コラム

現状販売との違いが一目でわかる!法定整備付き・保証ありの中古車 完全ガイド—点検内容・保証範囲・費用チェック・トラブル対応

「法定整備付き」とは具体的にどんな点検・整備が含まれるのか?

ご質問の「法定整備付き」は、中古車販売の表示でよく使われる言葉で、納車前に国の基準に沿った点検・整備(=法定点検・定期点検整備)を実施し、その結果を点検整備記録簿に記載して引き渡すことを意味します。

単なる洗車や簡易チェックではなく、国土交通省が定める点検基準に照らして車両各部の安全・環境面の状態を確認し、必要に応じて調整・交換・修理を施すことが含まれます。

以下、具体的な内容と根拠を詳しく説明します。

1) 法定整備(法定点検)に含まれる主な点検・整備範囲
法定整備の核は「定期点検整備」です。

自家用乗用車の代表例では、12カ月点検(おおむね26項目)と、24カ月(車検時)点検(おおむね56項目)が想定され、車種・用途(軽、貨物、二輪等)で細目や点数は異なります。

納車前にどちら相当の点検を実施するかは、車検の残りなど販売条件により異なりますが、「法定整備付き」と明記される場合、多くの販売店は以下のような系統別点検と必要整備を行います。

制動装置(ブレーキ)
・フットブレーキの効き、踏みしろ、サイドブレーキの引きしろ/作動確認
・ブレーキパッド/シューの残厚、ローター/ドラムの摩耗・割れ・偏摩耗
・油漏れ(キャリパー、ホイールシリンダ、マスター)、ブレーキホース亀裂
・ブレーキ液の量・劣化度合い(必要に応じて交換・エア抜き)
・ABS警告灯の動作確認
走行装置・足回り(ステアリング/サスペンション/タイヤ・ホイール)
・ステアリングの遊び/ガタ、ラック/ジョイント部のガタ・損傷、ブーツ破れ
・ショックアブソーバのオイル漏れ、サスペンション取付部のガタ、ブッシュ劣化
・ハブ/ベアリング異音、ホイールナットの締付け状態
・タイヤ溝深さ・偏摩耗・亀裂、空気圧、スペアタイヤ(装備車)
動力伝達・エンジン周り
・エンジン始動性、異音、振動、排気色
・エンジンオイル量/漏れ/にじみ、冷却水量/漏れ、ベルトの張り・亀裂
・燃料漏れ、スロットル/アイドルの状態、吸気系ホースの亀裂
・マウント類の損傷、ミッション/デフの漏れ・シフト状態
・ATF/CVTフルード状態(必要に応じ交換判断)、クラッチ(MT)の切れ/滑り
電装・灯火・計器類
・ヘッドライト、スモール、ウィンカー、ストップ、バック、フォグ等の点灯
・ホーン、メーター表示、警告灯の自己診断点灯/消灯の適否
・バッテリー電圧/充電状態、端子腐食、発電機(オルタネータ)出力確認
・ワイパー作動、ウォッシャー噴射、デフォッガ/デフロスタ
排出ガス・排気系
・マフラー/触媒の取付状態・腐食/穴・排気漏れ
・アイドリング/回転上昇時のCO/HC等(必要に応じ測定・調整)
・O2センサー類の不調兆候、排気騒音の状態
車体・下回り・安全ベルト
・フレーム/フロア/サイドシルの腐食・損傷、各マウントの緩み
・シートベルトの損傷/巻取り/ロック機構、エアバッグ警告灯の確認
・ドアロック/ヒンジ、ボンネット/トランクのラッチ作動
その他日常点検相当
・ウインドウ、ミラー、シートレール等の作動
・取扱説明書/警告表示ラベル等の有無(必要に応じ)

実作業としては、上記点検のうえ、以下のような「必要整備(消耗品の交換・調整)」が一般的に含まれます(ただし販売店の基準により範囲差があります)。

– エンジンオイルとオイルフィルター交換(基準距離・劣化に応じて)
– ブレーキフルード、冷却水(LLC)の補充/交換、ワイパーゴム交換
– エアクリーナエレメント交換、バッテリー点検と必要時交換提案
– ブレーキパッド/シューが基準未満の場合の交換、ローター研磨/交換判断
– 球切れ電球交換、タイヤの摩耗・ひび割れが著しい場合の交換
– アライメントやヘッドライト光軸調整、アイドリング/排ガス調整
– 下回り防錆(必要地域・車両の状態に応じて)

なお、法定整備は「法が定める点検基準に沿って必要な整備を行う」もので、すべての消耗品を新品化する“フルリフレッシュ”を意味しません。

交換の要否は基準と実測値(残厚、劣化度、漏れ等)に基づき判断されます。

2) 誰が実施するのか(工場の資格)
ブレーキ等の分解を伴う「分解整備」を含む場合は、国の認証を受けた整備工場(認証工場)または指定工場(いわゆる民間車検場)での実施が前提です。

中古車店が自社に認証工場を持たない場合は、提携の認証工場に外注するのが通常です。

実施後は「点検整備記録簿」に整備内容・実施日・走行距離・工場の名称/認証番号等が記載され、納車時に交付されます。

3) 「車検整備」との違い
– 車検(検査)は保安基準への適合可否を国(または指定工場)が短時間で確認する行為。

– 法定整備(定期点検整備)は分解点検を含む「予防整備」を主体に、保安・環境性能を維持するための点検と必要整備。

実務上は、車検取得と同時に「24カ月点検」を実施し、納車前整備としてセットにするケースが多いですが、車検が十分残っている中古車では「12カ月点検」相当を実施するなど、販売条件で変わります。

4) 表示としての意味と含まれないもの
– 「法定整備付き」表示は、上記の点検整備の「実施」と「記録簿の交付」が含まれ、通常はその費用が車両本体価格に含まれます(総額表示の中に内包)。

– 鈑金塗装や内外装リペア、ナビ/ドラレコ等の装着、タイミングベルト等の予防交換など、法定点検の範囲外作業は含まれません(必要があれば別見積り)。

– OBDスキャン等の電子診断は、近年は併用されることが多いものの、法定点検の必須手順として一律に義務化されているわけではなく、車検制度側(OBD検査導入)で段階的に厳格化が進んでいます。

5) 根拠(法令・基準・公的資料)
– 道路運送車両法および同施行規則
自動車の使用者には、車両を安全に使用できる状態に維持するための点検・整備を行う義務が規定されています。

定期点検整備の時期や方法、点検項目は施行規則・国土交通省告示等で細目が示され、点検整備記録簿の備付・交付等も求められます。

– 道路運送車両の保安基準
ブレーキ効力、灯火、視界、騒音/排ガスなど「満たすべき技術基準」を定める根幹規則。

定期点検整備は、これら基準への適合と日常使用での安全確保を念頭に作られています。

– 国土交通省「自動車の定期点検整備」関連資料
12カ月点検・24カ月点検の代表的点検項目(自家用乗用車で12カ月26項目、24カ月56項目が一般的な目安)や、点検の狙い、ユーザーの役割分担等が示されています。

– 自動車分解整備事業の認証制度
ブレーキ等の重要保安部品の分解整備は、国の認証を受けた工場で行うことが義務付けられ、看板(認証標識)や認証番号の表示、整備主任者の選任、記録簿の作成・保存が求められます。

上記の公的根拠は、国土交通省の公式サイト(「自動車の点検整備」「道路運送車両法」「道路運送車両の保安基準」「自動車分解整備事業」等のページ)で閲覧できます。

販売店から交付される「点検整備記録簿」にも、法定点検の根拠に基づく様式・記載事項が反映されています。

6) 「保証あり」との関係
「法定整備付き」は点検・整備の実施を示す表示で、「保証あり」は納車後の不具合発生時に販売店/保証会社が無償修理等を行うアフターサービス条件の表示です。

両者は別概念ですが、法定整備付きの車は初期不良の発生確率が相対的に下がり、保証対応もスムーズになる傾向があります。

保証の範囲(消耗品は対象外など)、期間、走行距離上限は店舗ごとに異なるため、保証書の確認が重要です。

7) 購入時に確認すべきポイント
– 12カ月点検相当か24カ月点検相当か(実施時期・範囲)
– 実施工場の種別(認証/指定)と認証番号
– 点検整備記録簿の写し(事前提示可否、納車時の交付)
– 交換済み部品の明細(消耗品・ブレーキ・タイヤ等)
– 追加費用の要否(法定整備に含まれる作業範囲の線引き)
– 納車後保証の条件(期間・距離・対象部位・免責)

まとめ
「法定整備付き」とは、国が定める定期点検整備基準に基づく納車前の点検と必要整備を、認証/指定工場で行い、記録簿を添えて引き渡すことを意味します。

内容はブレーキ、足回り、エンジン/駆動系、電装、排気、車体安全装備など多岐にわたり、消耗品の交換や各種調整も状態に応じて実施されます。

その根拠は、道路運送車両法・同施行規則、道路運送車両の保安基準、国土交通省の定期点検整備に関する告示・ガイドラインにあります。

購入時には、点検範囲と記録、交換部品、保証条件を具体的に確認することで、安心してクルマ選びができます。

「保証あり」はどの範囲・期間・条件で適用され、何が対象外なのか?

前提と用語の整理
– 「法定整備付き」は、販売店が納車前に道路運送車両法とその下位基準(自動車点検基準等)に基づく法定点検整備(車両の種別や車検残に応じた12カ月・24カ月点検等に相当する項目)を実施し、整備記録簿(点検整備記録)を交付してから引き渡すことを意味します。

これは「整備をしてから渡します」という表示であり、保証の範囲・期間とは別の概念です。

– 「保証あり」は、販売店(または第三者保証会社)が一定期間・一定走行距離の範囲で、故障時の修理費用等を無償または規定条件で負担する「販売店(任意)保証」を付けることを意味します。

これは法律で一律に中身が決まっているわけではなく、店舗・プランごとに契約で定義されます。

以下、「保証あり」の一般的な実務内容を、範囲・期間・条件・対象外(免責)・根拠の順に詳述します。

実際の適用は必ず個別の保証書・約款が優先されます。

1) 保証の範囲(一般的にカバーされる主な部位)
– 駆動・動力系
– エンジン本体(シリンダブロック内部、シリンダヘッド内部、オイルポンプ等の内部機構)
– 動力伝達(AT/CVT/MT本体、トルクコンバータ、デファレンシャル、プロペラシャフト等)
– 走行・操舵・制動
– ステアリングギアボックス内部、パワステポンプ
– ブレーキ油圧系(マスターシリンダ、キャリパ内部漏れ等、ただしパッド・ロータの摩耗は除外が通例)
– 電装・補機
– オルタネータ、スタータモータ、各種センサー類(エンジン制御に必要な範囲)、ECU(基板故障)
– 冷却・燃料・吸排気
– ウォーターポンプ、ラジエータ本体の構造的破損や著しい漏れ
– フューエルポンプ、インジェクタの機能不良(汚れ起因や燃料品質起因は除外されることあり)
– 空調(プランにより)
– エアコンコンプレッサ本体、エバポレーターの漏れ等(ガス補充のみは対象外のことが多い)

注 上記は「基幹機能に関わる故障」を中心に、内部機構の突発的故障を対象とする考え方が一般的です。

対象部品の定義は保証書の“保証対象部品一覧”に明記されます。

2) 保証期間・走行距離・起算日
– 期間
– ベーシックな販売店保証 3カ月〜6カ月が多く、短いところで1カ月、長いところで12カ月。

– 拡張・有償保証(第三者保証含む) 12〜36カ月など複数プランから選択可。

– 走行距離上限
– 例 3,000km、5,000km、10,000kmのいずれか。

期間と距離の「いずれか早いほうに到達」で満了が通例。

– 起算日
– 原則として「納車日(引渡日)」からカウント開始。

メーター距離は引渡時の値を基準に加算管理。

– 適用範囲(地域)
– 販売店持込修理が原則のケース、全国の提携工場で対応できる全国保証のケースなどに分かれます。

3) 適用条件(買主の義務・手続・利用制限)
– 故障発生時の手続
– 速やかな販売店(または保証窓口)への連絡・指示に従うこと(無断修理は対象外になりやすい)。

– 故障状況の申告、見積・診断に協力すること(診断料の扱いは約款による)。

– 修理実施先
– 販売店指定・提携工場での修理が条件のことが多い。

非指定工場での修理は事前承認が必要。

– メンテナンス義務
– 取扱説明書・法定点検整備記録簿に沿った定期点検・油脂交換(エンジンオイル、ATF、冷却水等)を行うこと。

記録や領収書の保存が望ましい。

– 使用条件
– 競技・サーキット走行・極端な過積載・商用用途(営業用途)などは除外または別条件。

– 不適切な改造(ECU書換、触媒除去、足回りの構造変更等)は保証失効の典型例。

– 事前既知・引渡時点の状態
– 契約で明示された現状・特記事項(例 メーター交換車、修復歴、オイルにじみレベル等)に起因する症状は対象外または限定されることが多い。

– 免責金額・上限額
– 一回あたり、期間通算での上限修理費用が設定されることがある。

部品代のみ、工賃のみ、代車費用等の扱いも約款で規定。

4) 対象外(免責)になりやすいもの(一般例)
– 消耗品・経年劣化
– ブレーキパッド/シュー、ディスクロータの摩耗
– クラッチディスク、ベルト類、バッテリー(ごく短期のみ対象のことも)、ワイパー、ヒューズ、球切れ、各種フィルタ、タイヤ
– ゴム部品の経年ひび割れ、ブッシュ類のヘタリ
– 外装・内装・快適装備
– 塗装の色あせ、飛び石キズ、凹み、錆の進行(保証で錆穴保証を別枠設定する例はある)
– 内装のスレ・破れ・樹脂のきしみ音、異音・振動で機能に支障ないもの
– ナビ・オーディオ・ETC・後付ドラレコ等の周辺機器(プランにより含むことあり)
– 液類・軽微事象
– オイル“にじみ”レベル、シール微滲出、冷却水の微量減少等(基準は約款で等級化されることが多い)
– エアコンのガス補充のみ、感覚的な効きの不満
– 外的要因・不可抗力
– 事故・水没・落雷・火災・天災・盗難・第三者加害による損害
– 不適切燃料の給油や整備ミス(他社作業)起因、添加剤の誤用
– 走行メーター不正・名義変更遅延等に伴う管理不能事由
– 名義変更の不履行やメーター交換未申告などで走行管理ができない場合の適用除外

5) よくある補足・例外
– バッテリーは「初期不良7日〜1カ月のみ」など短期の独立保証扱いが多い。

– エアコンはコンプレッサ本体は対象でも、Oリング類や配管の微細漏れは除外されやすい。

– オイル下がり・上がりなど年式相応の消耗は「不具合でなく劣化」と判定されることがある。

– 警告灯点灯=即保証対象とは限らず、診断のうえ機能に影響する故障が確定して初めて適用。

– 代車・レッカー・宿泊交通費は、ロードサービス付帯のプラン以外は自己負担が一般的。

6) 根拠(法令・業界ルール・契約実務)
– 法律上の位置づけ
– 販売時の「保証あり」は、基本的に販売店が任意で提供する「契約上の保証(商慣行上の瑕疵保証)」です。

中身(対象部位・期間・免責等)は契約自由の原則のもとで保証書・約款により具体化されます。

– 2020年4月施行の改正民法により、売買目的物が引渡時に契約内容に適合しない場合の「契約不適合責任」が整備され、買主は修補・代替物引渡・代金減額・損害賠償・解除等を請求し得ます(ただし中古車では状態・修復歴・年式相応の劣化等を契約で明示し、適合内容を合意するのが一般的)。

任意保証はこの法定責任とは別に上乗せで提供される仕組みです。

– 消費者契約法は、事業者の故意・重過失に関する免責の無効、消費者の利益を一方的に害する条項の無効等を定め、過度な免責や不実表示から消費者を保護します。

– 表示・広告の規律
– 景品表示法は、実際より著しく有利と誤認させる表示(優良誤認)を禁じており、「保証あり」の表示は実体(期間・範囲等)と整合していなければなりません。

– 自動車公正競争規約・同施行規則(中古自動車の表示に関する公正競争規約/業界の公正取引協議会が運用)では、広告における価格・車両状態・保証の有無等の適正表示が求められ、保証がある場合にはその概要(期間・走行距離・内容)を明示する実務が普及しています。

– 法定整備の根拠
– 道路運送車両法および自動車点検基準により、ユーザー(車両使用者)には定期点検整備の実施義務があり、「法定整備付き」は販売店が納車前にその点検整備相当を実施し、点検整備記録簿を交付するという販売条件を示すものです。

保証の根拠とは別ですが、納車前に基礎状態を整えることで初期トラブルの抑制につながるため、保証とセットで表示されることが多いです。

7) 契約時に確認すべき実務ポイント(トラブル防止)
– 保証書・約款の入手と保管
– 「保証対象部品一覧」「期間と走行距離」「免責・除外事項」「修理上限額」「工賃・診断料の扱い」「代車・レッカー・ロードサービスの有無」「持込義務・指定工場」などを事前に書面で確認。

– 起算日・名義変更期限
– 納車日起算か、登録日起算かを明確に。

名義変更が条件のケースは期限厳守。

– メンテ記録の保存
– オイル交換・点検の領収書などは保証の適用可否判断で重要な証跡になります。

– 口頭説明と相違がないか
– 広告や口頭の「全国どこでも使えます」等の説明は、保証書で文言・範囲が一致しているか確認。

– 改造・用品
– 納車前後に装着する社外品・チューニングが保証に与える影響(該当系統の失効等)を確認。

8) 具体例の目安(あくまで一例)
– ベーシック販売店保証 「保証期間3カ月/走行3,000kmのいずれか早い方。

対象 エンジン・ミッション等の主要機関。

消耗品・内外装・事故・天災は対象外。

修理は販売店指定工場。

無断修理は不可。


– 拡張保証(第三者保証) 「1〜3年、走行無制限プランあり。

電装・空調まで含む幅広い部位をカバー。

24時間ロードサービス付帯。

1回あたりの上限金額設定あり。

全国提携工場で対応。

最後に
– 「保証あり」は法で中身が統一されている言葉ではありません。

同じ「保証あり」でも店舗・プランごとに適用が大きく異なります。

必ず見積・契約段階で保証書・約款を受け取り、対象部位、期間・距離、免責、手続、上限額、修理拠点、ロードサービスの有無を確認してください。

– 併せて、改正民法の契約不適合責任や消費者契約法・景品表示法により、過度な免責や誤認を招く表示は制限されます。

広告上「保証あり」とあるのに詳細が不明確な場合は、法令・業界規約上も適切な説明・表示が求められるため、販売店に書面での説明を依頼するのが安全です。

– 「法定整備付き」は納車前整備(点検整備記録簿の交付を含む)を指すもので、保証の適用可否とは別管理です。

両者はセットで出てくることが多いですが、役割が異なる点を押さえると、契約比較・交渉がスムーズになります。

法定整備付き・保証ありの車は「現状販売」や「保証なし」と何がどう違うのか?

結論から言うと、「法定整備付き・保証あり」の中古車は、納車前の整備と納車後の故障時の救済の両方が契約で担保されるのに対し、「現状販売・保証なし」はそれらが基本的に担保されず、車両の状態や費用・リスクの大半を購入者が引き受ける、という違いです。

以下で、中古車の実務・制度に基づいて詳しく整理します。

最後に根拠(法律・公的ルール・実務基準)もまとめます。

1) 用語の意味
– 法定整備付き
納車前に、道路運送車両法および同施行規則・自動車点検基準に定められた定期点検(いわゆる法定12カ月点検/24カ月点検相当の内容)や、車検を取得する場合の検査前整備を、販売店(自社または提携の認証整備工場・指定工場)が実施し、点検整備記録簿を交付して引き渡すことを意味する販売表示です。

整備で必要と判断された消耗品の交換や調整も通常は含まれます(どこまで含むかは店舗ごとの整備基準・見積りで明示されます)。

保証あり(販売店保証/提携保証/メーカー保証継承)
納車後、保証期間・走行距離の範囲内で生じた故障について、契約で定めた部位・条件に従い、販売店(または保証会社・メーカー)が無償修理等を行うこと。

部位は「エンジン・ミッション等の動力伝達系中心」のベーシックから、電装・空調・センサー類まで広げたプランまで幅があります。

保証書に期間・距離・対象部品・免責・上限額・適用除外が定義されます。

現状販売(現状渡し)
「ありのままの状態」で引き渡す販売形態。

納車前の法定整備を行わない(あるいは最小限の簡易点検のみ)・整備費が価格に含まれない・納車後の不具合は原則として購入者負担、というのが基本です。

車検切れ車両では「車検取得は買主側で手配」が前提になることもあります。

保証なし
納車後の故障について販売店による契約上の無償修理等がないという意味。

後述の民法上の「契約不適合責任」は特約で制限されている場合が多く、実務上は「不具合が出ても自費で直す」前提になります。

2) 何がどう違うのか(実務面)
– 納車前の手当ての有無
法定整備付きは、定期点検基準に沿ってブレーキ、足回り、エンジン周り、灯火類、下回り等を点検し、必要があれば消耗品交換(ブレーキパッド・オイル・フィルター・ワイパー・ベルト類等)や調整・修理を済ませます。

点検整備記録簿が交付され、どこを点検・交換したかが書面で残ります。

現状販売では、こうした整備を前提にせず、点検記録簿の新規記載もないのが通例です(既存の過去記録簿が付いていることはありますが、今回の納車前整備の裏付けにはなりません)。

車検(検査・登録)の扱い
法定整備付きで「車検取得して納車」のケースでは、検査に適合する状態まで整備し、自賠責保険や重量税、検査手数料等を含めた諸費用を計上して登録・納車します。

現状販売では「車検なし・予備検のみ・登録は買主手配」などがあり、乗り出すための追加費用・手間が購入者側に発生します。

価格と追加費用の予見性
法定整備付きは、整備費が車両価格または支払総額に含まれる表示がルール化されているため、乗り出しまでの総額が見えやすい。

一方、現状販売は購入後に必要となる整備・修理費が読みにくく、安く買えても結局総額が高くなるリスクがあります。

安全性・信頼性
法定整備付きは、納車直後の初期トラブルや安全上のリスク(ブレーキ、タイヤ劣化、ブーツ切れ等)を一定程度低減します。

現状販売は「今この瞬間は走る」が、近々の消耗・潜在不具合の洗い出し・是正が未実施であるため、初期故障の確率とばらつきが大きくなります。

納車後の救済(保証)
保証ありは、期間・距離内の対象不具合が生じたときに無償修理(または上限額内)が受けられます。

遠方でも提携工場で対応できるプランもあります。

保証なしは、同じ故障が起きても原則として自己負担。

民法上の契約不適合の主張は可能性としてはありますが、対象が「契約内容と適合しない重大な不一致」に限られ、因果関係の立証や通知期限などのハードルが高いのが実務です。

リードタイム
法定整備付きは整備・登録に時間がかかる分、納車まで日数を要する傾向。

現状販売は最短で即日~短期での引渡しがしやすい。

3) 具体例での違い
– 例1 納車直後に水漏れ(ウォーターポンプ不良)
法定整備+保証あり 整備時点で滲みが認められれば交換済み。

万一、納車後に発生しても保証対象(消耗品扱いで除外の契約もあるため保証書要確認)。

現状販売・保証なし 原則自己負担。

高額になれば購入総額が想定を超える可能性。

例2 ABS警告灯点灯
法定整備付き 点検時にDTC診断・修理。

納車後発生なら保証プラン次第でカバー。

現状販売 自己負担。

ユニット交換になると高額。

例3 ブレーキパッド摩耗
法定整備付き 基準以下なら交換して納車。

現状販売 納車後に交換費用が発生。

4) 「保証あり」の中身で見る差
– 期間・距離 例)3カ月/3000km、6カ月/5000km、1年/1万km、ロング保証は2~3年も。

– 対象部位 ベーシックはエンジン・ミッション・デフ等。

拡張でオルタネータ、スタータ、エアコン、ラジエータ、ECU、センサー類まで含むことも。

ナビ・オーディオ・ボディ内装・消耗品・油脂類は除外が一般的。

– 免責・上限 1回あたり上限金額、通算上限、持込禁止、指定工場入庫義務、レッカー距離などの条件がある。

– 適用除外 事故・災害・改造・競技使用・整備不良・消耗・経年劣化は対象外が通例。

– メーカー保証継承 初度登録から一定年数(例 一般3年、特別保証5年等)内の車両は、正規ディーラーで継承点検・手数料を経てメーカー保証が引き継げる。

これは「保証あり」の中でも最も広範で全国ディーラーネットワークが使える。

5) 「現状販売・保証なし」を選ぶ際の前提
– 前整備が不要なほど状態に自信がある個体ばかりではありません。

購入前に第三者検査(JAAA等)や整備工場での事前点検を自費で行う、リスクに備えた予備費を確保する、納車後すぐに法定点検・消耗品交換を実施する、といった自助が重要です。

– 遠方購入の場合、万一のトラブル時に輸送・修理段取りの負担が大きくなります。

– 表示義務により重大な不具合歴や修復歴は開示されるべきですが、軽微な不具合や今後起こり得る故障までカバーはされません。

6) 価格差の理由
– 法定整備付きは、点検工数・部品代・油脂類・検査機器使用・試運転・記録簿作成のコストが含まれます。

車検取得が伴えば税・保険・手数料も加算されます。

加えて保証原資(期待修理費+事務費+保証会社マージン)も価格に内包されます。

– 現状販売はこれらコストを極力省いて初期価格を下げるモデルです。

したがって「初期価格は安いが、総額は状態次第」という構造になります。

7) リスク配分という視点での違い
– 法定整備付き・保証あり 故障発生リスクの一部を販売店(や保証会社)が引き受ける。

買い手は「時間と予見可能性」を買う。

– 現状販売・保証なし リスクの大半を買い手が引き受けるかわりに、初期価格でメリットを得る。

目利き・整備手配力・予備費が鍵。

8) 契約前に確認すべき実務ポイント
– 法定整備の範囲 交換予定の消耗品リスト、追加費用の有無、下回り錆・油漏れ対応、タイヤ残溝・製造年、ブレーキ残量、バッテリー寿命評価。

– 整備工場の資格 自社が認証・指定工場か、外注先はどこか。

点検整備記録簿の交付有無。

– 保証書 期間・距離、対象・除外、上限額、免責、ロードサービス、遠方対応、申請手順、ユーザー側義務(定期点検受検・指定工場入庫等)。

– 表示と見積り 支払総額表示に整備費・法定費用・登録費用が適正に含まれているか(見積内訳で確認)。

– 現状販売の場合 走行テスト可否、診断機読取、下回り確認、第三者鑑定、納車までに自費で実施できる整備内容の取り決め、引渡し方法(積載車か自走か)。

9) ルール・法律等の根拠
– 道路運送車両法・同施行規則・自動車点検基準
自動車の使用者には定期点検整備義務が課され、12カ月・24カ月(重量車は3カ月・6カ月等も)で点検すべき項目・方法が定められています。

販売表示で言う「法定整備」とは、これらの法定点検整備(+必要な整備)を納車前に実施することを指すのが業界実務です。

点検・整備を実施した整備事業者は、点検整備記録簿を作成・交付する義務があり、分解整備を業として行うには国の認証(認証工場)や指定工場の資格が必要です。

– 道路運送車両の保安基準・自動車検査(車検)
公道を走行する車両は保安基準に適合していなければならず、検査(いわゆる車検)で適合性が確認されます。

法定整備付きで「車検渡し」の場合は、基準適合のための整備を行ってから検査・登録まで完了させて納車します。

– 民法(2020年改正)における契約不適合責任
売買契約の目的物が契約内容に適合しない場合、買主は修補・代替・代金減額・損害賠償・契約解除などを請求し得ます。

ただし中古車の実務では、販売契約でこの責任を一定範囲で制限・免責する特約が設けられることが多く、買主は不適合を知ってから1年以内の通知などの要件を満たす必要があります。

事業者側の故意・重過失については消費者契約法等により免責が制限されます。

したがって「保証なし=一切請求不可」ではありませんが、現実に救済を得るハードルは高めです。

– 自動車公正競争規約(中古自動車の表示)
公正取引委員会・消費者庁の認定を受けた業界の公正競争規約・施行規則により、中古車広告の表示基準が定められています。

ここで「法定整備付」「保証付」等の表示をする際は、その有無だけでなく整備・保証の内容(期間・距離・対象・条件)を明瞭に示すことが求められ、支払総額表示のルールも運用されています。

これにより、購入者が比較・判断しやすい情報開示が図られます。

– メーカー保証継承(各メーカーの保証規程)
新車保証期間内の中古車を購入する場合、正規ディーラーで所定の点検と手続きを経ることで保証を引き継げます。

これは「保証あり」として広告・契約されることがあり、対象部位の範囲が広く、全国の正規ネットワークで修理可能というメリットがあります。

10) どちらを選ぶべきかの目安
– 法定整備付き・保証ありが向く人
車に詳しくない/通勤や家族送迎で即戦力が必要/遠出や高速利用が多い/遠方購入で販売店にすぐ駆け込めない/総額の予見性を重視する。

– 現状販売・保証なしが向く人
整備工場の当てがある/自分で点検・整備の判断ができる/希少車やベース車両を安く入手して手を入れたい/納車を急ぐ。

ただし予備費と初期整備の計画を必ず用意する。

11) 誤解しやすいポイント
– 「法定整備=全部新品」ではありません。

点検し、基準外や不具合部位を是正するのが中心です。

消耗が基準内なら交換しないこともあります。

交換の有無は見積書・整備記録で確認してください。

– 「保証あり=何でも直る」でもありません。

保証対象・上限・除外が細かく定義されます。

購入前に保証書の全文を確認し、疑問は書面で明確化しましょう。

– 「現状販売=違法」ではありません。

合法ですが、乗り出し可能な状態にする責任(点検・修理・登録)は基本的に購入者側にあります。

公道走行前には法定点検・整備の実施を忘れずに。

まとめ
– 法定整備付きは「納車前の安全・信頼性確保と、その証拠(記録簿)」、保証ありは「納車後の救済」を提供します。

– 現状販売・保証なしは「初期価格の安さと引換えに、整備・故障リスクと費用を買主が負う」形です。

– どちらが得かは、車の状態、あなたの整備体制・リスク許容度、使い方(距離・用途)、購入後のサポートの要不要で変わります。

– 契約前に、整備範囲・交換部品・記録簿・工場資格、保証の条項(対象・除外・上限・免責・申請手順)と支払総額の内訳を、書面で確認することが最重要です。

本回答は一般的な制度・実務に基づく説明です。

最終的な権利義務は個々の契約と適用法令によりますので、購入先の見積書・注文書・保証書・約款を必ずご確認ください。

契約前に確認すべき費用明細や保証規約のチェックポイントは何か?

「法定整備付き・保証あり」は安心材料ですが、内容や費用の実態は販売店ごとに差が出やすい部分です。

契約前に見積書・約款・保証書で確認すべきポイントと、その背景(根拠)を整理します。

法定整備付きの意味と確認事項

– 何を「法定整備」と呼んでいるか
– 車検付き車両なら車検整備(24カ月点検等)、車検残が短い車や車検無し車は納車前点検(12カ月点検相当)など、販売店の表現が曖昧な場合があります。

作業範囲(点検項目、消耗品の交換基準、油脂類交換の有無)を作業明細で事前に書面確認。

– 整備記録簿の交付
– 点検・交換箇所は「点検整備記録簿」や納車整備記録として交付されるのが原則。

交付有無と写しの保管可否を確認。

– 追加整備費の発生ルール
– 法定整備に含まれない補修(例 タイヤ摩耗、ブレーキ消耗、バッテリー弱り等)をどう扱うか。

追加費用の上限と事前承認の取り方(電話・メールの合意記録)を明確に。

– 整備実施工場の種類
– 認証工場・指定工場(民間車検場)か、外注か。

保証対応時の入庫先や全国対応の可否に関係します。

費用明細(見積書・注文書)のチェックポイント

– 支払総額の確認
– 車両本体+諸費用の「乗り出し価格」。

広告と見積書の総額が一致しているか、必須でないオプションが紛れ込んでいないかを確認。

– 法定費用(非課税・定額系)
– 自動車重量税、自賠責保険料、検査登録・審査等の印紙代、ナンバー料、車庫証明の証紙代(公安委員会手数料)など。

自治体・車種で金額が決まっているため、概算根拠の提示を求める。

– リサイクル料金
– 既に預託済みの車は預託金相当額の「預託金」名目での引継ぎで、追加の「管理料」等の上乗せがないか。

預託状況は公式サイトで車台番号から確認可能。

– 販売店手数料(代行費用)
– 登録手続代行、車庫証明代行、希望番号申請代行、下取車手続代行等。

作業ごとの内訳・税区分(課税/非課税)・金額の妥当性を比較。

他店相見積もりで過大な設定を把握。

– 納車費用
– 店頭渡しなら0円が原則。

自宅納車や長距離輸送は実費+適正手数料。

任意であること、拒否できることを確認。

– 整備関連費用の二重計上防止
– 「法定整備付き」なのに別途「納車前点検料」「車検整備料」などが諸費用で計上されていないか。

含む/含まないの範囲を明文化。

– 保証料・延長保証料
– 「保証あり」が基本保証なのか、別料金の延長・拡張プランなのか。

プラン別のカバー範囲・上限・免責の差を比較。

– オプション・付属品
– ナビ、ドラレコ、ETC、コーティング、フロアマット等は任意。

工賃・セットアップ料の内訳と、外す選択が可能かを確認。

– ローン関連
– 金利、実質年率、分割手数料総額、事務手数料。

ローン手数料を「諸費用」に紛れ込ませて総額の低く見せかけがないか。

現金総額とローン総支払額を並べて比較。

– 希望ナンバー費用
– 申請手数料(法定相当)と代行料の区分。

希望なしの場合の減額可否。

– 車庫証明
– 自分で取得する選択肢と、代行時の内訳(証紙代と代行料の区分)。

– 下取り関連費用
– 査定料、名義変更・抹消手続の代行料、引取費用が過大でないか。

下取り条件での値引きと費用の相殺表現に注意。

– 消費税の課税関係
– 法定費用は非課税。

手数料・オプション・整備は課税。

法定費用に消費税がかかっていないかを確認。

保証規約のチェックポイント

– 期間と走行距離制限
– 例 12カ月または1万kmなど「早い方」終了が一般的。

起算日(登録日/納車日)とメーター交換時の扱いを確認。

– 対象部位と除外項目
– エンジン・ミッション・駆動・ステアリング・ブレーキ・電装・空調等の網羅性。

消耗品(バッテリー、ブレーキパッド、ワイパー、タイヤ、クラッチディスク等)の除外は通常。

HV/EVの駆動用バッテリー、ターボ、エアサス、ADAS(レーダー、カメラ)、センサー類、インフォテインメントの扱いを必ず確認。

– 免責金額・修理上限
– 1回あたり/通算の上限金額、自己負担額の有無。

高額部品(インバータ、AT、触媒、デフ等)の費用に対し上限が十分か。

– 故障時の手続
– 事前承認制か、レッカー先の指定、他県での修理可否、提携工場網の有無。

持込義務、緊急時の例外、連絡期限(例 発生から○日以内)。

– ロードサービス・代車
– レッカー距離、現場応急、宿泊・帰宅費用の補償、代車の有無と条件。

– 免責事由
– 事故・水没・天災・競技使用・改造・社外電装の不具合・整備不良・油脂管理不良・取扱説明書と異なる使用・メーター換装・盗難・海外使用など。

社外ドラレコ/ナビ増設で電装トラブルを免責にする条項の有無に注意。

– 維持義務
– 点検整備の受診義務(指定工場での6カ月点検等)、オイル交換間隔、記録保存。

違反時の保証失効条件を要確認。

– 引受主体と倒産リスク
– 販売店自社保証か、第三者保証会社か。

万一の倒産時の継続可否、保証書の発行元、問い合わせ窓口。

– 譲渡・名義変更
– 転売時の保証継承可否、手数料、条件。

– 「法定整備付き」「保証あり」の整合
– 整備箇所と保証対象が整合しているか。

例えば整備で交換した部品に短期保証のみ等の特約がないか。

よくある落とし穴

– 総額表示と見積の不一致(広告にない代行料やコーティングを自動付帯)
– 「法定整備付き」なのに整備費別請求(総額に含めるべき費用)
– 「保証あり」が実はエンジン本体のみ等の極端な限定
– 事前承認制を盾に修理拒否(緊急時の例外規定不備)
– 免責上限が低過ぎて実質無力
– HVバッテリーやADASが対象外で高額修理に非対応
– 口頭説明と約款の齟齬(書面優先になるので、備考欄に口頭合意を記載してもらう)

交渉・確認の実務アクション

– 見積依頼時に明示要求する項目
– 支払総額、法定費用の内訳、代行料内訳、整備内容(点検項目リスト・交換基準)、整備で追加費用が出る場合の上限/合意方法、保証の約款全文、保証対象部位一覧・免責・上限、納車方法と費用、不要オプションの削除後総額。

– 書面突合
– 広告、見積書、注文書、契約書、保証書、整備記録簿の記載が相互に矛盾しないか。

特に保証約款は署名前に全文確認。

– 第三者情報の活用
– 自動車リサイクル料金の公式サイト照会、車両状態の第三者検査票(AIS等)、車歴・修復歴の表示基準の適合確認。

– 相見積もり
– 同等条件(同等の整備・保証・納車形態)で2~3社比較。

代行料と保証料の差が出やすい。

根拠・背景となるルールや法令(要旨)

– 自動車公正競争規約・施行規則・運用基準(自動車公正取引協議会)
– 中古車広告の「支払総額表示」義務化、必須費用を総額に含めること、オプションは別掲示、法定整備・保証の有無や範囲の適正表示などを定める。

広告表示と実際の見積が乖離する行為は不当表示に該当しうる。

– 景品表示法
– 優良誤認・有利誤認の禁止。

「法定整備付き」「保証あり」と表示しながら実態が伴わない場合は違反となるリスク。

– 道路運送車両法および関連省令・告示
– 定期点検整備の基準と記録の整備。

点検整備を実施した場合は記録簿の作成・交付が求められる。

法定点検項目に沿った整備であることが必要。

– 民法(2020年改正・契約不適合責任)
– 中古車売買でも、契約内容(例えば「修復歴なし」「走行距離実走」等)に適合しない場合は追完・代金減額・損害賠償・解除などの権利が認められる。

販売店が全面免責する条項は制限される。

– 消費者契約法
– 事業者の損害賠償責任を免除・制限する条項や、重要事項の不告知は無効・取消の対象になりうる。

過度な免責や不利益条項は注意。

– 自動車リサイクル法
– リサイクル料金の預託・引継ぎの適正な表示・受け渡しが必要。

架空の管理料上乗せ等は不適切。

– 道路交通法(車庫証明)
– 車庫証明の届出・証明手数料は法定で、証紙代は各都道府県の手数料条例に基づく。

代行料は販売店の任意設定であり、内訳の明確化が望まれる。

– 特定商取引法
– 通信販売・訪問販売・電話勧誘販売に該当する取引では表示義務やクーリングオフ等の規律が及ぶ。

店舗対面契約では原則対象外だが、遠隔契約時は適用可能性がある。

具体的なチェックリスト(契約前に販売店へ確認・文書化)

– 法定整備
– 実施する点検項目と交換予定部品、オイル・各フィルター交換基準
– 整備記録簿の交付の有無
– 追加整備が必要と判明した場合の事前承認の取り方と費用上限
– 費用
– 支払総額と内訳(法定費用・代行料・整備料・オプション・保証料)
– 納車費用の任意性と店頭渡し時の費用
– 不要オプションの削除後金額
– ローン条件と総支払額
– 保証
– 期間・距離、対象部位一覧、除外項目
– 1回/通算の修理上限額、自己負担の有無
– 故障時の連絡先、事前承認の要否、他府県での修理可否、レッカー・代車
– 維持義務(定期点検・オイル交換など)と記録の取り方
– HV/EVバッテリー、ADAS、電装・情報系の扱い
– 譲渡可否、販売店倒産時の取扱い、保証書発行元
– 表示の整合
– 広告記載と見積・契約・保証書の一致(相違は備考欄で補正してもらう)

ひと言アドバイス

– 口頭説明は記録に残らないため、重要な約束は必ず書面(見積書の備考や注文書の特約欄)に落としてもらう。

– 「総額表示」はあなたの交渉の基準値。

そこから不要なものを外し、必要な保証・整備の内容を上げ下げして、納得のいく条件に整える。

– 不明点に即答できない、約款を見せない、内訳を開示しない販売店は避けるのが無難。

自動車公正取引協議会や業界団体の会員店、第三者検査票がある車両は透明性が高い傾向。

上記のポイントと根拠を押さえ、見積段階で曖昧さをなくせば、「法定整備付き・保証あり」の安心感を実質的な価値に変えられます。

納車後のトラブルの多くは、契約前の文書化不足と「保証の盲点」から生じます。

必ず書面で条件のすり合わせを行い、総額・整備範囲・保証範囲の三点を一致させてから署名してください。

購入後にトラブルが起きたとき、保証を賢く活用するにはどうすればよいのか?

前提の整理(「法定整備付き」「保証あり」とは)
– 法定整備付き 納車前に整備工場(認証・指定工場)で道路運送車両法に基づく定期点検整備(12カ月/24カ月相当の点検項目)や納車前点検を実施し、その記録(点検整備記録簿)を付けて引き渡すことを意味します。

安全上の保安基準に適合する状態で納車する趣旨です。

– 保証あり 販売店(ディーラー/中古車店)の任意保証、もしくはメーカー新車保証の継承(保証継承)のいずれか、または併用です。

多くは「何カ月または何km、いずれか早い方」「対象部位(エンジン・ミッション等の機能部品中心)」「全国対応可否」「ロードサービスの有無」「消耗品除外」等の条件が定められます。

保証書・販売契約書の特記事項に詳細が記載されます。

購入後にトラブルが起きた時、保証を賢く活用する基本ステップ
1) 安全確保と二次被害の防止
– 警告灯の点灯、異音、異臭、出力低下、冷却水温の上昇などの異常を感じたら無理に走行を続けない。

特に油圧・冷却系トラブルや過熱は走り続けると致命的損傷に発展し、保証適用外(使用者過失・拡大損害)と判断されがちです。

– 危険を感じたら安全な場所に停車し、ロードサービス(保証付帯のもの、任意保険付帯のレッカー、JAF等)を手配。

2) 証拠の確保と記録
– いつ(日時/天候/走行条件)、どこで、どういう症状(警告灯の種類、表示コード、音、振動、におい、症状発生時の速度・回転数)だったかをメモ。

– メーター走行距離、メーター表示メッセージ、漏れ跡・破損箇所、作動しない機能を写真・動画で記録。

– OBD診断機のエラーコードが分かる場合は控えておく(自分で消去はしない)。

– レッカー・代車・交通費などの領収書を保管。

後に保証や売買契約の不適合対応で実費精算の根拠になります。

3) まず販売店(保証窓口)に連絡
– 自走の可否に関わらず、修理手配の前に販売店(契約書・保証書記載の連絡先)へ速やかに報告。

多くの保証は「事前連絡・事前承認」が条件です。

先に他社で修理すると保証適用外や立替精算不可になる場合があります。

– 遠方や夜間は、まずロードサービスで車両を安全確保→翌営業日に販売店へ詳細連絡の流れが無難です。

– 連絡時は以下を端的に伝えると話が早いです。

– 氏名・車台番号/登録番号・購入日
– 現在の走行距離
– 症状(再現性・警告灯・発生状況)
– 車両保管場所/搬送先希望
– 代車の要否(保証・任意保険・有償いずれの手当が可能かも相談)

4) 契約書・保証書・記録簿の確認
– 保証期間(何カ月/何km)、カバー範囲(対象部品・除外項目)、ユーザー負担金の有無、全国ネット修理可否、ロードサービス条件、消耗品・外装・内装・事故/災害/改造起因の除外条項を確認。

– 保証開始日は納車日(引渡日)、距離は「メーター表示」が基準です。

– メーカー保証継承がある場合は、全国の正規ディーラーでの対応が可能なことが多いので、その手順を販売店に確認。

5) 診断と見積の「見える化」
– 販売店/提携工場で点検・故障診断を受け、下記の記載がある見積書/作業指示書を必ず取り寄せる。

– 不具合の原因仮説(故障部位と因果)
– 実施予定作業(分解範囲・交換部品・工数)
– 保証適用の可否判断と理由(「消耗」「外的要因」「使用過程起因」等、根拠を明記)
– 納期見込み(部品手配のリードタイム)
– 交換した部品は返却を求める権利がある場合が多い(コア返却が必要な部品を除く)。

後日の争点整理に有用です。

6) 遠方・緊急時の取り扱い
– 旅行先などで不動になった場合、保証が全国ネット対応なら提携工場を紹介してもらう。

提携が無い場合でも、事前承認のうえ最寄り認証工場での修理・後日精算が可能なことがあります。

– やむを得ず応急修理を先行する場合は、販売店の承認を得て、作業前・作業後の写真、交換部品の保管、明細付き領収書を確実に残す。

7) 代車・移動費用の扱い
– 販売店保証では代車無償/有償、台数制限、期間制限など条件がまちまち。

事前に確認を。

– メーカー保証は原則修理費用のみ対象で代車・移動費は対象外が多いが、販売店の裁量で貸与される場合も。

– 契約不適合が濃厚なケースでは、実費(レッカー・交通費)を含む損害填補の交渉余地があります。

領収書が重要です。

8) ユーザー側の注意義務
– 定期点検・オイル交換などメーカー推奨整備を怠った場合や、改造・社外パーツ起因、事故・水没・誤給油・バッテリー上がり等の外的要因は、原則保証適用外。

– 警告灯点灯後の継続走行で悪化させた「拡大損害」は対象外とされやすいので、早期通報・走行中止が最善の防御策です。

– 自己判断の分解・改造は厳禁。

保証失効の典型要因です。

よくある「対象/対象外」の目安
– 対象になりやすい エンジン内部機構、ターボ、燃料ポンプ、トランスミッション本体、デフ、電動パワステユニット、ECU、センサー類、エアコンコンプレッサ等(保証書の対象部位表を確認)。

– 対象外になりやすい ブレーキパッド/ローター摩耗、クラッチ摩耗、ワイパー/球切れ/ヒューズ、タイヤ/バッテリー(ただし初期不良や短期保証を独自設定する店あり)、塗装・内装の経年劣化、ガラス飛び石、ナビ地図更新などのソフト系。

トラブル時の実践コミュニケーション例
– 初回連絡要点 「○月○日納車、現在走行△△,△△△km、本日○時頃にエンジンチェックランプが点灯し、加速が鈍い状態。

安全のため停車しレッカー要請済み。

保証書No.は×××。

提携工場への搬入指示と代車の可否をご教示ください。


– 書面依頼の例 「今回の不具合に対する保証適用可否と根拠(原因分析、対象外条項の該当性)、修理工程、必要部品、納期見通しを記載した見積/作業計画書のご提示をお願いします。

交換部品の返却も希望します。

販売店の対応に納得できない場合のエスカレーション
– 契約不適合責任の主張(民法) 引渡し時点で契約内容に適合しない状態(重要機能の不具合、説明と異なる状態等)があった場合、買主は修補、代替、減額、損害賠償等を請求可能。

2020年施行の改正民法では、買主は不適合を知った時から1年以内に通知する必要があります(期間短縮・免責の特約が中古車では設けられることがあり、その有効性は明確な合意と表示が前提)。

– 客観的証拠の確保 第三者検査(AIS/JAAA等)や別工場によるセカンドオピニオン見積が有効なことがあります。

原因が納車前から潜在していたと推認できる資料が鍵。

– 業界団体・公的窓口の活用
– 自動車公正取引協議会(中古車広告の表示・保証表記のルールを所管、消費者相談窓口あり)
– 各都道府県の運輸支局・自動車整備振興会(整備記録・整備品質の相談)
– 国民生活センター/消費生活センター(紛争解決のあっせん)
– 法的助言 高額紛争・安全に関わる重大欠陥では弁護士相談も選択肢。

消費者契約法は事業者の損害賠償責任を全面免除するような一方的条項を無効とする場合があり、虚偽・不実告知があれば契約取消しが認められることもあります。

「賢く活用」するコツ(予防・運用の両面)
– 納車時に揃えるもの 保証書(対象部位表・期間・全国対応可否)、販売契約書(特約)、点検整備記録簿、納車前整備内容、メーカー保証継承の有無・実施記録。

電子データの控えも保存。

– 初期点検の推奨 納車後早期(例 1~4週間/1,000km)の無料点検が案内されることがあります。

初期不具合はここで指摘して記録化。

– メンテ記録の保存 オイル交換・定期点検の領収書、整備記録、部品メーカー名・品番を残す。

保証適用の可否判断で「適切なメンテがされていたか」が争点になりがちです。

– 改造・後付機器 ドラレコ・オーディオ・社外セキュリティ等の取り付けは電源取り出しやCAN配線への影響が原因とされることがあります。

取付業者の作業明細・配線図を保管し、トラブル時は一旦外して検証できるように。

– リコール/サービスキャンペーン確認 国交省リコール情報やメーカーサイトで車台番号検索。

リコール未実施不具合は無償是正が原則。

販売店にも照会を。

根拠・背景となる主な制度・基準
– 道路運送車両法・保安基準・定期点検整備 使用者は定期点検整備を行う義務があり、整備事業者は作業の記録簿を交付します。

中古車の「法定整備付」表記は、納車前にこれら点検整備を実施し、記録簿を付して引き渡す慣行に基づきます(自動車公正取引協議会の表示ルールでも、点検・整備の有無を明示することが求められます)。

– 中古自動車の表示に関する公正競争規約(自動車公正取引協議会) 広告で「保証付」と表示する場合は、保証の内容(期間・距離・対象部位・条件)を明示することを義務付け。

誤認を招く表示は不当表示とされます。

– 民法(2020年4月改正・契約不適合責任) 売買の目的物が契約内容に適合しない場合の修補・代替・減額・損害賠償・契約解除のルール。

買主は不適合を知った時から1年以内に通知する必要があり(通知期間)、特約による修正も可能。

ただし、故意・重過失に対する免責は制限され、消費者契約法により一部無効となる条項もあります。

– メーカー保証(新車保証/延長保証/保証継承) 保証書に定める条件に従って無償修理を行う制度。

保証継承には正規ディーラーでの点検・手数料が必要で、以後は全国で対応可能。

改造・競技使用・メンテ不履行等は除外。

– 製造物責任法(PL法) 製品の欠陥により人身・他の財物に損害が生じた場合の賠償責任の枠組み。

保証対応とは別次元ですが、重大事故時の責任追及で関係します。

落とし穴を避けるための注意点
– 「消耗品だから」で一律に断られたら、本当に消耗・経年が原因か、関連部位の異常(充電系不良によるバッテリー上がり等)がないか、原因究明を依頼。

– 「事前連絡がないので不可」と言われないよう、緊急時でもまず電話・メールで一報。

通話記録やメール履歴を残す。

– 走行距離・期間の「いずれか早い方」を超える直前は早めに点検・申告。

グレーな症状でも記録化しておくことで、のちの善処(メーカー/販売店のグッドウィル)を受けやすくなります。

– 中古並行輸入や改造車は適用範囲が狭くなりがち。

販売時説明と保証書の文言を照合。

最後に(実務的まとめ)
– 早く止める、早く連絡する、証拠を残す、書面でもらう。

この4点が最重要です。

– 事前承認なしの独断修理・分解は避ける。

販売店と合意した搬送・診断・修理の流れを踏む。

– 保証の適用可否が争いになったら、原因の特定と記録(診断レポート・交換部品・第三者所見)を積み重ねる。

– 交渉で解決しない場合は、公的相談窓口や法的枠組み(契約不適合責任、消費者契約法)を視野に入れる。

以上を抑えておけば、「法定整備付き・保証あり」の価値を最大限に引き出し、予期せぬトラブルでも費用・時間・リスクを最小化しやすくなります。

【要約】
「法定整備付き」は納車前に法定の定期点検整備(12/24カ月相当)を実施し、基準に沿って必要な調整・交換まで行い記録簿を交付するもの。これに対し「車検整備」は車検に合格するための最低限の整備が中心で、合否に不要な予防交換や消耗品の一律交換は含まれない場合がある。また、法定整備付きは点検結果を記録簿で明示し、消耗度に応じて整備範囲を判断。車検整備は検査合格が目的のため、定期点検の全項目や推奨整備が省かれることも。

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