。
決算月は金利コストを落とすため、高額在庫や滞留在庫の売却に積極的。
– オートオークション相場と季節性
一般に1〜3月は新生活需要で相場は堅調だが、店頭で売れない在庫は「4〜6月に相場が緩む前に処分したい」という先安観が出やすい。
店頭で売れなければオークションに戻す選択もあり、店頭での値引きで捌いた方が総コストが低いと判断される。
– 供給側の要因(リース・レンタアップ、フリート入替)
3月は法人の期末で満了返却が増えやすく、特定モデルに供給が集中すると相場が鈍る。
店頭在庫はこの波を意識して価格を柔軟に動かす。
– 登録・税の節目
自動車税は4/1時点の所有者に年額が課税されるため、3月登録で当期の販売台数や手残りに直結する。
販売側は3月中に名義変更・登録を完了させたい思惑が強く、値引きや付帯サービスで前倒し成約を促す。
4) 実務的に「値引き余地がありそうな個体」の見つけ方
– 掲載期間・価格改定履歴をチェック
ポータルサイトで掲載日が古い、何度も価格見直しされている個体は滞留在庫の可能性大。
決算週はさらに動きやすい。
– 車検残・整備内容・消耗品状態
車検残が薄い、タイヤやブレーキが限界に近いなど「買った後にお金がかかる」要素は交渉材料。
見積書で交換前提なら、その分の値引き・サービス要求が現実的。
– 仕様の人気度
色・グレード・駆動方式・トランスミッション・装備の組合せが市場でどれくらい動くかを過去成約事例や相場サイトで確認。
不人気仕様ほど価格交渉の余地がある。
– 競合在庫の有無
同一地域に同型・同条件が複数台あれば、店舗側は価格で差別化しやすい。
競合見積りを揃えると決算期は特に効果的。
– 店舗区分
ディーラー認定は値引き幅は小さめだが、延長保証やメンテ付帯、ローン低金利など“実質値引き”が出やすい。
独立系は車両本体からの直値引き余地が比較的大きい。
5) 交渉のタイミングとコツ(決算期向け)
– 時期
月末、特に3月最終週の平日〜最終土日、さらには月末最終日が強い。
登録・計上のタイムリミットが近づくほど決裁が通りやすい。
– 条件
即決(当日申込・申込金)、ローン審査即日、3月登録に協力など、販売側のKPIに直結する条件を提示すると値引きが出やすい。
– 総額で交渉
車両本体だけでなく、諸費用(納車整備費、登録代行費、保証料)、付属品、下取り評価も含めた“支払総額”で詰める。
決算は総額着地の柔軟性が上がる。
– 代替(下取り)を上手に使う
台数カウントや粗利配分の観点で、下取り加点で帳尻を合わせるケースは多い。
相場感を持って臨むと有利。
6) 注意点(安くても避けたいケース)
– 修復歴の質が悪い、電装やADASの不具合リスク
価格だけでなく修理の質・保証範囲を必ず確認。
診断機記録や修理明細があればベター。
– 直近で大きな出費が読めるのに保証が薄い
タイミングチェーン周り、AT/CVT、ハイブリッド系統、エアサス、欧州車の電装など高額修理リスク部位は保証条件・免責を要チェック。
– 極端な不人気仕様
安く買えても、将来の売却(リセール)で苦労する可能性がある。
自分の使用目的とリセールのバランスを考える。
まとめ(根拠の整理)
– 決算特有の要因(台数達成・棚卸資産圧縮・金利負担低減・相場先安観)によって、販売側は「回転を上げたい在庫」「今期に計上したい在庫」に価格柔軟化を行いやすい。
– 車種・仕様では、旧型・不人気仕様・大排気量セダンや高額輸入車・走行多め・修復歴あり等が対象になりやすい。
反対に、新生活需要で動く軽・コンパクト・人気ミニバンの良質個体は強含みで値引きが渋い。
– 在庫の特徴では、滞留日数長い、含み損・相場下向き、高額在庫、同型重複、3月登録に間に合う整備状況などが重要な判別ポイント。
– 実務的には、掲載期間と価格改定履歴、車検・消耗品・保証、競合状況を見極め、3月末に即決条件・総額交渉で臨むのが効果的。
以上を踏まえ、3月決算セールでは「人気・良質・旬の車は強い、売り切りたい在庫は弱い」という原則に沿って、在庫背景と販売側のKPIを意識した交渉を行うのが、最も値引き効果を得やすいアプローチです。
最大限の値引きを引き出す交渉術と来店のベストタイミングは?
結論から言うと、中古車の「決算(3月)で最大限の値引きを引き出す」には、狙う在庫の見極めと、来店・交渉のタイミングを戦略的に合わせることが肝心です。
3月は需要も強い一方で、販売店側は「在庫回転」「目標台数」「経理上の締め」を強く意識する月。
これが通常月より強いディスカウント動機になり、条件次第では他の時期より深い値引きが出ます。
以下、ベストタイミングと具体的な交渉術、そして根拠を詳しく解説します。
1) 3月の中古車市場の特徴(前提)
– 需要は高い 進学・就職・転勤でクルマの必要性が急増するため、1〜3月は来店が多く、人気車・良質在庫は早く売れます。
相対的に「相場自体が高め」になりがちです。
– それでも割引が出やすい理由 決算で販売店は「粗利より台数」を優先する傾向が強まり、長期在庫の処分、ノルマ達成、仕入れ資金の回転(在庫金利の圧力)などから、利益を削ってでも売り切りたい車両が出てきます。
– 在庫の鮮度が価格に直結 入庫から60〜90日以上の長期在庫は、金利コストと相場下落リスクが積み上がるため、決算では特に値引き対象になりやすい。
2) 来店のベストタイミング(具体的)
– 月末・期末の最終週(3/25前後〜月末) 最も値引き期待が高い期間。
営業も店長も数字を詰めに来ます。
契約書と申込金が当月内であれば「今月計上」にできる店舗が多く、ラストスパートで決済権限が下りやすい。
– ただし登録(名義変更)実務の猶予を確保 陸運局は3月下旬が繁忙。
3/31登録にこだわる店は、3/25〜3/28頃までの契約を好む傾向。
月末ギリギリは「計上だけ今月、登録は翌月」でも良い店がある一方、会社ルールでNGの店もあるため、事前に確認しておくとスムーズ。
– 平日、特に火〜木の夕方〜閉店前 土日は客が多く営業に余裕がないうえ、強気価格で捌けやすい。
平日は数字が欲しい営業が時間を割きやすく、夕方以降は「今日決めてくれれば…」が引き出しやすい。
– 天候の悪い日 雨・雪の日は来店が減り、商談に時間を割いてもらいやすく、値引きカードが出やすい傾向。
– 例外(早めが有利なケース) 希少グレード・低走行・ワンオーナー・認定中古など競争力の高い在庫は、3月は買い手が多く長居しません。
そうした車は「値引きより在庫確保」を優先し、3月上旬〜中旬に確実に押さえる戦略が合理的です。
3) 最大限の値引きを引き出す交渉術(実践編)
A. 事前準備で勝負は7割決まる
– ターゲットの相場把握 カーセンサー/グーネット等で、年式・走行距離・修復歴・装備まで揃えた「同等比較」を最低5〜10台収集。
価格帯だけでなく「掲載開始日」「値下げ履歴(価格推移)」も記録し、長期在庫を特定。
– 予算は「乗り出し総額」で設定 本体価格ではなく、諸費用・税金・登録費等を含む支払総額で比較。
月々いくら、の話は後回し。
商談でも「総額でXX万円なら本日決めます」を基軸に。
– 競合店の見積りを2〜3件確保 同等条件の支払総額見積りを取り、当日持参。
虚勢の価格は逆効果。
リアルな比較が効きます。
– 下取りは切り離す ナビクル等の一括査定や買取専門店で独自に相場を把握し、下取りと車両値引きを混ぜない。
最後にまとめる場合も「下取りは下取り、車両は車両」で内訳を明確にさせる。
– 資金計画の柔軟性を用意 現金・銀行系マイカーローン事前審査・ディーラーローンの3パターンを想定。
販売店はローン手数料や付帯で利益を出しやすく、「ローン利用なら車両値引きを増やせる」ことがある。
早期一括返済の手数料や違約規定は必ず確認。
B. 店舗での進め方(トークの骨子)
– はじめに「今日決められる条件」を明確化 書類(印鑑証明や住民票、車庫証明の段取り)を用意し、即決可である真剣度を示す。
「XX万円(乗り出し)になれば、今日契約します」でゴールを作る。
– 価格のアンカリングは「相場+長期在庫の弱点」を根拠に 例)「同条件でA店は乗り出し175万、こちらは在庫が3カ月目なので170万で本日決めたい」
– 諸費用の内訳を精査 法定費用(税・自賠責・重量税・印紙)と、店舗の裁量費(登録代行、納車準備、クリーニング、コーティング、ETCセットアップ、希望番号、納車費用など)を分解。
裁量費は減額・撤去の交渉余地が大きい。
引き取りにして納車費用カット、車庫証明を自分で申請して代行費を下げる等も選択肢。
– 値引き限界の見極め 営業が「決裁を取りに行く」タイミングが一度、二度と増えるのは限界が近いサイン。
最後に「付属品・保証」を上乗せ要求する。
– 値引きが渋い時の代替要求(有効な順)
1) タイヤ4本交換(溝・年式が古い場合は安全面で通しやすい)
2) 2年またはロング保証の無償付帯、次回車検基本工賃サポート
3) ドラレコ前後・ETC2.0・フロアマット・バイザー・コーティング
4) 点検パック無料化、オイル・フィルター数回分
5) 陸送費・希望番号費用サービス
– 交渉のキラーフレーズ例
– 「他店のこの見積り(提示)と同条件か、それ以上なら本日決めます」
– 「支払総額で170万円が目標です。
今お出し頂ける最良条件をお願いします」
– 「下取りは別枠で、車両値引きと混ぜないでください。
内訳で比較したいです」
– 「諸費用のうち法定費用以外で、削減できる項目を全て教えてください」
– 「店長決裁で今日中に結論を頂ける前提で、こちらも今日中に結論を出します」
C. 値引きしやすい在庫の見抜き方
– 掲載期間が長い(目安60日超)、度重なる小幅値下げ履歴がある
– 競合に比べ装備が弱い/色が不人気/修復歴あり
– 走行多め、車検残が少ない(車検2年付きにして売りたい店は原価が読める分、腹を括りやすい)
– 店頭の配置が「隅・奥」、在庫票の入庫日が古い
– ディーラー系は「前月の仕入れ高い在庫」より「昨年末〜年初入庫」の長期玉が狙い目
D. 価格以外の地雷回避
– 修復歴の定義と部位、保証範囲、返品条件の確認
– 点検・整備記録(記録簿)、納車前整備の具体的内容(消耗品の交換範囲)
– 追加で勝手に付くオプション(コーティング等)の拒否権
– 早期一括返済の違約金・手数料条件
– 自動車税(種別割)の未経過相当額の精算方法、名義変更時期の取り扱い
4) オンライン活用で初回から「最終見積り」へ近づける
– 事前にメール/チャットで支払総額の確定見積りを依頼。
車両本体・法定費用・店頭費用・オプションを分けて提示してもらう。
– 来店前に「今日決められる条件」を先に共有。
当日「最終調整」だけに集中できる。
– 3店舗並行で同条件見積りを集め、最終週に絞り込んで訪問。
店同士を直接競わせるのではなく、「最良条件を提示してくれた店に決める」という姿勢で誠実に。
5) 具体的なスケジュール例(決算月のモデルプラン)
– 3/1〜10 候補比較、相場把握、見積り収集、買取査定、ローン事前審査
– 3/11〜20 2〜3台に絞り、オンラインで支払総額の確定見積りを取得
– 3/21〜27 平日夕方に来店、実車確認と最終交渉。
「今日決める条件」を提示
– 3/28〜31 未成約なら最後の一押し。
登録実務や計上ルールを確認し、即決書類を持参
6) 根拠(なぜこれが効くのか)
– 決算・月末の台数プレッシャー 多くの販売店・営業は月次/四半期/年度のノルマがあり、達成でインセンティブや評価が変わるため、締め直前は「粗利を削ってでも台数を積みたい」動機が最大化します。
店長決裁も下りやすい。
– 在庫金利と回転圧力 中古車は仕入れに借入やフロアファイナンスを使うことが一般的で、在庫日数が延びるほど金利・保管コストが積み上がる。
さらに相場は季節で動くため、長期在庫は「売り時を逃すほど損」になりやすい。
決算では特に棚卸圧縮が意識されます。
– 需要の山と供給の見通し 1〜3月は需要が強い反面、4月以降は需要が一服し、価格ベースが緩むことも多い。
販売側は「3月で利益を取り切る車」と「3月で掃く車」を選別するため、後者はディスカウントが深くなります。
– 諸費用の裁量性 法定費用は固定だが、登録代行・納車準備・クリーニング・コーティングなどは店の裁量。
値引きが無理でも「費用の削減」や「付帯の無償化」で実質総額を下げられます。
– ローン・付帯利益の活用 販売店は車両粗利以外に、ローン手数料、延長保証、メンテパック、コーティング等で利益を確保するため、「車両価格の値引き+付帯の利益」で採算を合わせられる。
買い手が支払総額で管理し、付帯は要不要を選べば、こちらの利益にできます。
7) 注意点(リスク管理)
– 決算ムードに流されて「相場より高い車を深値引きで買う」罠に注意。
必ず同等車の支払総額で比較する。
– 月末すぎると、登録や整備が慌ただしくなり納車品質が落ちたり、希望ナンバーが間に合わない可能性。
品質・手続きの優先順位を確認。
– ローンの早期完済は、金融会社やプランによっては違約金や手数料が発生。
値引きと相殺しても得か、事前に試算。
– 下取り高額提示で釣って本体値引きを渋る「合算マジック」に注意。
内訳の明確化と他社査定で牽制。
8) まとめ(行動ポイント)
– 狙うのは「長期在庫」かつ「決算最終週の平日夕方」。
書類を持参し、支払総額で即決条件を提示。
– 価格が固い場合は、付属・保証・諸費用の削減で実質総額を下げる。
– 競合見積りと相場データでアンカーを作り、店長決裁を引き出す。
– 希少で良質な在庫は「値引きより取り逃し回避」。
3月上旬〜中旬で決める。
この手順なら「相場より高い買い物」を避けつつ、決算の値引き圧力を最大限に活用できます。
準備8割、タイミング1割、当日の言い切り1割。
支払総額の一本勝負で、最終週の平日に静かに仕留めるのが鉄則です。
値引きの裏に潜むリスクや見落としがちな諸費用への対処法は?
3月決算セール(年度末)は「値引きが出やすい」のは事実ですが、その裏にはいくつかのリスクや見落としがちな費用の罠があります。
ここでは、どこに注意すべきか、どう防ぐか、そしてなぜそう言えるのか(根拠)まで、実務的に整理して解説します。
なぜ決算期は大幅値引きが出るのか(背景とリスク)
– 背景
– 販売店・ディーラーは「登録台数」「粗利」「在庫回転」などのKPIを期末で達成したい動機が強く、値引きで背中を押しがち。
– 3〜4月は転居・就職で需要が強い一方、良質在庫の争奪戦が起き、仕入れ相場も季節的に高めになりやすい(業者オークションでも成約単価が上がりやすい時期)。
– リスク
– 見せ値引きの可能性 車両本体を大きく下げる代わりに諸費用や付帯商品で利益を回収。
– 整備や確認が簡略化されやすい 納期優先で納車前整備・点検の密度が薄くなる、後整備前提の仮納車提案など。
– 値引きの原資が「下取り安値」「高金利ローン」「高額代行費」に転化されることがある。
見落としがちな諸費用と対処法
見積書は「車両本体」「法定費用」「代行費用」「オプション・付帯サービス」に概ね分かれます。
比較は必ず「支払総額」で行い、各項目の根拠を確認してください。
法定費用(必要不可欠、金額はほぼ固定幅)
自動車重量税、自賠責保険料、検査登録手数料、ナンバープレート代、車庫証明の印紙代など。
対処法 金額は地域・車種で概ね相場が決まるため、相見積りで乖離が大きい場合は明細根拠を要求。
代行費用(販売店の手数料部分で差が出る)
登録代行料、車庫証明代行料、納車費用、希望ナンバー代行など。
ここが高止まりしやすい。
対処法 内訳を要求し、相見積り。
車庫証明は自分で申請すれば数千円で済むが、代行だと2〜3万円超も。
不要な納車費(自走納車)をカットし、店頭引き取りに変更も可。
オプション・付帯商品(任意だが「半ば強制」されがち)
ボディコーティング、フィルム、フロアマット、ドラレコ、ETCセットアップ、ナビ更新、室内除菌、延長保証など。
対処法 要・不要を明確化。
ディーラーの原価に対し粗利が厚いことが多いので、不要なものは外す。
延長保証は「対象部位」「免責金額」「1回あたり上限」「消耗品除外」「ロードサービス有無」まで条件比較。
税金・リサイクル関連
自動車税(種別割) 4/1時点の所有者に年額課税。
名義変更では還付が原則ないため、現場慣行として「月割精算」を諸費用化しているケースがある。
対象期間や金額根拠の確認が必須。
自動車税環境性能割(旧取得税) 取得時に課税。
中古車でも対象。
自賠責保険 車検残があれば引き継ぎ、車検切れ・新規車検時は加入費用が発生。
リサイクル料金 預託済み額を引き継ぐため、別途清算される。
見積に計上されているか確認。
ローン関連費用・金利
ディーラーローンは実質年率が5〜9%台のことが多く、銀行系オートローンは1.5〜3.9%台が目安。
金利差は総支払額に大きく影響。
対処法 事前審査で低金利枠を確保し、金利・手数料の総コストで比較。
販売店が提示する「低金利キャンペーン」は別の費用に転嫁されていないか、トータルコストで検算。
「納車整備費用」「納車準備費用」の曖昧さ
名目が曖昧で高額になりやすい。
対処法 「法定点検の実施内容」と「交換部品の確定リスト」を見積段階で明文化。
バッテリー、ブレーキパッド、タイヤ残溝、オイル・フィルター、ワイパー、ベルト、冷却液、エアコンフィルターなど、交換の要否と費用を具体的に。
大幅値引き車の品質リスクと見抜き方
– 修復歴・冠水歴・過度な錆
– 骨格部位の修正・交換は修復歴車。
冠水車はシートレールやシート下配線の錆、フロアカーペット裏の泥、カビ臭、シートベルトのシミ、ヘッドライト内側の曇りなど痕跡が出やすい。
沿岸・積雪地域使用歴は下回り錆に注意。
– 対処法 第三者鑑定(AISやJAAA等)の評価シート、修復歴の有無を文書で確認。
下回りの実車確認、試乗、ブレーキ挙動や直進性、異音確認。
リフトアップ写真の提供を依頼。
走行距離・メンテ履歴の信頼性
走行距離は記録簿や保安基準適合証の履歴、オークション出品票の履歴で整合性を確認。
対処法 点検整備記録簿の有無と記載内容、メーカー・ディーラーの入庫履歴、リコール対応履歴を確認。
自動車公正取引協議会の走行距離チェックを依頼できる場合も。
メーカー保証の引継ぎ
登録済未使用車・低走行でも「保証は初度登録日から起算」。
残期間が短いことがある。
対処法 保証継承点検の実施と費用、保証開始・終了日を文書で明確化。
付属品・キーの欠品
スペアキーや取扱説明書が欠けると後から高額(スマートキーは3〜6万円程度)。
対処法 契約書に付属品明細(スペアキー本数、ナット、三角表示板、ドラレコSDなど)を記載。
期末ならではの手続き・納期の落とし穴
– 先行登録のリスク
– 3月中の登録実績のために、納車準備が終わる前に名義だけ先行で登録を提案されることがある。
保証起算や税金負担が前倒しになる。
– 対処法 「整備完了・現車確認・支払総額確定後に登録」の原則。
やむを得ず登録前提なら、保証起算日や税負担の取り扱いを明文化。
納期優先による整備簡略化
対処法 納車前整備のチェックリストと整備記録の写しを納車時に受領。
納車後一定期間の不具合対応(契約不適合責任や販売店保証)の範囲・期間・上限額を確認。
キャンセル・申込金
店頭販売はクーリングオフ対象外(訪問販売や通信販売等は特定商取引法の対象)。
申込金の性質(手付金か、違約時の没収条件)は契約で決まる。
対処法 値段だけで即決せず、申込金の返還条件を契約書に明記。
交渉・比較の実務ステップ
– 支払総額で比較
– 「法定費用」「代行費用」「オプション」を色分けして複数見積を並べる。
疑問項目は削除・減額交渉。
– フレーズ例 「支払総額で○○円以内なら本日決めます。
オプションは不要、納車整備は法定点検に加え交換部品を事前に明記してください。
」
下取りと購入を分離
下取り額を膨らませて本体値引きを絞る、逆に本体値引きを見せて下取りを安くする等の付け替えがある。
対処法 買取専門店で相見積を取得し、下取りは別口で売却も検討。
ローンは事前に枠を確保
銀行系の仮審査結果を手元に持ち、ディーラー提示条件と総コストで比較。
「現金同等扱いでの値引き条件」を引き出す。
車両状態と整備の明文化
「修復歴なし」「冠水歴なし」「記録簿の有無」「リコール対策済」を契約書や注文書の特記事項に記載してもらう。
交換部品リスト、保証書、保証範囲、ロードサービス有無を文書化。
納車後トラブル予防
納車時に現車と書類一式の確認。
警告灯、スペアキー、工具、ジャッキ、取説、取付オプションの作動確認。
リコール検索は国土交通省の公開データで自分でも確認可。
根拠・背景情報
– 自動車公正取引協議会の中古車表示に関するルールでは、2023年10月以降、広告等で「支払総額」の表示義務が強化され、消費者が必ず支払う費用を含めた総額表示が求められています。
これは「本体は安いが諸費用で膨らむ」という誤認を防ぐ趣旨ですが、店頭見積では運用に差があるため、実際の見積で総額と内訳を確認することが重要です。
– 3〜4月は需要ピークで、業者オークションの成約台数・平均落札価格が上がりやすい季節性があると業界で認識されています。
仕入れコストが上がる局面では、表面的な値引きがあっても「もともとの提示価格が高め」「諸費用で回収」といった調整が起きやすくなります。
– 自賠責や重量税、検査登録手数料、ナンバー代、車庫証明の印紙代などの法定費用は公的価格が基準です。
一方で、登録代行料・車庫証明代行料・納車費用は各社設定で幅があります。
ゆえに代行費用の相見積りや自分で手続きを行うことによる節約が有効です。
– 自動車税(種別割)は4月1日時点の所有者に年額課税され、名義変更では原則還付がないため、販売現場では売買当事者間で月割精算する慣行が存在します。
金額や期間の取り扱いが店舗によって異なるため、見積の明確化が必要です。
– 店頭契約は一般にクーリングオフの対象外であり、申込金・手付金の扱いは契約条項に依存します。
決算期で即決を迫られても、重要事項の記載と条件明文化を先行するのが安全です。
– 修復歴の定義(骨格部位の修正・交換)や表示義務、走行距離の不当表示防止は、公正競争規約・業界ガイドラインで定められており、第三者鑑定(AIS・JAAA等)や点検整備記録簿、リコール履歴の確認は、実務上の信頼担保手段として広く用いられています。
まとめ(実行チェックリスト)
– 見積は支払総額で比較し、法定費用・代行費用・オプションの内訳根拠を確認
– 不要オプションは全削除、延長保証は条件と補償範囲を比較
– 下取りは相見積りで購入と切り離して判断
– ローンは事前審査で低金利を確保、総コストで比較
– 修復歴・冠水歴・記録簿・リコール対応・保証継承を文書で明記
– 納車前整備の内容と交換部品リストを確定、納車時に整備記録の写しを受領
– 先行登録は原則避け、保証起算・税金負担の不利を回避
– 申込金・キャンセル条件を契約書に明記、店頭即決を避ける
– 付属品・スペアキー・工具一式を納車時に現物確認
決算セールの「値引き」は魅力ですが、見るべきは「値引き額」ではなく「支払総額」と「品質・保証・整備の実態」です。
上記のポイントを押さえれば、期末特有の圧力や罠を避け、納得感のある一台に近づけます。
【要約】
3月は決算で台数・粗利・在庫目標の達成が最優先となり、店長決裁が通りやすく値引きや付帯サービスが出やすい。税・車検・リース満了で供給が増え、オークション相場も緩む。在庫圧力と評価損回避で売り切り志向が強まり、需要期でも買い手有利。月末ほど交渉が通りやすいが、希少車は例外。